18インチ

2009年05月14日

あいがけはカツカレーを超えるか? M8 ORI-bike

ori3
ああカツカレー…。
魅惑的な響き。
強烈な空腹に襲われているときに思い浮かべる渇望感!
カレーも食べたいしカツも食べたい。
ああ、満たさていく満腹感。
食後に多少の過剰感を残しつつもカツカレーはの満足感は代えがたく、故に全国区のメニューにのし上がった欲張りな存在。

創意工夫の料理と言い切れないハイブリッド料理だけれど、この組み合わせはまた絶妙でもある。
こうしたハイブリッドメニュー、日本人は結構好きみたいで昨今見かけるのが牛丼とカレーの両盛り「あいがけ」だ。
この組合わせの必然性には頭をひねるところがあるが、それでも一つに決められない優柔不断な私はついつい頼んでしまう。これも全国区にあがりつつあるのではないだろうか?カツカレーのように定番になるのか?

今回サイクル天国での大きな発見の一つがORI-bike。遠路はるばる出展してくださった。(感謝)
これは見られてよかった!実車を見て説明してもらわないとその真価がなかなか分からない。
このORIをあいがけに例えるのは大変失礼だが、BDとブロンプトンのいい所取りなのだ。
ただ損をしているのもそのせいかもしれない。
一見、キャリアのついたBD、たたむとまるでブロンプトン。
なんだかどこかの国がやりそうな2番手商法じゃないかと苦笑してしまう、と私も思っていた。

ところがである。
これがなかなかの優れものであった。
よく見ないとわからないのである。

まずインスタント・リバウンドキャッチという展開時に折りたたみしていた部分を受け取るロック部分のすばらしさだ。たたんだ先でカチっとワンタッチでロックが決まる。そう飛行機の安全ベルトのようなのだ。
外すときもレバーをひくだけのワンアクション。力を入れる必要もない。
驚異なのは展開時。位置をあわせておけばハンドル以外はボディを勢いよく持ち上げるワンアクションでガッシャーンと展開終了!まるでガンダムかなんかの展開のようで???どうなってんだ、と一瞬眼を疑うほど。
これはすばらしい!

そしてもう一つの驚きはフロントフォーク周りの折りたたみだ。
この辺は画像でもよくわからなかったのだが、前輪はフロントフォークから離脱しているように見える。
実際にハブ部分は離脱しているのだが、分割ではない。
ブレーキに近い部分にヒンジ状に連結していてここを軸に回転するのだ。しかもたたんだ先でも受け取るロックがありカチリと収まるのだ。これは展開時にもワンタッチでフォークに収まるようになっていて、これが上記のワンアクション展開に貢献しているのだ。
これはアイデア自体はBDの後継と言えるだろうが、独創と言える部分を加味している。
この辺がただの2番手物まねではないのだ。

ほかにもハンドル周りのおさめ方、キャリアーが折りたたみ時の台車になるなど細かい創意工夫が各所にみられて、輪行+快適走行の実現を図っている。初め戸惑いもあったデザインもその必然を知るとなるほどと納得できる。折りたたみ時のコンパクトさや安定感もすばらしく、気軽に、頻繁に輪行したいけど走行性も犠牲にしたくないという欲張りには有力な候補となるだろう。
独特のハンドルポスト形状からの違和感は多少残るが、気になるほどのことではない。

そしてもう一つ重要なのがコストパフォーマンス。
最もお求めやすいC8では10万ちょい。
これは安い!
高級車になってしまったBDやブロンプトンに手が出ない向きにもこれはかなり食指が動くだろう!
デザインもしゃれていて悪くないし初代BDが廃盤となった今ストレートフレームも新鮮。
輪行派や室内保管派にはかなりお薦め。

この優れものをあいがけなどとは申し訳ない。
あたらしいメニューとしてちゃんと評価しよう。
きっとすばらしいメニューに育つことだろう。

走行性 ★★★★
携帯性 ★★★★☆
汎用性 ★★★★
デザイン★★★★
C/P   ★★★★★


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2007年09月15日

トランジットライトスポーツ(BS) 欲張り条件を満たすのはどれだ!

