17インチ

2009年02月08日

ブランドの輝き TSR-8(アレックスモールトン)

277bf4a1.jpgここを読んでいるとわたしはあまのじゃくのへそ曲がりに思われるかもしれないが、ブランドを否定している訳ではない。いつもお買い得な大穴を探してるからといって、いいものを認めない訳ではない。
インスタントラーメンしか食べないひとにもっとおいしいラーメンがあると言っても難しいし、いつも牛丼しか食べてない人にもっとうまい肉料理があると言ってもなかなか分かってもらえないだろう。
労を惜しまず手間ひまかけたいいものはいいのである。
ものの善し悪しはいいものを知るという事が大切なのだ。

しかしそういうものは当然高い。いま何より高いものは高い技術を持ったいい職人による手づくりのものなのだ。そういう意味ではだれでも手に入れられるものではなくそこにステイタスが生まれるし確立したブランドに盲目的に誘われる人もいるし、偏見も生まれる。そういう面に否定的なだけだ。
それも所詮、庶民の泣き言と言えばそれまでだが。

改めて言うまでもないがモールトンはモールトン博士が作り上げた小径車の元祖であり、オリジナルの輝きがある。なによりそこには伝説的な歴史があるのだ。それこそブランドたるゆえんだ。

というわけでBSモールトンはさすがだと思わせるものがあった。本家モールトンはなかなか乗るチャンスがなかったのだけれどTSR-8に乗る事が出来た。
TSRはモールトンのなかでも普及版で前代のライセンス生産モデルAPBシリーズを全面的にバージョンアップしたものらしい。コンパクトにして多くの人に乗りやすいサイズになったようだ。
実際目にすると女性でも抵抗が少ないように見える。
近年主流の曲線的なデザインではなくトラス構造を伴うデザインは他の追随を許さない孤高の存在感だ。メカに弱い男性ならばこれだけでしびれてしまうだろう。
分割式と非分割式が用意されていて、いかにも折りたたみと言うムードなく輪行にも対応できる。

乗ってみて感じたのはその静寂性。前後のサスペンションとトラス構造のテンションが生み出す柔らかさが
、水上を滑るような感覚を誘う。心なしか足が軽くなったように感じる。シルキーライドと呼ばれるのも納得がいく。
なるほど20万を超える価格も納得がいく。多くの人が魅了されるのもよくわかる。

ここのところinter8続きだがTSR-8もこの内装ギアを採用している。実はinter8の私の再評価はTSRがきっかけでもあるのだ。この自転車の静寂性とinter8はいい相性だ。気負う事なくゆったりとポタリングを楽しむ、優雅に通勤に使う、お洒落に買い物に使う、こんなシーンにメンテナンス不要のinter8は有効だろう。

この自転車はモールトンのなかでもマニアではない人にこそにふさわしいモデルだ。コンパクトで軽いし、デザインも小粋、バッグ類などのアクセサリーも充実していて、これ一台で買い物からロングツーリングまでオールマイティに使える。
とすると、価格的には用途別に自転車を数台持つのと変わらないかもしれない。しかもモールトンの伝説とブランドを胸に抱いて乗る悦びが付加されるなら安いだろう。なぜならそうしたブランドは一朝一夕では築く事が出来ないからだ。

我が道を行く、違いが分かる大人にこそこのモデルを選んで欲しい、そんな一台。

走行性 ★★★★★
携帯性 ★★★★
汎用性 ★★★★★
デザイン★★★★★
C/P   ★★

minivelofan at 11:20|PermalinkComments(2)TrackBack(0)clip!