再会(ながほり/上町)

2008年09月10日23:28
e10e03ed.jpg 史絵とは、もう会わない方がいいんだろうな…。メンソールはそう思ったメンソールは、史絵への恋心を封印した。しばらく連絡も取らなかった。そしたら史絵から「メンソール、どうしたん?」と、メールが来た。「メンソールは、史絵が好きやから…」と、返すと、「お馬鹿さんね。誘って…」と、メールが来た。
 
 「昔みたいに誘ってええんか?」
 「うん、連れ出して…」
 「日本酒って、大丈夫やったか?」
 「日本酒は、大好き」
 
 地下鉄の玉造駅で史絵と待ち合わせた。そして、上町に移転したばかりの居酒屋、『ながほり』へ。エントランスから入り口まではそれほど距離はないんだけど、蹲があったりする。店に入ると長いカウンター(12席)があって、奥にはテーブル席(8席)がある。予約していたメンソールは、カウンターの中程に案内された。で、トリビー…。メニューはA4サイズの紙に書かれていて2枚あった。
 
 「私、タコ、大好き。タコが食べたい」と、はしゃいだ。「今日の造りは?」とメンソールが聞くと「盛り合わせにしましょう」と返されたので、そのまま盛り合わせに…。プラスお勧めの箱雲丹。『手羽先だ』と言うメニューがあって、気になったのでそれをオーダー。名前は忘れたけど、食べたことのない野菜の名前を見つけたので、それもオーダー。それ以外にも、店の人とあれこれ相談しながら何品かオーダーした。
 
 「メンソール、私ね。ビールが飲めるようになったの」と、史絵が言う。あら~、ビールあかんかったんか…、と思いながら、必死で話題を変える。
 
 「史絵って、前より可愛いくなってるし、きっと幸せなんだな」
 「そう?。うれしいわ」
 「メンソールは、史絵が大好きやし、大好きな史絵と、こんな素敵な店で食事ができて、ものすごく幸せや」
 「ふふっ、メンソールって相変わらずプレイボーイね。イタリア人なんかな?」
 「それはイタリア人に失礼やと思うで…」
 
 蓮根は、ほぼそのまま焼いたもの。メンソールは残っていた雲丹を乗せて食べてみた。「メンソール、それ、贅沢な食べ方やね」と、史絵が言い、「軽く醤油をつけた雲丹を乗せると、不思議な味がする」とも言った。
 
 水なすは、浅漬けとかで食べることが多いので、今回初体験の煮浸しはちょっと不思議な味わいだった。食感はそのままなんだけど、ダシの味が仄かに広がる感じ。手羽先も、普通の手羽先に見えるんだけど、焼き具合が絶妙というか、なぜか旨い。もちろん素材はよい物が使われている。
 
 「私ね、メンソールのエスコートががとってもきもちいいの」
 「メンソールが好きというわけとはちゃうのやな」
 「メンソールはね、下心のないプレイボーイかな。私にとっては…。本気で口説いてるとは思えないの」
 
 う~ん、不思議だ…。
 
 その後、つくねと、モツサラダをオーダーした。このつくねがめっちゃ旨いこと…。日本酒は6~7種類くらいなんだけど、店主の好みが揃えられてる。今回はやらなかったけど、どの酒も燗に応じてくれる。
 
 「あ、それからね。眼鏡をかけてる男の人に萌えるの。前に会ったときは眼鏡かけてなかったでしょ。今日は、眼鏡だから、ちょっと萌えてるの」
 「萌えてるんやったら、そのまま惚れたらええんとちゃうの?」
 「それはだめ。プレイボーイは恋愛対象にならないわ」
 
 それから、店を出たメンソールは、史絵を駅まで送っていく。実は、後半、どういう流れからか深刻な話になって、人気のない夜道で、献肘と頂肘を披露したりした。人気のない夜道でキスができなかったのが残念なような気もするが…。
 
 
 さて、『ながほり』と言えば最強の居酒屋という称号がふさわしいんじゃないかとも思ったりしてます。定義が明確ではないんですけど居酒屋であって割烹じゃないような気はします。なぜそう感じるのかは判らんのですけど…。アテはおなじみの居酒屋メニューから高級素材まで幅広い。値段にして450円くらいから5,000円くらいまで。メディアに露出したばかりなので、予約は必須。全席禁煙。で、一回転では店が維持できないとかで、二時間程度で次の客に席を譲ってほしいとのこと。メンソールも、電話予約したときに確認された。あと、ものすごく気持ちがいいのが、客を名前で呼ぶことかな。「料理上がったで。3番カウンターや」というのはよく聞くんだけど「料理上がったで。メンソールさんとこな」と、客を番号で呼んだりしない。考えてみれば当たり前のことのような気がするんだけど、すごいと思うな。
 