61abe620.jpg知り合いからこんな相談を持ちかけられた。
?自転車を探しております。現在使用の次の愛車です。条件は
?折り畳みができ
?軽量アルミタイプ(希望は10?kg未満)
タイヤは太め20インチ位 変速付き
?価格は限りなく安価…
というものである。
この方は日常的な移動に用いて、輪行袋を常備していつでも電車に乗れるようにしている。

こういう条件は実際多いのではないだろうか?
畳めて軽くてよく走って安いの。

現実にはこういう自転車はかなり高価だ。例えばDahon Mu SLで16万だ。これを安いとはいわない。
もう少し条件を緩和して、折り畳み、10kg台、18または20インチ、外装変速とするとどうだろう。
この条件に入るのが
ライトウイング(パナソニック)¥52800
トランジットライトスポーツ(ブリジストン)¥55400
で、大手メーカーが健闘!
ライトウイングは未試乗なのでここではトランジットライトスポーツを推したい。

トランジットライトの上位機種で外装変速やVブレーキを採用し本格走行に対応している。
この価格で重量10.7kgは立派。7段変速とフロントギアで見た目とは裏腹にかなりスピードが出る。折り畳みジョイント部分もしっかりしておりハンドルも軸で回すタイプでがたつきの心配が少ない。パーツ類もしっかりしていて
デザインも前輪16インチ後輪18インチと異径を用いて個性的、かつ水平チューブを用いてなかなかスマートである。

小径車は安定感を求めてロングホイールベース(長い車輪間)が主流だが、個人的にはショートホイールも小径車らしくていいじゃないかと思う。トランジットライトスポーツはショート系で16インチ前輪と相まって極めて小回りのきく走りで、はっきりした個性がでている。

残念なのはライトのときは折り畳み時にスタンドで自立していたのが無くなった事、折り畳みサイズが大きめである事、体格の大きい人には窮屈であることなどだが、先の重量と走りで十分補っている。
これで実売5万円はかなりお買い得、目立たないモデルだがアフターケアも含めて安心できる。

この下の価格帯となれば変速付き10kg台はほとんどないのではないか?
16インチまで入れればムラヤマMC-1Aが11.3kg 5万円以下とダントツでお買い得。(未試乗)

これより安くなると12kg台になってMetroやBoardwalk等Dahonの独壇場か?
外装変速を諦めればBSスニーカーライト。
もっと安くということであれば13kgを覚悟して、ダホンOEMの血筋群でNewton、ハンテン、クレージュ、スギムラ、サイクルベースアサヒ(CBA)などなど。
この中で気になっているのがCBAナクレ。
高級車MUを思わせるフレームはとても¥25000には見えない。色の選択肢も本家より多く実車を見れば塗装も画像以上になかなか美しい。パーツ類もそれほどチープでなく、BB回りの耐久性を除けば不安はない。
畳むのも年に数回というなら毎日の通勤やロングツーリングでなければ実用的にはこの辺で充分ではないかと思う。

この辺を買って改造を楽しむ人も多いようだ。これも通だね。

トランジットライトスポーツ
走行性 ★★★★
携帯性 ★★★★
汎用性 ★★★
デザイン★★★★
C/P   ★★★★★

ナクレ
走行性 ★★★
携帯性 ★★★
汎用性 ★★★★
デザイン★★★★
C/P   ★★★★★



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2007年07月20日

typeF1.5(tartaruga) 異分野参入の覇者

9de9d87a.jpg 他の分野から参入してきた人がその本流の常識を超えた事を成し遂げるという事はよく起こる事だ。 ミュージシャンから小説家、タレントから映画監督、モデルからカメラマン、建築家から政治家(?)などクリエイティブな世界では特に起こる。その世界の常識やセオリーを越えたクリエイティビティーを発揮し易いのだろう。
 エンジニアリングの世界では専門性が高く難しい所もありそうだが、小径自転車の世界ではデザイナーや建築家出身の人の活躍がとても目立っているように思う。
 小径折り畳みの世界は定番化された完成形が少なくアイデアで勝負できる余地が多いせいもあるだろう。

 タルタルーガはその先鞭の一つではないだろうか?そもそも折り畳みリカンベント自体サターデイ、M5CMPCTなど数えるくらいしかない。日本でリカンベントに乗ろうと思うと走行場所とその収納場所の問題が起こる。折り畳めれば収納に便利だし旅先での輪行に使える。また先述のリカンベントはそうはいってもかなり奇抜な姿だ。単純な発想だがこれに見合う実用的なものがないのだ。
 このプロダクトデザイナーからの参入は常識を超えた刺激的な内容だ。折り畳み小径セミリカンベントという領域はそれまでなかったものだ。上述の問題を解決してやっと日本でも乗れるリカンベント車が生まれたと言っていいのではないか?

