建築基準法が要求する耐震性能とは

「建築防災」(5月号)に日本建築防災協会・参与の五條 渉氏が『建築基準法が要求する耐震性能とは』と題して寄稿している。
大地震の後で、倒壊は免れたが、損傷や変形がひどく、住み続けることができなくなったマンションについて、建築関係者は、建築基準法で要求している耐震性能は満たしていたと考えるが、被災住民などは、建築基準法を満足する建築物がそのような被害を受けるという認識はもっておらず、そのギャップが問題として指摘されることが多い。建築基準法が、違反をすれば公共の福祉に反するような「最低基準」を確保するためのものであるということも一般の人には理解されにくいが、さらに難しいのが、その最低基準の具体的な内容の認識である。

1880年代から海外で採用が始まり、その後日本でも導入された「性能規定化」は、「要求性能」を明らかにし、それを満たす材料や技術の導入を容易にすることを主な目的としているが、規制の内容や水準をわかりやすく示す、という効果も重要である。性能規定の階層モデルでは、規制の「目的」、そのために建築物が発揮すべき「機能」と有すべき「性能」が示され、それへの適合を確保(証明)するための「検証方法」や「適合みなし規定(仕様規定)」が、選択可能なものとして位置づけられる。このうち、上位の「目的・機能・性能」が要求の水準を示すものとしてわかりやすく記述されていれば、最低基準についての理解も容易になる。

日本の建築基準法は、2000年の性能規定化後も、このような階層別の構成にはなっていない。法第1条には、目的として、「国民の生命、健康及び財産の保護」などとしか書かれていない。構造安全性に関する第20条を見てみると、性能に該当する記述は、「地震その他の震動及び衝撃に対して安全な構造」とあるのみで、あとは、「検証方法」「適合みなし規定」に該当する政令の規定を守るべきことが書かれている。つまり、どの程度の大きさの地震動に対し、どのような状態になることを(ならないこと)を求められているのかは法令の内容からはわからない

「検証方法」をルート3を例に見ていくと、許容応力度計算では、地震時の荷重・外力の組合わせと、それにより生ずる応力が材料の短期許容応力度を超えない旨の規定があり、保有水平耐力計算として、材料強度によって計算した保有水平耐力が必要保有水平耐力以上であるとの規定がある。前者が、Co=0.2、後者がCo=1.0とした地震力を用いることが定められており、Zという地域係数を含む式となっているが、これがどの程度の地震動(加速度、震度など)に対応するかは書かれていない。また、許容応力度や材料強度の定め方や、規準を守ることでどんな被害が防止されるのかの説明もない

そもそも、これらの検証方法などは、満たせば法令に適合する、という位置づけのものであり、「採用されている荷重の大きさが、想定すべき実際の事象を表しているとは限らない(実際の地震動の記録が、Co=1.0に相当する地震動を上回った例は少なくないが、基準の見直しの要否は、結果として生じる被害の程度に基づいて議論される)。

もちろん、法令を補足する技術的助言や解説書などで、各規定の目的や性能などについての情報は与えられるし、超高層建築物等の時刻歴応答解析の方法の告示には「極めて稀に発生する地震動によって建築物が倒壊、崩壊等しないこと」との規定が、加速度応答スペクトルによる地震動の大きさとともに書かれており、「性能」に近い表現がなされている。また、住宅性能表示基準を見ると、建築基準法に適合する「耐震等級1」の説明として、「極めて稀に(数百年に一度程度)発生する地震による力に対して倒壊、崩壊等しない程度」などと書かれている。しかし、これらは、直接一般の人々の目に触れる機会はあまりないし、読んだとしてもその意味をすぐに理解できる人は少ないだろう。

性能規定化された建築基準の代表例であるオーストラリアの建築コードを見ても、構造安全性に関する性能は、「適切な信頼性の程度をもって通常受けると想定される設計作用の下で十分に機能を発揮する」などの表現を用いて書かれており、適否判定の物差しになるような定量的な記述にはなっていない。しかし、単に「地震に対して安全」ということにとどまらず、できるだけ平易な言葉で要求水準を明らかにしようと努力していることは伝わってくる。

今後、災害拠点建築物を中心に、機能維持を含めた高度な耐震性能を確保するための設計が数多く行われるようになるだろうし、既存建築物についても、新耐震と同等というだけでなく、より高い耐震性能を付与するための診断・改修のニーズが高まるだろう。こうした動きを広げていくためにも、基本となる最低基準の理解は不可欠であり、法令の条文では書かれていない目的や性能の意味について、わかりやすく示し、一般の人々に伝える努力を続ける必要があろう。

2005年福岡県西方沖地震のときには福岡市内にあった新しいマンションで↓のような被害が発生しました。住民は大破という認識でしたが、役所は中破と判断しました。これは主要構造体にほぼ被害がなかったためでした。こうした認識のギャップはいまも解消されていないと思われます。
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では、「わかりやすく一般の人々に伝える」努力は誰がすべきなのでしょうか。建築物の設計に関わっている設計者や技術者、それとも施主やディベロッパーでしょうか。そもそも建築基準法に「目的・機能・性能」が示されていないことが問題なのではないのでしょうか。

多くの建築物は法令を満たすことが最優先であり、それ以上の耐震性を持たせることは特別な場合以外は少ないのではないでしょうか。記事の最後に書かれているように、これからも「新耐震」相当の耐震性を満足するだけでいいのでしょうか。より高い耐震性能を目指すためにも、法に「目的・機能・性能」が明示されることが必要な気がします(設計者だけの努力では限界があると思います)。

最低性能を満足するだけでは、法の目的に書かれている「財産の保護」はできないのではないでしょうか。地震で被害を被れば財産である建築物は毀損されています。財産を守るのであれば、より高い耐震性を持たせることが必要なはずです。第20条でいう「安全な構造」の意味もあいまいです。「安全」にもいろいろなレベルがあり、一般の人々に誤解を与えかねない言葉といえます。

最後に、2000年に性能規定化により免震構造が法令に明記されました。積層ゴムなどの免震部材は「免震材料」として組み込まれています。積層ゴムなどは「材料」ではありません。材料として大臣認定を受けているのはおかしいです。この状態ですでに20年近く運用されていますが、そろそろ正常な状態に変えてほしいものです。一般の人々だけでなく、設計者や技術者にも変な誤解を与えているのではないかと危惧しています。

1981年の法改正から37年を経てもまだ「新耐震」と言っていることには違和感を覚えます。そろそろ一般の人々にもわかりやすい法令を目指した改正が必要ではないでしょうか。










建設業、ロボットで「3K」返上

朝日新聞(5/25付け)に『建設業、ロボットで「3K」返上』という記事があった。
「3K(きつい・汚い・危険)」の代表格とされる建設現場に、ロボットを導入する動きが相次いでいる。狙うは、当面の人手不足対策と業界のイメージアップを「一石二鳥」で実現することだ。