 


(店  名) ながほり
(ジャンル) 居酒屋
(所 在 地) 大阪市中央区上町1-3-9
(電  話) 06-6768-0515
(営業時間) 17:00-23:00
(定 休 日) 日祝

ボディガード(日本酒うさぎ/東心斎橋)

2008年08月10日22:46
254d7de9.jpg あの一件があってから、夏見とはメル友な状態になってしまってたんだけど、こんなメールが届いた。
 
 「メンソール、ちょっと同道してくれるかな?」
 「どないしたん?。また鍼治療か?」
 「ちょっとね、ボディーガードが必要なの。頼めるよね」
 「夏見にボディーガードなんかいらんやろ。メンソールより強いねんから…。スティーブン・セガールとでも対等にやれるやろ」
 「そんなに危険なことじゃないのよ」
 「民間人に危険なことさせたらあかんやろ」
 「だから、危険じゃないの。交通事故に遭うより確率は低いわ」
 
 と言ったような感じで、訳のわからないままに納得させられたというか、夏美に会えるなら良いかな的なノリで心斎橋で待ち合わせした。目的地はビルの一階にあるんだけど、ちょっと判りにくいんじゃないかと思う。カウンターだけの店で、メンソールと夏見は一番奥の席に案内された。フードメニューは手元にあるんだけど、酒メニューが黒板に書かれていて、一番奥の席からは読みにくい。日本酒は店主独自のカテゴライズがあって、「まだまだこれからやで」とか「今夜は本気で呑る」とか書かれている。
 
 「メニューが見えないわね」
 「ええやん、右から順番に行っといたら?」
 
 と言い合ったあとで、最初はトリビー。で、ビールを飲みながらフードメニューを見る。
 
 メンソールは、背ギモのアンチョビあえを真っ先にマークしてた。なので、店主がオーダーを取りに来たときに、真っ先にオーダーした。夏見は鶏ハムのマリネをオーダーしてたんだけど、それに気が付かなかったメンソールは、鶏ハムをオーダーした。ここから夏見節が炸裂した。
 
 「ちょっとメンソール、鶏ハムのマリネをオーダーしたんだから、鶏ハムはオーダーしなくて良いでしょ」
 「えっ、いつの間に…。ほんまか?」
 「鶏ハムと鶏ハムのマリネをオーダーいただいてます」と、店主のフォローが入る。
 「それから、ピクルスね」と夏見が更に追加する。
 「鯛のワタの塩辛」と、更にメンソールが重ねる。
 
 ピクルスは、若干甘めの柔らかい感じの仕上がり。で、背ギモのアンチョビがどセクシーだった。「これ、やばいわ、メンソール」と、夏美が言う。「うんやばい、これだけで酒が飲めるで」と、メンソール。
 
 「私のぐい飲み、ちょっと穴が空いてる見たい。お酒がなくなっちゃったわ」と、言って次の日本酒をオーダーする。「メンソールのぐい飲みも、なんか減りが早いな」と言うことで、メンソールの次の日本酒をオーダーした。メンソールの二杯目は眠龍だった。
 
 鯛ワタの塩辛を食べた夏見が、「これ美味しいわ。私のんね。メンソールは食べるのが早いから…」と取り込んでしまった。「こら、なに取り込んでんねん。ちゃんとセンタリングしとかんかい」と、メンソール。
 
 相変わらず夏見のペースは速くて既に三杯目、メンソールも同じペースで三杯目をオーダー。メンソールよりも先に来ていた客もいるけど、2〜3人がオーダーした程度。その間、メンソール&夏見で既に6杯をオーダーしてる。更に厚揚げを追加オーダーした。
 
 「酒なんてね。チビチビ飲んでたって美味しくないんだよ」と、夏見。メンソールは更に、天青の防空壕貯蔵をオーダー。
 
 「ダメ、メンソール。酔っぱらっちゃたわ」
 「そんな雪美がメンソールは好きや」
 「私は雪美じゃないの。夏見」
 
 夏美の声に重ねて、メンソールの声がユニゾンした。「もう…」と言って夏見が脹らんだ。「ほら、やっぱり雪美や」と言おうとしたが、そのあとの惨劇が怖かったので、口に出すのは止めた。
 
