減少

大学生の半数以上が読書時間ゼロ

日経新聞(2/27付け)に『大学生「読書時間ゼロ」半数超 実態調査で初』という記事があった。
全国大学生協連は、1日の読書時間について大学生の53%が「ゼロ」と回答したとの調査結果を発表した。半数を超えたのは、調査に読書時間の項目が入った2004年以降初めて。「本離れ」が若い世代で進行している実態が明確になり、アルバイトをする学生に読書時間ゼロが多いとの結果も出た。
読書時間

調査結果の分析を担当した浜嶋幸司同志社大准教授(学習支援)は、「高校までの読書習慣が全体的に身に付いていないことの影響が大きい」と指摘する。

この調査は「第53回学生生活実態調査」。大学生の1日の読書時間は平均23.6分。ゼロと答えた学生は53.1%で、昨年より4.0ポイント上昇。文系が48.6%、理系が54.5%だった。

1カ月の生活費のうち書籍費は、金額、支出に占める割合がともに1970年以降最低。自宅生が1340円、下宿生が1510円だった。アルバイトをしている学生のうち読書時間ゼロと答えたのは54.5%、アルバイトをしていない学生では49.4%。

調査は昨年10〜11月に実施。全国の国公立・私立30大学の学生1万21人が回答した。電子書籍も「読書」に含む。勉強や趣味など、読む目的や内容がどこまで読書に入るのかは、回答者の判断に委ねた。

同志社大学学習支援・教育開発センターの浜島幸司准教授が、過去5年分のデータを使って読書時間減少の背景を探った結果、次のようなことがわかったという。

・読書時間の平均は減少しているが、顕著なのは「0分」層の増加であった。
・「0分以上」、つまり読書をする習慣がある学生の平均は減少傾向にはない。
・属性別にみても、「0分」層は女性、理系および医歯薬系、下級学年(1-2年生)、学生生活の比重が「勉強第一」以外の学生であることが確認された。

調査年ごとの読書・スマホ・勉強時間の推移を算出し、読書との関係の有無をみたところ、読書時間減少にはスマホ時間による直接的な強い効果はみられない(効果があるといってもきわめて弱い)。読書時間と勉強時間も直接的な強い効果はみられないが、スマホ時間より強い。スマホ利用が読書を減少させたという説は支持されない。むしろ、最近の大学生の高校までの読書習慣が全体的に下がっていることの影響が大きい、という

スマホ利用の影響が読書時間にあまり影響していないというのは興味深い。高校生の読書習慣が減っているのは、どうしてだろうか。受験勉強の影響なのだろうか、そもそも高校に入るまでに読書習慣がないということなのだろうか。

本を読むという行為は勉強や学習の第一歩。読書をするためには、本を読むための時間を確保し、姿勢を保たないといけない。そうした行為ができるか否かは、学校や大学で学ぶ態度の基礎となると思う。









未来の年表

河合雅司著『未来の年表 人口減少日本でこれから起きること』(講談社現代新書)を読んだ。
P1080655

国立社会保障・人口問題研究所の推計によれば、2017年に約1億2653万人だったのが、50年後の2065年には約8808万人(2017年に比べ約70%)、100年後には約5060万人(約40%)になるという。さらに、200年後には、約1380万人(約10%)となる、そして300年後には約450万人になるという。これは今の福岡県の人口よりも少ない。

日本列島を1平方キロメートルごとに区切って人口の増減の見通しが国土交通省の「国土のグランドデザイン2050」に示されている。これによれば現時点で人が住んでいる約18万地点のうち、2050念には63%で人口が半分以下になり、その3分の1にあたる19%の地点は誰も住んでいない無居住エリアとなる。
2050年までに無居住化する地点

本書の第一部では、日本の将来がどうなっていくかが年表形式で紹介されている。それを踏まえて第二部では10の処方箋が示されている。
(1)「高齢者」を削減
年齢区分を見直して75歳以上を高齢者と呼び、65歳から74歳を准高齢者として区分するという。これにより社会保障費を削減できるかもしれないものの、人口減少問題の本質的な解決にはならないだろう。
(2)24時間社会からの脱却
いまの便利すぎる社会からの脱却で、過剰サービスを見直すことで不要な労働を無くし、社会全体の労働時間を短くするという提案。確かに、少なくなる労働力をいかに効果的に配分するかという問題の解決につながるだろう。これには日本の消費者が不便さを受け入れてくれるかどうかにかかっている。
(3)非居住エリアを明確化
人が住む地域と、そうではない地域を明確化し、コンパクトで効率的な国につくりあげる。コンパクトシティを目指すということだが、土地所有の問題や故郷への郷愁といった問題を解決する必要があろう。

そのほか下記の処方箋があげられている(項目だけ掲載する)。
(4)都道府県を飛び地合併
(5)国際分業の徹底
(6)「匠の技」を活用
(7)国費学生制度で人材育成
(8)中高年の地方移住推進
(9)セカンド市民制度を創設
(10)第三子以降に1000万円給付


(1)〜(9)までの処方箋は人口減少にともなう社会の激変を少しでも緩和する方策であり、人口減少を食い止めるには出生数を増やしていくしかない。日本では未婚で出産する女性が少ないことを考えると、結婚支援が最も効果的となる。そのため真っ先に取り組むべきは、雇用を安定させ、出会いに恵まれない人のきっかけをつくることだろう。

そして第二子を増やすには長時間労働の改善が必要。第二子が生まれた世帯への優遇策(たとえば大学を卒業するまで所得税を下げるなど)も必要となる。さらに第三子以降を増やすには、経済的な負担を軽減する方策が求められる。それが、第三子以降に1000万円を給付するという提案となっている。

いずれにしても、安心して結婚がでてき、子どもを育てることができる社会を作っていくことが必要となる。そのためには、これからの日本社会がどのように変化していくのかを理解し、対策を考えていくことが必要だろう。

昔のお見合いのようなことをしてくれるお節介なオバちゃんも求められている、のかも・・・

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「アイソレータ・マン」。頭部は積層ゴムで、胸にはダンパーのマークでエネルギー充填
『耐震・制震・免震が一番わかる』
共著ですが、このような本を技術評論社から出しました。数式などを使わずに耐震構造、制震構造、免震構造のことを、できるだけわかりやすく解説しています。
『免震構造−部材の基本から設計・施工まで−』
免震構造協会の委員会活動の成果として、このような本をオーム社から出しました。免震構造の基本をしっかり学べるような内容となっています。
『4秒免震への道−免震構造設計マニュアル−』
いまでは少し内容が古いかもしれませんが、免震構造の基本的な考えを述べています。初版は1997年に理工図書から出ていて、2007年に改訂版を出しました。
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