足場に乗って、頭で板を骨組みに押しつけながら工具で固定する。建物に天井を取り付ける作業は、首などへの負担が大きい。そこで、清水建設技術研究所は、ロボットが自動で天井をつくる実験をしている。箱形のロボットが、センサーで自分の位置を把握。先端のカメラで周囲の状況を立体的にとらえながら、長さ約1.8メートルのアーム2本で正確に板を取り付ける。
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入力したデータに従って資材を自動で運ぶ全長約2メートルの搬送ロボット、鉄骨を溶接して柱をつくるロボットも開発中。いずれも今秋から、大阪市の高層ビルの建設現場で試験導入し、2020年以降に全国展開を図る。印藤正裕常務は「導入で3Kと言われる労働環境を改善したい。高齢の作業員が辞めて人が減っており、建設業のイメージアップが必要だ」。

大成建設が開発したのは、床のコンクリートをコテでならす仕上げを担うロボット。腰を痛めやすいとされる作業で、6月から委託業者が販売・リースを始める。大和ハウス工業は、火事になっても燃えにくい素材を鉄骨に吹き付ける「耐火被覆吹付」を行うロボットを19年度に導入することをめざす。
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日本建設業連合会(日建連)によると、2000年に451万人いた建設技能労働者は、14年に343万人に減った。25年度には216万人に減ると試算しているが、インフラの改修などが増えることを考慮すると、約350万人が必要になるとみられる。そこで、新たに就職する人では補いきれない35万人分の働きを、ロボットなどを活用してまかなうことをめざすという。

国も後押ししている。国土交通省は1月から、発注する建築工事でロボットを導入すれば、入札時の評価基準の一つになる工事成績に加点している。「人手の確保や働き方改革のため、業界は業務の効率化が急務だ。ロボットなど先端技術の導入が欠かせない」と担当者は話す。

ロボットが増えた建設現場で、人間は何をすべきか。「人は複雑な作業に注力して、建設業を魅力あるものにできれば」と話すのは大成建設の上野純・先進技術開発部長。大和ハウスの土田和人専務はこんな将来像を描く。

高い『給料』、長い『休日』、『希望』がもてるという新3Kに変えたい」

ようやく建設業にもロボットが導入される時代になってきた、ということかな。ずいぶん前に校内の校舎新築工事を機械工学科の教員が見ていて、「建築工事って機械化されてないね〜」というようなことを言ったことを今でも覚えている。そこから20年以上が経過してようやくという感じですね。ただ、こうしたことが普及するには、まだまだ時間がかかりそうだけど。

いまは単純な作業しかできないかもしれないが、将来的にはより高度な作業もできるようになるのだろうか。いずれにしても、新しい「3K」が実現できるようになることを期待したい。そうなれば、現場で働く職人だけでなく、建設会社の技術者にとっても働き方の改善につながるのではないだろうか。









防災ステーション2018

NHK福岡放送局で、防災ステーションが開催されていた。
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参加体験型の防災イベントで、国交省などの災害現場で活躍する車なども展示されている。この車は傾斜47度まで登坂できるとか。
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放送局のなかでは、防災ワークショップなども開催され、多くの家族づれで賑わっていた。VRを使った津波に襲われる状況を体験することもできる。
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豪雨を体験できる装置もあり、これまでの最大雨量187ミリを体感した。ここまでくると雨というよりも滝に近い。ただ残念なのは、起震車が稼働していなかったこと。こうしたイベントに、免震体験車が来て、耐震・免震のことを体験できるようにできるとよかった、かな。









個数示す「ケ」とは何か

ちょっと古いですが、日経新聞(2017年7月)に、漢字学者の阿辻哲次氏が『個数示す「ケ」とは何か』として寄稿されていました。
いまの中国では字形を大幅に簡略化した「簡体字」が使われているが、その中でもっともよく見かけるのが「个」だろう。「个」は矢印の記号ではなく、れっきとした漢字であって、日本語の「冊」とか「枚」のように数字と名詞をつなぐ働きをする文字だが、その本来の形は「個」であった。しかし「個」をどのようにいじくりまわしても「个」にはなりそうにない。「个」は実は「個」の異体字である「箇」の上にある《竹》を半分にした形からできたのだが、しかしそれは近代の文字改革によって作られた新しい字ではなく、非常に早い時代から「個」の俗字として使われていた。戦国時代に作られた文献『春秋左氏伝』のなかにも、すでにその用例が見える。
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ところで活字体での「个」は三画になるが、実際に中国人が手書きで書く時にはすべての筆画を続けて書くから、結果的にカタカナの「ケ」とよく似た形になる。これが日本語で「ケ」を「個数」の意味で使うようになった由来であり、もともとは中国から輸入された荷物の箱などに「个」という字が手書きで書かれていたのを、日本人が「ケ」と誤読したのが始まりだろう。

中国語の授業でものを数えるときのことばを説明する時の余談として、「リンゴ三ケ五〇〇円」と書くのはこのような理由によると説明すれば、学生は興味津々として話を聞く。しかしそれと同時におこなう「目に一丁字(いっていじ)を識らず」という表現に関する話が、まったくウケないのは実に悲しいことである。

「目に一丁字を識らず」、あるいは「目に一丁字無し」とは、文字を読む能力がまったくないことをいう表現であり、またそこから意味が転化して、たとえば映画などで字幕が変わるスピードが速く、字が全然読めない時などにも使われることがあるが、これはもともとは唐代の張(ちょう)弘靖(こうせい)という人物の伝記に、「今天下は無事なり。汝らは両石(りょうこく)の力弓を挽きうるも、一丁字を識るにしかず」とあるのが出典である。しかし「一丁字」とある部分は本来は「一个字」(=一個字)と書かれるべきで、「丁」は実は「个」を誤り写したものなのであった。

「いっかげつ」の書き方も様々です。
1か月、1カ月、1ヶ月、1ヵ月、1ケ月、1箇月、などなど、いろいろな書き方がありますね。「箇」や「個」を「ヶ」「ケ」と簡略化して書いたことは記事の説明でわかったものの、「か」「カ」は、ケから派生したものでしょうか。また、小さな「ヶ」を使うのは、見やすく読みやすくするために工夫でしょうか?

日本語って、多様で柔軟な言語だという一面を表しているのかもしれません。

知らないことって、案外あるものです。










南海トラフ地震:これからの研究・社会の備え

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『科学』(5月号)の特集は「地震予測の新しい考え方」。そのなかで東京大学地震研究所地震予知研究センター長の平田 直氏が『南海トラフ地震:これからの研究・社会の備え』と題して寄稿されている。
次の南海トラフの地震は、M8〜9規模で起きると思われますが、M9なのか、M8なのかはわかりません。7世紀まで遡って、これまでにあった大きな地震7〜8回をよく見ると、1回1回違うということもわかっていますが、それがどうして違うのかは理解されていません。

私たちは、過去に起きたことが基本的に将来も起きるだろうと思っています。しかし、特徴的なことは同じように起きるけれど、毎回まったく同じであるわけはありません。次に地震が起きた時に、どんな地震が起きるかを予測することはできません。予測ができないということは、防災上安全側に考えざるを得ませんから、ハザードを大きめに考えます。ハザードを大きめに出すから被害は大きく考えます。

