番外編

再会初デート(Trattoria Da. Haru/北堀江)

2008年01月24日22:54
2722b3da.jpg ミーナがグループを抜けたことは、メンソールはしばらく知らなかった。リーダーのナナも一言も言ってくれなかったし…。で、ミーナに連絡を取ってみたら、元気そうだった。「ワイン飲みに行こか?」と、ミーナの好物を出して誘ってみると、「行く行く」と、二つ返事だった。で、四つ橋にある『Trattoria Da.Haru』へ。

 ここはカウンターのみのオープンキッチン。最近はオープンキッチンと言いつつ、ぜんぜん調理現場が見えなかったりするところも多いけど、ここではばっちり見える。それと、シェフと客の距離が近い。物理的にも近いし、シェフも客との会話を大事にしていると見えて、積極的に話しかけてきてくれる。オープンカウンターなんだけど、寡黙なシェフもいるからね。

 さて、シェリーとか飲みながらメニューを眺めたかったんだけど、シェリーは置いてないと言うことだったので、トリビーとした。ベルモットだったらあったのかな?。メンソールは、メニューを後ろから見ていく癖があるので、まずメインから。肉料理は豚肉系が二種類。魚料理は二種類だけと少ない目。肉料理はもう少し考えることにして、先に魚料理を決めた。パスタはスパゲッティとリングイネの二種類。こちらは1ページ分。そして前菜と、冷菜、温菜で1ページ分。

 まずはカルパッチョ。メニューのトップにカルパッチョ素材がいくつか並んでて、メンソールは赤ナマコ、ミーナは鰺が食べたいと言うことなので、ちょっと相談してみようと言うことで、接客係を呼んでみる。赤ナマコと鰺の盛り合わせにならないかと相談するつもりだったんだけど、それより前に、「カルパッチョは盛り合わせにできますよ」とのことだったので、赤ナマコと鰺を指定して、あとはお任せにした。

 「元気にしてたんか?」と聞くと、「うん元気。でもまだ次にやりたいことが決まってないから、フラフラしてる」との答え。「メンソールはどう?」と、聞かれたので、「元気やけど、殺人的に忙しい」と答えといた。「忙しいのに、ミーナのこと心配してくれたん?」と、聞かれたので、「うん、実は、前からミーナのことが好きやってん」と、答えてみたら、「だめだめ、ナナと付き合ってることぐらいは知ってるって…」と、言われてしまった。「第一メンソール、バラの花束がないじゃない」とのフォローまで付いた。

 さて、出されたカルパッチョは四種盛り。カルパッチョなんだけど、黒くて四角い皿で出されたり、菜の花が添えられていたりするので、和食を食べているような錯覚に陥る。そして、このカルパッチョからメインまで一貫してたのが、塩使いのうまさ。塩辛いというわけじゃなくて、塩がアクセントになってて、それが味覚を活性化させてくれる感じがする。

 ビールがなくなったので、「ワイン頼むけど、どうする?」と、聞くと。「うん、白かな」とのことだったので、ボトルでオーダーした。若干甘め、でもしっかりしてる。

 次に出てきたのがピリ辛トマトソースのリングイネ。ミーナが結構辛い料理が好きだと言うことは知ってたので、パスタはピリ辛トマトソースにしてみた。メンソールとしては、普通にピリ辛なんだけど、ミーナによるとそれなりに辛かったらしい。「ミーナ、今度、カレー食べに行けへん?。スリランカ系のカレー」と、聞いてみたら、「いいよ、アコも誘お」と言われてしまった。「えっ、メンソールと2人ではあかんの?」と、聞きたいのを必死で我慢して、そういえば、アコとミーナは同じ業界やったんやと、今さらながらに気が付いたりした。

 魚料理は、うおぜ。牡蠣が乗せられトマトの角切りがちりばめられ、軽いようでしっかりとしたソースが絶妙と言うか、メンソールは背骨以外全部食べて成仏させた。

 魚料理が終わったところで、腹具合を見ながらメインの肉料理は豚バラのワイン煮込みにした。ワイン煮込みと言っても長時間煮込んだものではないので、肉の歯ごたえとしてはしっかりしてる。脂身のしっかり付いているので、若干ヘビーな気はするが、肉好きにはたまらんと思う。白ワインがなくなったので、グラスで赤ワインをオーダーした。

