「中華料理か南インド料理、食べに行こか?」と、かをりにメールしてみたら、「今、食事制限してるから、和食かフレンチがいい」という返事が返ってきた。「食事制限してるのにフレンチなんか?」と、聞いてみたら、インド料理屋中華料理は結構油分が多いのでNGらしい。と言うことで、注目株の和食の店『植むら』へ。
待ち合わせ場所に現れたかをりは、にっこりと微笑みながら手を振った。「今日は寒いね」と、メンソールの確認を求めるように尋ねてきた。確かに、今日は寒い。昨日よりは…。しかも雪が降ってる。「雪の降る日にデートすると、そのカップルは幸せになれるんだよ」と、メンソールが答える。「前にもそんなこといってたね」と、返してきた。「だから、北海道に住んでるカップルは、みんな幸せなんだよ」と、メンソールがいうと、「やっぱり、メンソールは楽しい人ね」と、かをりが声を上げて笑った。
店は、カウンター8席のみ。コースは5,000円、7,000円、10,000円があるが、メンソールは前日、ワインをほぼ一本明けていて本調子ではなかったこともあって、5,000円のコースを予約しておいた。しかし、最初のドリンクのオーダーを取りに来た時、メンソールは誘惑に負けた。日本酒は燗ができると書いてあったので…。メンソールの目の前に秋鹿が三種類並べられ、それぞれが小さい猪口に入れられる。味を見てから好みの日本酒がオーダーできるというシステムだ。メンソールは山廃をぬる燗でオーダーした。しかも、結局この日は三種類全部飲んでしまった。
さて、5,000円のコースは月替わりになっていて、今月の八寸は節分がテーマになっていて、豆を使った料理が溶岩で作ったような平皿に並べられている。升大根に白豆と黒豆、一寸豆にはアラレをまぶしてあげてあり、柊の葉が添えられている。あとは、いいだこ、えび、菜の花など…。
造りは、春を意識した物になっていて、それぞれ一仕事加えられている。穴子は皮目が炙ってあり、平目は昆布締め、山葵に代えて辛味大根。先の八寸からは、本当に季節が変わったように気持ちが脹らんでくるのが判る。
「あのさ、かをり。今日は告白しようと思って決心して来たんだけど、『付き合ってくれる?』と聞いたら、『もう付き合ってるじゃん』と、言われそうで、決心が鈍ってんねん」、と言ったら、「えぇ〜、そんなこと言っていいんですか?。ホワイトデーはまだ先ですよ〜」と、言われてしまった。
強肴はズリのサラダ仕立て。スリと言っても鶏肉ではなくブリのズリ部分。腹びれのところで、海底に擦れるところなので、ズリと呼ばれてる。これが軽く炙られていて、しかも歯ごたえ、そして絶妙な酸味。
天ぷらは、春の山菜を使ったもの。こごみ、タラの芽など。日本酒が進むんだな。燗はしてくれるけど、日向燗、人肌燗、ぬる燗、上燗などの細かいオーダーには応えてくれないみたいで、飲み手が自分で調節する。あと、同じフロアにワインバーの『カルブティエム』があって、ワインのオーダーも可能となっている。
メンソールは、飲みまくったので若干高く付いたけど、コストパフォーマンスはいい。料理も旨いし、演出のうまさも見事だとおもうし、器もなかなかに楽しめる。客の食事スタート時間がずれていると、料理の出方が若干遅くなるきらいはあるけど、これは仕方ないかな。その分、旨い酒をじっくり楽しみ、今宵のパートナーをじっくりと口説こう。
(店 名) 植むら
(ジャンル) 日本料理(割烹)
(所 在 地) 神戸市中央区中山手通1-24-14 ペンシルビル二階
(電 話) 078-221-0631
(営業時間) 18:00-26:00
(定 休 日) 不定休
(補 足) 要予約。禁煙席なし。
待ち合わせ場所に現れたかをりは、にっこりと微笑みながら手を振った。「今日は寒いね」と、メンソールの確認を求めるように尋ねてきた。確かに、今日は寒い。昨日よりは…。しかも雪が降ってる。「雪の降る日にデートすると、そのカップルは幸せになれるんだよ」と、メンソールが答える。「前にもそんなこといってたね」と、返してきた。「だから、北海道に住んでるカップルは、みんな幸せなんだよ」と、メンソールがいうと、「やっぱり、メンソールは楽しい人ね」と、かをりが声を上げて笑った。
店は、カウンター8席のみ。コースは5,000円、7,000円、10,000円があるが、メンソールは前日、ワインをほぼ一本明けていて本調子ではなかったこともあって、5,000円のコースを予約しておいた。しかし、最初のドリンクのオーダーを取りに来た時、メンソールは誘惑に負けた。日本酒は燗ができると書いてあったので…。メンソールの目の前に秋鹿が三種類並べられ、それぞれが小さい猪口に入れられる。味を見てから好みの日本酒がオーダーできるというシステムだ。メンソールは山廃をぬる燗でオーダーした。しかも、結局この日は三種類全部飲んでしまった。
さて、5,000円のコースは月替わりになっていて、今月の八寸は節分がテーマになっていて、豆を使った料理が溶岩で作ったような平皿に並べられている。升大根に白豆と黒豆、一寸豆にはアラレをまぶしてあげてあり、柊の葉が添えられている。あとは、いいだこ、えび、菜の花など…。
造りは、春を意識した物になっていて、それぞれ一仕事加えられている。穴子は皮目が炙ってあり、平目は昆布締め、山葵に代えて辛味大根。先の八寸からは、本当に季節が変わったように気持ちが脹らんでくるのが判る。
「あのさ、かをり。今日は告白しようと思って決心して来たんだけど、『付き合ってくれる?』と聞いたら、『もう付き合ってるじゃん』と、言われそうで、決心が鈍ってんねん」、と言ったら、「えぇ〜、そんなこと言っていいんですか?。ホワイトデーはまだ先ですよ〜」と、言われてしまった。
強肴はズリのサラダ仕立て。スリと言っても鶏肉ではなくブリのズリ部分。腹びれのところで、海底に擦れるところなので、ズリと呼ばれてる。これが軽く炙られていて、しかも歯ごたえ、そして絶妙な酸味。
天ぷらは、春の山菜を使ったもの。こごみ、タラの芽など。日本酒が進むんだな。燗はしてくれるけど、日向燗、人肌燗、ぬる燗、上燗などの細かいオーダーには応えてくれないみたいで、飲み手が自分で調節する。あと、同じフロアにワインバーの『カルブティエム』があって、ワインのオーダーも可能となっている。
メンソールは、飲みまくったので若干高く付いたけど、コストパフォーマンスはいい。料理も旨いし、演出のうまさも見事だとおもうし、器もなかなかに楽しめる。客の食事スタート時間がずれていると、料理の出方が若干遅くなるきらいはあるけど、これは仕方ないかな。その分、旨い酒をじっくり楽しみ、今宵のパートナーをじっくりと口説こう。
(店 名) 植むら
(ジャンル) 日本料理(割烹)
(所 在 地) 神戸市中央区中山手通1-24-14 ペンシルビル二階
(電 話) 078-221-0631
(営業時間) 18:00-26:00
(定 休 日) 不定休
(補 足) 要予約。禁煙席なし。