2016年10月22日

ブルースブラザーと行く暴走半島ハッピーバースデーツアー

今回は長いよ。

千葉県館山出身の逢坂Rieさんのお招きで、生田敬太郎さんと3泊4日の南房総ツアーに行ってきた。10月16日は俺の誕生日、17日が敬太郎さんの誕生日。おかげさまで今年は忘れられないバースデーになった。家をあけるのに94歳の父が心配だったけど、旅の間は姉が毎日家に来て食事を作ってくれた。

10月14日(金)

綾瀬CHESSにてワンマンライブ。CHESSのマンスリーを始めたのは2014年10月だから、今月でちょうど2年、25回目になる。それ以前は新宿レノンハウスと船橋のサウサリートでマンスリーをやっていた。最初が2007年の4月だから通算9年半、延べ115ヶ月間連続でワンマンを続けたことになる。何かを続けるのが苦手な俺にしては、よくがんばった。続けられたのはひたすらお客様のおかげです。

この日はバースデースペシャルと称して友人(後輩)3組に2曲ずつ歌ってもらった。自称「弟子」たちに囲まれて、いつの間にか師匠と呼ばれることが増えた。俺は俺なりにあがいているだけなのだが。そのあがき方がプロフェッショナルなのかもしれないし、賭けているものの大きさが違うのかもしれない。俺は負けないぜ、といつだって思っているけれど、仲間がいるってことは嬉しいものだ。

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ゲストの皆さん。左からギターサポートのアベちゃん、フォーク野郎、Rieさん、俺、OKAJI&JUNKO

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お客さんからたくさんのプレゼントをいただく。

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ステージを降りる時にマスターが色紙をくれた。お客さんの寄せ書きだった。ライブ中にそれが客席を回っていたことを俺は知らなかったのだ。家に帰って、色紙を見ていると込み上げるものがある。

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今日もネット経由で新しいお客さんが来てくれた。仲間も増えた。時は知らんぷりして通り過ぎてゆくようでいて、その後ろ手でこっそりと見えない贈り物を置いてゆく。

Time Is On My Side と若き日のローリング・ストーンズは歌った。若さは勝ち誇り、時は残酷で、時は癒しの母だ。地獄を見たものの優しさもまた、時の贈り物であることだろう。

10月15日(土)

午後、主催のRieさんが車で迎えに来て、館山へ。後部座席に俺と生田敬太郎さん。先日小室等の音楽夜話に出演した敬太郎さんと、収録の裏話やディランのノーベル文学賞の話で盛り上がる。市原のパーキングエリアでホットドックの軽食。

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富浦ロイヤルホテルにチェックイン。ここで3泊。VIPかよ?

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夕陽の館山鏡ヶ浦。頭の中で加山雄三が鳴っているぜ(笑)今日は祭りらしい。

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ツアー初日は<なかむらや>でライブ。オープニングアクトはRieさんと茶柱吾郎さん。茶柱さんのサポートで俺が2曲ギターを弾く。

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メインの先攻は敬太郎さん。

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最後は俺。酔って賑やかなお客さんもいたけど、そこは腕の見せ所、なんとか盛り上げてみせました。

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アンコールは二人で。

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打ち上げは<なかむらや>で、イカのワタやら金鯵のなめろうやらをごちそうしていただき、ホテルの大浴場の露天風呂につかって一日の疲れを取る。

10月16日(日)

64歳になった。この歳で誕生日も何もないもんだが、生きて無事64回目の誕生日を迎えられたことはめでたい。豪勢な朝食バイキング。ブルースミュージシャンと年金の話をしながら食うVIPなブレックファースト。よくわからないけど、ここのメシは旨い!

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空は曇っているが、ホテルの窓から見える館山湾の拡がりと奥行きに目を奪われる。

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空を見ていると、ディランの「I Shall Be Released」の歌詞を思い出す。アマチュアの頃、コンサートの最後によく歌ったものだ。日本語に訳してみた。

「I Shall Be Released」(訳:佐藤龍一)

奴らは言う。置き換えられるものなんて何もない。
人々の距離は近くはないと。
そんな時、俺は思い出す。友の顔を。
俺をここまで連れてきてくれた人々の顔を。

俺の人生が輝きわたるのが見える。西から東の空へと。
いつか、いつの日にか、俺は解放されるだろう。

誰もが防御を必要としている。
失敗は宿命だと奴らは言う。
この壁の上のどこか、ずっと高い所にある
俺自身の影に、俺は誓うのだ。

俺の人生が光り輝くのが見える。西から東の空へ。
いつか、いつの日にか、自由になるんだ。

ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ

振り返れば、俺は20歳でデビューして、6枚のレコードを出し、24歳で全てを放り出し、放浪の旅に出た。ロシア(当時はソ連)の船で香港まで行き、インドからドイツまで陸路で旅をした。ファンや業界から見れば俺は、失踪し、行方不明になり、死んだ。死亡説が流れ、殆どの人がそれを信じたのだ。

帰国してから再びバンドをやったりもしたけど、食えはしなかった。30歳になって歌を封印し、BGMの制作やゲーム音楽を始めた。食えるようにはなった。やがて使い切れないくらい稼ぐようにもなったけど、いくら稼いでも「これは本当の自分じゃない」という思いは消えなかった。

48歳で専門学校の非常勤講師になり、退職した時は54歳になっていた。これからどうしようかと1ヶ月間考えたあげく、また歌い始めた。残された時間はそう多くない。食えなくてもいいから一番やりたいことをやろう、自分にしか出来ないことをやろうと考えた。

再スタートした2007年には、弾語りに加えてCuebock、The ElecTrix、Super Soul Dynaman Brothersと、バンドを3つ掛け持ちし、2008年には半年かけてひとりでアルバムを制作、2009年、2010年と年間100本以上のライブをやった。それは何度目かの敗者復活戦だった。

好きなことをやれる自分は恵まれていると思う。それは自覚している。自分に取って音楽は趣味ではない。単なる仕事とも違う。それは「道」のようなものだ。その道が自分にあるということが、最大の幸福かもしれない。それを封印したら、自分は屍のように生きるしかなかった気がするのだ。

かって村上龍が、「幸福とは何かを定義するのは難しいが、自分が好きなことで、生活する事ができて、それを通じて自分が成長できるような何かを見つけられたら、幸福と言えるのではないか」というようなことを言っていた。俺もそう思う。何かを愛し、自分の人生を捧げる。徹底的に。やがてそれが自分を助けてくれる時がくる。そう信じられることもまた、幸せの形かもしれない。

ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ

海辺のレストランでお茶して、これからライブ会場に向かう。館山湾の景色はまるでホテル・カリフォルニアの世界だ。

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FacebookにもTwitterにも数百のお祝いのメッセージが届く。ありがとうございます。ひとつひとつご返事はできませんが全部読ませていただいています。館山在住のフォロワーの方もみえて、これからバースデーライブ。歌とギターに賭けた命を笑わば笑え、人生劇場いざ除幕。

会場のアーリーハウスは、8月に来た時にもライブをやった場所だ。最初にRieさんが「朝日楼」を歌う。俺と敬太郎さんがステレオでサポートに入る。

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そのあと地元のシンガー網代さんが、オフコースなどを歌う。それから敬太郎さんの演奏があって、ステージへ。不肖佐藤龍一、おかげさまで本日、生きて64歳の誕生日を迎えることができました。聞こえているか、亡き友よ。

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打ち上げはココスで。ビーフジャンバラヤ旨し。ホテルの部屋に帰り、みんなと話してる時、自分のケツから人の声が聞こえてきた。ケツのポッケに入れたスマホから、どういうわけか知らない相手に電話がかかっちゃったらしい。外国人の女性がなんか喚いていて、履歴見ると発信先がタイで。あわわわ。

ホテルの窓から見える午前3時の館山湾。
夜の海は千年の眠りを眠る。
海月のいびき。ヤドカリの寝言。
夜の海は遥かな魂の故郷。

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10月17日(月)

この日はデイオフ。生田敬太郎さん68歳の誕生日なので、帽子をプレゼントしようと街の帽子屋さんへ。

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敬太郎さんはハンチングを探していたんだけど、僕が選んだのはブルース・ブラザース風のソフト。気に入ってもらえたようだった。僕も同じものをRieさんにプレゼントしていただき、おそろで気分はブルース・ブラザーす。

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新しい帽子をかぶり、Rieさんのサングラスを借りて、ヤーマン、アイリー。✌

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一昨日ライブをやった<なかむらや>で活造りの晩餐。活き鮑、いなだ、真イカ、宗田鰹、金鯵などをいただく。旨くないわけがない。館山の美味満喫。

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近所の川でとれたという天然の鰻が出てきました。

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この夜、館山で村上"ポンタ"秀一と6弦ベースの服部龍生のライブがあり、御招待していただきました。海辺のレストラン、オーシャンゲート103へ。

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敬太郎さんは過去に何度かポンタさんに叩いてもらったそうだ。俺も好きなドラマーなので楽しみ。

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ポンタ・デュオ。ベースはクラシックギターに近いスタイル。ドラムは手数めっちゃ多い。パラディドルの神様といわれるポンタは、まるで技のデパート。

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10月18日(火)

館山ツアー4日目、めっちゃいい天気。予報では27度になるとか。

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海沿いの道を走って鋸南町、正面に鋸山。空が青いぜ、ホーヤレホー。

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鋸山のふもとにある、明鐘岬。宮崎の「鬼の洗濯板」のような地形。

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岬カフェで珈琲を一杯。吉永小百合主演の映画「ふしぎな岬の物語」の舞台になった店だそうです.

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潮風を受けて、生田敬太郎さんと2ショット。BGMはニーナ・シモン「I Put A Spell On You」。ママがお客さんの顔を見てBGMを選んでくれるらしい。選曲に感動。

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木更津ハッピーハッピーは満員のお客さん。Rieさんのサポートには、東京からあべちゃんが駆けつけた。それから地元木更津のえむじーさんのステージ。オープニングアクト終わって、敬太郎さんもキッチリ、ガッツリと貫禄のステージ。元祖およげたいやきくんも出た。

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俺もかなりヒートした。気合の入った演奏ができたと思う。熱いライブで火事になりそうな勢いでした。

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ビートルズの"When I'm Sixty Four"を日本語訳して歌ってみた。この歌を聴いていた高校生の頃には、まさか自分が64歳になるなって思ってもみなかったさ。



♪もし俺の毛が抜け禿げちまっても、誕生日祝ってくれるかい。
ワインを贈ってくれるかい。

午前3時の酔っぱらいに鍵を開けて、
優しく迎えてくれるかい。64になっても。

夏にはドライブ、孫に囲まれて温泉でもどうだい。
君だって婆さんに〜。ああそれでも一緒にいてちょうだいなっ

最後に出演者揃って「フォーエバー・ヤング」と「この暗い時期にも」

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ライブ終わって、出演者とお客さん一緒に記念写真。おちゃめは隠しきれない。

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木更津在住のシンガーソングライター松本佳奈さんがライブを見に来てくれた。佳奈さんの案内で、おしゃれな中華料理屋にて打ち上げ。おいこら、鼻の下のばしてんじゃねーよ。さーせん。

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家まで車で送ってもらい、深夜帰宅。たくさんのひとに祝福され、今年の誕生日は忘れられないものになった。主宰者として移動、宿泊、食事、会場の手配から集客まで、全ての面倒を見てくれたRieさんに深く感謝。できればまた来年も館山・木更津ツアー、行きたいもんだ。

出逢った全ての人と、全ての出来事に感謝。
そして吠える。俺の黄金時代は今だ。

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目の前は一面の海 ざわめく夜の静寂(しじま)
泡のように浮かんだ言葉を掴んでは投げる
だがその行方は定かではない

スポットライトを浴びて眩しさに眼を閉じる
世界の全ての10月よ
願わくばこの地上が光で満たされん事を

荒れ狂う海の中で自らを島として
唯一の拠り所として他の誰も頼りにせず
君よ自らの光となれ

時代のサーカスは火の環をくぐり抜け
季節を追い越し旅をする
やがて世界中全ての人に10月が訪れる

柔らかな日差しは等しく生きとし生けるものを包む
世界中すべての10月よ
愛と哀しみ 絶望と勇気に光よ降り注げ

荒れ狂う時代の中で
自らを防波堤として自らを灯台として
他の誰も頼りにせず君よ夜の海を照らせ

銀のフルートが歌う 枯れ葉がワルツを踊る
すすり泣きと笑い声と赤ん坊のうぶ声
世界の全ての10月を想う

歌よ夜の太陽であれ
歌よ天まで届いて星になれ
歌よ銀河を埋め尽くせ
愛と哀しみと絶望と勇気よ
光で満たされろ

荒れ狂う海の中で
自らを島として唯一の拠り所として
他の誰も頼りにせず君よ自らの光となれ

【告知】
10/23(日)giee(042-326-0770)
佐藤龍一・工藤桂&マノヴァイブ
open19:00 start19:30 ¥2,500+ドリンク
国分寺市本町2-3-9 三幸ビルB1

10/28(金)MusicBar じみへん(090-9242-6183)
佐藤龍一ワンマン
open19:00 start19:30 投げ銭+オーダー
中野区東中野1-14-16 HOKOTA BLD.

