佳織

裏切りの代償(エルナ・アドリアーン/甲南山手)

2008年06月20日14:24
 しばらく佳織とは、連絡を取ってなかったんだけど、忘れるように勤めてたんだけど、佳織の方からメールがとんできた。「メンソール、ちょっと相談があるんだけど…」で、土曜日の夕刻に会うことになった。
 
 要件が要件だけに、人目を避けた路地で待ち合わせる。近づいてくる佳織を遠目で見つめながら、やっぱりかわいいな、と思ったりした。「メンソール、久しぶり」と言って、佳織が右手を差し出した。右手を差し出したと言っても握手ではない。メンソールも、右手首の外側が佳織の右手首の外側に触れるように手を出した。しばらく様子を見たあとで、少し外側に押してみたら、押し返してきたので、メンソールは左手を差し込んで順圏で、佳織の右手を巻き取りながら一歩踏み込み単鞭を寸止めした。寸止めはしたんだけど、バランスを崩した佳織が、その場にしりもちをつくような形で落ちた。
 
 「佳織、どうしたん?」と、聞くと。「へへっ、鈍ったかも…。それよりメンソール、相談というか依頼なんだけど、飲みながらどう?。私、ビールが飲みたいんだけど」と、聞いてきた。と言うことで、西宮のビアハウスへ。

 「私は、ヴァイツェン。メンソールは?」
 「メンソールの1杯目は、レフ・ブロンドに決まっとる。忘れたか?」
 「そうなの。前は、パウエル・クワックとか飲んでたんじゃなかったっけ?」
 「それより、飲みながら仕事の話ができるのか?」
 「大丈夫、小型のアルコール分解装置を埋め込む手術をしたの。泥酔してても15分くらいで素面に戻れるわ」
 「ま、佳織は泥酔しとっても素面でも変わらんからな」
 
 佳織の注文した麦芽をつまみに飲みながら、仕事の話を聞く。「ここの麦芽はおいしいでしょ。ビールのつまみには麦芽が一番よね。そうか?…。メンソール的にはヴァイス・ブルストとかの方が好きなんやけどな…。
 
 で、一応聞いてみる。
  「なんでメンソールなん?。ガメラ三世とかではあかんの?…」
 「あっ、圭ちゃんはダメなの。圭ちゃんのグループからは抜けるつもりだし…。で、引き受けてくれるかな?」
 「任しとけ、佳織はメンソールが守ったる」
 「ホント?。うれしい。ここは私がおごるから、もう一件いこ。次はメンソールがおごってね」
 
 
 と言うことで、甲南山手にある『エルナ・アドリアーン』へ。佳織はエルディンガーのヴァイツェン、メンソールはビットブルガー。「メンソール、ここはね、ザワークラウトとジャーマンポテトがおいしいの。オーダーしてね」と、佳織が言う。ちょっと待て、さっきの店では確かにおごってはもらったが、ビール2杯とつまみは麦芽だけやったぞ。いきなりザワークラウトとジャーマンポテトかよ。と思いつつ、シュニッツェルを見つけたメンソールは喜び勇んで、ウィーナー・シュニッツェルをオーダーしたりした。アイスバインも行きたかったけど、分量が多いみたいだったのでやめた。
 
 「メンソール、ありがと。引き受けてもらえるとは思ってなかったの。会ってもらえるとも思ってなかったし…」
 「好きな女のためにがんばるのは当たり前や。気にせんでええ」
 
 ザワークラウトはあっさり目。佳織が食べきれないと言うほどの量ではない。それを言うと、「他の料理を頼んでも、添え付けでザワークラウトが付いてくるから、結構多い目なのよ」って、他の料理もいろいろ食べる気やな。
 「私、悪い女なんだよ」
 「メンソールにとっては、いい女だよ」
 
 佳織の2杯目はボック。メンソールはちょっと悩んで、ケストリッツァー。ジャーマンポテトは、アツアツのホクホクなので、あわてて食べると火傷しそうになる。ドイツ家庭料理といった感じなので、気軽な感じでいける。メンソールが3杯目のビットブルガーを飲んで、ロールキャベツ&ウィンナーを頼んでそろそろ満腹になりかけた頃、佳織はジャガイモケーキをオーダーしてた。佳織は大福餅と日本酒の取り合わせでも大丈夫だったからな。逆に、コーヒーをオーダーしてる姿の方が不自然だったりする。
 
