2014年10月05日

「しんごろう」と「ばんでい餅」

誰か作業している田んぼが黄金色に輝き、稲刈りシーズンの到来。


誰か作業している人がいるなと思い、近づいてみると倒れた案山子だったりして…
鳥に効き目がないと分かっていても、こんなユニークな案山子が立っかかしていると楽しいもんだ。

さて、いよいよ新米の季節がやってきました。

前回「しんごろう」の紹介をしましたが、今回は「ばんでい餅」を紹介します。

<風覧坊>


しんごろうしんごろうは南会津の中でも下郷町と南会津町田島地区で食べられていた郷土料理で、新米が獲れた時のハレ食として食べられていたもの。

半つき(半殺し)にしたうるち米を丸めて竹串に刺し、じゅうねん味噌(自家製の味噌に煎ったエゴマ、砂糖、酒を混ぜ合わせすり鉢ですったもの)をつけ、炭火でこんがりと焼いて食べます。

名前は「昔、新五郎という若者が、正月だというのに貧乏でもち米が買えないので、餅の代わりご飯をついて丸めたものにじゅうねん味噌を塗って焼いたら、美味しかったのでたいそう喜ばれた」と、人の名前が由来になっているとか。


ばんでい餅一方、しんごろうとは別に、桧枝岐村や南会津町舘岩地区には「ばんでい餅」という郷土料理があります。

こちらはうるち米を全部ついて(皆殺しにして)平たく丸めたものを串に刺し、じゅうねん味噌や甘味噌を塗り炭火で焼いて食べます。

しんごろうと同じようですが、似て異なるもので、信州の五平餅と同じ食感です


炊いたご飯の飯粒が半分くらい残る程度に潰すこと半殺しと言いますが、それに対し餅と同じくらいまで全部潰すことを皆殺しと言います。
半殺しとか皆殺しとか、何とも物騒な話ではありますが、つまりは、しんごろうは半殺しにしたもの、ばんでい餅は皆殺しにしたものの違いなのです。

ばんでい餅は、昔、木地師達が山仕事を始める前に山の神へ供え作業の安全を祈願したもので、ブナの木を切った切株の盤台を臼代わりにし、その上でミツメの木で作った杵や斧の背中でご飯をついて作りました。

名前の由来は、この即席盤台で作ったことから「盤台(ばんでい)餅」と呼ばれるそうです。


ばんだい餅栃木県の平家の落人集落と言われる
湯西川や栗山には、同じ食べ物が「ばんだい餅」と呼ばれています。

以前に、檜枝岐に伝わる蓑のミステリーでも紹介しましたが、湯西川と桧枝岐は昔から繋がりがあったのは確かでしょうから、ばんでい餅とは、おそらく湯西川のばんだい餅が桧枝岐に伝わったものなのでしょう。

「しんごろう」と「ばんでい餅」、皆さんも食べ比べてその違いを発見してみてください。


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