 「さ、メンソール。行くわよ」
 「へっ、仕事は?」
 「いいの。終わったの。それから、送らなくていいからね」
 
 そういって夏見は改札に入った。
 
 
 日本酒は30種類くらい。客層は、本当に酒好きばかりで、一杯の酒を長く楽しむ人たちが多かったように思う。その中で、メンソールと夏見のコンビは、明らかに異質だった。ほぼすべての会話が漫才で、反対側の端の客まで笑ってたし…。「面白ければアリですよ」とは店主の弁。フード類は、売り切れゴメン的なところがあるので、遅い時間に行くと、売り切れてる物があるかも…。

 
(店  名) 日本酒うさぎ
(ジャンル) 日本酒系居酒屋
(所 在 地) 大阪市中央区東心斎橋1-16-19 日宝周防町会館一階
(電  話) 06-6244-8290
(営業時間) 17:00-23:00
(定 休 日) 日曜日

激闘のあと(十割蕎麦 やまなか/昭和町)

2008年08月02日10:05
d6737c37.jpg 夏見と初めて会ったのは、とあるバーでのことだった。雰囲気としては、Mr. & Mrs. Smithで、アンジーとブラピが出会ったシーンとよく似てた。違ったのは、一夜を過ごしたのがホテルの部屋ではなくて彼女の部屋だったこと。それから、とりあえず急場がしのげれば良かったので、その後、付き合うとか偽装結婚に至るとかがなかったこと。
 
 もう会うことはないんだろうとか思ってたんだけど、仕事も終わったし、飲みに行こうかと思ってたときに、彼女から電話が入った。「メンソール、悪いけど、うちに来てくれる?」の一言で、以前、一度だけ足を踏み入れたことのある夏見のマンションに向かった。部屋の鍵の隠し場所は、電話で教えてもらってたので、そのまま部屋に入った。「雪見」と呼びかけると、「寝室に来て…。それからメンソール、名前を縮めて呼ぶのは止めてくれる。私は夏見。雪見じゃないわ。雪見大福みたいに呼ばないで」と声がした。
 
 寝室に入ると、ベッドの上に、うつ伏せで寝ている夏見がいた。上半身は下着も着けていない。
 
 「メンソール、ごめん。左肩、いわしたの。見てくれる?」
 「医者に行けばええんとちゃうの?」
 「医者に行けないから呼んでるの。判るでしょ?」
 
 メンソールが夏見の方に近づくと、「脱脂綿とかスピリタスとかはサイドテーブルね」と教えてくれた。スピリタスというのは、アルコール度数96%のウォッカなんだけど、消毒に使うなら薬局でエタノール買うよりはスピリタスを使った方が良いというのはメンソールの師匠から教えられていた。だから、スピリタスを飲めということではなくて、消毒が必要ならスピリタスを使ってくれ、と夏見は言ってるわけだ。
 
 夏見の左肩に触れると、明らかに熱を持っているのが判る。夏見は右利きのはずだが、左利きかと間違うほど左肩が腫れてる。「メンソール、見立ては?」と、夏見が聞く。
 
 「二頭筋の短頭起始と三頭筋外側頭起始が腫れてる。靱帯とか関節とかは痛めてないと思う。何やった?」
 「ちょっと強引に、四方投げかけた」
 「そうか…。ちょっと痛むぞ」
 
 夏見は、手を伸ばしてハンドタオルを引き寄せ、「いいわ」と言ってタオルを奥歯で噛みしめた。
 
 30分くらい施術して、「いいよ」と、メンソールが告げる。くわえていたタオルを口から外して、夏見が立ち上がった。
 
 「ありがと、楽になったわ」
 「それは良いから、服ぐらい着てくれ」
 「自宅では服は着ないの。知ってるでしょ」
 
 「じゃ、パンツも脱げ」と言いかけたが、それよりも早く、夏見は右手を差し出してきた。仕方がないのでメンソールも、右手を伸ばして、互いに手首の外側を触れ合わせるような形にした。夏見は、左手を使ってメンソールの右手を圧手で落とし、そのまま右の崩捶を打ち込んできた。メンソールは、左手を炮気味につかって外側にはじき、そのまま外圏を使って夏見の右手を流して、右手で持ち替え、一歩進めて単鞭をかけようとしたんだけど、メンソールの換手より一瞬早く、夏見の左手がメンソールの左手を引っかけていた。そのままくるりと転身して四方投げを仕掛けてきた。メンソールは、右手で、自分の左手を押し込むようにして、夏見の四方投げを外した。
 
