日本機械学会誌(6月号)の「メカライフな人々(No.25)」にエアー断震開発者としてツーバイハウジング代表の坂本祥一氏のインタビュー記事が掲載されていた。

エアー断震とは圧縮空気で住宅を持ち上げることで、免震効果を得るシステム。地震(P波)を感知すると1秒ほどで建物が浮き上がるようになっている。空気はが外へ逃げないようにするために、基礎と人工地盤の間にステンレスのエアシールを挿入している。このエアシールからは少し空気が漏れるが、建物を浮かせるだけの気密性はあるとか。空気が多少漏れるために、地震後には自然に元の位置に戻るとも。

お風呂に入っているときに、空気で建物を浮かせることができるのではないかとひらめき、そのとき建物(戸建て住宅)を浮かせるのは必要な圧力は、たった0.1気圧(約1平方メートルあたり1トン)くらいだとなった。これなら、いけると重さ2トンのコンクリートの塊で実験をしてみたら、簡単に浮き上がったので、確信を得たそうだ。実際に、建物を持ち上げるのに使うのは8気圧のコンプレッサーらしい。

エアー断震システムの研究は1ヶ月くらいで、その後2年間は耐久性テストを経て、実際に適用しているとのこと。現在の20棟くらいの実績があり、テレビで紹介されたりして、認知度はあがってきているようだ。エアー断震システムでは、地震の揺れを1/20にまで軽減できるという。

ツーバイハウジングのHPにある実験映像をみたが、ホバークラフトのように建物を浮かしているようだ。建物が浮いて静止しているとすれば、基礎は地震動の変位振幅だけ移動することになるので、その分、基礎の大きさが大きくないといけないのではないか。実際はそうなっていないようなので、エアシールの取り付け位置に工夫があるのかも知れない。

防災科学技術研究所の振動台で実験した映像があった。震度7クラスの振動実験でも振動台の振幅は10cmくらいのようだ。もっと地動の変位が大きな場合の検証もみてみたいものだ。