日経産業新聞(10/5付け)に『微粒子で表面摩擦4割減、東京都市大が金属加工技術』という記事があった。
東京都市大学の亀山雄高准教授らは、微粒子をぶつけてアルミなど金属表面の摩擦を減らす加工技術を開発した。ぶつけた粒子の成分を金属表面に移したり、金属表面に細かな波形の形状をつけたりする。学内のエンジン分野の研究者と共同で、3〜4年後をメドに、実際のエンジン部品に適した条件の見通しをつける。(理化学研究所の発表資料
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金属表面に真上から微粒子をぶつけると変形した金属の原子配列が変化し、強度が上がることは従来から知られており、機械部品の強度向上のための加工技術として利用されてきた。

研究グループはこの古くからある加工技術を応用し、金属表面の強度を向上させるほか、摩擦を軽減できる加工技術を開発した。

炭素でコーティングした粒径70マイクロ(マイクロは100万分の1)メートルの鋼粒子を直角方向からぶつけると、金属表面に炭素が移り、潤滑油のような働きをする。摩擦が約3割減ることが分かった。

また斜め15度の位置から粒径70マイクロメートルの鋼粒子をあてると、金属表面にうねのような波状の模様ができた。さらに凹凸の頂点部分を平滑に削り取る加工をすると、波状の凹凸の中に潤滑油を蓄えられるようになり、機械部品同士の滑り始めの摩擦が3〜4割減った。

摩擦の試験には粒径約3ミリメートルの球を金属表面で1分間に20センチメートルほどの速さで押し付けながら往復させた。実際の自動車エンジンでは、約1000倍の速さで部品同士がこすれる。学内のエンジン分野の研究者などと協力し、より速い条件での摩擦性能の検討をする。

また微粒子の成分を移す加工と金属表面の形状を変化させる加工を組み合わせてより摩擦を軽減する条件も検討する。

接触面を減らすことで、摩擦を低減しようという試みのようだ。こうした取り組み、エンジンだけでなく、免震構造のすべり材にも適用できないかな・・・