10/30(日)Golden Egg(03-3203-0405)
【Booking Day】出演順:壇チクロ・万年床わたなべ・渋谷ラモーンズ
・Bad_Links・佐藤龍一(出番は15:50頃)
open13:00 start13:30 ¥1,000+1drink
東京都新宿区歌舞伎町1-16-10 第27東京ビル B2F

11/11(金)ライブカフェCHESS(03-5697-6770)
佐藤龍一ワンマン
open19:30 start20:00 ¥2,500(1D付)
足立区綾瀬4-1-11(常磐線/千代田線綾瀬駅西口2分)

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2016年10月19日

どんな気持ちだい、転がる石がノーベル賞だってのは

詩人秋亜綺羅が主宰する詩の雑誌「季刊ココア共和国vol.20」に、招待作品として書き下ろしの詩「海・銃弾・紋白蝶」を寄稿した。遅咲きの現代詩デビューである。依頼されて書いたのは今年7月のこと。日常に去来するイメージから深層意識にダイブするような感じでiPhoneにタイプしていった。作詞家としては沢山書いたが、歌の歌詞ではない「詩」を書いたのは十代以来だと思う。

巻頭には「ぼのぼの」などで知られる漫画家いがらしみきお氏の詩も掲載されていて、10月1日の発売初日に売り切れ、再入荷と完売を繰り返した。これまでミュージシャンとして同誌に詩が掲載されたのは三上寛とパンタ(頭脳警察)の二人だけで、俺が3人目になる。今号の著者紹介の中にこういう言葉があった。

「70年代のシンガーソングライターたちを現代詩人として迎えなかったのは、文学の失敗だったと、わたしは思っています。」秋亜綺羅
季刊ココア共和国vol.20発売しました!

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そう書いた秋亜綺羅氏が預言者のように思えてくるのが<ボブ・ディランのノーベル文学賞受賞>である。びっくりだが、むしろ遅すぎてびっくりとも言える。ノーベル賞は政治の一部だと思うが、歌(ポップ・ミュージック)が文学として評価されたのは素直に嬉しい。俺自身、文学としての歌をめざし、40年以上前から現代詩や短歌の作曲にも取り組んできた。

ディランのノーベル文学賞はそれ自体が文学的なできごとであり、歴史的な事件だと思う。アカデミー賞、グラミー賞、ピューリツア賞、ノーベル賞の4冠は二度と出ないだろう。

B・ディラン氏がノーベル文学賞 「近代の分裂」癒合
「文学もまたポップな帝国の中にあるという、資本主義先進国の常識を、改めて世界に印象づけたのが今回の出来事である。往年の若者たちの革命が半世紀を経て、ストックホルムでその総仕上げの儀式を行う。そこでスポットを浴びるのも、やはりディランというわけだ」

高校時代からのヒーローがノーベル賞取ったんだから、嬉しくない訳がない。ディランは深い。底なしだ。一度書いた詞をハサミでバラバラにして並び替えたりする。ビートルズやストーンズに与えた影響も少なくない。70年代のシンガー&ソングライターでディランの影響を受けてない者を探すほうが難しい。その影響を強く感じるのは、たとえば井上陽水だ。意外かもしれないけど。もじゃもじゃ頭とサングラスだけじゃなく、言葉を意味より音の響きから選んでいるところ。歌い方はぜんぜん違うけど、文学性を感じる。

一般的なイメージとは違い、ロバート・ジマーマン(ボブ・ディラン)はNYに出てきた時、自分の経歴を嘘で固めていたし、アメリカンフォークと同じぐらいブルースとR&Rの影響を受けているし、反体制のヒーローに祭り上げられた時は居心地悪かっただろうし、グレートフルデッドやローリングストーンズのメンバーになりたくて断られたし、一時はアンフェタミン(覚醒剤)やLSDにいかれて、めちゃくちゃな長編詩を書いてたことだって触れられることはないだろう。

ディランはキャリアが長いので様々なミュージシャンと共演している。「フィルモアの奇跡」アル・クーパーとマイク・ブルームフィールドはディランのバックバンドとして出会った。ザ・バンドやトム・ペティ&ザ・ハートブレイカーズ、グレイトフル・デッドなどとの共演や、トラヴェリング・ウィルベリーズなどは有名だが、ダイアストレイツのマーク・ノップラーや、レゲのスライ&ロビーともやっている。マッスル・ショールズ/ゴスペル時代のディランは不評だったようだが、俺は大好きだった。近年のディランはきちっとプロデュースされたディープな作品群を生み出している。

NYのカーネギーホールでディランのコンサートを見たことがある。トム・ペティ&ハートブレーカーズがバックだった。ディランはコンデションよくなさそうで営業っぽかった。上品な赤絨毯のロビーに、年配のヒッピーたちが車座になってジョイントをきめていた。団塊の世代はどこにでもいる。

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「ただ一つの美は裂け目や敷石の中にある埃や垢でできた服をまとっている」
「汚い声のほかはどんな声も私は少しも関心がない」(ボブ・ディラン)

「サブタレニアン・ホームシック・ブルース」(1965)はラップに影響を与えた初期ディランの名作だ。画面左奥にいる髭のおっさんはビート詩人のアレン・ギンズバーグ。速射砲のようなイメージが氾濫する。

「ジョニーは地下で薬を混ぜている。俺は路上で政府について考えている。会社を解雇されたトレンチコートを着た男はひどい咳で…」70行近い歌詞が2分18秒の間に撃ち出される。変形のブルース。メロディーはないに等しい。当時ディラン24歳。



ピーター・ポール&マリーのカバーで有名になったプロテスト・ソング「時代は変わる」は、公民権運動華やかりし頃の歌だ。日本でも高石友也の訳で中川五郎さんが歌っていた。