 「昔みたいに付き合うか?」
 「昔は急ぎすぎたわ。ゆっくりと、友達からなら…」
 
 ふ〜ん、それって普通はお断りの呪文のようにも聞こえるんだけど、そんな風ではないような気もした。
 
 
 JR神戸線に乗ってると、甲南山手駅手前の南側に見えます。予約は取ってくれないらしいです。ドイツ料理は、基本的には薄味だと思うんですけど、素朴で優しさと力強さを有しているように思ったりしてます。メンソール的には、もう少しビールの種類が多いとうれしかったりしますが…。ザワークラウトは、酸味が苦手という人が多いようなんですけど、それほど刺激的な酸味があるわけではないので、たぶん大丈夫だと思います。
 

(店  名) エルナ・アドリアーン
(ジャンル) ドイツ料理
(所 在 地) 神戸市東灘区森南町1-18-11 ラ・ブリーズ
(電  話) 078-452-2922
(営業時間) 11:30-14:00、17:00-21:00
(定 休 日) 月曜日
エルナ・アドリアーン

寒空デート(手前料理/味漬/三宮)

2006年03月21日17:16
3d34b05f.jpg 京都とか灘となの酒蔵とか、ちょっと行ってみたくなったので圭織を誘ってみたら行けると言うことだったので、阪神電車の西宮駅南側にある『味漬』へ。

 手前料理を標榜する店の構えはちょっと高級そうだけど、中にはいると居酒屋的雰囲気。カウンター席が八席くらいと、四人がけのテーブルが四つぐらい。でも、この店に来たら絶対にカウンターに座るべきだと思うし、当然大人数では行かない方がいい。

 メンソールがオーダーするのは例によって日本酒。誰でもが知ってる大メーカーの、多分誰でもが知ってるくらい有名な銘柄。圭織も例によってトリビーだった。突き出しに出されたのは芹の胡麻よごし。

 野菜好きの香りが選んだのが野菜の天ぷら盛り合わせ、メンソールは焼き魚。残念なことに、灘の居酒屋にしては日本酒の取りそろえが少ない。当たり前だが灘の酒しかない。それにしても、本醸造酒だけではなくて純米酒とかももう少し取りそろえて欲しいような気がするが…。このところ、純米酒とか吟醸酒とかばかり飲んでたので、本醸造酒を飲んだ時に、これを日本酒と呼ぶのは犯罪じゃないかくらいに思ったりもした。

 それはともかく、会った時には疲れたような顔してて、「だって忙しいんだもん」と言っていた圭織が、酒を飲むとパワーアップしたように元気になった。そういうと、「ゴマの演技はボロボロだし、アイちゃんはあんなことになっちゃうし。カオリンだって疲れちゃうわ」と、圭織は声を上げて笑った。「アイちゃんは奈良の実家で反省中らしいな」とメンソールも合わせる。

 メンソールがとどめとしてオーダーしたのが、普段は余りオーダーしない焼き魚。日本酒はあきらめて、昨年末に封印した焼酎のロックをオーダーする。日本酒を飲みに来て焼酎をオーダーするとは悲しいもんがあるな。フードメニューの半分は定番メニューなんだけど、半分は季節メニュー。フード類のポーションはやや多い目、その分、ちらり高めといった感じ。

 「メンソール。明日も早いから今日は帰るね」と圭織。「へっ、帰るの?」とメンソール。「今日はアヤカに泊めてもらうから。じゃね」と、圭織はまだ寒い町に消えていった。


(店  名) 味漬(みつけ)
(ジャンル) 居酒屋(手前料理)
(所 在 地) 兵庫県西宮市今在家2-19
(電  話) 079-834-0530
(営業時間) 17:00-23:00
(定 休 日) 日曜日

飛び込みデート(ふくすけ/福島)

2005年12月03日23:40
85069422.jpg 「週末はどこ行く?」と圭織からメールが来た。メンソールがいくつか候補を挙げると、「メンソールに任せる」と言われた。ということで、最近見つけた割烹の「ふくすけ」へ…。「見つけたばっかりやから、あたりかはずれか判れへんで」とは言ったんだけど、「メンソールって、店の前に立っただけで、美味しいかまずいか判るんでしょ」と言われてしまったので、突入した。

 店は二階にあるので、階段を上がっていく。上がったところに入り口がある。本当にグランドオープンしたばかりといった感じの、まだこなれていないといった感じのふんいきがだだよう真新しい感じの店。入り口を入ったところに鏡が置いてあるので、二倍ほど広く見えたりする。は言ってすぐ右手がカウンターだけど、たぶん六席くらい。左側に掘りこたつ式のの座敷があるけど、そちらも二人座って目一杯という感じ。

