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立-Ritz-が気になったのでビッグガンガンを買いました。この雑誌を読むとすぐに指が真っ黒になりますね。
それでは以下ネタバレ注意です。





















私は20話から23話までの内容をよく知りません。要するに単行本派だから4巻以降は読んでないぞってことです。
でも24話は準決勝終了直後から決勝戦終了直後までとキリがよかったので大した問題はなく読めました。

その決勝戦…。




実力は三尋木咏が格上でしたね。
三尋木咏は決勝卓4人の中で唯一の前年度全国大会出場者で、主人公のライバルである瑞原はやりを負かしています。

三尋木咏を小学生編のラスボスと見て、決勝戦を振り返ります。


南2局まで、
白築慕と小禄心は対三尋木咏の定石である速攻作戦を選び、また善野一美は元から超速攻型なので、
結果的に3人とも速攻でした。
しかし、その程度では三尋木咏を止めることは不十分。
三尋木咏は跳満を2回も和了りました。
南2局では倍満をロン宣言し、この決勝戦は三尋木咏の完勝で終わっていたはずなのです。





それを止めたのが善野一美でした。
この「頭ハネ 1300点です」の印象を強めるための仕込みがすごいなと私は思いました。

・台詞の制限
この頭ハネのシーンまで善野一美は心の声を描写されていません。
それどころかこの24話まで台詞そのものがありませんでした。
(18話で紹介された与那嶺若菜・小禄心・丹羽菜緒子・善野一美の中で1人だけ台詞がない。)
善野一美は「咲-Saki-」でもそれなりに重要な役割で登場しますが、やはり台詞はありません。

強キャラとして印象づける条件は底を見せないことですが、
そのためには内心を読者に明かしてはなりません。
例:「咲-Saki-阿知賀編episode of side-A」の準決勝先鋒戦における宮永照


・登場の際に白築慕と三尋木咏をゾクらせる
「咲-Saki-」や「咲-Saki-阿知賀編episode of side-A」ではよく見られる描写ですが、
シノハユの単行本を軽く読み返した限りではあまり見当たりませんでした。

温存していた表現により、「善野一美は強キャラ」「何かやってくれる」という"フリ"が成立するわけです。


・南1局の狙い撃ち
これも"フリ"ですね。
「速攻型ってわけじゃないんだこの人…!」という台詞で、
「この後も善野一美は何か仕掛けるのかな?」と期待します。
その次に三尋木咏の跳満をはさむことでフリもいよいよ最高潮になります。


・「頭ハネ」という制し方
フリで期待させることの欠点は、
期待通りになったときの「案の定感」と、
期待通りにならなかったときの「失望感」です。

私の予想である「善野一美が三尋木咏に直撃を入れる」以外で、
なおかつ善野一美が三尋木咏の上手をいくような方法。
頭ハネは「すげえ」と思いました。

ていうか私は頭ハネって言葉を知らないんですよね…。
なんとなく「三尋木咏のロンが善野一美により無効とされたのかな?」ってくらいはわかりましたが。
複数人が同時にロンした場合のルールだと後で調べてわかりました。


「作中初出の麻雀用語」「片方が聞こえない同時発声」で連想されるは
やはり「咲-Saki-」加治木ゆみの槍槓ですよね。
あのシーンは凄くかっこいですが、
今回もバシッとキメ台詞、
「和了れる待ちを選んだだけです」

か~~~っこいい~~~~












ここで丹羽菜緒子となんか知らん子(ビッグガンガンの付録と咲-Saki-14巻から考えるに名前は高橋知代子)が、
ここまでは三尋木咏と善野一美の争いだとまとめつつ、
ここからは白築慕の得意なところだというシーンがはさみます。
なおかつ、ここにきて白築ナナの姿を見せることで、
流れの転換が示されます。

南3局からは三尋木咏に代わって白築慕が優位に立ちますが、
ならば白築慕を止めるまでとばかりに善野一美が安手で和了ります。
ここまで善野一美は全てロン和了です。
「"超"速攻型」とはより早く和了る道に狙い撃ちも考慮するという意味なのでしょうか。










最終的には小禄心が勝ちます。
私は20話から23話までを知らないので断言できませんが…、
小禄心は決勝卓4人の中で最も実力で劣っている人物でしょうね。

その根拠は、
オーラスまで和了が1300の1回だけということもありますが、
その安手和了のシーンを見てくださいよ。
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(原作:小林立 作画:五十嵐あぐり 「シノハユ the dawn of age」第24話)
三尋木咏対策で3人が速攻で安手を立て続けに和了る序盤のシーンですが、
その中で小禄心は最も点数が低いです…。
これは暗に実力を示しているのではないでしょうか?






その差を乗り越えた鍵が318・319Pの赤土晴絵に教えを請うシーンですが、
ここにも仕込みがあると思います。

まず、似たシーンつあります。
18話「小禄心が与那嶺若菜に尋ねるシーン」
という怖い年上相手にもヘラヘラと話しかける描写により、
「あの小禄心が年下相手に頭を下げた!?」
となり、
加えて直前の、
24話「白築慕が瑞原はやりに尋ねるシーン」
という景色がいいベンチで同級生の親友が仲良く三尋木咏について会話している描写により
対比で気まずい初対面の敵同士に対する小禄心の勇気・誠実さ・勝利への意欲が際立つわけです。


また、24話冒頭で小禄心が赤土晴絵に話しかける前振りはありましたが、
次ページ脈絡皆無見開き丹羽菜緒子・高橋千代子動植物園デートがあまりに可愛すぎるというショックで私は心停止を起こしたため一時的に脳の酸素が不足し軽い記憶喪失になってしまい冒頭のシーンは完全に忘れてました(?)


勝利の要因はもうひとつあります。
それは待ちが広い七筒切りではなく、対々がつく八筒切りにしたことです。
危ないとはいえ七筒を切っても白築慕は和了れませんし、おそらく対々がつかなくても優勝はできますが、
その辺はまァ夢を見た者が勝つということなのでしょうかね。








慕「それもあるけど、何かあったのかと心配だったから」

心「それもあるけど、ちょっと夢見たんだよ」

24話は今までの伏線を回収し、さらに理と情が感じられるという、決勝戦にふさわしい良い話だったと思います。


というか「友達って言っちゃった」とか言う高橋千代子と迫真白築慕にビクる丹羽菜緒子がかわいいんですけど????
どうしてくれるんですか?????