8a997168.jpg(メンソール)
佳織、飲みに行けへんか?。
(佳織)
メンソール、久し振りやんか…。ええよ。美味しい酒が飲みたいわ。

 ということで、あっさりとデートが決定。JR環状線、玉造駅で待ち合わせて『正道』へ。

(メンソール)
今日はビールな店やで。ビールで和食食べる店。
(佳織)
ふ〜ん、ええ感じやな。

 などと言いながら、玉造駅の改札を出て右手側にある細い辻を南へ。突き当たりを左へ曲がると東小橋北公園があって、その北側にある。

 店にはいると右手がワニカウンターがあり、カウンター席が7席になっている。テーブル席は16席くらい。びっくりしたのは、カウンター席もテーブル席も、すべてに『予約席』の札が…。もちろんメンソールは、直前に予約の電話を入れておいたので問題はなかったんだけど…。ここへ行くには、予約した方がいいと言うことだな。

 内装は、お洒落系のパブといった感じで、和食系の店とは思えないかも。カウンターバックには、焼酎が並べられている。メニューを見てみたら、150種類くらいあった。日本酒の方は20種類くらい。ビールは樽生のみで、国産地ビールがメイン。メンソールが行ったときは、一種類だけベルギービールがあった。

 少し前に、扇町にある割烹『宇奈月』に行った時に、アルトやボックと共に味わう和食が結構美味しかったりした。で、興味を持ってはいたんだけど、和食な店でペールエールとかのビールを置いている店というのが皆無に近いことも事実なんで、和食&色の濃いビールの組み合わせは、その後試す機会がなかった。そんなときにメンソールのアンテナに引っかかったのがこの店。と言うか、芳子に教えてもらった店。

 置かれているビールは、沼津のベアードビールのものが二種類、信州のヤッホーブルーイングのよなよなエールがリアルエールとしてハンドポンプで供されている。

 メンソールは、まずは小手調べというかウォームアップということで、ビットブルガー・ピルスからスタートした。グラスは大小あって、オーダーするときは大小ではなくて容量で330mlとか言ってオーダーする。ハーフパイントとかの言い方になれてるメンソールとしては、ちょっと新鮮だったりした。フードの方は、この日のメニューの中からお勧めの中から小鉢、造り、八寸盛をコース仕立てにした八寸セット(2,500)円。八寸セットには揚げ物&焼き物が含まれていないと言うことだったので、夏野菜の天ぷらと、鶏の素焼きガーリック味をオーダーした。

 最初に突き出しとして出されたのは、細長い器に入ったうどん。うどんって〆じゃないのか。いきなりうどんから始まるのか…、とは思ったものの、麺は讃岐系麺に席巻されつつある大阪にあって珍しいというか懐かしい大阪系麺。ダシは、ちょっと濃いめだけど、しっかりと感じられるカツオの風味がグッドだった。

 ビッドブルガーは、お約束の足つきの細長いグラスで供してくれる。ビールサーバの首の部分の残っているビールは、冷えてないので抜いてくれるんだけど、その作業をする間、グラスに氷を入れて冷やしておいてくれたりする。これはなかなか嬉しい心遣いかも…。

 八寸セットの小鉢は、2cm角くらいの卵豆腐のようなものが三つ。その上にイクラと蓮芋が乗せられて、濃いめのダシが張ってある。食べてみると、卵であることは間違いないんだけど、卵豆腐のようにスムーズじゃない。メンソール的にはだし巻き卵をさいころ型にカットしたもののように思える。意表をついた一品だった。

(メンソール)
佳織、メンソールのことは好きか?。
(佳織)
好きだよ。
(メンソール)
じゃ、彼氏か?。
(佳織)
う〜ん、彼氏じゃないかも…。でも、彼氏じゃない人とは、二人だけでは飲みに行ったりしないかなぁ…。

 なんか、微妙で複雑な答えだ。でも、喜んどいていいのかも…。

 続いて出されたのは、八寸セットの造りで、ヒラマサのカルパッチョ。塩味が効いてて、皿に残ったオリーブオイルは、焼きたてのバゲットですくい取りたいほど。レモンの櫛切りが添えられてたので、使ってみたけど、メンソールはレモンを使わない方が好みだな。メンソールの二杯目のビールは、ベアードのライジングサン。アメリカ産のホップを使っているこのペールエールは、柑橘系のホップの香りが素晴らしい。魚介類と言えば、やっぱり日本酒だと思うんだけど、何となくペールエールも捨てがたい。ちなみに、刺身醤油はエールで割ってあるらしい。