 まずはトリビー、日本酒が三種類しかないのが難点かもしれない。あと、純米酒や吟醸酒の燗をしてくれないところも…。純米酒や吟醸酒は燗にしない方がいいといわれてるけど、純米酒や吟醸酒の方が温度を上げても崩れない。温度と共に表情が変わる酒だと思う。逆に、普通種の方が、燗をしてはいけない酒だと思うんだが…。ワインとかも、高いワインは室温で飲めとか言われるけど、テーブルワインは冷やして飲めとか言うじゃない。どうして日本酒は逆になってるんだ。

 メニューには戻りがつおの文字が…。そうか、そんな季節なんだ、と思いながら三色カルパッチョの方に目がいってしまった。仲居を呼んで、造り盛り合わせと三色カルパッチョについて尋ねてみる。ホタテ、イカ、カツオのカルパッチョらしい。メンソールはカツオを食べてみたかったんで、それをオーダー。後は、地鶏の一味焼き。白身フライの野菜あんかけ。

 突き出しとして出てきた三品が結構旨かったので、メッチャ期待もてそうと思いつつ、ちょっと安心したりした。干柿にバターを挟んだものと、野菜を合わせて白和えにしたものはなかなか旨かったりした。おひたし系も、しっかりとした鰹だしの味がセクシーだったりした。

 さて、三色カルパッチョ。ところが盛られているのは、イカ、平目の縁側、カツオ、タイなどで、三種類じゃない。つまり、色目が三色ということで、三種類ということじゃないらしい。魚達はしっかりと旨みがあった。それに、カルパッチョといいつつ、実は薄切りにした肉とか魚とかにドレッシングをかけてるだけといった料理に良く出会うけど、控え目のオイルと、かぼすだと思われる優しい酸味が魚に良く合う。

 地鶏の方も、皮はパリパリだけど肉の方はジューシーといった焼き加減が嬉しい。

 続いては、自家製唐墨&大根。メンソールは、自家製なのは唐墨なのか、唐墨&大根なのかとか尋ねて仲居をいじめたりした。だって、アルバイト感覚で可愛いんだもん。出てきた唐墨を見てびっくり。でかい。それに対して大根が少ない。大根だけ追加でオーダーしたいくらい。からすみに合わせてワインとか飲んでみたけど、やっぱり日本酒が合うような気がする。メンソールの前には、ビール、日本酒、ワインがそれぞれ残ってて、いろんな料理にいろんな酒に合わせたり出来る。こういう飲み方はいけないのかもしれないけど、自宅では絶対にできないことなので、楽しかったりする。

 白身魚フライの野菜あんかけは、料理名から十分に予想できる内容なんだけど、ダシがいい。最後は、料理長からの差し入れの一品。これがめちゃくちゃ旨かった。これまでの料理がすべて吹っ飛ぶくらいに…。思わず女将を呼んで、「これ、メッチャ旨い」と伝えてしまった。

 メンソール的には非常に気に入った店です。日本酒の取りそろえがもう少し豊富だったらという思いはあるけど、通いたい店です。

 よっぱになった圭織に、「ねぇ、連れ込んでいい?」と聞いたら。「いいよ、ちんぐ庵ね」と言われてしまった。まだ飲むのか?、と思ったりしたけど、けなげなメンソールは素直に『ちんぐ庵』へ。そうしてまた、夜は更けていくのであった。


(店  名) ふくすけ
(ジャンル) 割烹
(所 在 地) 大阪市福島区福島5-13-1 上翔ビル二階
(電  話) 06-6453-5538
(営業時間) ?
(定 休 日) ?

