2006年08月22日

それでも生きている

糞尿にまみれた「生き地獄」・・・

ネットの動物愛護関係サイトで見たことはあったけれど、
現場を目の当たりにして、やはり絶句・・・。

「事故と病のため飼いつづけることができなくなったたブリーダーの犬達を助けてやってほしい・・」
というSOSがVOVに寄せられた。
残念なことに、まだまだ弱小組織のわれわれVOVには充分な力もなく、田辺の「ワンライフ」という愛護団体に協力を依頼し、三重県鷲尾市へ犬達をレスキューしに行って来た。


熊野
朝3時起き、4時出発。
熊野の、深い霧の中を、重い不安を抱えつつ、走る、走る・・・・


「一人で100頭もの犬を抱えて繁殖していた」らしい・・・・それだけでも充分悲惨な状況は予測つく。
ブリーダー?繁殖屋?・・・きっと、それ以下。

100頭のうち、50匹は、ブリーダー仲間が引き取ったとか。
きっと、状態のいい子を抜き取ったその残りの子達なんだ・・・・

現場に到着すると、飼い主の身内という方が3名待機していた。
「ほんとうにすみません。もうかなり以前からヒドイ飼い方していたので、中はかなり悲惨な様子です。犬たちも本当に可愛そうな状態です。どうか、助けてやってください・・。」
何度も深々と頭を下げられる。
入り口
ここで”ブリーダー”をしていたという犬たちの飼い主は、脳腫瘍を患って体調悪くなった上に交通事故にあい、復帰できる可能性は無いらしい。

ブリーダー仲間?が犬の半数を引き取ったあと、身内が盆休みを使って世話していたものの、結局もてあまし、21日に”処分”の話が進んでいたのだとか。

とにかく中を見よう・・・本当はこわいのだけれど・・・
中へ

陽のささない場所





薄暗い部屋に足を踏み入れると、犬達が一斉に吠え始める。
そして、蒸れてよどんだ空気の中、形容しがたい生臭い悪臭に包まれる・・・
臭い、暑い
生き地獄





いる・・・いる!!
生きた犬達がいっぱいいる!
重ねたゲージ
物が散乱





全身ドロドロ
糞尿まみれ、毛は抜け落ち皮膚はズルズル
でも、動いている・・・
反応無い子





そして・・・きたないゲージ
見ている
白内障





見つめるじっと食い入るように見ている・・・
静かに見ている





疥癬
そして、みんな尻尾をちぎれんばかりに振っている・・
私を見て、
うれしそうに
こんな生き地獄の中で・・・

みんな、もっとつらそうに、悲しそうにするのよ。
こんなところで尻尾なんか振らないで・・・
涙があふれそうになる。
でも、泣いてるどころじゃない。

まわる子
目がつぶれ膿が出ている
見えないのに、気配で人を追っている・・・
ヨーキー






大きな乳房
大きな乳房
ここで、何度子を産まされたのか・・

”ブリーダー”?これが?


奥に一匹トイプー






どろどろのケージ
ケージも床も、糞尿でズルズルドロドロ・・・床







・・・どこからkatute






・・・・何が狂ってしまったのだろう・・・・過去の栄光







外へ


さあ、とにかく連れ出そう。


ポメ
見ている





寄り添う
何の種類





48匹目を連れ出したところで、
犬達の世話をしていた人が言った。

「あと、奥の部屋に、もっとヒドイ状態の子が5匹いるんですが・・・
 もう、以前から飼い主に処分せんかぁゆうてたんですが、
 殺すのはかわいそうやゆうて、そのまま置いてるんですが・・・
 どうされますか?」

「全部連れて帰ります。」

ワンライフのSさんがはっきりと即答。
犬保護の修羅場をたくさん乗り切ってきたSさん。
「何とかするわよ。」と、ポジティブなオーラを発しながら、
明るくしっかりとした対応で、テキパキと事を運んでいる。
動物達への熱く深い想いと、豊富な経験と、
広く確実で信頼性のあるネットワークとに裏打ちされた自信が満ちている。

