2024年4月24日発売の咲-Saki-シリーズ3冊(咲-Saki-第26巻・シノハユ第18巻・怜-Toki-第12巻)を買いました。
【咲-Saki- 26】
決勝の大将戦に相応しいハイレベルな勝負でした。
4人とも強いという次元ではないですね。能力が「勝ちやすくなる」程度のものではなく「勝つ」と言ってもいいほどのぶっ壊れ。天江衣や宮永照のような本来1人に対して3人がかりで戦わないと勝負にならないラスボスが逆に3人もいる絶望と、主人公もラスボス級だからバランスとれてる安心感。
咲-Saki-を読んでるって感じするわ~
ネリーと高鴨穏乃は初登場時からは考えられないほどクールな表情で本当にカッコイイ。好き。
緊張感のある試合内容ですが、そこを大星淡が良い感じに緩和してくれて読みやすいです。有利な時はドヤ顔になって不利な時は露骨に慌てるのが見てて面白い。麻雀の能力を含めて存在がふざけてるキャラなので胸がデカすぎるのも割とアリというか大星淡というキャラ全体を総合して見た時に調和がとれてるような気がしてきた。(でも戻して)
まぁ、なんだかんだ言って宮永咲が無双するのが一番面白いよね。ただ、麻雀が大好きだということをお姉ちゃんに伝えたい!って感動シーンっぽく出されても、そもそも麻雀が嫌いになった詳しい経緯とかお姉ちゃんと仲違いした理由が隠されているので感情移入できないしカタルシスがない。光ちゃん引っ張りすぎや。
話の感想は以上ですが、とにかく作画が良い。もちろん、巻を重ねるごとに作画は良くなっていく傾向はありますが、それにしても26巻は突出して作画の完成度が高いです。目や髪をしっかり描き込んでおり、顔のバランスも整っていて完璧。全てのコマで作者の100%の画力が妥協無く注がれている印象を受けました。

【シノハユ 18】
ニーマンと対局する機会を得るために白築慕が頑張っていただけに、石飛閑無がニーマンと対局するのは驚きました。群像劇としてのシノハユらしさと言えなくもない。
白築ナナの失踪にニーマンが関わっているかもしれないという事情を石飛閑無はおそらく知っているはずなので、もっとなりふり構わず追及するべきとは思いましたが、雀士としての信念を優先したものだとも思います。石飛閑無の判断が最終的にどう響くのかに期待します。
あと白築耕介の白築慕への接し方が1巻の頃と比べて丁寧になりすぎていると感じました。それほど絆が深まって大事に扱っているということなのでしょうけど、かえって他人行儀にも感じます。今後の変化に注目したいです。
あと良かったのは再登場した与那嶺若菜。ちゃんと謝れて偉いし、存在が面白くなりすぎだろ。初登場時はマナー違反の言動が目立つ印象でしたが、小禄心との関わりでキャラに深みが出ましたね。基本は調子に乗っていて口調が荒いけど肝心な場面では低姿勢になれる。絶妙なバランス感覚。五十嵐あぐり先生のデフォルメ顔への適性が高い。小禄心も与那嶺若菜という気の置けない相手を得たことでキャラの魅力が際立っていますね。

【怜-Toki- 12】
咲-Saki-の能力の説明って直感的なものがほとんどです。園城寺怜に関しても他人のふとももにパワーを与えられるこのに対して清水谷竜華がナニソレと思うほど。しかし、ここにきて科学的なアプローチで説明を試みようとしていたのでビックリしました。正直に言うとなぜ園城寺怜には未来視の能力を有しているのか、なぜ能力を命にかかわるのかの説明が不足していると感じましたが、今後、いざ能力を使う対局で説明されると期待します。
クマの被り物は……個人的には滑ってるように感じました。正体を隠すためのものかと思いきや最後に外したので困惑です。というか園城寺怜ってご明察とか言いながら指パッチンするキャラだったの?
そして清水谷竜華が10巻144pで「どんな理由があったら人を傷つけてもええの?」と言っていたのに結局園城寺怜を傷つけていて残念。小学生編の最後の方でも似た展開があったので中学生編はどう着地するのか気になります。
小学生編との違いは藤白七実の存在です。藤白七実をギャフンと言わせて終わるのか、それとも和解するのか。どっちなんでしょうね。12巻の藤白七実は人を嘲笑う態度が目立つので、個人的にはギャフンと言わせてほしいんですけど、なんとなく所々で公式が藤白七実を愛すべきキャラとして売り出す意図を感じなくもないので不安。
それにしても室戸風子は癒しやね。読んでいて自然と笑顔になれる。誰に対しても優しいし面倒見がいいし明るい。藤白七実も仕留め損ねるほど。存在が太陽。それでいて親近感も感じられる。室戸風子が登場するだけで空気が暖かくなる。お前は怜-Toki-の光や!!!……光?……福永……うっ頭が。