慣れない土地でオーガニック(Scabiosa/カフェ/京都東山区)

2005年11月27日22:19
fa1282a5.jpg 「メンソール、もうあかん、腹へったわ…」と圭織が言う。なんか北海道生まれの圭織もここのところ大阪弁が流暢になってきたような気がする。「じゃ、ここ行っとく?」とメンソールが指さしたのは、オーガニックなカフェ&レストランの『スカビオサ(Scabiosa)』という店。メンソールも初めて通る街角の初めて見るカフェ&レストランだったんだけど、見ただけで旨い料理を出してくれる店という直感めいたものがあった。テーブルの配置がちょっと窮屈な感じがしないではないが、それは仕方ないか…。接客慣れしていないような若い娘が持ってきてくれたのはドリンクメニュー。フードメニューは壁の黒板に書かれている。

 入ってすぐに、無農薬の食材、玄米や自家製のハーブを使った料理を出してくれる店だとわかった。調味料やドリンクまですべてオーガニックのもの。ドイツのオーガニックビールが置かれていたり、日本酒も純米酒しかなかったりする。当然のことのようにワインはビオ。マクロビオティックな店ではないので肉料理はある。この日は豚肉料理と鶏肉料理があった。とはいうものの、鶏肉料理は照り焼き風とクリーム煮込み風、豚肉の方はサラダ仕立てとクリーム煮込み風だと言うことがメニューから見て取れる。それほど凝った料理法を駆使するわけではないだろうけど、素材の旨みを生かした料理なんだろうなと思わせてくれる。

 メンソールがオーダーしたのは、ベルギービールのシメイ、圭織はオーガニックビールだった。乾杯して…、といいたいが、圭織はビールの泡をかなり真剣に作る。メンソールも一人で飲みに行く時は真剣にビールの泡を作ったりするが圭織はデートの時でもメンソールの存在を忘れてしまったかのように真剣にビールの泡を作る。フードの方は、地鶏のクリーム煮込みと豚のサラダ風、それから玄米ご飯とみそ汁。

 オーガニックなレストランで出てくるサラダって、ドレッシングがノンオイルの場合が多い。確かに、ドレッシングにオイルを使うとカロリーが高くなるし、オイルで野菜の味がわかりにくくなると言うのはあると思う。でも、メンソール的にはドレッシングにはオイル使って欲しいと思ってたりする。なので、この店でだ使われていたドレッシングにオイルが使われていたのに気づいた時、ちょっとびっくりしたりした。酸味が強いドレッシングだったけど、爽やかな酸味で、かぼすとかの絞り汁を使ってるんじゃないかと思う。豚バラ肉の方は、噛むと脂と肉汁がしみ出してくると言った感じで、旨い。歯応えも十分ある。

 鶏のクリーム煮込みの方は、キノコ&クリームソースといった感じ。このクリームソースがまた濃厚で、パンがあれば残さずすくい取ってしまいたいくらい。鶏肉の方も旨みばっちり。厳選されたいい素材を使えば、手の込んだ料理法を駆使しなくてもこんなに旨くてこんなに感激できる料理が出来るということの見本のような味。

 玄米ご飯もいい感じ。最近の圧力釜で炊く玄米は、芯が残りにくい代わりにべちゃべちゃした感じで好きじゃない。逆に若干芯があった方がメンソールの好み。この店の玄米ご飯はそんな感じだった。唯一、みそ汁だけが減塩味噌か…、と思うくらいの薄味のもの。みそ汁の具はもちろん豆腐。

 みそ汁を除けば、本当に旨い料理だった。酒も旨かったし…。こんなところにこんな店が…、というのも驚きだったけど、メンソールの『この店は旨いはず』という感もかなり磨かれてきたような…。



(店  名) Scabiosa
(ジャンル) オーガニックカフェ&レストラン
(所 在 地) 京都市東山区東大路通り松原上がる玉水町76
(電  話) 075-551-7077
(営業時間) 11:30-20:00、ランチは16:00まで
(定 休 日) 第一月曜




豆腐でほっこり(八角庵/梅田)

2005年11月27日11:34
a7edf5cc.jpg 豆腐料理の店なんだけど、意外にもその経営母体は、『パパミラノ』というイタリア料理店も経営してたりする。メンソールも、店の前に掲げられている『豆腐百珍』という文字に引き込まれそうになりつつも、なぜか行くことがなかった店。ちなみに『豆腐百珍』というのは、江戸時代に書かれた豆腐料理のレシピ本で、尋常品、通品、佳品、気品、妙品、絶品に分類されたレシピが載せられている。『続豆腐百珍』なるものもあるらしい。

