研究者ツールのブログ

理系研究者への論文の書き方や便利なツールです。

2010年07月

google scholarの革命的なところ、第3弾です。

3、英語を知らなくても論文が書ける!
例えば論文の書き始めでよく使う
"much attention has been focused" の後はinでしょうか。onでしょうか。forは使うことはあるのでしょうか。
答えはgoogle scholarが無料で教えてくれます。
"much attention has been focused in"で検索すると、406件しか出てきません。"much attention has been focused on"だと約16,000件
"much attention has been focused for"だと16件しか出てきません。
つまり、 "much attention has been focused on"しかありえないことが分ります。

ついでにいうと、東欧系の名前の著者が並びます。検索したときに日中韓、東欧の名前が並んだ場合は危険です。(笑)

専門用語になるとさらに効果は絶大で、「吸光係数の増加」とか、どういうかはgoogleで調べたら分ります。

ここでのポイントは、英語の使い方については「みんなが使う方が正しい」ということです。サイエンスについては、みんなが言うことが間違っているということはありえます。しかし、語学については、多数派が正しいのです。もちろん、よくつかわれる正しくない言葉というのはあります。しかし、それはネイティブではない僕らには関係ないことです。むしろ、これにより内容と関係ないことを考える時間が大幅に減り、英語が弱い日本人でも純粋にサイエンスで戦えるようになったのです。
ちなみに、しつこいですが、よくつかわれる正しくない言葉は、日中が圧倒的に多いので、検索で出てくる著者名には気をつけましょう。

 
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google scholarの革命的な点について、続きです。

2、リファレンスがアホでも作成できる。 
通常リファレンスの作成には磁性なら磁性の分野の論文を手当たり次第に読み、子引き・孫引きをし、重要な論文を判断して引用するという手順が必要でした。それには普段からの努力と、知識の積み重ねが必要でした。
確かに、文献引用により、その分野の枠組みを線引きでき、論文の価値について宣言することができるため、文献引用は重要です。しかし、10個のうち5個くらいは、どうでもいいというか、どの論文を引いてもいいところがあるのも事実です。
このとき、google scholarがあると全く違う方法で文献引用ができるのです。
すなわち"magnetism"と打ち込んで検索→出てきた文献のうち引用が多く、関係のありそうな論文を読む→良さそうなら引用する
これで終わりです。このときポイントは、google scholarは、最も良く読まれている文献を優先的に表示することです。
極端な話、分野を十分に限定して検索したら(例えば"core-shell CdSe nanoparticles"など)、上から3つ引用すれば、その分野について何も知らなくても、文献引用終了です。
 
これは専門家の知識が、これまでに比べ重要でなくなっているということを示しています。これまで、専門家というのは「調べればわかること」を知っている人でした。「調べればわかること」というのを調べるのには膨大な時間がかかったため、専門外の人には実際には不可能でした。それがITの進歩により、辞書的な知識は誰にでも簡単にアクセスできるようになってきていました。
google scholarはさらにその上を行っています。これからは「調べて分かること」は、1時間あれば知っているふりができてしまうのです。
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グーグルは色々な事をやってくれますが、
中でも研究者にとってgoogle scholarは革命的なツールであると断言できます。
google scholarがいかに革命的であるか、以下に説明します。

1、論文の管理が不要になる
古い研究者は、 「光電荷移動」「光合成」などといった分野ごとにファイルを作成し、文献のコピーをまとめておりました。
最近の学生は電子ファイルをダウンロードし、それをフォルダにまとめています。
しかしながら、必要な論文を取り出すのはどんな管理方法でもやはり大変なものです。
未来の学生は電子ファイルは都度webからとってくるようになるでしょう。
タイトルが分かればgoogle scholarに""つきで放り込めばいいですし、キーワード、年、著者、雑誌等の一部の情報を放り込めばだいたい文献にたどり着きます。ページ番号も検索には非常に使いやすいです。ファイルを開くより断然早い。 
つまりいちいち読んだ論文を取っておく必要がなくなります。
もちろん何度も読む論文は手元に置いておくでしょうが、「なんとなくとっておく」という行動は激減し、机の上はすっきりするでしょう。 
机の上に論文の地層を作る学生は早晩絶滅し、研究室が見た目にきれいになり、学生の精神状態も改善し、パフォーマンスが向上するでしょう。
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単結晶XRDのサンプリングについてです。続きを読む
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Endnoteを初めて触ってからはや2年。

の間、本当に役に立たなかったEndnote
ヘルプは充実しているが、実際に論文を書く上でのキーポイントは、
結局そうとう悩まないと分からなかったです。
最近ようやくEndnoteが便利に感じてきたので、ログを残します。
特に3,4は必見です。






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