夏見から久しぶりに連絡があって、「メンソール、どうしてるの?。ちょっとつきあわない?」とメールが入った。ちょっとつきあわないというメールほど危険なものはない。夏見の場合は…。
「分かった、都島で…」というと、「都島?、桜宮?」と、聞き返されたので、「都島駅」と、答える。
地下鉄の都島駅から都島通りを歩いて、近畿大阪銀行の手前にある『旬彩ばん東』へ。「へぇ、良いところじゃない」と、夏見は言う。で、靴を脱いで掘りごたつ式のカウンターに座る。で、トリビー。「誰に教えてもらったの?」と、聞かれたので、「芳子ねえさん」と、答える。酒に関しての新店情報は、芳子ねえさんに勝るものはないからな。
突き出しが出されて、今日のお勧めの作りはメイタガレイだと言われるので、素直にそれをオーダー。メニューを見ていた夏見が葉わさびのおひたし、メンソールが季節ものなので鳥貝の作り、コゴミをめざとく見つけた夏見が、あれを食べたいというので、こごみの天ぷら。
最初のトリビーを飲み干したあとは、日本酒のオンパレード。最初は、メニューにあるものをオーダーしてたんだけど、夏見得意の「隠してある酒はないの?」攻撃に店主が負けて出してきたものが二種類。
くみ上げ豆腐の蕗味噌添えを一口食べた夏見が、「これ、私のんだからね。メンソールは食べちゃだめ」と取り込んでしまった。夏見からは、いつもメンソールは飲むのが早すぎる、食べるのが早すぎると言われるが、飲むのは夏見の方が早いような気がするが…。
次は、揚げ物&焼き物で、手作り餃子とフワフワ厚揚げ。フワフワ厚揚げは、くみ上げ豆腐を上げたものなので、表面はカリカリで、中はフワフワで食感がかなり楽しかったりする。焼き物の方は、新たまねぎの姿焼き。なので、新タマネギがまるのまま焼かれている。これに梅マヨネーズソースがかけられて刻みしそが添えられているんだけど、新タマネギの甘さがそのまま生かされている一品だと思う。
その後も、メニューに載っていない亀の手をオーダーしたり、自家製のオイルサーディンをオーダーしたり、イノシシの塩胡椒焼きをオーダーしたりした。自家製オイルサーディンは、缶詰じゃないので、和風に柔らかく仕上がっている。で、古酒飲んで、とどめでヅケどんぶりを食べて〆。
「メンソール、酔っちゃった。送ってくれるよね」と、夏美が言う。「はっ?」と、メンソールが答える。夏見って、いつもはフラフラになりながらでも自分で帰るのに…。「ねっ、良いでしょ」と、夏見はメンソールの腕をつかんだ。メンソールは手を挙げてタクシーを止めていた。
(店 名) 旬彩 ばん東
(ジャンル) 居酒屋(割烹系)
(所 在 地) 大阪市都島区島本通3-28-5
(電 話) 06-6923-3838
(営業時間) 17:30-23:15
(定 休 日) 月曜日
(平均予算) 5,000円くらい。食いまくり&飲みまくると10,000円くらい。
お任せ懐石が5,250円
(カ ー ド) VISA、Master
(座 席) 掘りごたつ式カウンター8席、掘りごたつ式テーブル12席。
個室2室(座敷8席、掘りごたつ式8席)