2007年04月

2007年04月19日

TIDY(RITEWAY)  プアマンズケルビム

e0f4e157.jpg そりゃいくら欧米化が進んだといってもなりきれないところもある。今の若い人の足が長いとしてもローライズが本当に似合う人はやっぱり少ないし、染髪の根本はすぐに黒くなる。
 海外メーカーの自転車だって適正身長内だとしても足の長さや手の長さの違いは何ともし難い。

 ライトウエイはそんな悩ましいギャップを埋めようという国産メーカーだ。日本人のためのスポーツバイクというそのコンセプトは明快で地味ではあるが企業努力が見える。もともとはGTやFELTの輸入代理店、自転車への愛は深いとみた。
 ブルホーンハンドルロードや通勤クロスバイク、C/Pの高いツーリングバイクなどなど他のメーカーにはない個性的なモデルが見受けられる。そんななかでひと際異彩を放っていたのがこのタイデイだ。

 12インチでとにかく小さい。全長1mたらずでケルビムのウルトラミニに匹敵。12インチだからウルトラミニより更に超短足感が強く曲線的なシルエットはダックスフンド的だ。折り畳み機構もウルトラミニに似ていてはハンドルを90度回して後輪に向けてたおすという独特のもの。太いアルミフレームで重さも9kg台と軽く、BMX用のVブレーキを採用するなどよくできている。2006年度モデルはキャリアスタンドもついて更に便利になった。
大きなフロントギアのおかげでこの車径の割にはよく走る。

 なかなかいい自転車だと思うのだがいまいち売れなかったのではないか?乗ってみて戸惑うのはそのハンドルのクイック感。小径に慣れている私でもはじめはかなり戸惑った。相棒はついに乗りこなせなかった。乗った感覚はお猿の自転車のようで面白いがこれは評価が別れるだろう。
 とにかく小さくて可愛い。どこまでも連れて行きたいペットのような自転車で値段も3万円少々とウルトラミニに比べれば手が出そう。

 実は2006年で生産終了になったが在庫処分で少し店頭に出そうである。気になる人は注文するか見かけたら即買いである。急げ!

走行性 ★★★
携帯性 ★★★★
汎用性 ★
デザイン★★★★
C/P  ★★★

2007年04月12日

トレンクル(パナソニック)財布も軽くなる軽量級チャンピオン

 traincle.jpg ケータイ自転車の今一つの志向として、軽量化がある。とにかくあの重さをなんとかして、かばん並みにしたい、そう思う人は多いだろう。9kg以下であれば自転車としてかなり軽いと感じるが、それでも駅のホームや階段を持って歩いていると嫌になる。

 トレンクルはチタンフレームと言う「飛び道具」を用いた超軽量自転車で最軽量の部類に入る。最近でこそ極小径車でこれより軽いのが出てきているが、12-20インチとしてはもちろん最軽量。
 持ってみてその軽さにはやはり驚く。両手で持てばほんとに重さを感じさせない。このぐらい軽くないとケータイ自転車にならないのではと実感する。折り畳み機構自体はよくある中央横折れタイプで畳んだサイズも随分小さい。駅のロッカーに入る(中型ロッカーか?)というのがうたい文句。
 この軽さと機能なら遊びに出かける時に連れて行こうという気にさせる。

 乗ってみると見かけよりよく走る。ストライダ等の16インチ自転車と変わらない。小径で車体も軽いから漕ぐのが楽なのだ。スピードさえ求めなければ多少長い距離も走れそうだ。デザインも奇抜さがなくて好奇の目を集める事もない。14インチはケータイ自転車としてはいいサイズなのではないかと思う。日常の足としてもいいじゃないかと欲しくなってしまったが、問題はその値段…。

 6.5kgの6500はなんと¥184800!7.5kgの7500でも¥108500! う〜ん… 確かに他にないのだからこの軽さじゃなきゃ!と言えばその価値は確かにある。だけどモールトンやBD-3までも射程圏に入る値段となると考え込んでしまう。またロードの高級車にもこれに近い軽量モデルがある。とすると輪行ツーリング向きにほかに選択肢がないわけではない。2-3kgの軽量化に¥100000払うか?