 それはさておき、圭織からメールが入って、豆腐料理を食べに行こうと言うことになった。

「ね、メンソール。豆腐って何色か知ってる?」
「しってるよ。豆腐色じゃん」
「へぇ、さすがだね」
「豆腐だから白色とかいうと思たんか?」

 豆腐というのは、豆乳ににがりを入れて作る。にがりというのは、塩化マグネシウムで、もともとは海水から塩を作る時の副産物のようなものだったと思う。現在の豆腐は、にがりではなくてデルタノグルコラクトンを使って作る。にがりを使う場合の五倍以上の豆腐が出来上がるんだけど、要はにがりでは固めることの出来なかった成分が固まってるということで、当然味は薄くなるし、色も薄く白色に近くなる。にがりを使って作った豆腐は、白色じゃなくて豆乳に近い色をしてる。大豆が原料なんだから当たり前なんだけど。

「そんな難しいことはいいのよ。美味しければ…。それに、この店は、コース料理を頼むとおぼろ豆腐のお代わりが出来るの。二人で行っても、コースを一人前だけ注文して、残りの一人はおぼろ豆腐食べれば安く上がるのよ」と圭織が言った。「梅の花もいいんだけどね、ちょっと高いし」だそうだ。

 さて、オーダーしたのは京ゆば膳。京とうふ藤野の豆乳、季節豆腐、京のおばんざい二種、生湯葉のお作り、生湯葉と飛竜頭の小鍋、湯葉豆腐の揚げ出し、生麩の田楽、ご飯、京漬け物、豆腐のみそ汁、京菓子という豆腐づくしのコース。まず最初におぼろ豆腐がテーブルに置かれる。これを一口。これが旨い。おぼろ豆腐というと、冷たいものが多いが、ここのはほんのりと暖かく、しっかりと豆腐の味がする。メンソールは一気食いしてしまい、直ちにお代わりをお願いした。そしてもう一度お代わり。「メンソール、食べるの早すぎ」って圭織があきれてた。

 「小鍋にこのおぼろ豆腐入れると旨いんだよ」と圭織に教えられてやってみる。うん、確かに旨い。旨いのはいいんだけど、おぼろ豆腐食べすぎてしまって、かなり苦しかった…。


(店  名) 八角庵
(ジャンル) 豆腐料理
(所 在 地) 大阪市北区梅田3-1-1 アクティ大阪16階
(電  話) 06-6347-1020
(営業時間) 11:00-22:00
(定 休 日) 無休


P.S.
 心斎橋店、天満橋店もあります。

突発フォアグラデート(弥や/十三)

2005年11月08日20:40
579f116f.jpg  「フォアグラのコースが1,980円で食べれる」という情報が飛び込んできたので、速攻で圭織にメールした。「フォアグラ?。好きだよ」との返事が返ってきた。「そうか、メンソールは圭織の方が好きだけどな」とか返信してみたりした。(o^^o)。

 圭織とは駅前で待ち合わせて十三バイパスの高架下にある『弥や』に向かう。安酒が飲めるといった感じの居酒屋的な店構え。二階もあって12名くらいまで収容できるらしい。カウンター席もあるけど、テーブル席がメイン。テーブル席と言っても樽で出来ていて四人座るのがやっと。なのでキャパシティーとしては10名くらいかな。

 圭織は生ビール。メンソールはひっそりと隠れるように書かれていたアルザスのビール。ラベルをみるとビールではなくて発泡酒らしい。フランスにも発泡酒があるのか。裏の日本語ラベルに書かれていたんで、販売する時の酒税対策なのかも。発泡酒なので、それほど麦の香りや甘み、旨みは感じられないけど、ホップがしっかり利いていて苦みも強い目。ビールと発泡酒はどう違うのかと香りが聞くので、原料として使われる麦芽の重量が…、とか説明しながらけっこうハイペースで飲み干しちゃった。

 そうこうしてるうちに出てきたのが、フォアグラコースの一品目の野菜サラダ。水菜を旨く使ったグリーンサラダで、ドレッシングが結構しっかり目だったので、メンソール的には嬉しかった。別にダイエットを目指しているわけではないけれど、ノンオイルのドレッシングなんかも美味しかったりはする。でも、このあとにフォアグラが控えていることを考えると、多少オイリーなドレッシングでも、香りの強い酸味の強いドレッシングでもいいかも。メンソールは自分のビールを飲み干していたので、圭織がオーダーした生ビールを奪い取って飲む。これがほとんどソーダ水を飲んでるんじゃないかと思うくらい味も香りも感じられないビールだった。発泡酒に味で負けるビールがあるとは情けないような気がする。銘柄は言わなくても大体わかると思うので明記しないけどね。

