歌緒留

恋路を邪魔してどうすんの?(前菜屋)

2004年12月19日13:27
 ある日突然、カオルから電話が入った。

「ヤッホー、メンソール。どこにおるん」
「仕事中やでやで」
「大事な話があんねん。今から行ってもええかな」
「別れ話やったら、20年前に終わってるはずやで」
「....。また付き合われへんかな....、思て....」
「判った。待ってる」

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妄想(かりん)

2004年12月17日11:26
 メンソールは歌緒留のことが好きだ。でも、歌緒留はメンソールのことが好きなんだろうか....。そんな疑問がいつもついて回る。メンソールから電話をかけて誘うと応じてくれるが、歌緒留が電話をくれたことはない。歌緒留には何度も「好きだ」と言ったが、歌緒留が「好きよ」と言ってくれたことはない。それどころかいつも茶化されてしまう。「メンソール、誰にでも『好きだ』って言うんでしょ」と....。

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年末デート(バー・ラネックス)

2004年12月12日20:50
 歌緒留(かおる)とはじめてデートしたのは6年前だった。その年の夏に開催されたパーティーで会い、その日のうちに誘った。その次に会ったのは、その3年後の夏に開催されたパーティーだった。その翌年の年末には、結婚しましたという手紙が来たが、その翌年末には離婚しましたという手紙が来た。今年の夏に開催されたパーティーで、彼女とは3年ぶりに再会して、その時にもう一度、メンソールはデートを申し込んだ。彼女は「いいよ」と答え、6年ぶりのデートが実現した。その時に、歌緒留は、クリスマスや年末が近づくと寂しくなると言っていた。じゃ、クリスマスに誘うとメンソールは約束した。でも色々あって結局歌緒留に連絡できたのは22日になってからだった。24、25日はもうどこも満席だろうということで、歌緒留の年末の予定を確認した。「29日まで仕事するから....」「じゃ30日に....」とデートの約束を取り付けた。
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甘い口づけ(ハモンハモン)

2004年12月12日20:40
 「『君といると安らぐ…』というのは女性の母性本能をくすぐるために男性が考え出したセリフで、本来は『君といると興奮する』でなければ恋愛じゃない」と『スカートの中の秘密の世界』の著者でもあるランディー女史は言う。恋愛中は、男女共に興奮状態にある。睡眠も食事も、愛する人と共にとると、リラックスする暇がない。その興奮状態は一種の麻薬みたいなものなので、それが効いているうちは充足感があるのだそうだ。じゃ、切れたらどうなるのかな。
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ワインバーにて(阜岡)

2004年12月12日20:29
 「メンソール、やめて。離して…」と歌緒留が言った。しばらく後に「ごめんなさい。よく判らないの…」とつぶやいた。彼女はいつもそうだ。キスを求めるのはいつも彼女。でも、謝るのも彼女。メンソールの方がよく判らない。「判らないのは歌緒留だろ。メンソールのせいにするなよ」とメンソールは言う。彼女が応えた「いいえ、メンソールのせいよ」
 
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