 名前通り、この自転車は電車との組み合わせにこそ真価を発揮するであろう。電車で移動しそこから自転車で走る。この使い方を日常的に行う人や、年配の方など重いのがとにかく無理と言う方にこの金額の価値があると思う。
 時々見かけるのでそこそこは売れたのだろう。並の体力があれば7500の方がお買い得。最近他社で7kg台で4万円の自転車YS-11が発売された。これは売れるだろう。トレインクルの独壇場もついに先が短くなってきたか。 
 和田サイクルでギア多段化の改造を行っている。お財布にゆとりがあればそういう楽しみもある自転車だ。

走行性 ★★★
携帯性 ★★★★☆
汎用性 ★
デザイン★★★
C/P  ★

2007年04月04日

BSM-R9 BSモールトン これぞエグゼクティブバイク

bsm-r9 我家は父が免許を持ってなかったので車を持っていなかった。かわりに父の友人のタクシー会社の社長さんが私たちをよくドライブに連れて行ってくれた。その車がトヨタクラウンだった。広い車内空間とどんな道でも優雅に走り抜けるその車には、子供心にも「ゆとり」を感じさせ快適を満喫した。その後あまり車には興味を持たなかったのだが、今思うとタクシー会社の社長と言うその立場らしい見事な選択だと得心できる。

 モールトンに乗ってみて真っ先に思うのが「ゆとり」である。小径車はどこか無理をして乗っているような感覚が残るのだが、これにはそれがない。まず直進性が素晴らしい。そして静かな乗り心地、ゆったりした適度な乗車ポジション、足に負担の少ない加速性など考え尽くされた快適さがここにある。シルキーライドとはよく言ったもので、小径に限った分多少割り引いてもそれにふさわしい乗りごこちだ。

 BD-1がヒーローとすればモールトンはさしずめキングか。モールトン博士が切り開いた功績は大きくその思想がここに結実している。衆知の事だがモールトンには大きな2つの流れがある。トラスフレームが異彩を放つイギリスの方の本家モールトンは実は2代目でありこのBSモールトンの原型となったものがオリジナルモールトンなのだ。この名車は契約のこじれから長らく姿を消していた。はじめに全てありきという諺に従えばこちらの方こそ博士の思想の直系ともいえる。

 車重も軽く、汎用性も高い。キャリア類、バッグ類が充実しており街乗りや買い物から通勤やツーリングまでこれ一台でこなせる。デザインもスーツでも乗れる格調がある。分割方式は気軽な輪行には少々面倒だが、ここも妥協を排した思想を感じれば我慢できる。
 これはマニア向けの自転車ではなく、ゆとりある大人の人生の友としての自転車と呼べるのではないだろうか?決してスポーティーとはいい難い外観もその価格もそういう楽しみ方と思えばうなづける。
 常々思うのだが大人の男の遊びとしてこうした類いの自転車は決して高いものではないと思う。もっと金のかかる道楽はいくらでもある。20万円で健全に遊び倒すなら安いくらいだと思う。
 小径車としては高級車の部類だが、実はモールトンファミリーの中では最も買いやすいモデルだ。本家ならばもう10万円は必要。非分割R9の?165000はこれ一台で全用途に使いこなすのであれば充分に安い。ブリジストンのケアもついているのだから安心だ。

 ブリジストンのサイトにあるヒストリーを読んで欲しい。こうした歴史と伝説は一朝一夕には生まれない。こうした背景を所有して乗る喜びこそ本当のブランドではないか?
 エグゼクティヴにふさわしいブランド。

走行性 ★★★★★
携帯性 ★★★★
汎用性 ★★★★★
デザイン★★★★☆
C/P  ★★★☆