 さて、コースの二品目はコーンスープ。カップスープだけど、ちゃんとクルトンが浮かべてある。そろそろ寒くなってきたから、温かいスープは嬉しい。何より、スープの温かさが胃を刺激しつつ整えてくれるので、胃液の分泌が良くなるし、次の皿、つまりフォアグラに対する期待感も高まると言うものだ。香りは、「フォアグラには甘口の白ワインが合うんだよね」とか言いながら、シェフと相談しながらグラスの白ワインをオーダーしてた。メンソールは辛口の赤ワイン。

 メンソールは事前に、野菜サラダとスープ、パスタ、フォアグラのコースだよと教えてもらってたんだけど、1,980円という値段からパスタのことがすっかりと頭から抜け落ちてた。で、出てきたのは三品目のパスタ。アサリのトマト&クリームソース。「アサリのパスタはやっぱりトマト系ソースだよね」と香りが言う。メンソールも実は、トマト系ソースのパスタが好きだったりする。メンソール的好みで行くと、もう少しトマトの酸味を効かせて欲しかった気はするが、アサリもたっぷり入ってるし、ワインも進むしいい感じ。

 さて、ようやくフォアグラのソテーキノコソース添えの登場。メンソールはちょっと満腹気味だったけど、フォアグラのサイズは小さめのハンバーグといった感じ。ここまでの料理は箸を使って食べてたんだけど、圭織がなんかフォーク&ナイフが欲しそうだった。「箸で割ったら肉汁が流れちゃうでしょ。丸ごとかじれってことかな?」なんていいながら、丸ごとかじってた。うん、圭織って可愛い。高級な料理店で食べる。表面はこんがり、内側はしっとり的な味わいは確かにある。キノコソースの方が謎な味だった。かといって既製品ではないと思う。ちなみにこのフォアグラソテーのキノコソース添え、単品なら 1,000円というお値段。

 メンソールは、このコース以外にタイ激辛グリーンカレーのピザをオーダーしておいた。ピザにはやっぱりビールだなと言いつつ、再びフランス産発泡酒に香り&味で負けてるビールをオーダー。ピザの生地は薄くパリパリで、グリーンカレーが乗せられている。メンソールにしてみると、それほど辛くなくて、ほんのりとした甘みも感じられる。圭織には辛かったらしいが…。

 あと、メニューに載ってる焼酎のうち、飲んだことのない焼酎をオーダーして、シェフと色々話をした。携帯としては、流行のバールのような感じを狙っているのかもしれない。なので、自分の好きな料理を単品でオーダーして、ワインもボトルでオーダーするのがいいかも。ボトルでも3,000円くらいからあるし…。

 メンソール的に気になったのはブイヤベースで、フォアグラに継いで二番目に高い800円。正しくはブイヤベース風鍋らしい。追加料金で雑炊も出来るらしい。あと、メンソールがオーダーしたフォアグラのコース(1,980円)は11月末までの限定ニューで、ホットペッパーの割引券を持って行くと、特にオーダーしなくてもフォアグラコースが始まる。でもメンソールとしては、フォアグラ食べたいなら単品でオーダーするとして、その他の料理も単品でオーダーした方がいいような気がする。あるいは、前菜、パスタ、メインみたいに、自分でコース組んでみるのもいいと思う。それでも限定フォアグラコースが食べてみたいという人は、http://www.hotpepper.jp/s/H000019171/map.htmlのクーポンをプリントアウトして、ダッシュすべし。テーブルが二つしかないので、基本的には二組しか入れない。予約はした方がいいと思う。予約する客は少ないらしく、メンソールが予約を入れた時には、びっくりしたような声で対応してくれたが…。



(店  名) 弥や
(ジャンル) イタリアン?
(所 在 地) 大阪市淀川区十三本町1-22-24
(電  話) 06-6886-0615
(営業時間) 12:00-14:00、18:00-26:00
(定 休 日) 日曜日
(店  主) 野田幸則

佳織も室蘭?(COPPA100/イタリアンバール/心斎橋)

2005年09月18日22:42
1baf42bd.jpg 「飲みに行こ」のメールに日付を入れなかったので、台風が近畿地方を直撃かと言う時に、予想外のデート。「実はさ、佳織。飲みに誘ったんは来週の月曜日やねんけど、来週の月曜日も何とかしてくれる?」と聞くと、笑いながら、「いいよ」と答えてくれた。