「虐待されている動物保護の時なんか、『うちの犬だ。』って所有権ふりかざしてなかなか引き取らせてもらえないのよ。それに比べたら、今回はほんとに楽な作業よ。」

Sさんの気迫とパワーに後押しされて、最後の5匹に対面する。

この部屋から・・・
奥の部屋
こんなになるまで






ひどい
・・・・・






いきている
生きている





暗く、汚くて、臭くて、暑くて、寒い・・・
痛みと、かゆみと、
さびしさと・・・・

いったい、どれだけ長い年月を
生きていることだけに費やしてきたのだろう・・・・


とにかく積み込むさあ、車に乗せよう積み込む






雨が雨も降ってきた・・・

一刻も早く連れ帰って、
きれいにしてあげよう。


痛みや、かゆみを取って、
この子らを
抱きしめてくれる人を探そう・・・・



田辺のSさん宅では、トリマーや訓練士助手達が待っていた。
獣医師の手配も整っており、段取り良く、犬達の状態に合わせて仕分けて運んでいく。
シッポをふる子
トリミング中






トリミング済みきれいになっていく子たち。
重症、重体の子もたくさん、獣医師の元へ送られていく。
でも、53匹、なかなか追いつかない・・・
Sさんからの連絡を受けて、大阪や遠く名古屋からも応援部隊がこちらに向かっている。
みんな、深く強い志ある方たち。

わたしは、
指示されるままにウオサオしながら充分な手伝いもできず、
申し訳ない思いを残しつつも、
夜の仕事があったため、ここで帰らせていただいた。

今回のことは、氷山の一角。
日本全国に”ブリーダー”とはとても呼べないような「繁殖屋」がたくさんいて、
今も、無残な状況の中で生き永らえている動物達がたくさんいるのだ。
すべてではないし、これほどひどくはないにせよ、
ペットショップに並ぶ子たちのかなりは、
これに近い環境のなかで産み落とされ、かき集められ、箱詰めにされて
送られているのだ。

動物愛護法が改変されて、少し光が見えてきたようにも思えるが、
金のためなら、あの手この手でスキをついて逃れる連中もいる。
何とかしたい。
何ができるのか。

VOVだけでは、何もできなかった。
ワンライフと、そのネットワークにある団体や個人の力があったからこそ
ここまでの思い切ったレスキュー活動ができたのだ。

犬を積んで帰る車の中で、Sさんが言っていた。

「私は活動のためなら、どんな団体とでも協力しあうのよ。『あんな団体とよく一緒にやるわね・・』って言われることもあるけど、やり方は違っても、一番大事な思いは一緒でしょ。合わせられるところをみつけながら、たくさんある団体や個人みんなが少しづつでも手を合わせたら、どれだけ大きく世の中変えてゆけるかと思うのよ。」


今回のレスキューは、まだまだこれからが本当に大変なところ。
莫大な費用と、人手と、時間がかかる・・・。
私もできるだけ多くの人に伝え、知ってもらい、できそうなところを見つけて協力していただけるようがんばっていきたい。

このブログにお目通しの皆様も、
どうかご協力よろしくお願いいたします。

〜義援金振込先 〜

 (郵便局)記号:14770/番号:13084751/名義:V.O.V
 または
 (銀行)紀陽銀行本店営業部/口座番号:1352087/名義:NPO法人VOV

〜物資の送付先〜 

 (郵便局)郵便番号 642-0011
    住  所 海南室山郵便局留め
    名前 NPO法人 VOV

 (クロネコヤマト宅急便)
    郵便番号 記入不要
    住  所 065-051 紀三井寺宅急便センター留め
    名前 NPO法人 VOV


必要なもの-

★小型犬用のゲージ ★サークル ★小型犬用リード ★小型犬用首輪
★ペットシーツ レギュラ ★ドッグフード固形(シニア用) ★ティッシュ
★ペットシーツ ワイド ★ドッグフード 缶詰 ★タオル

VOV


犬の一時保護をしてくださる方、新しい飼い主になってくださる方も募集しています。


53匹、みんな幸せになれ!