 躯体デザインも斬新で男心をそそる。ガンダムなどのメカニカルなイメージを潜在させつつ自転車の境界線上で派手になりすぎないあたりのさじ加減は絶妙だ。シート部分は取り外し式だがフレーム自体は中心からの縦折りで転がす事も可能。これで13kgは輪行車としての実用性も高くかなり立派。

 ミストラルで感じたリカンベントの難しさはここにはない。はじめこそ戸惑うがすぐに楽に乗れる。低めのポジションは足付きもよく不安は全くない。クランクの位置が低いため完全なリカンベントではないが、リカンベントのメリットである下半身全体の筋力の活用はなされているようで突っ張るように踏み込むとぐいぐい加速するし、リカンベントの弱点である坂ではこの事がいい方に効果を上げている。なにより椅子に座ったまま走る感覚の開放感はたまらない。これはかなり楽しい乗り物だ。

VER1.5では随所が改良された。フロントキャリアが着けられるようになり、ポジションの調整が可能になった。ローロオリジナルのリアキャリアアタッチメントを着ければフロントとあわせてツーリングにも対応できそうだ。派手派手カラーが減ったのは個人的には残念だがシックな色が増えて乗り手を選ばない。

 リカンベントはクランク(ペダル)が車輪よりも前に出るのがどうも運転を難しくしているように思う。一般自転車の感覚から遠いのだ。前輪が前にあるタイプのリカンベントは見た目も乗り味も比較的優しい。自分が乗るならまずはそのタイプがいいように思う。

 リカンベント一台だけを所有するというのは現実的には難しい所があったけれどこの自転車であれば一台で随分使える。完成度も高く初めての折り畳みスポーツ車としても充分にお薦めできると思う。腰や尻への負担も少ないので年配の方や女性にもいいだろう。ただしポジションは重要で、調整量は大きくないのでクランクに足が届くかどうかは必ず実車で確認されたい。

異業種参入の覇者がここまでするのはベンチャーとしても快挙だろう。今後の戦果に期待が募る。

走行性 ★★★★
携帯性 ★★★★
汎用性 ★★★★
デザイン★★★★★
C/P  ★★★★

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2007年04月04日

BSM-R9 BSモールトン これぞエグゼクティブバイク

bsm-r9 我家は父が免許を持ってなかったので車を持っていなかった。かわりに父の友人のタクシー会社の社長さんが私たちをよくドライブに連れて行ってくれた。その車がトヨタクラウンだった。広い車内空間とどんな道でも優雅に走り抜けるその車には、子供心にも「ゆとり」を感じさせ快適を満喫した。その後あまり車には興味を持たなかったのだが、今思うとタクシー会社の社長と言うその立場らしい見事な選択だと得心できる。

 モールトンに乗ってみて真っ先に思うのが「ゆとり」である。小径車はどこか無理をして乗っているような感覚が残るのだが、これにはそれがない。まず直進性が素晴らしい。そして静かな乗り心地、ゆったりした適度な乗車ポジション、足に負担の少ない加速性など考え尽くされた快適さがここにある。シルキーライドとはよく言ったもので、小径に限った分多少割り引いてもそれにふさわしい乗りごこちだ。

 BD-1がヒーローとすればモールトンはさしずめキングか。モールトン博士が切り開いた功績は大きくその思想がここに結実している。衆知の事だがモールトンには大きな2つの流れがある。トラスフレームが異彩を放つイギリスの方の本家モールトンは実は2代目でありこのBSモールトンの原型となったものがオリジナルモールトンなのだ。この名車は契約のこじれから長らく姿を消していた。はじめに全てありきという諺に従えばこちらの方こそ博士の思想の直系ともいえる。