この中に"Then you better start swimmin' or you'll sink like a stone"(泳ぎだしたほうがいい、さもなくば石のように沈んでしまう)というフレーズがある。この4つsの頭韻、nの脚韻が作り出す響きのかっこよさはディランの詩の特徴であり、そこは訳せないのだ。ラップ/ヒップ・ホップがそれを継承している。

Bob Dylan The Times They Are A Changin' 1964


2000年にディランがリリースした「Things Have Changed」は俺の最も好きな歌のひとつだ。



2014年のスーパーボウル中継では、クライスラーのCMにディランが登場し、この曲がかかる。この詞を訳した俺の過去ブログがある。ここに書いたのは歌うための「訳詞」ではなく、翻訳だ。英語本来のかっこよさは日本語では伝わりにくいが、意味だけでもイカしてる。

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今後あちこちのテレビ番組で「風に吹かれて」が流されて、団塊の世代の郷愁を誘うことだろう。この歌は確かに反戦歌としての側面はあるけれど、もっと深い。問いは答えよりもっと遠くへ旅をする、という例だ。自分で訳詞してみた。

「BLOWIN' IN THE WIND」
(words&music by Bob Dylan 日本語詞:佐藤龍一)



人が人と呼ばれるまでには どれだけの道を歩けばいいの
一羽の鳩が眠りにつくには どれだけの海を渡ればいいの
全ての武器がガラクタになるには どれだけの弾が飛び交えばいいの
その答えは ああ友達よ 風に吹かれている

山が海に飲み込まれるまでには どれだけ波が洗えばいいの
誰もが自由を許されるまでには どれだけの日々が過ぎるの
人が見ないフリを続けるためには どれだけ顔を背ければいいの
その答えは ああ友達よ 風に吹かれている

頭の上に空があると知るまでに どれだけ顔を上げればいいの
人の嘆きが 聞こえてくるには いくつ耳があればいいの
人が死んで死に過ぎたと知るまでに どれだけの人が死ねばいいの
その答えは ああ友達よ 風に吹かれている

どんなに正確に訳しても、翻訳というのは二次創作でしかないと思う。それは英訳された村上春樹の小説にしても同じこと。(逆に言えば、村上春樹が翻訳した小説の魅力は、それが村上春樹の文体であることが大きい)小説や歌の歌詞は母国語か、それに近い語学力で読まないと、その本当の良さを理解したことにはならないのではないかと思っている。それでも、君がよく知っているその歌の、せめて意味だけでも知ってもらいたいと思って、日本語訳して歌ってみるのだ。

これはディランが自分の息子に捧げたという歌だ。
「フォーエバー・ヤング」佐藤龍一
(words&music by Bob Dylan 日本語詞:佐藤龍一)


神様が君を守り 君の願いをすべてかなえ
いつもひとにつくし ひとにはつくされて
星に梯子をかけ 一段ずつ昇って
いつまでも若くいてほしい
フォーエバー・ヤング フォーエバー・ヤング
永遠に若くいてほしい

清らかに育ち 汚れなき心を持ち
真実とともにあり 光に包まれて
願わくば勇気と 強い意志を持ち
いつまでも若くいてほしい
フォーエバー・ヤング フォーエバー・ヤング
永遠に若くいてほしい

その手の休むことなく、足取りも軽やかに
風向きが変わっても、揺らぐことなく
いつも喜びに溢れ、その唇に歌を
いつまでも若くいてほしい
フォーエバー・ヤング フォーエバー・ヤング
永遠に若くいてほしい

ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ

10/20現在、アカデミーはディランに連絡が取れないでいるらしい。通知ができなくても賞を授与すると。いかにもディランらしい話だ。お騒がせが好きなトリックスターは、騒動を楽しんでいるのかもしれない。

君がディラン・マニアなら、一冊お勧めする本がある。
「ボブ・ディランという男」デイヴィッド・ドールトン
ボブ・ディランに取り憑かれたローリング・ストーン誌の伝説の編集者が書いた詳細な伝記である。その転がり続ける歴史は、まるで映画を見ているようだ。

ボブ・ディランはかって孫の通う幼稚園で演奏したことがあるという。子供たちは帰宅後、親にこう報告したそうだ。

「変なおじさんが来てギター弾きながらなにやら怖い曲を歌ってた」

おあとがよろしいようで。

(追記)
現代美術作家の故荒川修作氏が1960年代から住んでいたNYソーホーのビルの1階にボブ・ディランが間借りしていたことがあるそうだ。ソーホーやグリニッジヴィレッジ周辺は、サンフランシスコのヘイトアシュベリー、アルステルダム、カトマンズ、ゴア、バリなどと共にヒッピーの楽園だったが、今や高級住宅地だ。

ところで荒川修作氏は「生命について科学は何も知らない」「人は死なない」と宣言してこの世を去ったそうである。ああ、俺と同じことを考えていたのかもしれないな、とちょっと嬉しくなった。生物学者の福岡伸一氏が朝日に連載している記事で読んだのだが、福岡氏も同じ考えを持っているのではないか。

【告知】
10/23(日)giee(042-326-0770)
佐藤龍一・工藤桂&マノヴァイブ
open19:00 start19:30 ¥2,500+ドリンク
国分寺市本町2-3-9 三幸ビルB1

10/28(金)MusicBar じみへん(090-9242-6183)
佐藤龍一ワンマン
open19:00 start19:30 投げ銭+オーダー
中野区東中野1-14-16 HOKOTA BLD.