 「やっぱりだめか…」と、夏見が言った。
 「単鞭に四方投げか…」
 「いけると思ったんだけどな。でも、震脚されてたら間に合わなかったと思うし…。うん、左肩は大丈夫そう」
 「痛めてる左手で、いきなり四方投げは無謀やと思うで…」
 
 と、いいながら、夏見を見た。形が良くて、一見は固そうなんだけど、触れてみるとテンピュールみたいに柔らかい乳房の触感を思い出しながら、初めてバーで会ったときのことも思いだしていた。30代半ばのはずだが、夏見はずっと若く見えるし、美人だ。必要以上に…。あの時と同じだった。
 
 「ね、メンソール。飲みに行こ」
 「あかん。飲んだら治りが遅なるで」
 「心配しないで。で、おごってね」
 「をい。それはおかしいやろ。それに、医者に行かれへんからメンソールを呼んだんとちゃうの?」
 「肩をいわした時ね。なんか、メンソールにもう一度会いたくなったのよ」
 
 メンソールは、「ああ、そうでっか」以外の言葉をなくしてた。そして思い出していた。夏見は、たしか酒豪だったはずだ…。というところで、中心地を外して蕎麦屋に案内してみた。
 
 街屋風になっているいる入り口を開け、「女将、邪魔するで」と言いながら一階のカウンター席に座る。入り口近くで、娘が針仕事をしているのもなんかほっこりと落ち着く。そのうち、一升瓶に玄米を入れて、棒で突いて精米を始めるんじゃないかと思ったりもする。そうした情景があっても全然おかしくはない。
 
 まずはビールはビールをオーダー。「雪見はヴァイツェンやろ」と言ったのが気に触ったらしく。「ヴァイツェンじゃないビールも飲むんです。それと、雪見じゃなくて夏見。8月13日生まれでB型」と言われてしまったけど、1973年生まれだと言うことも判った。と言うことは、34歳なんだ…。

 ビールを飲みながらゆっくりとメニューを見る。「肴は任すわ」と、言われたので、メニュー見てたら、「私、なめろう。それから枝豆、それからそばがきも…」と横から口を挟んできた。
 
 「さっき任すというたやろ」
 「へへっ、ごめん」
 「大阪の夏は鴨やからな。鰻とちゃうで…」と言うことで、メンソールは鴨料理を追加オーダーした。最近でこそ、夏と言えば鰻と言うことになってしまったけど、大阪では夏には鴨料理を食べる。土用の鰻というのは、味が落ちるので売上が悪くなる夏に鰻を売るための宣伝文句であって、土用の鰻が旨いというわけではない。
 
 ビールが終わったら日本酒。ボトル買いしないと行けないものもあるが、基本的には大中小の三種類のサイズを指定してオーダーすることができる。大なら一合、小なら猪口サイズ。多品種を試してみたいという向きには最適な量だと思う。
 
 日本酒をオーダーすると、娘がストッカーからボトルを出してきて、注いでくれる。夏見はそばがきを食べて「美味しい」と言い、日本酒を飲んでは「おいしい」と言い、なめろうを食べて「おいしい」と言った。店の人が恐縮するくらい「美味しい」を連発する。夏見にこんな一面があるとは思わなかった。

 「私、蕎麦は好きよ。知ってたの?」
 「いや、何となく…。テレパシーみたいなもんやな」

 で、蕎麦をオーダーする段になってもめた。夏見はおろし蕎麦をオーダーした。メンソールはもり蕎麦とおろし蕎麦を時間差でオーダーしようと思ってたんだけど、夏見が「私、おろし蕎麦」と言うもんだから、メンソールは「もり蕎麦、で、時間差でとろろ蕎麦」とオーダーした。
 
 「なに、そのオーダーは?。メンソールもおろし蕎麦にしなさいよ」
 「蕎麦と言えばもり蕎麦に決まってるやないか。おろし蕎麦もええけど、バリエーションを楽しむのはもり蕎麦を食べてからや」
 