 そして、この日の八寸盛は、鴨肉のロースト、クリームチーズの酒盗乗せ、海老&コーンの変わり揚げ、冬瓜の煮物、レーズンのバター和え。鴨肉が旨い。酒盗乗せの方は食べるまで豆腐だと思ってたので、意表をつかれたけど、チーズと酒盗は合う。変わり揚げは、海老、コーン&オニオンなどをパンで挟んであげたもの。ちょっと油切りが不十分だったのが気になったけど、挟んでである具は旨い。レーズンのバター和えも、そこらで売ってるレーズンバターとはもちろん別物。味付けは、ビールに合わせているのかやや濃いめ。メンソールは三杯目、ベアードの帝国IPA。ペールエールやIPAって、がぶ飲みするようなビールじゃないんだけど、料理と合わせるとピルスナーを飲んでるような感覚で飲めてしまう。でも、やっぱり和食に合わすには辛いところがあるようにも思う。

 鶏の焼き物が出てきたところで、狙い定めたようによなよなのリアルエール。ハンドポンプで入れられたビールの細やかな泡の動きは、ずっと見てても飽きない。鶏は皮がパリパリになるまで焼かれてるんだけど、中身はジューシー。添えられているガーリックソテーと共に食べると、昇天しそうになる。そこにリアルエールを流し込む。ひょっとして、エクスタシーというのはこの感覚か?。

 最後は、夏野菜の天ぷらなんだけど、つけツユはなし。塩で食べさせてくれる。天ぷらと言えば、ツユ派と塩派に分かれる部分があるんだけど、メンソールは、どちらかと言えば塩派なんで、嬉しいかも。これには別にこだわってる分けじゃないんだけど…。ビールは、最初に戻ってビットブルガー・ピルス。天ぷらにはピルスナーがいいだろうと言うことで…。シュバルツなんかも合うと思うけど…。

 ワインの場合は、飲み下がりができないというか、赤を飲んでから白を飲んだり、いいワインを飲んでから安いワインに戻ったりと言うことが、比較的しにくいように思う。ウィスキーなんかでも、マッカランあたりからはじめて、ラガヴーリン、とどめはアードベックというふうに、軽いものから重いものへと飲み進んで行くのがよい飲み方だとされてるように思う。対してビールは、ボック飲んでからアルト飲んでも、それほど違和感がないような気がする。リアルエール飲んだ後にピルスナーでもいいんじゃないかと思ったりしてる。

 この店は、入り口付近に段があるので注意した方がいい。帰り際に、よっぱになった佳織がこけてた。メンソールは、佳織を抱き上げながら、そっとキスをした。

(佳織)
不意打ちは、メンソールの得意技やな。前ん時も突然やったし…。
(メンソール)
泊まる?。
(佳織)
だめ、明日も仕事だから…。

 と言うことで、夜は更けていく。最後に芳子嬢からの情報で補足しとくと、店主の橋本氏は、ビアテイスター、ビアジャッジ、利き酒師、焼酎アドバイザーの資格を持ち、バーテンダーコース&ソムリエコースを受講したらしい。もともとは公務員だったそうで、正直に言って接客は下手。下手だからと言ってダメというわけではなくて、ちゃんと丁寧に応対してくれるところは好感が持てる。その延長で、ホール担当もちょっとたどたどしい。グランドオープンは2004年の8月だそうだ。敷居は高そうに見えるけど、そんなことはないし、地ビールに興味があるなら、行ってみる価値のある店だとは思う。樽生しかないので、ビールが七種類くらいしかないのが難点かもしれない。色々なビールを飲んでみたいという場合には、玉造1-6-16の『CANON』の方がいいかも。
 


(店 名) 正道
(ジャンル) 割烹
(所 在 地) 大阪市東成区東小橋1-1-15 新光ビル一階
(電 話) 06-6977-4466
(営業時間) 18:00-22:30
(定 休 日) 日祝、木曜日(月一回)