2007年05月

2007年05月25日

閑話休題 大丈夫かストライダ!

 ストライダユーザー、購入予定者の方以外には少々退屈な話題ですのでご興味ある方だけどうぞ。

 しばらく前からストライダの調子が悪かった。後輪の方からピキピキと音がする。
 以前にも踏み込むたびに音がする事があった。その時はBB部分と本体とのジョイント部分の締め付けが緩んでいたせいだ。(これは一見予想する所と違う所を締めなければならないから、説明書なしに自転車屋で修理するとこういうことが起こると予想される)
 初めは同じようにどこか緩んでいるのではないかと疑ったがどうもそうではない。日増しにその音はひどくなっていき尋常ではなくなったので乗るのは止めた。

 ホイール軸周りのゆるみを疑った。片持ちだからその辺のゆるみは致命的だし危険だ。バラしてみるがそこでもないようだ。このバラしていくのに説明書の分解図がないとちょっとわかりにくい。おまけに前輪についているマグネット異常に強力で、取り付け作業の邪魔をする。

 同僚に相談する。同僚はストライダはよくわからんと深入りを避けつつ症状を分析してくれた。ストライダはその変態的な構造のせいで少々疎まれた存在なのだ。 
 どうもベアリング周りではないかとの予想だ。ベアリングにトラブルが出たときの音に似ているとの事だ。前輪のベアリングは簡単にはずれたが、後輪のベアリングを四苦八苦して外す。外す際に壊れて中身がばらけてしまった。

 なんとベアリングの玉をホールドしている部分が完全に砕けていた。また玉もいくつかつぶれたり摩耗していたりする。荷重がかかりすぎたのだろうか。
 また玉やベアリングが小さいように思う。
 ストライダはサドル高さを下げると後輪に寄っていく構造だ。背の低い相棒に合わせてあるのでだいぶ後ろよりになっていて体重のほとんどは後輪にかかる。そのせいはあるだろうが、公称100kgまで乗車可能と謳っているのだからこれはないだろう。私の体重は60kg弱だ。
 
 ひとまず原因が分かったので安心。部品を注文し取り替えれば治るだろう。しかしやわな部品と頼りない構造にちょっとだけ熱が冷める。1-2万の自転車ならしょうがないが5万近くする自転車と思うと不満が残る。ハブ、BBのベアリング周りは自転車の構造の心臓部であり、専門家でも分解したりしないとわからない部分だ。メーカーや支払う金額を信頼するしかない。そういう所でトラブルが起こるというのは困る。
 大丈夫かストライダ!ディスクブレーキなんかつけている場合ではないぞ。

 ストライダの不調はこれで3度目。
 ふーむ、直ったらまたこの娘との蜜月が戻るだろうか?

2007年05月19日

RSW (Raleigh)  粋な英国気取りの小粋なMini

e5e2f96f.jpg Raleigh-(ラレーと呼ぶ)この聞き慣れないメーカーは実はイギリスの名門で自転車の最古参メーカーの一つである。HPを見ると実に凄い老舗であることがわかる。
 イギリスは日本人が親しみを持つ国の一つだ。島国同士という事もあるしビートルズはじめ文化的な影響も大きいし歴史的な繋がりもある。この国の紳士のような奥ゆかしさとパンクなどの先鋭さは私たちのスタンダードとしても定着している。
 そのイメージをまとって異彩を放つのがラレーだ。ラレーの自転車はそのクラシカルで大人を感じさせる落ち着いたデザインとそれとは裏腹な現代的な構成が特徴だ。クロスバイク系にそのイメージが濃厚なのだが、小粋なミニべロも光っている。

 ミニベロの定義は曖昧で小径車全体を指す事もあるし、今では折り畳まない小径車の意味で使われてる事も多い。小径車がはやる前はいわゆるミニサイクルとは別にミニベロの世界があったようだ。フレームビルダーの工房のようなメーカーがセミオーダーでダイアモンドフレームのロードバイクをそのまま20インチ車輪にしたような小さな自転車だ。値段も20万以上のこだわりの自転車の世界だ。