ただし実は、非常に大きな地震だけが起きるわけではなくて、M7ぐらいの地震が内陸で起きる場合も大きな被害になるし、南海トラフの巨大地震が起きる前後で、内陸で地震が起きることもあるわけです。現に安政の南海・東海地震の1年後の1855年には、安政江戸地震が起きています。南海地震の半年ぐらい前には伊賀上野でもM7クラスの地震が起きています。

そういった関連が、偶然そうなったのか、それとも必然性があるのかは、非常に重要な問題です。現在、国が行っている長期評価は、1つの場所の過去の履歴にもとづいて将来を予測するという手法ですが、隣の領域との相互作用については、明示的に取り入れていません。これはやらなければいけいないことです。

そのためには、物理的なメカニズムを理解することが必要です。また、統計的に地域間の相互作用を入れたモデルをつくること非常に重要です。内陸の地震とプレート境界の地震との関係の正しい理解に向けて、古い時代のデータは不足していますが、現在観測されている事実もまだ完全には理解されていません。地域間の相互作用の理解はどうしても必要だと思います。

地震予測のためのモデルを複雑に精緻なものにしていけば、そのモデルを構築するために必要なデータも膨大となる。地域間の相互作用を考慮できるモデルとなれば、日本列島全体をモデル化するような規模となるのではないか。もし将来、日本列島をカバーできるモデルができたとすれば、どこでどれくらいの地震が起きそうなのかがわかるようになるのだろうか。

そういう日が来るのを期待したいものの、地震というのは断層の破壊現象であり、破壊がどこで起きるかを事前に予測することは難しいのではないか。割り箸を曲げて折るときに、どこで壊れるかを予測するには、割り箸の材質やその構成、手で曲げる際の力加減などさまざまな要素が関係している。そうしたことを日本列島を含めた領域で理解できれば、いつかはモデルが完成するのかもしれないが。

さまざまな観測データを駆使して、モデルの妥当性を検証していくことが今後も必要なんだろう。










研究者に光を

建設通信新聞(5/11付け)に『研究者に光を』という記事があった。
「フラッシュメモリ」は、いまやパソコン、デジカメ、携帯電話、SDカード、さらにはいつも使うスイカやパスモといった交通系ICカードにも使われている。フラッシュメモリは電源が入っていなくてもデータを保存でき、低消費電力で、ハードディスクも磁気ドライブからフラッシュメモリへと移行している。あらゆる電気製品に使われていると言っても過言ではない。
(略)
ところで、このフラッシュメモリを開発したのが日本の技術者であることを知っている人はどれだけいるだろうか。当時の東芝社員数人で、舛岡富士雄氏(現東北大名誉教授)を先頭に、フラッシュメモリの開発に始まった。

いまや、実に東芝の利益の9割まで稼いでいるフラッシュメモリではあるが、このフラッシュメモリの開発は当初、東芝社内で見向きもされず、逆に米インテルや米モトローラといった会社が早くから注目し、インテルはフラッシュメモリの売却で大きな利益を得るとともに、この研究に着目した香港出身の社員は副社長まで出世し、大きな富を得ることができた。

米インテルが目をつけるような技術であれば、当然、東芝社内でも研究に集中するはずだが、当時の経営幹部の誰もその可能性を見いだすことができず、開発費もろくにつかない中で細々と研究を続けた成果が現在のNAND型フラッシュメモリの誕生につながった。一方で、発明の当事者である研究者は、DRAM全盛時代の経営幹部から研究の機会を奪われ、関係者の多くが東芝を去り、米IT企業や国内外の大学へ転職した。

この後、フラッシュメモリが東芝の危機を支える技術となったのは皮肉であろう。

ここから学ぶのは、「経営幹部の目利き」の重要さだ。
多くのゼネコンが研究所を抱える日本は、世界的にみれば特別な存在だ。この研究所の機能を高め、AI(人工知能)やIoT(モノのインターネット)、BIM時代に対応した建設生産技術を開発することは、これからの建設方法を大きく変え、世界的なシェアを獲得する可能性を感じる。

ぜひともゼネコンの経営者や経営幹部は、個々の研究者の活動に理解を示し、中長期的な視点でゼネコン研究所の社員をサポ−トして欲しい。

一方で、学術雑誌の影響度を引用された頻度に基づき指標化した「インパクトファクター」を上げるために、日本建築学会ではこの2018年から英語論文誌『Japan Architectural Review』を始めた。ぜひとも多くのゼネコン所属の研究者が、自ら英語論文で発表することを進めてほしい。当時の東芝の技術者も英語の論文を提出したことで、外国の評価につながったことを述懐している。自己の研究の可能性を高め、範囲を広げるためにも、多くの英語論文が投稿されることに期待したい。

日本建築学会の会員構成を業種別で分類すると↓のようになっている。
AIJ会員構成

研究・教育機関と総合建設業に所属する会員数はほぼ同じ。総合建設業の会員がすべてゼネコン研究所の研究者かどうかは判別できないものの、ゼネコンに所属している会員が多いということがわかる。

ゼネコン研究所で生み出される技術などで、建築生産の方法が改善されたり、新しい技術によってこれまでにない建築が生み出される可能性もある。ゼネコン研究所は民間企業であり、研究成果や研究テーマについても何らかの制約があるかもしれない。そういうときには、経営幹部としての決断や目利きが求められるのだろう。

一方で、大学では大規模な実験施設がなかったり、予算が十分でなかったりして、思うような研究ができない場合もある。そういう場合でも工夫しながら研究と教育が行われてい。ゼネコンだけでなく、大学も含めた研究者に「光」があたるようになると、いいかな〜







消えた立川断層?

日経新聞(5/14付け)に『「消えた」立川活断層 データ不足、意見割れる』という記事があった。
阪神大震災のような「直下型地震」はいつどこで起きてもおかしくない。熊本地震に関する最近の研究では従来の活断層の常識が揺らぐような報告が出てきた。首都圏にある「立川断層帯」では活断層かどうかを巡り専門家の間で意見が対立する。そうしたなか、自治体や企業は直下型地震の被害を抑えるためにIT(情報技術)を活用した対策に乗り出した。

3月中旬、文部科学省で開かれた地震調査研究推進本部地震調査委員会の活断層分科会。そこで約1年ぶりに立川断層帯が議題にのぼった。東京大学地震研究所の調査報告で存在が否定された活断層について、改めて有識者の意見を募った。

東京都や埼玉県にまたがる立川断層帯(約33キロメートル)は名栗断層と立川断層の2つからなり、いずれも活断層であると長く考えられてきた。地震の想定規模はマグニチュード(M)7.4程度。30年以内の発生確率は0.5〜2%とされる。
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地震本部のサイトより>
地震調査委に委託され、2013年に東大の佐藤比呂志教授が東京都立川市内の工場跡で巨大な穴を掘ったところ、上部のローム層で一部に高度差があるが、下の層はほぼ水平だと分かった。人工的な波などを使っても「過去に繰り返し活動した証拠はなかった」。断層帯の約6割を占める名栗と立川断層南部では、活断層は存在しない可能性が高いと結論づけた。

同市内などから活断層が「消えた」立川断層帯だが、地震本部のホームページでは5年たった今でも活断層帯だとの説明が残る。活断層の存在を指摘する専門家は多く、見方は真っ二つに割れる。