 で、月曜日。佳織を連れて店に行くと、なんと満席だった。「メンソール、また予約してなかったんか。ちょっと扱いが軽いんと違う?」といきなり怒られてしまった。ここはなんとか汚名を返上しとかなあかん、ということで連れて行ったのが『COPPA100』というイタリアンなバール。どうもこのイタリアンなバールというのは気持ちの悪い言葉やな芳子はん。ちなみにバルというのはイタリアンなもので、軽食が食べれたりエスプレッソが飲めたりする。カフェという言葉が合うかも。で、夜になっても酒の種類が増えたりするわけではない。ベースはあくまでも喫茶なので、酒のつまみなんかのメニューはない。バールというのはスパニッシュな物で、こちらは居酒屋に近い。なので、酒の種類が多く、酒のつまみなんかも沢山用意されてる。もちろんちゃんとした食事もできる。つまり、バルとバールは似て非なるもんなのだが…。

 メンソールは佳織の手をひいて大宝寺通りを西へ。丼池通りで北へ曲がる。店は二階にある。ビルには表示がないし、入り口にも明確な表示がないので、入るまでなんの店かわからない。そこは、イタリアンな店なんだけど、居酒屋として使える。メンソールはカウンターへ。今日のメンソールはワインな気分だったので、ハウスワインをデカンタでオーダーした。ここのデカンタは、200ml、500ml、1000mlから、気分とか酒量とかに合わせてセレクトできる。かなり軽い目なんだけど、タンニンがしっかりあるワインだった。

 メンソールの目的は、もちろん店名にもなっているコッパ。ところが、オーダーしようとするメンソールの機先を制するように、「すいません、コッパは切れてます」の言葉が…。それは悲しいかも…。(∋_∈)

 メンソールのオーダーは、前菜盛り合わせ三品(1,500円)。これはアンティパスタの中から三種を選んで盛り合わせとすることができるもの。メンソールが選んだのは、いわしのマリネ、生ハム、カジキマグロのマリネ。マリネが重なったところはちょっと芸がなかったか…。

「なあ、佳織。メンソールと付き合うてくれへん?」
「もう付き合ってるじゃない。でも、メンソールは私のどこが好きなの?。私って変わりもんだよ」
「好きになるのに理由は入らんと思うけど…。強いていうなら素直なところかな」
「ホント?。本当にそう思ってるの?」
「思ってるよ。佳織は素直じゃないの?」
「素直だよ。でも素直だっていってくれるのはメンソールだけかな…。なんか嬉しいな」
 
 続いてメンソールがオーダーしたのは、白インゲンをトマトソースで辛く煮込んだもの。上にはサラミの薄切りが乗せられている。

「私ね。元彼が、暴力ふるう人だったから、もう彼氏とか彼女とかの関係はもういいかなって思ってたんだ」
「じゃ、メンソールは彼氏なん?」
「そんなん、いいじゃない。二人でいて楽しいんだったら…。ね」
「そうかもな」

 そろそろ最後の皿と言うことで選んだのがゴルゴンゾーラの栗の蜂蜜添え。ゴルゴンゾーラにはやっぱりワインを合わせたかったメンソールは、ワインを持たせるためにビールをオーダーした。オーダーしたのはイタリアンビールのモレッティ。

 メンソールの前に置かれたのは、聖杯の形をしたグラス。ちょいと待て、それはウェストフレーテン用のグラスやないか。メンソールはまだウェストマレとウェストフレーテンは飲んでないのやで。って、それ以前に、それはモレッティ用のグラスとちゃうで…、と内心は思ったが素直にサーブしてもらった。で、ゴルゴンゾーラが登場。ちょっと量が少ないのとちゃう?。熟成はええ感じやねんけど…。添えられているのは枝付きレーズン、松の実、薄切りバゲットに栗の蜂蜜。ひょっとして栗の蜂蜜が高いんか?。

 佳織も、ブルー系とかウォッシュ系のチーズが好きらしい。さすが北海道生まれ…。へっ、北海道生まれ…。

「佳織って、北海道だっけ?」
「そうだよ。どうしたの?」
「札幌?」
「違うよ、室蘭」

 なっちと同じなんだ…。メンソールはちょっとドキッとした。別にドキッとする必要はないんだよな。メンソールと面識のない大阪市民だって200万人くらいおるんやし…。

「また誘っていい?」
「うん、誘って」

 人気のない地下鉄のホームで、佳織にそっとキスをした。

「好きだよ」
「ありがと」

 改札の向こうで、佳織が振り返って手を振った。三度目のデートで初めて振り返ってくれたか…。メンソールは、そんな佳織が人混みに紛れて見えなくなるまで見送った。


(店 名) COPPA100
(ジャンル) イタリアンベースのバル
(所 在 地) 大阪市中央区心斎橋筋1-3-3 久栄ビル二階
(電 話) 06-6245-5839
(営業時間) 17:30-25:00
(定 休 日) 月曜日