 で、そばつゆが出されたので、まず一口飲んでみる。
 
 「メンソール、何してるの?」
 「蕎麦つゆの味を見るのは、蕎麦好きなら当然の行為や」
 「もり蕎麦もおろし蕎麦も、つゆの味は同じだよ。容器の形が違うから味が違うように感じるだけだよ」とか言い合ってると、娘が「つゆは同じものです」と説明してくれた。うむ、雪見は意外と手強いのかもしれん。
 
 メンソールは、つゆを使わずに蕎麦だけをかき込む。蕎麦を飲み込んだあとで、鼻孔に蕎麦の薫りが抜ける。それから塩を一振りして一口。箸先にわさびを付けて一口。旨い蕎麦なら蕎麦つゆは不要とメンソールは思ってるんで、蕎麦つゆを使ったのは残り1/3くらいになってから。
 
 半分くらい食べたところで、とろろ蕎麦にゴーサインを出す。ちょうどもり蕎麦を食べ終わった頃に、とろろ蕎麦が出してこられた。「ちょっとメンソール、私にも食べさせてね」と言われたので、半分くらい渡す。「うん、おいしい」とまた声を上げた。
 
 蕎麦を食べ終わったら蕎麦湯が出されるんだけど、これが結構濃厚なもので、メンソール好み。「メンソール、私、蕎麦つゆ使っちゃった」と夏美が言うので、メンソールのもり蕎麦用のものを渡した。カウンターには香りの高い山椒が置かれていたので、何に使うのか聞くと、蕎麦湯に使う人がいると聞いたので、早速チャレンジしてみた。確かに独特の薫りがした。最後は韃靼蕎麦茶が出されが、これまた薫り高い。
 
 「メンソール、送ってくれようとしてるでしょ」
 「うん。判るのか?」
 「今日は、送らなくて良いわ。また連絡するし…」
 「怪我したときだけ連絡というのはごめんこうむりたいかな」
 「ふふっ、おバカさんね」
 
 そう言って夏見は背を向けて歩き出した。メンソールは、夏見の後ろ姿が見えなくなるまで見送った。いや、心配だったからちゃんと家に帰るまで見届けてから帰ったけど…。
 

(店  名) 十割蕎麦 やまなか
(ジャンル) 蕎麦屋
(所 在 地) 大阪市阿倍野区阪南町1-50-23
(電  話) 06-6622-8061
(営業時間) 11:30-14:00、18:00-21:00
(定 休 日) 火曜日
(ウ ェ ブ) http://www.yamanaka-sake.jp/soba/index.htm  
 

P.S.
 蕎麦屋なんですけど、店名から判るとおりで、山中酒の店の直営店です。一階のカウンター席の奥からは、中庭が見えるんですけど、それがまた見事というか衝撃的というか…。蕎麦は十割。北海道産の蕎麦粉を使っているらしいです。日本酒の取りそろえは20種類くらいと少なめ。アテがすばらしいので、しっかりと日本酒を楽しめ、蕎麦が楽しめます。ランチタイムも営業していて、日替わりランチが850円。ただし、1日10食限定だそうです。夜は座席数が少ないので、予約してくださいとのことです。
 

裏切りの代償(エルナ・アドリアーン/甲南山手)

2008年06月20日14:24
 しばらく佳織とは、連絡を取ってなかったんだけど、忘れるように勤めてたんだけど、佳織の方からメールがとんできた。「メンソール、ちょっと相談があるんだけど…」で、土曜日の夕刻に会うことになった。
 
 要件が要件だけに、人目を避けた路地で待ち合わせる。近づいてくる佳織を遠目で見つめながら、やっぱりかわいいな、と思ったりした。「メンソール、久しぶり」と言って、佳織が右手を差し出した。右手を差し出したと言っても握手ではない。メンソールも、右手首の外側が佳織の右手首の外側に触れるように手を出した。しばらく様子を見たあとで、少し外側に押してみたら、押し返してきたので、メンソールは左手を差し込んで順圏で、佳織の右手を巻き取りながら一歩踏み込み単鞭を寸止めした。寸止めはしたんだけど、バランスを崩した佳織が、その場にしりもちをつくような形で落ちた。
 
 「佳織、どうしたん?」と、聞くと。「へへっ、鈍ったかも…。それよりメンソール、相談というか依頼なんだけど、飲みながらどう?。私、ビールが飲みたいんだけど」と、聞いてきた。と言うことで、西宮のビアハウスへ。

