映画「Fukushima50」を観た。
その名のとおり、2011年3月11日に発生した東日本大震災に伴う福島第一原子力発電所の事故を取り上げた作品である。原子力施設での未曾有の事態を防ごうと現場に留まり奮闘し続けた人々の知られざる姿が描かれている。
原発内のテレビ会議を行った緊急時対策室や、放射線の立ち込めた建屋の内部、さらに津波で破壊された建物やその周辺の景色までが忠実に再現されている(と思う)。免震重要棟も出てくるが、写真でしかみたことなけど、外観は本物かもしれない。当時、福島に、いや、日本に、放射能汚染という大惨事の危機が迫っていたとき、この未曾有の事態に対処したのは、東電のごく普通の社員たちだった。
その社員たちが命がけで最悪の事態を防ごうとしたことが描かれている。そうした社員たちの現場での努力と、官邸の顔色を見ながらの東京本店の幹部の間には大きな温度差がみられた。現場で必死に頑張っている社員たちは、家族や地元のことを思い行動していたのだろう。
放射能というのは目に見えない。いまコロナウイルスへの対策が喫緊の課題ではあるが、万が一また福島のような事故が起こらないとはいえない。絶対の安全というのは無いということを理解して、つきあっていくしかないのだ。
ぜひ多くの人たちに観て欲しい。