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<写真は熊本でのボランティアのときのもの(記事とは直接関係ありません)>

朝日新聞(9/27付け)の「ひと」欄に、塗装ボランティアで平和や差別反対を訴える安田啓一さんが取り上げられていた。
外交官の杉原千畝(ちうね)が、ナチスに迫害されるユダヤ人に「命のビザ」を発給したリトアニアの旧日本領事館。その老朽化がすすんだ壁を現地で塗り直したボランティア塗装集団の代表だ。

東京の池袋にある「安田塗装」の2代目。法政大で建築を学ぶも、頭の中にはいつも、何のために生きるのか、という疑問があった。太宰治の「人間失格」などを読み、ああでもないこうでもないと苦悩した。

答えが出ぬまま卒業。住宅会社の営業マンをへて家業のペンキ屋に。きつい、汚い、危険、素行がよくない人の集まり。そんな世間が抱きがちなペンキ屋のイメージを変えたくて、2009年、仲間たちと「塗魂(とうこん)ペインターズ」を結成、ボランティアをはじめた。

大災害の被災地、お金のない学校や幼稚園、自治体。「壁や遊具を塗るうちに下心が消えました。喜んでいただければ、それでいいやって」。メンバーは全国160人を超える。

2年前の戦後70年、原爆を落とされた広島、長崎、真珠湾のあるハワイで活動した。さらに去年はベトナム、そして今月のリトアニア。タイの貧民街にいく計画も進行中。人々の心をペンキで彩り、平和や差別反対の輪を広げる。それが生きる理由だ。

「たかがペンキ屋に何ができると言われようが、私たちは魂をこめて塗り続けます」

塗魂ペインターズは、2009年に結成された。10人あまりでのスタートだったという。ボランティアとして、交通費や宿泊費をぜんぶ自腹でいく価値が本当にあるのか?と迷いもあったという。しかし、2011年の東日本大震災で灰色の津波にのみ込まれた白黒の世界を目にして、ペンキで色を塗って元気にするのは、俺たちにしかできない、と。

日本でのボランティアは90回になり、海外でのボランティアも増えているそうだ。
たかがペンキ屋だけど、ボランティアで世界を変えることができそうだ。