エラが張っているのを嫌がって、それを修正したいと、当院を訪れる患者も多い。うちの手術項目の中でも、エラの手術は比較的人気のある手術である。

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【海外事件簿】韓国で“カマキリ顔”の女性が増殖中 削ったあごの骨展示で美容整形クリニックが処分?+(1/3ページ) - MSN産経ニュース
このエラの手術だが、俗に「エラ削り」などと呼ばれている。しかし実際は、エラの部分の骨を切り取る手術である。エラの部分の骨は、下顎骨と言って、下顎の骨の一部なので、顎の骨の一部を切りとる手術なのだ。そして、この手術で「カマキリ顔 」になる人が、韓国には多いらしい。「カマキリ顔」とは何ぞや?日本でも、逆三角形の輪郭には、若い女性は皆、あこがれている筈だが・・・。と思ったが、なるほど、理解できる気がしてきた。それは、エラが全くなくなって、しかも、下顎の線に丸みがなくなってしまった状態なのだ。

日本のアニメなどには、逆三角形の輪郭の女の子がよく描かれている。顎が小さく、かわいらしいとされている。カマキリみたいだとは思えない。しかし、よく見ると、 その子たちの輪郭は、顎から耳にかけて、緩やかなカーブを描いている。このカーブが、カマキリと人間との境目なのだ。

一般的に、韓国の女性は、整形手術に対して、日本人みたいな抵抗はないようだ。そして、手術の結果には、劇的な変化を求めがち。このエラの手術に関しても、切除できた骨が大きければ大きいほど、喜ばれるのだろう。そして、患者さんに喜んでもらいたいがために、医師の方もそれに合わせて手術を行う形となる。つまり、大きな骨を切り取って、それを患者さんに見せてやりたくなるのだ。そうすると、術後、数か月して腫れが完全に退くと、カマキリ顔が出来上がる。こちらから見れば、何だか変な輪郭なのだが、医者も患者も、大きな骨が切り取れて、しかも術前とは劇的な変化を観察できるため喜ぶ。それも一つの価値観だから、私も、患者さんが希望すれば、そのように手術するだろう。

ただし、私の基本的な考え方は、「エラは細く長く、円くとる」というもの。つまり、耳の下から顎の横まで、カーブを描きながら、長細く切除する。顔の幅をもっと細くしたい場合には、外板切除を加える。そうすれば、カマキリにはならずに、逆三角形のかわいらしい輪郭ができるからだ。