名古屋大学の鈴木康弘教授は「地形学の観点からみると立川断層については活断層であることは明らかだ」と指摘する。様々な見地から活断層の有無を判断する必要があるという主張だ。

国としての意見集約が進まない現状に「どうにかしないといけない」と文科省側で見直しの機運が高まっていった。分科会では「活断層があるなら説明してほしい」などの発言があり、断層の規模を知るための手法についても話し合った。

活断層の定義や常識が変わると、国や自治体は防災対応の見直しを迫られる。安全のために必要だが、幾つもの研究のアプローチから導かれた知見を1つにまとめるのは難しい。「活断層とは」を巡る議論に終わりは見えない。

熊本地震から2年がたち、専門家らが最近注目しているのが「お付き合い断層」だ。宇宙航空研究開発機構(JAXA)の地球観測衛星「だいち2号」で16年、200以上の存在が確認された。

マイクロ波を飛ばし、反射から地表のわずかな上下変動をとらえた。地震の前後で調べたところ、震源域付近に延びる布田川・日奈久断層帯の周辺で、広範囲にわたりたくさんの小さな断層が動いていた。地表のずれは数センチ〜数十センチだった。

お付き合い断層は自ら地震を招くことはないが、大きな活断層につられて動く。これほどまでの数が確認されたのは熊本地震が初めてだ。「活断層の定義自体を見直す必要がある」。調査にあたった国土地理院の藤原智・地理地殻活動総括研究官は強調する。

どこまでを活断層と呼ぶべきか。正確に調べるには地下をすべて掘り起こすしかないが、現実には無理だ。東北大学の遠田晋次教授も活断層の存在については「証明が難しい」と話す。地形や地震探査、古文書の記録など幅広いデータを集めて「推定するしかない」。

活断層による地震の発生頻度についても旧来の見方は変わりつつある。

産業技術総合研究所の岡村行信首席研究員らは熊本地震後、2年かけて布田川・日奈久断層帯の6カ所で調査。高野―白旗区間と、隣り合う日奈久区間で平均2千〜3千年の間隔で断層が動いていた痕跡を見つけた。京都大学の林愛明教授らも平均の活動間隔は1千年と結論づけた。

いずれの調査も、地震前に考えられていた3600〜1万1千年より頻繁に起きたことを示す。岡村首席研究員は「地震発生確率を計算するための活動履歴のデータが不十分だった」と話す。

地震本部は09年にまとめた総合基本施策で、活断層評価の高度化や全国の位置を示す「活断層基本図」の整備をうたった。ただ今のところ目立った成果は見えない。常識が揺らぐなか、実践的な取り組みに結びつくには時間がかかる。

いろいろと調べて知見を蓄積することで、新しいことが分かることもある。一方で、調べれば調べるほど、分からなくなることもある。防災上は、活断層がありそうだということになれば、それに備えて対策をとることが求められよう。

『科学』(5月号)で島崎邦彦氏(東京大学名誉教授)が次のように書いている。
日本列島のどこでも地震は起こるのに、なぜ長期予測が必要なのか?
日本列島のどこでも最低限の対策は必要であるし、重要構造物や危険物質を扱う施設(原子力発電所など)がどこにあっても、十分な対策が必要なことは言うまでもない。だから、日本のどこでも対策をという呼びかけは、それ自体正しい。しかし日本列島各地で大地震が起こるたびに大災害が発生している。甚大な地震災害が続く現実は、地震発生前の対策が遅れていることを示している。漠然とした具体性のない呼びかけより、将来の災害を心配して備えることができるようなお知らせが望ましい。
これに答えるものとして、地震の長期予測があるという。予知はできないが、どこでどのような地震が起こるかを知らせることはできる、と。

地震学、地震工学の研究者には、断層のことがもっと分かるように、そして長期予測の精度を高めることにつながる研究を進めてほしいものだ。一方で、建物側の研究者には、建物の耐震性を高める方策や効果の高い耐震補強方法の開発などにも取り組んでほしい。









むかし博士、いま教授

建設通信新聞(5/9付け)の「建設論評」欄に『むかし博士、いま教授』という記事があった。
わが国初のノーベル賞受賞者は湯川秀樹博士である。京都大学の教授だった。同じく京都大学の教授で、iPs細胞でノーベル賞に輝いたのは山中伸弥教授である。湯川博士と山中教授の尊称は、つとに人口に膾炙(かいしゃ)している。ともに大学教授であり博士でもあるのに、一方は博士、他方は教授と言い習わすこの違いは、どこから来るのか。
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湯川博士が受賞した当時、教授よりも博士の方が偉かった。そしていまは博士よりも教授の方が偉いとみんなが思っているからだろうか。

どうしてか。
参考までに、昭和20年代と現在の状態をある大学の土木工学科の例を出して比較してみる。往年、その学科では8人の教授が在籍し、そのうち3人だけが博士だった。現在では14人の教授が在籍し、全員が博士であるばかりでなく助教や無給研究員に至るまで、20余人が博士だそうだ。

往年は教授よりも博士の数が少なく、いまは教授よりも博士の数が多い。この推移の傾向は、わが国のいずれの大学や学部、学科でも共通しているはずだ。それは、昔に比べていまの方が優秀な学者が多いから博士が多いのだと言えるほど単純な話ではない。

そのようになったのは乱造のせいである。時の行政が大学院重点化政策を打ち出したからであり、学位授与権を持つ大学がそれに飛びついたからだ。もともと、博士は学問を研究する学者に与えられる学位だった。だから博士号を授与する博士課程の大学院は、後継者たる学者や研究者の再生産機関だったのだ。

そして今日まで博士としての人材のあり方も、そのための教育指導を、旧態依然のまま推移してきた。つまり、学外に受け入れられる専門家を育成する認識も、またそのための機能も能力も乏しいと考えたほうが良さそうなのだ。

しかも、大学は、企業や官庁の人事に容喙(ようかい)する力を持たないのに、企業や官庁で採用されることを前提にして、多量の博士を毎年つくりだしている。行き場がない博士をつくり出す罪を行政に帰す論調が多いが、その罪は大学の方が大きい。

その大学に求めることは、まず、博士課程のシステムを変えない限り、後継者を超える数の学生を博士課程に採るべきではないということだ。さもなければ、博士課程のあり方を抜本的に変えて、企業や官庁が受け入れられる資質の博士を育てるべきだ。

とかく、土木工学の学者研究者は、建設工事現場を蔑視する傾向がある。そのような指導教員が押しつける研究テーマは、実務的な視点から乖離している。しかも、実務体験に欠けた指導教員が年々増えている。だから、その研究はますます乖離して、学外から相手にされないことになる。企業や官庁が、採用に二の足を踏むのは当然なのだ。

学位授与権を持つ大学は、博士課程から不幸な若者を出さないように、その育成モデルを構築し直すべきである。

大学院は、修士課程と博士課程がある。修士課程に進学する学生は増えているものの、修士を終了したら就職する場合がほとんどで、博士課程に進学する学生は少ない。これは博士課程に進学すると就職が大変!ということを認識しているからだろう。