 車重も軽く、汎用性も高い。キャリア類、バッグ類が充実しており街乗りや買い物から通勤やツーリングまでこれ一台でこなせる。デザインもスーツでも乗れる格調がある。分割方式は気軽な輪行には少々面倒だが、ここも妥協を排した思想を感じれば我慢できる。
 これはマニア向けの自転車ではなく、ゆとりある大人の人生の友としての自転車と呼べるのではないだろうか?決してスポーティーとはいい難い外観もその価格もそういう楽しみ方と思えばうなづける。
 常々思うのだが大人の男の遊びとしてこうした類いの自転車は決して高いものではないと思う。もっと金のかかる道楽はいくらでもある。20万円で健全に遊び倒すなら安いくらいだと思う。
 小径車としては高級車の部類だが、実はモールトンファミリーの中では最も買いやすいモデルだ。本家ならばもう10万円は必要。非分割R9の?165000はこれ一台で全用途に使いこなすのであれば充分に安い。ブリジストンのケアもついているのだから安心だ。

 ブリジストンのサイトにあるヒストリーを読んで欲しい。こうした歴史と伝説は一朝一夕には生まれない。こうした背景を所有して乗る喜びこそ本当のブランドではないか?
 エグゼクティヴにふさわしいブランド。

走行性 ★★★★★
携帯性 ★★★★
汎用性 ★★★★★
デザイン★★★★☆
C/P  ★★★☆

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2007年03月25日

F18カプチーノ(KHS)隠れた実力派?

24a086b5.jpg 格安自転車が氾濫している一方で、物欲をそそる自転車は軒並み10万円を超えるものが並ぶ。前出の入門予算の¥30000よりもう少し頑張っていいのが欲しいなあと思った時、¥50000という切れのいい数字が出てくると想像するが実はこの辺の価格帯も選択肢がそれほど多くはない。

 自転車全体の購買志向が変わってきている。ライフスタイルが多様化してお金の掛け方が偏在している事もあるだろうし、現実には生活自体の格差というものも影響しているだろう。いわゆる中堅、中級モデルというのが成立しにくくなっていると想像できる。実際中途半端な印象のモデルはアピールしにくいのだ。
 必要に駆られて買うものは、実用に耐えれば100円でも安く買うことに腐心しつつ、楽しみで買うものには、自分へのご褒美だからといって10万円でもいいか!と奮発してしまう。これがまさに高度消費社会か?

 KHSはスポーツ志向を前面に出してすっかりブランドイメージを高めBD-1のライバルになったように思う。そのなかで最も求めやすい存在ながらにあまりに地味で目立たないのがカプチーノだ。
 KHSはなんといってもブルホーンバーとロード系の構成で通好みの自転車として特化したのであるから、その特徴がないカプチーノはなんとなく存在感が薄い。容姿もスマートでスタンド型のリアキャリアが着いていたりするがどことなくママチャリ的である。

 しかし走りはひと味違う。18インチの加速感は格安20インチやランク上の16インチより高速感があり意外にシャープにスピードが上がる。フレームもしっかりしていて安定感があり、ハンドルの安定感も悪くない。さすがに2-3万円台の頼りなさはここにはない。クロモリフレームのおかげか、長時間走行も行けそうに思える。ただ自慢のソフトテールは実際どの程度効いているのか実感はわからなかった。長時間乗ってみないとわからないだろう。重さは11kg台でキャリア付きなら許せる範囲。折り畳みの簡便さは他に一歩譲るが、ちょっとした荷物を積めるし、キャリアをスタンドにしてハンドルを折った状態で垂直に立たせる事もできる。マンション暮らしの一台として多用途に使えそうだ。

 カラーリングも美しく細身のデザインは嫌みがなく老若男女の好みを問わないだろう。さりげなく性能を実感する実用的で堅実な中堅モデルとしての魅力が、このカプチーノにはあるように思う。

 未試乗だが価格がどうしてもひっかかるのであればXFREE(バイフリー)から同系の廉価車が出ている。

走行性 ★★★★
携帯性 ★★★
汎用性 ★★★★
デザイン★★★☆
C/P   ★★★☆

 

 

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