 折り畳み自転車のブームがきてから、小径車の長所に気付いたりほとんど折り畳まないという現実を踏まえて、折り畳まない小径車という分野に注目が集まったと想像できる。ルイガノMVシリーズのヒットもありミニベロの選択肢がここのところ増えた。新しく開拓された領域と言える。
 そのなかで先述のこだわりのミニベロを求めやすくしたモデルがいくつか出始めた。

 ラレーのRSWもそのひとつ。デザインは伝統的なダイアモンドフレームに20インチ車輪、クラシカルなツートーングラフィックでいわゆるイギリス的な香りが漂う。
 ポジションは自然でコンフォート系のサドルのおかげもあって乗りごこちはとても快適、初めて小径車に乗るひとでも小柄な女性でも全く違和感はないだろう。スピードもそこそこ出るし長い峠を登るような道でなければワンデイツーリングにもいけそうだ。折り畳みのないフレームは安定感があって、乗っていてこちらが我慢するという部分がない。泥よけも着いているのでスーツでの通勤にもわるくない。
 シフターなどは少々頼りないが¥50000とすれば全体の構成はバランスよくまとまっていると思う。

 ラレーは、実体は国産リムメーカー大手のARAYAだ。以前は自社ブランドでMTBなども出していたし、古くはランドナーでも有名だったらしい。ブランド力の弱いメーカーがそれを補うためにいろいろ工夫しているがこのラレーブランドの取得は随分成功しているのではないか。国産の安心感にイギリスの老舗ブランドの伝説が付与されると買う喜びもひと味違う。なにより外見だけではない充実がその存在をアピールしている。

 ばりばりのスポーツウエアで飛ばすのではでなく、カジュアルな洒落た服装でさりげなく颯爽と走りたい、そんな人にぴったりだ。車で言えばやはりローバーミニか。
 この手のミニベロ、求めやすい価格帯では、他に洒落た色合いのビアンキ、憧れのブルーをまとったGIOS、スッピンイメージのパナソニックなども出ている。

走行性 ★★★★
携帯性 ★
汎用性 ★★★
デザイン★★★★
C/P  ★★★☆



minivelofan at 07:34|PermalinkComments(0)TrackBack(0)clip!20インチ | 5〜10万

2007年05月16日

フラッカーズPET(マルイシ) 可愛い力持ち自転車

1a1d06f5.jpg 実用車と言うのは潔い美しさと魅力を秘めている。トラックや工事車両然り、配達用のバイク然り。自転車でも新聞配達やヤクルト配達の自転車、市場で働く実用車などいぶし銀のような輝きを発している。
 こういう働き者の自転車はタフだ。なにより壊れては困るのであるから無駄と虚飾を排し頑丈に作ってある。重量に耐える頑丈な自転車というのは実はかなり厳しい条件なのである。重量物を運ぶとなるとたいがいの自転車ではトラブルを起こしてしまう。

 自転車の運搬機能というのなかなか侮れない。かつては畳なども運ばれていたし、リヤカーを引いてかなりの荷物を運んでいた。海外ではこうした実用車が活躍している国もあるのだが日本では車の普及と優先のせいで随分廃れてしまった。もっと自転車のこうした機能が見直されていいのではないかと思う。
 我家では自家用車がないので、いろんなものを自転車で運ぶ。キャリアがあればかなり大きなものまで運べる。数台の自転車を所有するが運搬は重要な役割である。私がカゴやキャリアに着いての言及が多いのはそのせいでもある。

 小径車は総じて運搬面の機能が弱い。リアキャリヤやカゴが着きにくい。車体が小さく折り畳み機構のせいで強度の弱いから運搬には向かない。しかし、低い重心など運搬に向いている面もある。相棒は26インチで重い荷物を運ぶが怖いと言う。小径ならではの運搬機能が欲しい場面もあるのだ。