修士課程でも博士課程でも、学位(修士号や博士号)を得るには、論文を書いて審査を受けなければならない。日本の大学院では、論文を書くということに重点が置かれている。そのため授業やカリキュラムが体系立ったものになっているとはいい難い。

従来の徒弟制度をそのまま継承しているような感じだ。これは記事にあるように後継者を育成するシステムといえる。民間企業に受け入れられるためには、大学院での教育システムを変えていくことも必要ではないだろうか。









住宅リフォームで耐震・制震性能を高める

日経新聞(5/8付け)に『住宅の耐震、リフォームで』という記事があった。
住宅大手が木造の戸建ての耐震・制震性能を高めるリフォームを強化する。東日本大震災や熊本地震で高まった耐震性向上工事のニーズを受け、従来より施工対象を広げ価格も抑える。住友不動産は狭いスペースでも制震装置を使える工法で、年間受注件数を3年で5倍に伸ばす。ミサワホームや住友林業も、古い木造家屋向けの新工法を投入し受注を増やす。

住友不動産が2018年4月に開発した新工法は、既に耐震補強機能を持つ建物の地震に対する強さをさらに高めるのに使う。全長約45センチメートルの小型制震装置を設置し、揺れを4割抑える。同社のこれまでの装置に比べ7分の1の大きさで、窓の上やドアの上といった空きスペースにも取り付けられるのが特徴。特殊なゴムで揺れを吸収して建物の変形を防ぐ。
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現行の耐震基準を満たす建物は補強不要とされてきたが、16年の熊本地震では強度を保つ「耐力壁」を使って基準をクリアした建物も一部倒壊したことから、住友不動産は新技術の開発に着手した。新たな制震装置は小型のため耐力壁を設置済みの住宅でも使える。

工事規模が小さいため費用も約50万円と、建築面積約100平方メートルの家屋で通常の耐震補強工事をする場合に比べ約半分に抑える。あらゆる建築年代に対応する耐震補強提案をそろえ、制震工事の受注を20年度に2500件まで増やす。

ミサワホームは、現行の耐震基準を満たさない木造住宅の補強工事需要を狙う。このほど投入した新工法では、1階部分の面積が約66平方メートルの戸建ての場合で、従来の補強工事に比べ工期を約3分の1の6日と短くできる。費用も130万円前後と3分の2になる。

コンクリートを地面全体に流し込んで基礎を固める従来工法と違い、柱と接する基礎のみ補強することで工期やコストを省く。基礎部分から建物を支える柱までを鉄製の金物でつなぎ、揺れで建物と地面が分離し倒壊する事態を防ぐ。同社の耐震工事の受注は過去5年横ばいで、新工法で件数増を目指す。

住友林業も古民家など老朽化した木造住宅に照準を合わせる。耐震基準を定めた建築基準法の制定以前に建てられた戸建てを対象に、家屋を垂直に持ち上げて基礎部分を造り耐震性を高める新工法を子会社で開発中だ。19年度中の実用化を目指す。土壁のようなデザインの耐力壁など品ぞろえも広げ、耐震補強の受注高を18年度は約100億円と17年度比40%増やす。

国土交通省によると16年度の戸建てリフォーム工事の受注件数は約438万件。耐震補強工事の割合は全体の約0.3%にすぎず、大半は受注金額が低い水回り工事などが占める。住宅各社は耐震・制震性向上のためのリフォームを提案することで、縮小傾向にある新築事業に代わる新たな収益源に育てたい考えだ。

リフォーム工事にあわせて、1つの部屋(寝室など)だけでも耐震補強をしていると、もしものときに安心だろう。2016年の熊本地震では、南阿蘇村で木造アパートが倒壊し、学生が犠牲となった。戸建て住宅だけでなくアパートでもリフォームをする際に耐震化工事を促すような支援制度があってもいいのではないだろうか。

ところで、記事で紹介されている住友林業の耐震補強の方法が気になる。家屋をどうやって垂直に持ち上げるのだろうか(誰か教えてほしいですね)。もし、こうしたことが容易にできるのなら、免震化することも可能ではないだろうか(1階床の面内剛性を高くすればRC造のスラブなどはなくても大丈夫ではないかと思ってはいるのですが)









21世紀の読書離れ

「データえっせい」に『21世紀の読書離れ』という記事があった。
読書実施率とは、過去1年間に「趣味としての読書」をしたという人の割合です。「趣味としての読書」とは何ぞやですが、『社会生活基本調査』の用語解説をみても詳しい解説がありません。趣味ですので、学校の「朝の10分間読書」や会社での研修等で、強制的にやらされるものは含まない、自発的な読書に限られると思われます。

老弱男女をひっくるめた10歳以上の国民の読書実施率は、2001年では45.5%でしたが、2016年では38.7%に下がっています。言わずもがな、スマホが普及したことの影響が大きいでしょう。
(略)
年齢別の傾向を知るには、年齢曲線を描くのが一番。下図は、読書実施率の年齢カーブを、2001年と2016年で比べたものです。
本C

50歳以上は変化なしですが、40代まででは,読書実施率が下がっています。減少幅が大きいのは、30〜40代の働き盛りですね。空前の人手不足の時代で労働時間も伸びているのですが、その影響でしょうか。

しかるに、書を手に取り「知」を摂取し考える習慣をつけないと、雇い主に搾取されるだけの存在に堕してしまいます。30〜40代といえば、子育ての最中の親世代ですが、子どもにもよからぬ影響が及ぶでしょう。子どもに「本を読め」とうるさく言ったところで、自分がそれをしないならば、説得力はゼロです。
(略)
今はネットでいろんな情報収集ができますが、検索エンジンに上がるのは、自分の嗜好に合わせてピックアップされた記事ばかりです。これでは栄養が偏ります。リアル書店に定期的に出向く、紙の新聞を手に取るなど、自分の興味のない分野の「知」のバイキングにも触れないといけません

1日わずかな時間でもいいので、書を手に取ろうではありませんか。スマホ上で指をそそくさと動かす姿ばかりでなく、重厚な本を開いている姿も、子どもに見せたいものです

学生にも読書は大切だ、と繰り返し伝えていますが、読書の習慣がもともとない学生が本を読むということは相当難しいようです。高校や大学時代に読書をしていない学生が、社会人になって読書の習慣をつけるのも難しいかもしれません。そういう意味では、大学時代にぜひ読書の習慣を身につけてほしいものです。

「子は親の鏡」といわれていますね。
子は親のいうようにはしませんが、親のするようになる?