 「私は、ヴァイツェン。メンソールは?」
 「メンソールの1杯目は、レフ・ブロンドに決まっとる。忘れたか?」
 「そうなの。前は、パウエル・クワックとか飲んでたんじゃなかったっけ?」
 「それより、飲みながら仕事の話ができるのか?」
 「大丈夫、小型のアルコール分解装置を埋め込む手術をしたの。泥酔してても15分くらいで素面に戻れるわ」
 「ま、佳織は泥酔しとっても素面でも変わらんからな」
 
 佳織の注文した麦芽をつまみに飲みながら、仕事の話を聞く。「ここの麦芽はおいしいでしょ。ビールのつまみには麦芽が一番よね。そうか?…。メンソール的にはヴァイス・ブルストとかの方が好きなんやけどな…。
 
 で、一応聞いてみる。
  「なんでメンソールなん?。ガメラ三世とかではあかんの?…」
 「あっ、圭ちゃんはダメなの。圭ちゃんのグループからは抜けるつもりだし…。で、引き受けてくれるかな?」
 「任しとけ、佳織はメンソールが守ったる」
 「ホント?。うれしい。ここは私がおごるから、もう一件いこ。次はメンソールがおごってね」
 
 
 と言うことで、甲南山手にある『エルナ・アドリアーン』へ。佳織はエルディンガーのヴァイツェン、メンソールはビットブルガー。「メンソール、ここはね、ザワークラウトとジャーマンポテトがおいしいの。オーダーしてね」と、佳織が言う。ちょっと待て、さっきの店では確かにおごってはもらったが、ビール2杯とつまみは麦芽だけやったぞ。いきなりザワークラウトとジャーマンポテトかよ。と思いつつ、シュニッツェルを見つけたメンソールは喜び勇んで、ウィーナー・シュニッツェルをオーダーしたりした。アイスバインも行きたかったけど、分量が多いみたいだったのでやめた。
 
 「メンソール、ありがと。引き受けてもらえるとは思ってなかったの。会ってもらえるとも思ってなかったし…」
 「好きな女のためにがんばるのは当たり前や。気にせんでええ」
 
 ザワークラウトはあっさり目。佳織が食べきれないと言うほどの量ではない。それを言うと、「他の料理を頼んでも、添え付けでザワークラウトが付いてくるから、結構多い目なのよ」って、他の料理もいろいろ食べる気やな。
 「私、悪い女なんだよ」
 「メンソールにとっては、いい女だよ」
 
 佳織の2杯目はボック。メンソールはちょっと悩んで、ケストリッツァー。ジャーマンポテトは、アツアツのホクホクなので、あわてて食べると火傷しそうになる。ドイツ家庭料理といった感じなので、気軽な感じでいける。メンソールが3杯目のビットブルガーを飲んで、ロールキャベツ&ウィンナーを頼んでそろそろ満腹になりかけた頃、佳織はジャガイモケーキをオーダーしてた。佳織は大福餅と日本酒の取り合わせでも大丈夫だったからな。逆に、コーヒーをオーダーしてる姿の方が不自然だったりする。
 
 「昔みたいに付き合うか?」
 「昔は急ぎすぎたわ。ゆっくりと、友達からなら…」
 
 ふ〜ん、それって普通はお断りの呪文のようにも聞こえるんだけど、そんな風ではないような気もした。
 
 
 JR神戸線に乗ってると、甲南山手駅手前の南側に見えます。予約は取ってくれないらしいです。ドイツ料理は、基本的には薄味だと思うんですけど、素朴で優しさと力強さを有しているように思ったりしてます。メンソール的には、もう少しビールの種類が多いとうれしかったりしますが…。ザワークラウトは、酸味が苦手という人が多いようなんですけど、それほど刺激的な酸味があるわけではないので、たぶん大丈夫だと思います。
 

(店  名) エルナ・アドリアーン
(ジャンル) ドイツ料理
(所 在 地) 神戸市東灘区森南町1-18-11 ラ・ブリーズ
(電  話) 078-452-2922
(営業時間) 11:30-14:00、17:00-21:00
(定 休 日) 月曜日
エルナ・アドリアーン

サンセット(チャオ・サイゴン/肥後橋)

