2007年12月10日

tyrell(SZ) 優等生というアキレス腱

3f235d1d.gif「ああ、彼はいいやつだよ。一流企業に勤めていてかっこいいし、だけどそんな事は鼻にかけずつきあいも性格もいい。人のはなしもよく聞くし気も利く。
でも卑屈な俺としてはさ、なにか妙な所にこだわっちゃうようなそういう所が少しだけもの足りないんだよな。もちろん彼のせいではなくてこちらが無理な事を求めているんだけどね」

今でこそ選択肢が増えたけれど、どうせ買うなら思って少し高くてもいい小径車を買おうとしたとき選択肢が少なかった。折り畳まなくてもいいんけどと思うとダイアモンドフレームのミニヴェロは各社いくつか出ていたけれど、ちょっとマニアック路線かな?
デザインがかっこよくて、さらっと普段着でも乗れて、必要な時には本格的にも乗れる、これと思うのが実は意外に少なかった。

tyrellはどこかでそんなニーズを察知したのだと思うが、丁度BSモールトンやBDの上位版、GAAPなどの20万近い高級車が出そろってきた頃に登場した。
スタイリングがシャープでなおかつカラーリングが素晴らしい。独特のフレームデザインだが、あれ、横顔が誰かに似ている。本家モールトンの横顔に似ているのだ。モールトンはトラス構造なので3次元ではかなり違う印象だがシルエットがほぼ同じだ。
さらにチェーンステー部分にカーボンヨークなるものを用いて平たい形状となり一層シャープさを増している。(写真はSVでこのヨークは用いてない)
本格志向のパーツアッセンブリなど全体に妥協のないメーカーの姿勢がにじみ出ていて、購買欲をそそる。

試乗は随分楽しみにしていった。高級車だし羨望集めそうなスタイリングだし。
乗ってみると、素直なポジションでスピードも乗るし、乗り易い。小径の無理なところもなく安定感も悪くなく、確かにいい自転車だと感じる。しかし、試乗印象は普通で心の奥底でなにか疑問が残る。
そのあとにHammer-headやBSモールトンに乗ってみてその疑問が氷解した。
これらの自転車は強い個性があった。乗っていてなるほど、にやりとさせるものがある。tyrellにはそうした主張が希薄なのである。個性を感じて乗る楽しさのようなものが伝わってこなかったのである。
もちろん道具なんだからそんなものいらないという事もいえる。
しかし20数万円の価格の中にはその品物を生み出した思想というものが入っているはずだ。それに納得できなければ買っても愛する事はできないと思うのはへそ曲がりな私だけか。

この自転車の魅力はやはりスタイリングとステイタスではないかと思う。そこを気に入っているのであれば充分にお勧めできる自転車だと思う。

これだけ立派な製品を作ってもこういうへそ曲がりな事をいうアホがいるのだから製品作りは本当に大変だと思う。

走行性 ★★★★
携帯性 ★★
汎用性 ★★★
デザイン★★★★★
C/P   ★★



minivelofan at 20:53│Comments(0)TrackBack(0)clip!20インチ | 10万〜20万

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