 店は、カウンターのみの9席なんだけど、21:00頃にはほぼ満席になってしまった。なので、予約はほぼ必須だと思う。ただ、21:30くらいからは一回転目が終わるみたいなので、それ以降の遅い目の時間帯はねらい目かもしれない。それと、26:00までやってるのも魅力かも…。

 最後は、デザート食べて、エスプレッソとリモンチェッロで仕上げ。


 メイン料理の方は、種類が少ないんだけど、シェフによると、コースで食べる人はそれほど多くないみたいで、それこそボトルでワインをオーダーして、それを飲みながらシェフと相談して、料理を決めていく。そんな使い方ができる店らしい。店は、明るくて元気がある。明るいというのは、照明も明るいし、シェフも明るい。元気があるのは、シェフも元気があるし、料理の方も元気があると形容するのが一番良いような気がする。そして、塩使いがいい。食べてて何度もはっとさせられた。料理人が客として訪れることも多いようで、メンソールの横に座ってたのはたぶん料理人だと思うし、一組飛ばしてその向こうも料理人じゃなかったかと思う。で、何よりも、食事してて楽しいんだな。うきうきする。ミーナを口説くのは失敗したけど…。


(店  名) Trattoria Da. Haru(トラットリア・ダ・ハル)
(ジャンル) イタリアン
(所 在 地) 大阪市西区北堀江1-6-12
(電  話) 06-6136-7877
(営業時間) 18:30-26:00
(定 休 日) 日曜日、第三月曜日
(補  足) 予約ベター

ハードボイルドな夜(大黒屋/居酒屋/宗右衛)

2006年10月15日06:25
016842fc.jpg 店が割烹を名乗っていても、客がその店を居酒屋だと思ってもいいよねと言ったようなことを芳子ちゃんが言ってた。ふ〜ん、そうなのか。ちょっと上等な居酒屋やねんな、とメンソールは思ってた。で、行ってみた。

 メンソールは、表向きはプログラマな仕事をしてたりするけど、裏向きは社長のボディガードだったりする。この日も打ち合わせがあったんだけど、相手は、メンソールと同業のボディガードだったりする。彼女はミホと名乗ってたけど、メンソールが「シン・シティか?」と聞くと、「そうよ」と答えてくれた。彼女とは、心斎橋にある訓練場で出会った。「飲みに行こう」と誘うと、「ボディガードが、酒のんじゃだめでしょ」とか言われてしまった。ははっ、正論だわ。少しして、「メンソール、私、日本酒が飲めるようになりたい」と、ミホが言った。「いいよ」とメンソールが答え、『大黒屋』となった。

日本橋で待ち合わせると、ミホは五分くらい遅れてやってきた。夕刻とはいえまだ暖かいのに、ロングコートという姿。「ひょっとして、マシンガンでも忍ばせてるんか?」という感じの出で立ち。

少し歩いて、メトロの東側にある『大黒屋』へ。一回はカウンターのみだが、二階にも二室ある。店に入ったメンソールはミホからコートを預かる。コートの下からは、武器は出てこなかった。「ミホ、マシンガンとか隠してるんとちゃうの?」とか、聞いてみたけど、「そんなことあるわけないでしょ」と言われてしまった。でも、メンソールは知ってるんだ、ミホが手裏剣を持ち歩いてることは…。

メンソールは日本酒をオーダー、ミホはジントニックをオーダーした。「日本酒、飲めばいいのに…」と、メンソールが言うと、「メンソールが、信用できる人だとわかったらね…。それに、ノンアルコールがボディガードの鉄則でしょ」と、言われてしまった。そらそうだけどさ…。

今日の目的は打ち合わせなので、ある程度のメニューをまとめてオーダーした。速攻メニューの中からだだちゃ豆。作りはマグロ、焼き物は鯨の照り焼きとう巻き、揚げ物は季節野菜の天ぷらと、各カテゴリから一品ずつを選んだ。最初に出されたのがマグロの作り。醤油が入れられた小皿が運ばれてくるんだけど、醤油がこぼれて外側が汚れてるのね。反射的に、「換えてくれ」と言おうと思ったんだけど、まぁ、いいかとも思った。メンソールは、刺身に醤油を使うことはまずないので…。言えばよかったと後で思ったが…。マグロは、赤身部分とトロ部分の二種類。