10/30(日)Golden Egg(03-3203-0405)
【Booking Day】出演順:壇チクロ・万年床わたなべ・渋谷ラモーンズ
・Bad_Links・佐藤龍一(出番は15:50頃)
open13:00 start13:30 ¥1,000+1drink
東京都新宿区歌舞伎町1-16-10 第27東京ビル B2F

11/11(金)ライブカフェCHESS(03-5697-6770)
佐藤龍一ワンマン
open19:30 start20:00 ¥2,500(1D付)
足立区綾瀬4-1-11(常磐線/千代田線綾瀬駅西口2分)


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2016年09月28日

やあ、世界。俺はここにいるぜ。

他人の悪意ある言葉は無視するのが最善だと思う。だがもし、自分に向けられた中傷や批判や侮辱で、いつまでも気になることがあったら、その中に真実が含まれている可能性についても考えたらいいと思う。自分自身に関する認めたくない事実こそは、心理的にもっともチクチクするものだから。抵抗のある指摘を、そうかもしれないな、と受け止めるには強さが必要だ。

本当に根拠のない、的外れな指摘であれば笑って済ませることもできるだろう。誤解なら事実を述べて誤解だと言えばいい。ややこしいのは、他人にこう思われたい/思われたくないという気持ちである。他人にどう思われてもいいと思えば心理的な悩みの多くは消えてしまうだろう。

狭い世界で生きているほど、他人にどう思われるかが気になるものだ。世の中の大半の人はあなたにそれほど関心がない。この世界で70億人ぐらいの人はあなたを知らないのだ。あなたのいる世間の外側に広大な世界があることは知っておいたほうがいいと思う。やあ、世界。俺はここにいるぜ。

ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ

10/16に64歳の誕生日を迎えます。14日のCHESSではゲストを3組呼んで"When I'm Sixty Four"と題したバースデー・スペシャル・ライブをやります。新作アルバムは最後の仕上げをしているところで、発売はもうちょい先になります。デビュー44年。長いブランクはありましたが、これからも倒れるまで走り続けます。今後ともよろぴくお願いします。



【10月のライブ】

10/8(土)18:30open19:00start
春日部ライブスペース和音(080-3341-6908)
ゲスト(出番は最後) ¥1,500(1D付)
埼玉県春日部市中央1-14-21
春日部駅西口徒歩1分、イトーヨーカ堂近く焼肉しずる3階

10/14(金)open19:30 start20:00
綾瀬 ライブカフェCHESS(03-5697-6770)
【佐藤龍一バースデーライブ "When I'm Sixty Four"】
友情出演:OKAJI with JUNKO・フォーク野郎・逢坂理恵
¥2,500(1D付)
足立区綾瀬4-1-11

10/15(土)open18:30 start19:00
ライブなかむらや
生田敬太郎・佐藤龍一 OA:茶柱吾朗・RIE
投げ銭 要オーダー
千葉県館山市北条685 カラオケブリス2F

10/16(日)open18:30 start19:00
館山アーリーハウス
生田敬太郎・佐藤龍一 OA:網代芳明・RIE
投げ銭 飲食持ち込み可
千葉県館山市山本 ローソン山本店裏手

10/18(火)open18:30 start19:00
木更津 ハッピーハッピー(090-2415-1310)
生田敬太郎・佐藤龍一 OA:えむじぃ・RIE
前売り¥3,000 当日¥3,500
千葉県木更津市太田1-4-1

10/23(日)open19:00 start19:30
国分寺 giee(042-326-0770)
佐藤龍一・工藤桂&マノヴァイブ
¥2,500円+ドリンク
国分寺市本町2-3-9 三幸ビルB1

10/28(金)open19:00 start19:30
東中野MusicBar じみへん(090-9242-6183)
佐藤龍一ワンマン 投げ銭+オーダー
中野区東中野1-14-16 HOKOTA BLD.

10/30(日)open13:00 start13:30
新宿歌舞伎町 Golden Egg(03-3203-0405)
【Booking Day】出演5組(出番は15:50頃)
¥1,000+1drink
東京都新宿区歌舞伎町1-16-10 第27東京ビル B2F

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2016年09月17日

自分が歌を捨てたつもりになっても、歌がそいつを離さないのだ。

9月15日(木)。横浜馬車道のパラダイス・カフェでライブ。ブッキング担当の田辺さんがエレックレコードのスタッフでもある関係で声がかかり、先輩の生田敬太郎さんをお誘いして一緒にライブをやることになった。久しぶりの横浜。みなとみらい線もその乗客も、飲み屋が連なる裏通りの町並みも、千葉と比べるとおずいぶんお洒落だなあ。

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パラダイスカフェのオーナー滝ともはるさんは、堀内孝雄とのデュエット曲「南回帰線」でベストテン入りしたこともあるシンガーだ。ソウルフルな渋い声をしている。この日が初対面だった。開演前に食事を御馳走になり、色々お話を伺った。ヒットの後10年ほど音楽から離れていたこと、横浜に流れついてR&Bバンドでボーカルをやっていたこと、馬車道に店を出したのが14年前、それから毎晩深夜に店で歌っていることなど。

僕も自分の話をした。一度表舞台から姿を消して世界を放浪していたこと、死んだと噂になったこと、9年前にステージに復帰したことなど。話の途中で「えっ?竜とかおるの竜さんなんですか!」と言われ「じゃあ最初から話します(笑)」となった。今後、定期的に出演して欲しいとのこと。ありがたい。

アリスや滝さんがいたヤングジャパンと、敬太郎さんや俺たちがいたエレックレコードは昔から付き合いが深く、スタッフ同士の交流もあった。当時のヤングジャパンのアーチストの多くは、エレックでマネージャーをやってた山崎直樹さんが会長を務めるアップフロントエージェンシーグループに合流した。

この日は旧友のテミヤンもかけつけてくれた。テミヤンは茅ヶ崎出身の「浜辺のシンガーソングライター」としてテレビ神奈川などの番組の司会でも有名なんだけど、彼もアップフロントエージェンシー所属だった。テミヤンと俺とは彼がアマチュアの頃に一緒にバンドをやっていて、彼のデビュー曲「ZAZAZA」は二人の共作だ。パラダイスカフェには番組の取材で何度か来ているそうで、滝さんとも知り合いだった。

長く活動しているミュージシャン同士は、色々な経緯でどっかしら繋がってることが多い。辿って行くと必ず共通の知人・友人がいる。滝さんも俺も長いブランクがあった。一度歌をやめて、空白の時期を経てまた歌い始める人は多い。自分が歌を捨てたつもりになっても、歌がそいつを離さないのだ。

7時半開演。最初は敬太郎さん。いつもよりシャッキリした感じで、コンデション良さげだ。

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途中で滝ともはるさんをステージに呼び込む。敬太郎さんの名曲「涙の影ひとつ」を滝さんが過去に自分のアルバムでカバーしていたのだ。二人が一緒にやるのは初めてだという。再会のきっかけを作った俺もハモニカとシェーカーで参加した。



♪悲しんでばかりもいられないよ
外へ出れば微笑みもいる
誰にでもあることじゃないか
早く自分に役立ててほしい

わかったような顔をするわけじゃないけど
早く自分に役立ててほしい

あれほど辛かったことでも
ステキな笑顔を見せたじゃないか
今の君の心はガラスばりのよう
涙の影ひとつでも見えてしまう
(涙の影ひとつ/生田敬太郎)

