2005年01月05日

when i come around.

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山形県東村山郡山辺町(やまのべまち)。
人口1万人ちょい。電車で山形駅から一時間に一本しか出ない左沢線(あてらざわせん。通称:フルーツライン)に乗り、約15分で到着。山形市と寒河江市のちょうど間に位置する田舎町だ。僕はこのなーんにもない町に電器屋さんの長男として、高校を卒業するまで家族と一緒に住んでいた。

小児麻痺で足に少しの障害を持って生まれた僕は親が共働きのため一歳の頃から山形市の保育園に預けられた。今でも憶えている。楽しかった。二歳になった時に弟のまっ君が生まれ、六歳の時に妹ができた。嬉しかった。
家のすぐ脇にある小さな公園(当時はすごく広く感じたなー。)でまだよちよち歩きの妹を連れて遊んでた時、僕が乗っていたブランコに妹がぶつかってフッ飛ばされて頭から血をダラダラ流してたのを見た時はすっごく怖かったなー。おばあちゃんにこっぴどく怒られたっけ。
大雪の日にまだ幼稚園児のまっ君と雪合戦してた時に雪玉が僕の顔面におもいっきりヒットしてわざと倒れて死んだふりをしてたらまっ君が本気で心配して泣いちゃって、僕の方が悪い気がしてきて「ごめんごめん。嘘。」って起きあがった時のあのまっ君の顔。ほんとに驚いたような、目の下にまだ涙の玉が残ってるのにすっかり安心して笑ったあの時のまっ君の顔は一生忘れないだろうなー。あいつらはまだ小っちゃかったからもう憶えてないと思うけど。こんなのいっぱいあるよ。僕は異常に記憶力がいいみたいだ。


山辺小学校は一学年3クラス。僕の足は回復に向かい、三年生の時に初めてようやく人並みに速く走ることができた。あの時の喜びは尋常じゃなかった。家族で静岡に旅行に行った時、フッと直感で「あ、今走れるかも。」と思ったんだよ。親は心配してたけど僕が走り終わったのを見た時、泣いてた。僕は笑ってた。ヘヘヘヘ。


山辺中学校に入学。一学年5クラス。周りにかなりの数のヤンキーがいて彼等から音楽の洗礼を受けた時期だ。オナニーもおぼえた。猿のようにやった。人体実験のようだった。幸か不幸か今の自分の原点はこの時期だ。
担任の松田先生の影響でジョン・レノンに興味を持つ。同時に映画も観るようになる。
全然喋ったことがないのにずっと片思いだった同じクラスの女の子に告白しようと、受験間際の特別講習が終わったあと、真っ暗になった昇降口に放課後呼び出す。彼女は来てくれた。声が震えて、しかも何を言ったかも憶えてないけど彼女は「いいよ。」と言った。訳がわからなかった。もう一回聞いてみると「いいよ。そのかわり受験が終わってからちゃんとお付き合いしたい。」と言ってた。彼女も声が震えてた。僕は初めて走れた時と同じぐらい嬉しかった。友達の鎌田(現在トルコ在住)だけに報告した。びっくりしてた。
数日後、僕と彼女は山形市内にある同じ公立高校に行くはずだったけど彼女は落ちた。電話でそれを聞いた。僕は気の利いた言葉をなにも言えず、そのまま僕らの関係は自然消滅した。
まあ、こんなもんだ。なんだかんだいって僕らは二人きりで遊んだこともなかったし、学校帰り一緒に帰ることもしなかった。全然付き合ってるって言わねーよそんなの。


高校。なーーんもなかった。今一緒にいる斎藤と村井と出会ったぐらい。あとほんの少しの友達。卒業して千葉の大学へ。んで今に至る。至ってんだかなんだか知らねーけど。




そして今日、山辺にある小さな寿司屋の二階を貸し切って中学の同窓会が開かれた。みんなとは12年振りに会う。楽しみにして行った。
三年五組には43人いた。ドキドキしながら「どうもー!久しぶりー峯田ですー!」なんつって中に入ったら7人しかいなかった(爆笑)。みんな忙しかったり連絡先わからなかったりで集まらなかったんだと。もちろんあの娘もいなかった。けれど昔話に花が咲き、なんだかんだで夜中まで呑んでた(僕はコーラね)。

みんな変わってねーのな。結構みんな地元に残ってんのな。話聞いたらみんな大変なんだけど、頑張ってんのな。尊敬するよ。
僕の今の仕事の話なんて誰もみんな聞いてこなかったよ。少しでも気遣ってくれてよー、ほんとは色々聞きたかったと思うよ。ありがとうな。今度また会える時あったら、じっくりな。




帰り道、僕は大雪にも関わらず、一人で二時間も歩いた。
どこに向かうでもなく、どうしようもなく暗い道を歩きたいだけ歩いた。東京にいる時はたまには山形のことを思い出して「あそこにもう一度行ってみてえなー。」とか考えたよ。だけどよ、いざ帰ってきてみると、行きたい場所なんてひとつも無いんだよ。少し悲しいけど、無かったんだよ。


朝方5時。僕は道の真ん中でホワイトアウトに襲われた。
風に乗った雪が縦横無尽に舞い、方向がわからなくなるほど四方八方から僕に向かって雪が降ってくる。無音でだ。


僕の居場所。
僕はたぶん、「音楽をしたい」だけではなく、僕にはたぶん、音楽しかないのだ。
そして僕は心の中にいつまでもこの街を忘れないでいようと思う。

僕は今、みんなと無性に会いたい。

mineta1 at 08:12│TrackBack(8)

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