あまり目立たない昼行灯のような女性っているもんだ。それがあるオフで隣り合わせに座る機会があって、話をしてみるとなかなか鋭い感性を持ち、鋭い切り口を持ち、鋭い話術も心得ている。ふーん…、いい娘やん…、と彼女のことを見る目が変わったのが、初春のこと。眼鏡をかけていて、紙は三つ編みで、普段はあんまり目立たない娘が、恋に芽生えて眼鏡を外し、髪を下ろすとびっくりするほど美人だったりすることがある。ちなみに髪を下ろすと言うことは、束縛からの解放という心理的な意味があるらしい。よく少女漫画にでてくるような展開だが、メンソールはこれに滅茶苦茶弱い。れから夏になってまたオフで会って、今度は真正面に向き合って座ることになった。その時に、「なんで、デートに誘てくれへんの?」といきなり聞かれてびっくりした。「麗奈はメンソールのこと好きとちゃうやろ」と聞き返すと、「一度デートして」と言われた。

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