2008年05月19日00:07
02c2ca17.jpg 最近、アジアンエスニック系に行ってないな〜と思いつつ、リアと共に新しく肥後橋にできた、ベトナム・フレンチの店『チャオ・サイゴン』へ。ちなみに、サイゴンは既にホーチミンと名前を変えているので、なぜサイゴンの方を店名にしたのかは不明。

 メンソールが気になったメニューが、トム・ヤム・くんのおでん。おでんの内容は、厚揚げ、大根、セロリ、玉子、タコ。それと、ハノイ100年の歴史料理とサブタイトルが付いたチャ・カ・ラ・ポン。一応オーダーする前に聞いてみたところによると、白身魚と米麺を合わせたもの。米麺と言ってもフォーじゃない方ね。

 リアが、ベトナム料理ならやっぱりゴイクン、それからパインセオという。なかなかやり手のような気がする。ベトナムは、フランスの植民地だった時代があり、宮廷料理としてフレンチスタイルの料理が食べれたりする。で、サイゴン(=ホーチミン)で、ベトナム南方の都市で、タイやラオスにも近いので、もう少しスパイシーな料理が出てくると思ったんだけど、意外とあっさりだった。パクチーなどもそれほど効かせてない。パクチー好きのメンソールは、別皿でパクチーを二回もお代わりした。こんな客は珍しいのか、結構サービシングが遅かったりした。

 トム・ヤム・くんのおでんは、アイディアは面白いと思うんだけど、やはり酸っぱくて辛いおでんは日本人に会わないと考えたのか、トム・ヤム・クンの方がかなりアレンジされてたと思う。レモングラスをしっかりと効かせて酸味とさわやかさが強調されていて、その分辛味はあまりない。メンソールの独断で行くと、あまりないではなくて辛くない。以前、トム・ヤム・クンに入れる唐辛子は5本がノーマルだという話を聞いていたが、1本しか入ってなかった。別途、トム・ヤム・クン・ペースとなる物が添えられていて、好みで辛さを調節するようになっている。で、このトム・ヤム・クン・ペーストがめっちゃ旨いのだ。唐辛子味噌みたい感じで、これだけでご飯が食べれそうな感じ。で、メンソールはこのペーストをお代わりした。やっぱりこうしたオーダーをする人は少ないようで、ペーストが出てくる頃には、トム・ヤム・クン自体が半分くらいなくなってた。

 ちなみに、この店は30階にあって、サンセットとかが見れるんじゃないかと期待したけど、太陽が沈む方向にはビル群があって、日の入りまで見届けることは難しいと思う。別途、テラス席があるので、天気の良い日には、テラス席を使ってみるのも良いかもしれない。あとメンソール的には、南向きのカウンター席の方がセクシーなような気がする。

 ホテルの中にあるレストランなので、朝のビュッフェタイム、ランチタイム、ディナータイムでその姿を変えるらしい。ビュッフェは、ベトナム料理にこだわることなく、和、洋などの料理も出てくるらしい。それと、21:00を超えないとオーダーできない料理があるらしい、と聞いていたので、足音を響かせて歩くウェイトレスに聞いてみたら、バータイムということで、おつまみ的にオーダーできるような料理がオーダーできるようになるらしいが、特に21:00以降と言うことではないらしいので、気軽に尋ねてみればいいと思う。ベトナムの焼酎の何種類か置かれているけど、そのままウォッカみたいなヤツから、紹興酒のようなもの、アーモンドの薫りがする物など、楽しめる。ベトナムビールは4種類くらい。ベトナムにちなんだカクテルなんかもいくつかそろえられている。ま、初デート向きの店だな。無難だし、ベトナム料理だからといってもそれほどスパイシーではないので、辛い料理が苦手でも、何ら問題はないと思う。ココナッツミルク系の料理がなかったかな。オーダーしなかっただけかもしれないが…。



(店  名) チャオ・サイゴン
(ジャンル) ベトナムフレンチ
(所 在 地) 大阪市西区土佐堀1-2-1 アパホテル大阪肥後橋駅前店30階
(電  話) 06-6447-2155
(営業時間) 07:00-23:00、-10:00(モーニング)、-11:30(ランチ)
(定 休 日) 無休

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Profile
メンソール
A級AB型C/C++/プログラマ。最近はCの仕事が多いが、もっとも得意とするのはDelphi(Object Pascal)、Visual BasicやPHPもこなす。C#やJavaの仕事はまだ来ない。
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