 補足しておきます。メンソールはこの店に対してあまりいい印象を持たなかったようなレポートになってしまってますけど、決してそんなことはないです。アンティパスタは充実してるし、メンソールは食べなかったですけどパスタ類から牛テールのローマ風煮込み(950円)のような本格的な料理までが楽しめます。トラットリアとかではなく、居酒屋として使うのが吉です。デカンタワインをグビグビ飲みながら、愉快に騒ぐにはいい店です。最近、雑誌で紹介されたようなので、予約した方がいいです。予約なしで飛び込んだメンソールは、ギリギリでセーフといった感じでした。


(用語解説)

 ・ウェストマレ
 ・ウェストフレーテン

 ベルギービールのトラピストビールの内の二本。メンソールの記憶が正しければ、この二本だけ飲んでないともう。ベルギービールは、ビールごとに専用グラスがあるのはご存じの通りかと…。


 ・メンソールと面識のない大阪市民

 いちおう調べてみたんだけど、大阪市の人口は260万人くらいらしい。ほんま?。800万くらいとちゃうの?。800万は大阪府の人口なんかな?。って、用語解説になってないような…。



台風直撃デート(デッシャロ/カフェ/空掘通商店街)

2005年09月09日21:14
0d5c7c1c.jpg 「飲みに行こか?」のメールに日付を書き忘れたので、「今日だよね。OKだよ」という返信をもらってしまった。9月5日(月)。まさに大型台風が近畿地方を直撃か…、といった日である。メンソールは、週頭で10日間の休館日宣言をしていたにもかかわらず、初日にしてあっさりと不達成が決定してしまった。その後メンソールは、約二年半ぶりに風邪をひき、『コード151の恋人』という超絶カクテルを飲むことになってしまった。ひょっとしてメンソールには、永遠に休肝日は来ないのかも…。

 さて、佳織と共に出かけたのは、長屋再生複合ショップの『』の向かいにある『デッシャロ』というカフェ。『デッシャロ』というのは別にフランス語ではなくて、大阪弁の『そうでっしゃろ』の『でっしゃろ』から…。

 店は狭いけど、ライブもあるらしい。カクテルはものすごく充実してるし、オリジナルカクテルも三種類あった。もちろんメンソールは三種類とも制覇した。

 『松屋町』はその名前から連想されるとおりで、抹茶を使ったカクテル。判りにくいと思うけど、大阪ジモピーは『松屋町』を『まっちゃまち』と発音する。抹茶が使われていること以外のレシピは不明。『瓦屋町』は、カシスを使った赤茶色のカクテル。瓦の色をイメージしたんかなぁ…。『空堀』は、水のない堀がイメージされたんで土色のカクテルが出てくるんだろうかと思ったけど、『空』をイメージしたそうで、鮮やかなブルーノカクテルが出された。レシピ的には、ほぼ『スカイダイビング』と同じと思われる。


(店 名) デッシャロ
(ジャンル) カフェ
(所 在 地) 大阪市中央区瓦屋町1-2-13
(電 話) 06-6763-2339
(営業時間) 18:00-24:00(日祝は、早めにオープンするらしい)
(定 休 日) 無休
(ウ ェ ブ) http://www.dessharo.co.jp/pab.htm



夏のデートはビール&和食(正道/玉造)

2005年08月11日21:47
8a997168.jpg(メンソール)
佳織、飲みに行けへんか?。
(佳織)
メンソール、久し振りやんか…。ええよ。美味しい酒が飲みたいわ。

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ドタバタ初デート(ヨコワ) 福島

2005年04月17日19:51
d863961c.jpg 
待ち合わせは、肥後橋駅。メンソールが到着したのは五分くらい前。ちょっと待ち合わせの時間設定をミスってしまったので、初デートの花束を買う暇がなかった。実は、予約するのも忘れてたので、店に向かって歩きながら予約電話を入れる。なんと満席だった…。仕方がないので、近くにある別の店に予約電話を入れる。こちらも満席だった。なんと、初デートから、しかもその出だしから調子の悪いこと。圭織からも、「なんや、予約してなかったんか…」とか言われてしまったし…。続きを読む
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