 三輪車を除けば小径車での積載量ナンバ−1といえば丸石自転車のフラッカーズシリーズではないか。この中でフラッカーズペット16インチが出色だ。ペット運搬用となっているが実はこの自転車もう一つの顔がある。ペット用のバッグを外すと大きなカゴが現れ、運搬自転車になるのである。後ろのキャリアにもオプションでカゴをつける事ができる。もちろんペット用バッグに荷物を入れてもいい。
 年配のおばさんが乗っているミニサイクルよりもずっとオシャレだし、かなり頑丈にできている。海外の自転車のムードもあると言ったら言い過ぎか。ロングホイールベースで直進安定感もまずまず。荷物の重心がハンドルの中心にあるので、ハンドルの安定もいいのだ。車高が低く安心して乗れる。ダイナモランプやハンドルロックもついて内装3段変速付きも用意されている。
 20インチ版もでているが、こちらは少々デザインが平凡、カゴは更に大きいが男性だと運転時に膝にあたるのが難点。そして高い。5万円台となると実用車としてはちょっと考えてしまう。

 子供のいる世帯では子供乗せ自転車を見た事があるだろう。これはマルイシが利用者の声を反映さながら改良に改良を加えて開発した創造的な製品だ。使ってみればわかるのだが実によくできている。これがないと困ってしまうお母さんは何万人もいるはずだ。世界に誇るべき素晴らしい発明品として輸出して欲しいくらいだ。

 その血統を引き継ぐこの自転車、ヤマトの宅配が使っていた。プロも使っている。宅配バイクのようにおおきなトランクボックスをつけて走っている業務用車もみた。これもなかなかかっこよかった。
 多趣味な私にはカメラなどの機材をしこたま積んで出かけていきたいと思わせる一台なのだ。

走行性 ★★★
携帯性 
汎用性 ★★★
デザイン★★★★
C/P  ★★★★


minivelofan at 00:30|PermalinkComments(16)TrackBack(0)clip!16インチ | 3〜5万

2007年05月08日

無印良品自転車-シンプルイズベストという教義

700f12b6.jpg 町を見渡せば無味乾燥なマンションが乱立している。北海道の果てに行っても沖縄に行ってもその光景はあまりかわらない。マンション広告などを見ればそれぞれにデザインやステイタスの違いを謳い上げているはずなのに。室内を見てもどこも白っぽいクロスが張られているだけだ。
 日頃、芸術やデザインに縁のない人でもこの光景にそうした分野の功績が大きく反映されていると聞けばその影響の大きさに驚くだろう。
 モダンデザインの摩耗した姿。バウハウスの夢は世界の標準化としては成功したし、環境の格差を是正した功績は大きいが一方でイージーで無味乾燥な形態(あえてデザインとは言わない)を世界中に蔓延させた。

 虚飾を排した美しさを私たちは往々にしてオシャレ、ハイセンスと感じてきた。これはまさにモダンデザインが生み出した価値観だ。シンプルイズベストの教義は今でも絶大な信仰を集めている。
 無印良品はその教義をコンセプトにしている。モダンデザインの大衆化した良質の部分と無駄を排した経済性が合体した庶民のためのデザインだ。もちろんその中には優れたものが多いし、重宝しているものもある。しかし何から何かまで無印良品やその類いのものばかりではどうだろう?それは本当にオシャレで豊かなのか?
 
 無印良品をけなすつもりはない。無印良品の自転車は値段を考えれば決して悪いものではない。変なブランドの折り畳み自転車よりはずっといいし信頼できる。20インチのベーシックなものは¥13000できちんとローラーブレーキもついている。予算が1万円ぐらいならこれは買いだ。
 しかしそれ以上でもそれ以下でもない。あくまでもご近所の買い物や駅までの通勤用の自転車だ。それ以上は期待してはいけない。また錆に弱いので雨ざらしなら長持ちは期待できない。