このポジティブな心意気にしびれる。ネガティブなことを言うのは容易いが、ポジティブなことを言うのは難しいのだ。何かを否定すれば自分が対象より賢いような気になるものだが、自分自身を肯定できなければ他者に対して否定的になりがちだ。否定には否定の持ち場がある。だが、生き延びるためには肯定形が必要なのだ。否定形で語られるメッセージを肯定形に書き換えることで、別の視点を発見することもある。「生」は肯定形でできているのだ。

お客さんが撮ってくれた動画をyoutubeに自分でアップしたが、滝さんのソウルフルな歌声と、敬太郎さんの楽曲の良さで脳内ループが止まらない。パラダイスカフェから出演のオファーを受けて、敬太郎さんを共演に誘った時には、俺はこの二人の関係を知らなかったものだから、この場面はまさに「音楽の神様からの贈り物」に思える。

休憩の後は俺のステージ。「なけなしのジョニー」からブルース系のナンバーを畳み掛ける。PAもお客さんもいい感じで、気分よくやらせていただいた。

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Once upon a time, I fell in love with you
「愛の歌は終わらない」をお客さんとシングアウト。



アンコールは敬太郎さんと一緒に「フォーエバーヤング」と「この暗い時期にも」。

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後で聞いた話だが、滝さんはこの日の深夜ギターを持ってステージに立ち、「今日のお二人はギターも歌もブルースハープも最高でした!興奮覚めやらずに、まだ感動してる最中ですが来年1月にまたやるので楽しみにしていてください」とおっしゃったそうだ。来年1月、俺の仕切りで「横浜唄の市」を同店で開催することになった。日吉町にあるテミヤンの店「セラヴィ」にもいつか出演したいものだ。横浜に足がかりのできた1日だった。

この日、お客さんから差し入れやプレゼントをたくさんいただいた。写真は40数年ぶりに再会したファンの方からいただいた十五夜のお花の寄せ盛り。

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本日のひと言。もう一度自分自身と、歌を忘れたカナリアたちに言おう。
自分が歌を捨てたつもりになっても、歌がそいつを離さないのだ。

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【10月のライブ】

10/8(土)18:30open19:00start
春日部 ライブスペース和音(080-3341-6908)
ゲスト(出番は最後) ¥1,500(1D付)
埼玉県春日部市中央1-14-21
春日部駅西口徒歩1分、イトーヨーカ堂近く焼肉しずる3階

10/14(金)open19:30 start20:00
綾瀬 ライブカフェCHESS(03-5697-6770)
佐藤龍一ワンマン ¥2,500(1D付)
足立区綾瀬4-1-11

10/15(土)open18:30 start19:00
ライブなかむらや
生田敬太郎・佐藤龍一 OA:茶柱吾朗・RIE
投げ銭+オーダー
千葉県館山市北条685 カラオケブリス2F

10/16(日)open18:30 start19:00
館山アーリーハウス
生田敬太郎・佐藤龍一 OA:網代芳明・RIE
投げ銭 飲食持ち込み可
千葉県館山市山本 ローソン山本店裏手

10/18(火)open18:30 start19:00
木更津 ハッピーハッピー(090-2415-1310)
生田敬太郎・佐藤龍一 OA:えむじぃ・RIE
前売り¥3,000 当日¥3,500
千葉県木更津市太田1-4-1

10/23(日)open19:00 start19:30
国分寺 giee(042-326-0770)
佐藤龍一・工藤桂&マノヴァイブ
¥2,500円+ドリンク
国分寺市本町2-3-9 三幸ビルB1

10/28(金)open19:00 start19:30
東中野MusicBar じみへん(090-9242-6183)
佐藤龍一ワンマン 投げ銭+オーダー
中野区東中野1-14-16 HOKOTA BLD.

10/30(日)open13:00 start13:30
新宿歌舞伎町 Golden Egg(03-3203-0405)
【Booking Day】出演5組(出番は15:50頃)
¥1,000+1drink
東京都新宿区歌舞伎町1-16-10 第27東京ビル B2F

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2016年09月13日

無境界

何が観念で、何が観念でないか。言葉と現実(あるがまま)の違いは何か。それらの混同による衝突がある。認知の不協和がある。

言葉は架空の境界であり、人はそれを自然に与え、境界の境界(メタ境界/抽象概念)を発明し、それらの全てが自らの発明であることを忘れる。

宇宙の実相は無境界である。

「羊」という言葉は、羊と羊でないものとの間に引かれた境界である。人は「羊」という言葉を発明することによって、目の前にいない羊を扱うことを可能にした。それは魔術のようなパワフルな道具だった。言葉=観念を操ることによって、羊を連れてこなくても、擬似的に現実を操作することができるようになったのだ。

「羊」の種類は細分化され、また草食動物、哺乳類、脊椎動物といった上位の境界も生まれた。

一匹の羊と一匹の豚を等価に扱う「数」が発明された。数は「メタ境界」である。次に数字ではない代数Xが発明され、その中にはあらゆる数字が入るようになった。「メタメタ境界」である。そのようにして観念の構築物は進化していった。それらは人間にとっての「現実」となった。

国境線を引く。実際に現場に行けば紛争地帯以外で国境線という線を発見することはほとんどない。それは観念の境界だからだ。人は命名によって現実を限りなく細分化し、バラバラにした。人は人種、国籍、貧富、出自、性的嗜好など無数の項目で細分化されていった。境界は争いの種となった。

観念が我々をドライブしている。言葉が我々を支配している。

目の前の現実を、言葉を介さないで見ることができるだろうか。花の名前なしで、それを見て、色の名前なしで、それを感知できるだろうか。それが「あるがまま」である。

【告知ぽよ】
9/15(木)18:30開場 19:30開演
パラダイスカフェ(045-228-1668)
【ブルージー・ナイト】佐藤龍一・生田敬太郎
予約¥3,000 当日¥3.500(予約受付中)
横浜市中区住吉町6-72 B1

その他のスケジュールはこちら

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2016年09月12日

46年目のイエスタディ

忘れないうちに、先週末の3連戦ライブのことを書いておこう。

10/9(金)は綾瀬CHESSで常連のお客さんに囲まれてのワンマンライブ。チェスのマンスリーを始めたのは2年前の10月、今月で24回目になる。サウサリート/レノンハウス時代から数えると9年半、114ヶ月連続で続けたことになる。お客様のおかげです。