NHK「チコちゃんに叱られる!」

チコちゃん

NHK「チコちゃんに叱られる!」という番組が放映されています。一種の雑学クイズの番組ではありますが、最新技術で誕生したバーチャルでリアルなMC「チコちゃん」の姿も面白い。
「いってらっしゃーいってお別れするとき、手を振るのはなぜ?」
「かんぱーいってするときにグラスをカチン、あれはなぜするの?」
こんな、5才のチコちゃんが問いかける素朴な疑問にあなたは答えられますか?
知らないでいると、チコちゃんに「ボーっと生きてんじゃねえよ!」と叱られます。

こんな質問もありました。
一重まぶたは、二重まぶたより進化した形式だそうです。一重まぶたの人たちはアジアに多いですが、もともとホモ・サピエンスは二重まぶただったそうです。我々の先祖が氷河期のなかで生き延びるために寒冷適応をした結果、一重まぶたになったとのこと。寒冷適応とは寒さに対応するために、身体を小さく、体毛も少なく、そして眼球を寒さから守るために一重になったそう。これによって祖先は約6万年の氷河期を生き抜くことができたといいます。

いやー、勉強になります。

子どもたちの疑問って、大人が考えつかないようなところをついてきます。そうした質問にいちいち答えるのって面倒ですが、子どもに「うるさい」「わかならい」「いま知らなくていい」という答えはしないほうがいいでしょう。

そうした疑問に対して、「あなたはどう思うの?」「難しいね〜、一緒に考えよう」と答えて、子どもの関心や興味を失わせないようにすることが大事ですね(番組の受け売りです)。











教育の多様性が未来を開く

日経新聞(5/4付け)に「生産性考」と題して『スローな教育改革 多様性が未来を開く』という記事があった。
「学校をやめるか、黒染めしてくるか選べ」。
生まれつき茶色っぽい髪の女子生徒は何度も教師に迫られた。我慢して染めてはみたが、染髪剤の影響で頭皮にかゆみや痛みが出た。「ルールだから」。母親の抗議に教師はこう繰り返した。

大阪の府立高校で起こった黒染めの強要は、思考停止に陥った日本の教育の一面を映し出す。規律や画一性を重視し、出るくいを伸ばすよりも、一定の枠内に当てはめようとする

かつては画一的で詰め込み型の教育が均質な労働力の大量供給を可能にし、日本の高度成長を支えた。今でも経済協力開発機構(OECD)加盟国中、高校世代の数学的・科学的リテラシーで日本は首位に立つ。だが、基礎学力の高さが必ずしも生産性に結びついているわけではない

国別の学力と生産性の関係を見てみよう。縦軸に学力(OECD学習到達度調査の数学平均点)、横軸に生産性(1人当たり名目国内総生産=GDP)を取り、日本=100として指数化すると、スイス、米国、フィンランド、オランダなどは日本より学力は劣るが、生産性は高い。
nikkei180504

これらの国々はイノベーション力も高い。世界経済フォーラムによるとイノベーション力はスイスが世界首位、米国が2位、フィンランドが4位、オランダが6位と日本(8位)を上回る。日本総合研究所の山田久主席研究員は「多様性のある教育がイノベーションを刺激している」と欧米の生産性の高さの理由を分析する。高度成長期とは求められる人材が変わっている。
(略)
戦後、現代の教育システムはできあがった。それから約70年。教育改革はあまりにスローだ。このままで世の中の変化のスピードについて行けるのだろうか。

さて、日本の教育システムは変わることができるだろうか。小学校から中学校・高校、そして大学へとスムーズに進学することが、日本では普通であり、高校を卒業して働いたあと大学で勉強し直すなんてことは誰も考えていない(はず)。

そういう進路は「落ちこぼれ」と見なされがちだ。
ちょっと前に、大学への「秋入学」というのが話題になったことがあった。3月に高校を卒業して、大学に入学するまでに、海外に行ったり、ボランティアをしたり、大学で学ぶ目的や意義などを再確認してもらう期間にあててはどうか、という意図だったと思う。加えて海外の大学が秋入学なので、留学生などを受け入れるのにも適しているという判断だったと思う。

しかし、こうした議論はいつのまにか消えてしまった。やはり国とか文科省が音頭を取らない限り、制度は変えられないのだろうか。教育システムを変えるには、そもそも日本人の学歴や就職に関する考え方を変えないと無理だろう。そのためには、日本社会そのものが多様性を受け入れることが必要だと思うが、はたして・・・









工学部の組織編成を柔軟に

日経新聞(5・14付け)に『工学部 組織編成柔軟に AIなど新技術に対応』という記事があった。
人工知能(AI)やビッグデータの活用といった技術革新に対応できる工学系人材を育てるため、文部科学省は大学の設置基準を改正し、工学部内の組織をより柔軟に編成できるようにする方針を決めた。縦割りになりやすい学科より柔軟に運用できる「課程」の設置を促す。産業界から要請が強い工学分野で先陣を切り、ほかの分野にも波及させたい考えだ。
nikkei180514

工学系の高等教育については、文科省の有識者会議が2017年1月に議論を開始。文科省は議論を踏まえた大学設置基準の改正案を中央教育審議会に諮ったうえで、6月にも施行し、19年度から運用する計画だ。

工学部は「機械工学」「電気工学」といった伝統的な学科編成で1つの分野を深く学ばせ、専門家を育ててきた。一方でAIをはじめとした新技術が飛躍的に進歩し、従来の学科では対応しにくくなっている。

学科の新設や再編などで対応することもできるが、学科ごとに学生の定員を定め、学生数に応じた教員を置く必要がある。

改正案は学科の代わりに課程を置く場合、学部単位で学生の定員を定め、それに応じた教員の必要数を満たせばよいことを明確にする。このため課程の設置はより柔軟になり、教員も課程をまたいで教育することができる。

大学院についても、同様の仕組みを取り入れる。さらに有識者会議が提言した学部・修士でカリキュラムに連続性をもたせる「6年一貫性」の導入も可能だとする方針。卒論をなくすなどして修論に重点を置いたり、学部で履修した内容を大学院では省いたりする取り組みを促す。

6年一貫性によってカリキュラムに余裕が出た場合は、工学以外の専攻分野を学んだり、実務的経験を積んだりできるようにする。授業は工学以外の学部の教員や、実務経験者らが担当できるとし、産業分野で幅広く活躍できる人材づくりに生かす狙いだ。

学科をまたぐような柔軟な教育ができるようになることは良いことだ。もちろん、そうした学部編成をとるのかどうかは、各大学に任せられるし、どういう学生を育成していくかという理念(ポリシー)にも関係するだろう。

最新の技術の発展をみると、単に機械だけ、電気だけ知っていれば事足りるという状況ではない。そういう意味では、多様な教育ができる制度が求められているし、それに答える制度改正といえそうだ。

ただ、こうした制度が認知されるには時間をかけて、受験生に周知が必要だろう。やはり入学してくる学生がどういう意識をもっているかも重要だし、それぞれの学生にあわせた選択の自由度もなくてはならないだろう。結構、大変な作業が大学(学部)には求められる。

いずれにしても、大学の教員がこうした新しい教育システムを受け入れるか否かが一番ハードルが高かったりする可能性もある。いまの大学教員の多くは、従来型の学部・学科制度の中で学んできているので・・・









免震体験のイベントやってます

天神イムズ前で免震体験のイベントをやっています。
免震体験車のほかに、免震・制振のメーカー(11社)による展示もやっています。
お近くの方は是非ご参加ください。

このイベントは今朝のRKBテレビで生中継されました。
少しでも免震構造のことを理解してもらって、免震構造の普及につながればと思っています。

↓の写真は、テレビ中継のときの様子です。
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どこからでも目が合う「目玉アバター」

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日経新聞(5/14付け)に「どこからでも目が合うロボ」という小さな記事があった。
東京大学の広瀬通孝教授らは、どの角度からでも人と視線をあわせられる顔型のロボットを開発した。眼球の構造を工夫し人間から見ると常に視線が自分に向いていると錯覚するようにした。