(お願い)

このレスキューに関する画像その他の「著作権」は
すべてNPO法人「VOV」にあります。



お問い合わせその他は、お手数ですが、
「VOV」までお願いいたします。

リンクはもちろん歓迎いたしますが、
動物愛護を語った詐欺行為など防止する意図でお願いをしています。
お手数で申し訳けありませんが、
ご協力をお願いいたします。



minnkuri at 11:55│ 三重の53匹レスキュー活動 | ポッキーのこと

この記事へのトラックバック

1. 人として・・・  [ 新amokaさんのだら奥日記 ]   2006年09月15日 23:54
今日はまともな話です!いつもの私ではありません! 見るなら腹くくって見てください!マジです!   三重県の繁殖場から、レスキューされた犬達!知ってますか? 酷い状況の中、光を知らずに・愛情を知らずに・ただ生かされてきた犬達。 四の五の言わずに見て!で....

この記事へのコメント

1. Posted by パール姫の執事   2006年08月23日 16:16
こういう話を聞き、見るにつけ毎度思うんですが・・。いつになったらこういう事は無くなるのやら。
最初は志が高かったのでしょう。ショーのお立ち台の写真がありますね。。
結局は「カネ」中心の思考になってしまったという事なのでしょう。そうなってくると、犬を一つの命として見れなくなり、ただの「金ずる」という意識に。。。そうなるともう末期ですね。
ただの「繁殖屋」になってしまう。
シーズーの子らの現状を見て卒倒寸前です。。メリー亡くして数ヶ月。。コメントが見あたらない。
写真で見る限り白内障やってますか??。口まわりがおかしい子もいるみたいですね。。なんでこんなになるまで・・・(T_T)
どこの思考をどないやったらここまでの仕打ちが出来るんやろ・・
何とも同じ人間として情けないです。
2. Posted by パール姫の執事   2006年08月23日 21:42
我がブログに状況及びリンクを書き込みしました。
ワンライフさんところと、ハッピーハウスさん所をリンクしています。
同時にまあるさんサイトも紹介させて頂いています。不都合あればご連絡下さい。。
3. Posted by パピぞう   2006年08月23日 22:38
目をそむけてはいけないのだけど
なにも言葉が見つかりません・・・
ブログの内容を拝見していて
やっぱりVOVはまだまだ弱小だなと痛感しました。今回のレスキューはVOVにとっていい経験と勉強になりましたが
これからも大変ですね。
今日の会合でどういう話になったか
わかりませんが、できるだけがんばりましょう。
なんだかまとまりのないレスですいません。。。
4. Posted by まある   2006年08月23日 22:47
パール姫の執事さま、

ブログ拝見しました。
本当にありがとうございます。
一個人や、ひとつの団体でできることなんて、ほんとうに知れてますが、こうして少しづつ絡み重ねあって手をひろげれば、きっと大きな力になると信じています。
ネットの存在と、ここでの出逢いに感謝です。
5. Posted by まある   2006年08月23日 22:56
パピぞうさま、

活動のやり方にこだわれば、いろんな考えやこだわりがあってもつれあってきますが、
今、かろうじて生きつないでいる命を実際に目の前にすれば、思うところは一つに集まってきますね・・・。
今は、とにかく、あずかった犬達を、すこしでも早く体調を回復させ新しい飼い主さんと出会える状態に戻すことが一番。
譲渡会のための段取りや、告知の方法、アフターケアなど、これから先、長く大変ですが頑張りましょうね!!
6. Posted by 緋佳   2006年08月25日 16:39
はじめまして
今回のことを「自民党動物愛護議連」の馬渡議員さんにお知らせしたくて、こちらのブログを紹介させていただきました。
事後報告となってしまい、申し訳なく思っております。
Wan lifeの皆様、V.O.Vの皆様、たいへんでしょうが、頑張ってください。
応援しております。
7. Posted by まある   2006年08月25日 23:53
緋佳さま、
はじめまして。
馬渡議員様のことは、「アニマルポリスを誕生させよう」のサイトを通して存知上げています。
ご紹介いただいたとのこと、本当にありがとうございます。
つたないブログですが、お役に立てるならとてもうれしく思います。
緋佳様のブログも拝見しました。
動物の福祉に関わる様々な問題に取り組んで折られる様子、頭が下がります。
どうか、これからもがんばってくださいね。
こちらからも、応援しておりますので。