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10/10(土)は地元の千葉県習志野ワルツで、エレック時代の先輩加奈崎芳太郎さんとのジョイント。中学の同級生たちが聴きに来てくれた。

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先輩を前に、俺が先に1時間ほど歌わせていただく。

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竜とかおる時代にはよく古井戸の前座をやらせてもらった。生意気だった俺と、コワモテだけど実は優しい加奈崎さん。この日はまさかの「さなえちゃん」が飛び出した。最後は一緒に「ポスターカラー」を演奏。

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加奈崎さんは男三人兄弟の末っ子だそうだ。俺は姉が二人いる末っ子。加奈崎さんによると性格の違いはそこから来ているという。女性に対して話しかける時「お前なあ」と言っちゃうタイプと「君さあ」と言えちゃうタイプ。大先輩が「ガマン汁」と口走ったもので、終わってから女性ファンに「ガマン汁ってなんですか」と質問され、説明する羽目になりました。どうしてくれんだよ?

ところで、俺が初めてステージで歌を歌ったのは、中学卒業時の送迎会(予餞会)だった。ギターの弾き語りでビートルズの「イエスタディ」を歌った。その時、体育館でそれを聴いていたという2年後輩の女性が見にきていた。46年ぶりの再会。歌のロングジャンプが半世紀近い時を越えて着地する。彼女が持参したポケットアルバムには、あの日「イエスタディ」を歌った直後の、詰襟の学生服に横分けの、中学3年の俺が写っていた。打ち上げの時、彼女の為に小さな声でイエスタディを歌って差し上げました。

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9/11(日)は神奈川相模大野、アコパ。

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開演前に、1976年に出した僕のシングルレコードを持参したお客さんがいて、サインを頼まれました。

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ライブはのっけからハイテンションで、暖かく、熱く、楽しかった。関西ブルースオールスターバンドの演奏にハモニカで飛び入り。「俺の借金全部でなんぼや」

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俺はスペシャルゲストということで、最後に登場して1時間ほど歌った。

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最後にはみんなで「フォーエバーヤング」を合唱。競演者(関ブル、逢坂理恵、爆裂X)、お客さん、店が一つになって言葉にならない気持ちを分けあった。ギャラをいただいて、こんなに楽しい思いをさせてもらって3日間、俺は本当に幸せ者だと思いました。感謝。

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【告知ドキュン】

9/15(木)18:30開場 19:30開演
パラダイスカフェ(045-228-1668)
【ブルージー・ナイト】佐藤龍一・生田敬太郎
予約¥3,000 当日¥3.500(予約受付中)
横浜市中区住吉町6-72 B1

その他のスケジュールはこちら

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2016年09月06日

自分と他人を比較しないことは、精神的な檻からの解放だ

自分と他人を比較しないことは、精神的な檻からの解放だ。

あいつより才能があるとかないとか、頭がいいとか悪いとか、金を稼いでるとかいないとか。凡庸な精神はコンプレックスで一杯だ。嫉妬と終わりのない競争は進化を生むだろうか。自己の成長と開花をもたらすのは愛ではないだろうか。

俺はもう何十年も前に自分と他人を比較することを止めた。だが、若い頃は自分が他人より優れていることを証明しようと必死になっていたと思う。心理的な比較は幼い頃から親や学校によって埋め込まれた強固な条件付けなので、呪縛を解くのは簡単なことではないだろう。自分自身に納得できるまでは。

誰かと自分を比較しない時、自分は我が家に帰ってくつろいでいるようなものだ。比較は優越感と劣等感をもたらす。その二つは同じコインの裏表だ。どちらか片方では存在しない。優越感はその場しのぎの満足を与えるかもしれない。だが他人の優越感が美しく見えることはない。劣等感もまた。

どうしたらいいかって?自分が何かできることを、他者との比較ではなくて、自分自身に証明できればいいんじゃないかな。そして自分を認めてあげればいい。自尊心、ということかもしれない。

幼児期の条件付けや、学校による恫喝で、僕らは他人より優れていることを証明しなければ、人間として価値がないかのように訓練されてきた。あるがままでいいんだと育てられた子供は稀だろう。その背後にあるのは愛情への欲求と、愛を失うことの恐怖だ。だが人は優れているから愛されるわけじゃないんだよ。

あなたは強いもの、優秀なもの、美人やお金持ちを愛すかもしれない。だが、弱いもの、貧しいもの、不幸なものから目を離せなくなる人もいる。この人には自分が必要なんだと思うかもしれない。愛は銀行ゲームじゃない。かけがえのないもの、それは比較の中にはないものだ。

【ライブ スケジュール】

9/9(金)open19:30 start20:00
綾瀬 ライブカフェ CHESS(03-5697-6770)
佐藤龍一ワンマン ¥2,500(1D付)
足立区綾瀬4-1-11

9/10(土)open19:00 start19:30
京成大久保 ワルツ(0474-72-4041)
出演:加奈崎芳太郎・佐藤龍一 ¥2,000+オーダー
習志野市泉町2-1-33

9/11(日)open18:00 start18:30
相模大野 アコパ(070-5070-7079)
ゲスト:佐藤龍一 ¥2,000+オーダー
相模大野5-27-4 和興ビル2F

9/15(木)open18:30 start19:30
横浜(関内/馬車道) パラダイスカフェ(045-228-1668)
【ブルージー・ナイト】 佐藤龍一・生田敬太郎
前売・予約¥3,000(当日¥3.500)
横浜市中区住吉町6−72シャンローゼ関内B1

10/8(土)18:30open19:00start
春日部ライブスペース和音(080-3341-6908)
ゲスト出演 ¥1,500(1D付)
埼玉県春日部市中央1-14-21
春日部駅西口徒歩1分、イトーヨーカ堂近く焼肉しずる3階

10/14(金)open19:30 start20:00
綾瀬 ライブカフェ CHESS(03-5697-6770)
佐藤龍一ワンマン ¥2,500(1D付)
足立区綾瀬4-1-11

10/15(土)open18:30 start19:00
館山 ライブなかむらや
生田敬太郎・佐藤龍一  OA:逢坂理恵・茶柱吾朗
千葉県館山市北条685
バイパス沿い、カラオケブリス2F奥

10/16(日)open18:30 start19:00
館山 アーリーハウス
生田敬太郎・佐藤龍一 OA:逢坂理恵・網代芳明
外房黒潮ライン(国道128)沿い ローソン山本店裏手
入場無料 飲食持ち込みOK

10/18(火)open18:30 start19:00
木更津 ハッピーハッピー(090-2415-1310)
生田敬太郎・佐藤龍一 OA:逢坂理恵・えむじぃ
千葉県木更津市太田1-4-1
料金詳細未定

10/23(日)open19:00 start19:30
国分寺 giee(042-326-0770)
佐藤龍一・工藤桂&マノヴァイブ
¥2,500円+ドリンク
国分寺市本町2-3-9 三幸ビルB1

10/28(金)open19:00 start19:30
東中野MusicBar じみへん(090-9242-6183)
佐藤龍一ワンマン 投げ銭+オーダー
中野区東中野1-14-16 HOKOTA BLD.