眼球のくぼんだ構造を表側に向けたときは、誰がどの方向からのぞいても、ロボットと常に目があっている感覚になる。中央が張り出した構造を表側に切り替えると、周囲からは特定の人物だけを見つめているように映る。

授業で講師の代わりにロボットを教壇に立たせるといった用途を想定している。生徒全員と視線でコミュニケーションをとれば、生徒が授業に集中できるという。人間の講師は遠隔で声だけを送る。

こうしたロボット(アバター)が実用化されれば、教員(講師)は教室に行かずに、研究室や自宅から授業ができるということか。しかし、生徒(学生)と視線を合わせることができたとしても、講師は生徒と視線があっていることを感じることができるのだろうか。

視線というのは、目だけで感じているのではない、と思う。同じ教室に学生と講師がともにいることで視線以外のことも感じるのではないか。さらに技術が進歩すればともかく、現時点ではまだまだ教室で授業を行うというスタイルが続くように思う。

ただ、最近では授業を動画で公開することも増えており、動画を見て自学自習する生徒もいる。結局は、学ぶ人たちの意識や意欲の問題ということになるのかな・・・









東大生でも正答率約3割の母の日テスト

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日経新聞(5/14付け)に『「母の日テスト」は超難問 東大生、正答率は3割』という記事があった。
東大生でも正答率は3割程度の超難問テスト――。
百貨店大手そごう・西武が手掛けた13の母の日にちなんだ「2018年全国一斉母の日テスト」テストPDF)の動画が話題になっている。子供自身が思っている以上に母親のことを知らない様子を浮き彫りにした内容だ。

動画では、東大生38人が教室に集められ、自分の母親に関する問題100問を解く様子が撮影されている。テストの設問を事前に知らされておらず、顔をしかめる学生も。試験終了後、試験官から採点は自分でするようにと促された学生は一斉に母親に電話し、照れたり、笑みがこぼれたりする様子が映っている。

設問は母親の年齢やえとなど簡単な問題から、学生時代のあだ名や「あなたの母が無人島に何かひとつ持って行くとしたら」(問66)といった難問まである。企画したそごう・西武の担当者は「テストの採点であれば、普段は話せないようなことを話せるのでは」と話した。

最後の方の問題では次のような質問がある。
 問 79)あなたの母が好きなおでんの具を書きなさい。
 問 89)あなたの母があなたの名前に込めた意味を書きなさい。
 問 98)あなたの母があなたを誇らしいと思っていることはどんなことか書きなさい。
 問 99)あなたの母の似顔絵を描きなさい。スペースは自由に使ってください。

これは超難問だね。
母子のコミュニケーションを常日頃とっておかないと、とても答えられないだろう。母の日に花を贈ったりすることも大事なことかもしれないけど、母親(父親)と話す機会をつくることも大事かも。










AI時代に勝つ子・負ける子

東洋経済0512

週刊東洋経済(5/12号)の特集は『AI時代に勝つ子・負ける子』で、読解力不足ではAI時代に勝てないという。その中に、国立情報学研究所教授・新井紀子氏が監修した親子でトライできる読解力診断テストがあった。いくつか例を紹介する。

問1
Alexは男性にも女性にも使われる名前で、女性の名Alexandraの愛称であるが、男性の名Alexanderの愛称でもある。
上記の文脈において、以下の文中の空欄に当てはまる最も適当なものを選択肢のうちから1つ選びなさい。
 Alexandraの愛称は(      )である。
  Alex  Alexandra  C棒  そ性

問2
アミラーゼとという酵素はグルコースがつながってできたデンプンを分解するが、同じグルコースからできていても、形が違うセルロースは分解できない。
上記の文脈において、以下の文中の空欄に当てはまる最も適当なものを選択肢から1つ選びなさい。
 セルロースは(     )と形が違う。
  .妊鵐廛鵝 ´▲▲潺蕁璽次 ´グルコース  す攸

問3
火星には、生命が存在する可能性がある。かつて大量の水があった証拠が見つかっており、現在も地下に水がある可能性がある。
上記の文脈において、以下の文中の空欄に当てはまる最も適当なものを選択肢から1つ選びなさい。
 かつて大量の水があった証拠が見つかっているのは(    )である。
  _仞院 ´可能性  C浪次 ´だ弧

問4
A:幕府は、1639年、ポルトガル人を追放し、大名には沿岸の警備を命じた。
B:1639年、ポルトガル人は追放され、幕府は大名から沿岸の警備を命ぜられた。
 Aの文が表す内容とBの文が表す内容は同じか。
  ‘韻犬任△襦 ´異なる

問5
エベレスト山の地層から、大昔に生きていた海の生物の化石が見つかった。
上記の文に書かれたことが正しいとき、以下の文に書かれたことは正しいか。
 海の生物の化石が山の地層で見つかることはない。
  \気靴ぁ ´間違っている  H獣任任ない

問1と2は、文の構造を正しく認識できているかが問われている。問1の正答率は中学生で38%、高校生で65%となっている。問2は大人向けで、新聞社の論説委員や官僚も間違えたとか。問4の正答率は中学生で57%、高校生で71%。問4や問5では文の意味を正しく理解できているか、倫理的に推論することができるか、が問われている。

正解は、以下のとおり。
問1
問2
問3
問4
問5










災害について知り、学び、備えよう

福岡市政だより0515
福岡市政だより」(5/15号)の特集は「災害について知り、学び、備えよう」
福岡市が提供している防災関連の冊子や防災アプリ「ツナガル+(プラス)などが紹介されているとともに、避難所ワークショップなどの取り組みが掲載されています。高島宗一郎市長は次のように述べています。
福岡市は、「防災先進都市」を目指してさまざまあ取り組みを行っています。(略)災害時は地域コミュニティの力も必要です。防災訓練に参加するのはもちろん、日頃から地域とのつながりを深めてください。

近年、自然災害が大規模化・多発化しています。普段できないことは、災害が起きたときにもできません。大雨などの災害の危険が高まる季節を前に、防災を学びましょう。


福岡市とは直接関係ありませんが、九州免震普及協会では、下記のイベントを開催します。

「地震のときの揺れを体感してみよう!」
2016年に熊本地震が発生して2年が経過しました。熊本地震では震度7の揺れが2回も発生し大きな被害もでました。地震災害はいつどこで発生するのかはわかりません。日頃からの備えが非常に大切です。地震への備えを促すためには、実際に地震のときの揺れを体感することが一番だと思います。そこで、下記の日時と場所で、免震体験車を使った防災イベントを開催することにしました。

1.開催日時:2018年5月16日(水)10時〜17時

2.開催場所:イムズ 1階 屋外イムズスクエア(福岡市中央区天神1-7-11

3.イベント内容:
 免震体験車を活用して多くの方に地震時の建物の揺れ方を体験していただけます。
  免震体験車では、兵庫県南部地震・東北地方太平洋沖地震・熊本地震のときの耐震建物での揺れ方、そして免震建物での揺れ方を体験できます。
  多くの方に地震の揺れを体験いただき、地震への備えにつなげたいと思っています。