次に出てきたのが、鯨の照り焼き。かなり山椒と生姜が効いた一品。鯨を食べ慣れているメンソールからすると、そんなに山椒&生姜を効かせて臭み対策しなくてもいいじゃんと思うんだけど、鯨を食べ慣れてない人に対しては、これがいいのかと思ったりした。次に出されたのが天ぷら。もう天ぷらか?。揚げ物を食べちゃうと、腹が脹れて次の料理が食べづらくなるんだが…。その次がうまき。う〜ん、あの強烈な味の後にうまきか?。う巻きは、だしがしっかり効いた一品で、箸で持ち上げるのが難しいほどにふんわりと焼き上がっている。なのに、強烈な山椒&生姜味の後か?。最初に一気にオーダーしたんだから、供する順番くらい考えられるだろう。一気にオーダーすると、こちらがカウンターに座っているにもかかわらず、一気に調理して持ってくる居酒屋もあったりして閉口する場合がある。こちらの店では、メンソールの食べるスピードにあわせて作ってくれるのはありがたいというか、当たり前なんだけど…。でも、順番が違ってないか?。そして、最後に出てきたのが、どうしたわけがだだちゃ豆。おかしいだろ、それって…。速攻メニューがどうして最後なんさ。

ちょっと不完全燃焼のメンソールは、「ミホ、行くか?」と、誘ってみた。「いいよ」との答えだったので、二人が出会った訓練所へ。ミホは、どこから取り出したのか自前の手裏剣を組み立て始めた。「私、ど近眼だから、組み立てに時間がかかって…」と、笑ってたけど、そんなんで緊急時に使えるのか?。ちゃんと、組み立てた状態で携帯しろよとか思ったりした。「メンソールの技が見たいわ」とか言われたので、備え付けの矢を借りて的を打ってみる。「どうして、そんなに早く投げれるの?」とか言われたけど、そら、上腕三頭筋鍛えてるしとしか答えられんわな。

「条件が決まったら連絡するね」と、ミホは言ってたけど、一度連絡があったきりで、その後は連絡がない。どうしてるんだろう。無事なんだろうか…、と思ったりすることがあるし、訓練所に立ち寄ってみるかなと思うこともあるけど、メンソールもあれ以来行けてない。



(店  名) 大黒屋
(ジャンル) 居酒屋
(所 在 地) 大阪市中央区宗右衛門町11-15
(電  話) 06-6211-4829
(営業時間) 17:00-24:00
(定 休 日) 日曜日。月曜日が祝日の場合は連休。

妄言はやめて(COMUSO/阿倍野松崎町)

2005年08月24日23:30
1ba801af.jpg 一軒目の店で飲んでるとき、「メンソール、デートしよ」って言われた。
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あの娘を抱くのが好きで(水月)

2004年12月20日14:32
 失恋したからといって、鯨飲して泥酔するのはシティーボーイのすることじゃないし、静かに、かつリーズナブルに飲みたいと思ったメンソールは、地下一階にあるパブのような店に行った。周りが騒がしいほど孤独を感じることが出来るし、精神的にこれ以上沈みようがないところまで沈めてしまえば、あとは上昇するしかない訳だし、第一沈んだままでいると、泣きっ面に蜂的なことが立て続けに起こるし、出来るだけ早く回復させた方が良いに決まってる。気がつくと、舞台では女の子が歌ってた。

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妊娠したの…

2004年12月18日10:44
 メンソールの本業はシステム屋なんだけど、最近本業な仕事はあんまりなくて、アクションスターとして仮面ライダーの内臓なんかやることもあるんだけど、この日は久しぶりに暗黒のシステムインテグレーション系の仕事が入った。予定時間を大幅にオーバーし、昨日の二日酔いも加わって疲れている身体をむち打って、オフィス近くにある行きつけのバーへ。カウンター左端の定席で座ってビールを飲んでいると、紀香似の女性が入ってきて、まっすぐメンソールの方に向かって近づいて来て、メンソールの横の席に座った。紀香似の女性というと、走り寄ってくる恋人にウェスタン・ラリアットをぶちかます女性がいて、メンソールはそんな彼女のことが好きだったけど、今メンソールの隣にいるのは、彼女とは違う。でも、彼女を一回り小さくしたような感じの人だ。彼女とは何度か会ったことがあるが、メンソールはまだ彼女の名前を知らない。

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