 車種によっても随分差がある。ベーシックな20インチは定番でご近所に限れば実用性が高く色も選べて楽しめる。16インチモデルや折り畳みはお薦めしない。12インチや電動は大手メーカーのものと同系列なのでアイボリーが欲しい以外は自転車屋で買おう。
 お薦めはクロモリ20インチミニベロ。ブレーキやギア類などもわりといいものがついて¥25000。この手のミニベロとしては珍しくカゴもつくから短中距離の通勤車としては優れている。Tokyobikeの24インチの弟分のようでスタイルも悪くない。
 心配なのはメンテナンス。無印のショップでも対応しているが大丈夫?無印の自転車は仕様が独特。一般車のパーツ類が使えず自転車屋での対応出来ない事もあるので注意。

 自然で簡素なものを好む国民性と高度成長の経済性が生み出したブランド、無印良品。シンプルイズベスの教義は私にも奥深く刷り込まれている。商品を見れば思わずオシャレ!と感嘆しつつ、ある言葉がよぎり手を引っ込める。
 個性的という没個性。

走行性 ★★★
携帯性 
汎用性 ★★★
デザイン★★★
C/P  ★★★★
(20インチクロモリの場合)
 

 

minivelofan at 02:33|PermalinkComments(0)TrackBack(0)clip!20インチ | 2万円台

2007年05月02日

TYPE S (Tartaruga)  働き者のイケメン野郎

1e97b573.gif きっちり二分なんてできないが、つい尽くしてしまう事に喜びを感じるタイプと尽くされる事に喜びを感じるタイプといるだろう。人気者は尽くされる事に慣れていて自分流を通す事ができる存在だ。よく磨かれた高級車を見るとついそんな事を思ってしまう。

 イケメン自転車は乗る人にいろいろと作法を強いる。きっちりとしたポジションやファッション、追求された使用目的、シチュエーションなどなど。憧れの名車ともなれば乗る人まで選んでしまう。その上ほとんど単機能車になるだろう。部屋に数台の自転車を置ける人ならいいがそうでない人も多い。高いお金を出すのだから一台で日常利用からレジャー、スポーツまでこなして欲しいという切実な希望もあるのが現実だと思う。

 タルタルーガTYPE-Sはデザイナー起業ブランドの3機種目である。独創性と高いデザイン性をリカンベントで確立しているブランドでこのモデルは初の一般的な小径車だ。そのスタイルはなかなか尖っていて精悍、乗ってみたいと思わせる一台だ。ダイアモンド型のミニベロに前後サスをかませたようなスタイルはシャープでスピード感を感じさせる。

 乗ってみて意外なのがそのハンドルポジションである。可変式のステムによってかなり高いポジションにも設定できるため、前傾の緩いポジションが取れる。一般車に近い感覚だ。お腹や腰のきつい人、背の低い人や女性などにも親しみやすい。そのくせハイプレッシャータイヤと適度なサスの走りはシャープでBD-1などに遜色ない。むしろ20インチの分少々利がある。車重も軽く、バイクフライデーに似た分解方式でワンタッチではないが折り畳みも一応できる。畳んだ時のサイズはなかなか小さい。

 特筆すべきは前後キャリアの存在だ。前後キャリアをつけられること自体珍しいのだが、多くのモデルはつけない事を前提とするようなデザインなためにどうしても全体のバランスや統一が崩れてしまう。このモデルは一体感のあるデザインでキャリア付きで精悍なイメージを更に増すように配慮されている。キャリアが着いたときのほうが矢印のような形となり更に攻撃的に映る。
 
 ハンドルとキャリアの存在からこの自転車の志向が見える。通勤や買い物といった日常利用からワンデイサイクリング、輪行でのトラベルサイクリング、荷物を積んでのロングツーリングまでこなしてしまう万能自転車なのだ。折り畳みの簡便性に重点を置かない点もこの志向であればうなづける。一方オフロード用、ドロップ仕様などより高度な使用に対応した高級モデルも用意されている。

 このモデルの原型は台湾パシフィックのモデルと思われ、ルイガノ、ビアンキで同様のモデルがある。ただここではキャリア類に敬意を表して国産タルタルーガを推したい。これもBD-1のライバルだ。
イケメンなのに働きものの憎い奴。

走行性 ★★★★
携帯性 ★★★
汎用性 ★★★★★
デザイン★★★★★
C/P  ★★★★