 ¬反未篝震構造の最新技術について広く理解を深めていただくためにパネル展示も行います。
 参加費用は無料です(事前申し込みの必要はありません)

多くの方々の参加をお待ちしています。

なお、市政だよりの災害伝言ダイヤルの正解は「171」でした。
防災先進都市を目指すのでしたら、ぜひとも免震構造の普及にもご協力をお願いしたいところですね。









シャワーの水の9割を再利用

日経新聞(5/2付け)に『シャワーの水、浄化し9割再利用』という記事があった。
水は人が生活する上で欠かせない資源だ。WOTA(ウォータ)は、使用済みの水を浄化した上で循環する仕組みを家庭レベルで実現する装置を開発している。老朽化した上下水道の維持に腐心する自治体、水不足に悩む国々は多い。自由に水を使うことができるエリアを広げる一大プロジェクトに、スタートアップが挑む。

東京・本郷の東京大学の近くにある年季の入ったビル。2017年10月、駐日アラブ首長国連邦大使がここを訪れた。目当てはWOTAのオフィスだ。同社が開発中の個人向けの水の浄化システム「レインボックス」を視察した。パイプが入り組んだ構造をしておりサイズはスーツケース大。「日本に住んでいるとピンと来ないかもしれないが、世界では水不足は大きな問題となっており関心が高い」(北川社長)と手応えを話す。

WOTAは144年に東京大学の大学院に在学中だった北川氏が同級生らと立ち上げた。独自のろ過フィルターを開発しているわけではなく、市販のフィルターとセンサーを組み合わせ、自社開発のソフトウエアを活用。センサーから集めたデータで水の流量や汚れ具合、温度などを測定すると、水質の状態やフィルターの汚れ具合を予測できるようになる。事業化の際にはフィルターの汚れ具合から利用料金をはじき出す仕組みを描く。

シャワー(↓写真)や洗面用では既に技術を確立した。「体を洗うのに使うシャワーの排水であれば、せっけんやシャンプーなどの汚れを分離して9割以上を再利用できる」(北川氏)という。電源は必要だが、上下水道につながっていなくても、100リットルの水があれば約50回シャワーを浴びられる。
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目指しているのは、シャワーや洗面台に装置とシステムを接続して使う仕組みだ。複雑な工事は不要。家電を置くような感覚で、1日で水道のインフラを整備できるようにするという。太陽光発電や蓄電システムなどで電源さえ確保できれば、孤島のような場所でも水を使える。水源や上下水道に依存する必要がなくなり、人間の生活エリアが未開の地に広がる可能性も出てくる。
(略)
実用化にはまだ課題もある。現在は1台数十万円かかる。実用化の段階では量産効果で手ごろな水準に引き下げる構想を描く。

さらに、現時点では再利用できる水の種類が限られている。今の技術レベルでは台所やトイレの排水などは浄化できない。フィルターで除去するだけでなく、微生物を使って分解して浄化する技術が必要になるという。生活で使う全ての水をまかなうには、もう一段のブレイクスルーが必要で、外部との共同開発も視野に入れている。

北川氏は「水が貴重な中東や国土が広い米国から強い関心が寄せられているが、日本も決して人ごとではない」と指摘する。高度経済成長期に整備が進んだ上下水道は老朽化に直面し、近い将来、莫大な更新コストが必要になる。また、人口減少が進めば、限界集落のようなインフラそのものの維持が難しいエリアも広がっていく。

最近では水源の確保などで渇水になることはなくなったが、昔、福岡では大渇水となったときがあった。そのときは、僕がちょうど大学に入ったころで、夏休みの時期が変更されたり、キャンパス内に仮設トイレが並んだりしたことを記憶している。田舎にあった実家は水道が引かれておらず、井戸水を使っていた。一度、井戸が枯れそうになって、井戸を深く掘り直したこともあった。

蛇口をひねれば水がいつでも出てくると思っていると、災害時には対応ができなくなる。水は人間が生きていく上では非常に大切なものである。そうした水を再利用できるシステムはこれから不可欠な技術ではないだろうか。

台所やトイレの排水も再利用できるようになると、ますます利用範囲が広がりそうだ。










建設現場で週休2日促す

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日経新聞(5/8付けの夕刊)に『建設現場 週休2日促す 清水建設、休み増やせば日当増』という記事があった。
清水建設は5月末から建設現場に週休2日制の導入を促す。取引先の下請け企業が技能労働者の休日を増やした場合に労務費を上積みする。技能労働者の日当の実質的な値上げになる。大手ゼネコン(総合建設会社)各社は週休2日制の導入を目指しているが、賃金増を導入するのは初めて。人手不足が深刻になるなか、労働環境を改善して人材確保につなげる。

建設現場はこれまで週休1日が一般的だった。技能労働者への報酬は働いた日数に応じて支払われることが多く、週休2日制は下請けや技能労働者に敬遠されてきた。

清水建設は技能労働者が月7日間の休みを取得した場合、下請け会社に支払う労務費を5%上積みする。8日間の休日では10%を加算する。週休2日でも技能労働者の収入が減りにくくする。

今年3月以前に下請け会社と請負契約を結んだ工事が対象。清水建設の労務費は今後2年で20億円程度増える見通しだ。

国土交通省によると、建設業は全産業平均と比べて年間300時間以上の長時間労働となっている。ゼネコン各社は週休2日の取り組みを進めているが、労務費の負担まで踏み込むのは清水建設が初めて。労働環境の改善で働きがいのある職場づくりを目指す。

週休2日に向けた取り組み実績を見ると、土木・建築の新築工事で4週7閉所以上を達成した割合は約30%(18年3月時点)で、今後、賃金加算で残り約70%の現場も4週7閉所以上を実現することを目指すという。

建設現場での働き方改革については、国土交通省も「働き方改革・建設現場の週休2日応援サイト」をつくって工期の設定支援をしたり、現場管理費を1.04倍するとしている。

賃金の増額は建築費の上昇につながる。ここ数年の人手不足に伴う労務費の高騰分は、官民とも発注金額に反映させてきたが、一層のコスト増を発注者側がどれだけ許容するかは未知数。大手デベロッパーからは「現場の生産性を上げる工法の開発なども含め、ゼネコンの出方次第」との声も上がっているとか。

ただ、清水建設の取り組みは、2年後までの時限措置ともされている。この2年で週休2日が根付けばいいのだが・・・












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講義中・・・
著書など
研究室のマスコット
「アイソレータ・マン」。頭部は積層ゴムで、胸にはダンパーのマークでエネルギー充填
『耐震・制震・免震が一番わかる』
共著ですが、このような本を技術評論社から出しました。数式などを使わずに耐震構造、制震構造、免震構造のことを、できるだけわかりやすく解説しています。
『免震構造−部材の基本から設計・施工まで−』
免震構造協会の委員会活動の成果として、このような本をオーム社から出しました。免震構造の基本をしっかり学べるような内容となっています。
『4秒免震への道−免震構造設計マニュアル−』
いまでは少し内容が古いかもしれませんが、免震構造の基本的な考えを述べています。初版は1997年に理工図書から出ていて、2007年に改訂版を出しました。
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