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もし投資対象の価格がランダムで動くのであれば、上がる確率は50%、下がる確率は50%になるはずです。

この条件で何度も投資を繰り返せば、投資家が勝てる確率は短期的には50%、長期的には「大数の法則」(試行回数を重ねると一定の確率に収斂するという法則)によって0%になるはずです。


ところが巷ではよく、長い目で見た場合の投資家の生存率は5%とか、10%しか無いといわれます。

実際のデータを見てみても、例えば投資信託協会が個人投資家向けの行った調査では、通算損益がプラスになっている人は20.6%しかおらず、イーブンが7%、マイナスは72.4%です。
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FX会社のインヴァスト証券によれば、投資家が口座開設後、資金を失いトレードを止めてしまうまでの期間は、平均してたった3ヶ月だそうです。

米国の調査では、FXで利益の出ている口座は平均で3割程度しかありません。
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価格がランダムに動くのであれば、そして投資家の損益が価格の動きに沿うのであれば、プラスになる人とマイナスになる人の割合は同じになるはずです。そうならないのはなぜでしょう?

面白いデータがあります。見ている方も多いでしょうが、信用評価損益率という指標です。これは信用取引残高の買残高に対する評価損益の割合のことを指したもので、信用買いを行っている人が平均してどの程度の含み損を出しているかがわかります。

2012年1月から現在までの信用評価損益率の推移が以下です。
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ここで値がプラスになっているのは含み損が出ているという意味で、マイナスになっているのは含み益が出ているということになります。

価格がランダムに動き、その動きに投資家の損益が倣うのであれば、信用評価損益率は平均して0%になっていなければおかしいはずですが、このデータを見ればわかる通り、平均すれば5%~15%程度の含み損を抱えているのです。信用取引はいずれ期限を迎えれば決済しなければなりませんから、取引は損失に終わることがほとんどということです。また、過去1年半の間で、信用買いを行う投資家の損益がプラスになることができたのは、平均すれば2013年1月や2013年5月の株高の時期だけだったということになります。

ここでは挙げませんが、過去1年半に限らずほとんどの期間において、信用評価損益率は上記のような推移となります。

このデータには、投資家の心理がよく表れていると思います。信用評価損益率が通常プラスになっているということは、損失が発生した場合はそれを保有し続け、利益が発生した場合はすぐに利確をしてしまうため、平均すると含み損が多くなるということです。つまり平均的な投資家は、「利食いが早すぎて、損切りが遅すぎる」のです。

私が思うには、ここには投資家というよりも人間としての切実な心理が影響している気がします。人間は、自分の間違いを認めることができないのです。失敗を認めるのは自分のプライドや面子に関わる問題であり、非常に恐怖感を覚えます。間違いを認めるよりも、なんとかして言い訳を作り出し、自分を守ろうとするものです。だから思惑と逆方向に行ってもしまっても、実益損を恐れて、含み損のままどこまでも踏ん張ってしまいます。

こういった人間の性向を抱えたまま投資で勝つためには、「早めに損切り、ゆっくりと利食い」を心がけるしかないと思いますが、それでは損切りばかりすることになって、利益が出ないのでは?という懸念も出てきます。

ここで、1つの投資ゲームを考えてみます。合計10回の投資を行い、勝率は50%、利益や損失はどこまでも膨らんでいく条件のゲームです。このゲームを、5%で利食い、10%で損切りするというルールで勝負すれば、トータルでマイナス25%という結果に終わります。ところが、10%で利食い、5%で損切りというルールで勝負すれば、無事にプラス25%という結果に終わることになるのです。たとえ勝率が50%であっても、「早めに損切り、ゆっくりと利食い」というルールで勝負を繰り返せば、トータルでは大きなプラスになってくれます。

まとめると、人間心理の弱点をカバーして投資で勝つためには、
・損切りラインを設定し、そこに到達したら絶対に損切りすること
・勝率50%以下でも利益を上げるために、「早めの損切り、ゆっくりと利食い」を心掛けること

が重要ではないかと思います。