10/30(日)open13:00 start13:30
新宿歌舞伎町 Golden Egg(03-3203-0405)
【Booking Day】出演5組(出番は15:50頃)
\1,000+1drink
東京都新宿区歌舞伎町1-16-10 第27東京ビル B2F

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2016年08月30日

ギターを始めて50年経った、と浦島太郎は言った。

ギターを始めて50年経った、と浦島太郎は言った。浦島は竜宮城に行ったっきり帰ってこない。亀は空車で返した。

ギターを始めたのは中学1年の時だった。「キングコング対ゴジラ」が見たくておじさんに連れて行ってもらった正月の船橋東宝。同時上映が加山雄三の「エレキの若大将」だった。衝撃の出会いだった。すぐにバンドを組んでテケテケ始めた。一本の映画が人生を変えた。

中学の時も高校の時も自分よりギターうまい奴は常にいたけど、みんなやめていった。才能があっても自分よりずっと優れた者と出会って、自分に見切りをつけてやめちゃう奴は多い。10年付き合えば10年分、20年付き合えば20年分、いいことあるんだけどな。他人との比較が全てをダメにするんだ。

やめる動機は進学だったり、就職だったり、結婚だったり、子供ができたことかもしれない。もっといいこと、楽しいことを見つけたのかもしれない。何かのためにやむなく封印することもあるだろう。なんにせよ、大概の人はどこかで角を曲がる。

音楽始める時は、モテたい、目立ちたい、憧れとか、動機はなんでもいいんだけど、すぐに音楽そのものの面白さに目覚めるようになる。ところがちょっとできるようになると、デビューしたい、プロになりたいと思い始め、音楽がその為の手段に成り下がる。で、それが叶わないと辞めちゃうわけだ。

俺が止めなかったのは、出合頭の「ラブ・アフェア」が今でも続いているからだけど、運よく20歳でデビューできたということもあったかもしれない。それでも、食える時も食えない時も、そこから離れようとは思わなかった。ギターにしがみつくようにして生きてきた。今まで音楽にどれだけ助けられたことかと思う。

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好きなことを追求するのを英語のスラングで「dig=掘る」という。

色んなことに挑戦して、いくつも穴を掘ってみるのはいいことだと思う。穴を掘っては場所を変え、また新しい穴を掘る。これか、それか。頑張っていくつもの穴を掘ったら、どこを掘るかじゃなくて深さの問題だということに気がつくかもしれない。あらゆる穴は地球の中心に向かっているのだもの。

例えば10年音楽やって、10年絵を描いて、それから10年小説を書いたとしても(技術的なものは別として)核の部分で30年を通して深まってゆくものがある。それらは、同じひとつのものが違う次元で結晶したものだからだ。

これは村上龍が言ったことだけど、どんなことであれ
(1)自分の好きなことで
(2)それで生活を支えられて
(3)それを通して成長できるような何か。
それを見つけることができたら、その人は幸福と言えるんじゃないかと。俺もそう思う。簡単なことではないけれどね。挑戦する価値はある。

何かを集めたり、ゲームをやったり、アニメを見たり、アイドルを追いかけたり…。趣味は幸福論の一つかもしれない。しかし、もし自分の好きなことが誰かの役に立ったり、ひとを楽しませたりすることができるなら、それは仕事になる可能性を秘めている。そのためにはクリエイティブな要素が必要だろう。

働くというのは、はた(他)をらく(楽)にすることだ、と言う。音楽で言うなら、お客さんに楽しんでもらってお金をいただく。娯楽的な楽しみでなくてもいいけど、そこで自分が何を提供できるのか。それが仕事ということで、趣味とは明らかに違う。趣味の音楽を否定しているわけではないですよ。

好きなことというと趣味を思い浮かべるんだろうけど、車の運転が好きとか、花に水やるのが好きとか、洋服を選ぶのが好き、接客が好き、料理が好き、単純なことでいい。どんな仕事も続ければそれなりの奥深い道があると思う。自分を喜ばすことより他人を喜ばすことのほうが楽しいかもしれないよ。

俺はクリエイティブなことが好きだ。作詞や作曲もゼロから世界を生み出す、クリエイティブの最たるものだけど、実はクリエイティブって何をやるかじゃなくて、創造的な姿勢のことなんだ。どんな仕事でもクリエイティブにやる方法を探す。そうできないと俺にとってはひたすら苦痛なんだ。

ところで今、乙姫ちゃんからプレゼントしてもらった玉手箱開けたら、白い変なケムリ出てきたんだけど、ちょっと吸ってみる?いや、やめておこう。竜宮の50年がパーになる。

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(7月に完成予定だったアルバム制作、大幅に遅れています。ぺこぺこ。鋭意制作中なう)

【ライブ スケジュール】

9/9(金)open19:30 start20:00
綾瀬 ライブカフェ CHESS(03-5697-6770)
佐藤龍一ワンマン ¥2,500(1D付)
足立区綾瀬4-1-11

9/10(土)open19:00 start19:30
京成大久保 ワルツ(0474-72-4041)
出演:加奈崎芳太郎・佐藤龍一 ¥2,000+オーダー
習志野市泉町2-1-33

9/11(日)open18:00 start18:30
相模大野 アコパ(070-5070-7079)
ゲスト:佐藤龍一 ¥2,000+オーダー
相模大野5-27-4 和興ビル2F

9/15(木)open18:30 start19:30
横浜(関内/馬車道) パラダイスカフェ(045-228-1668)
【ブルージー・ナイト】 佐藤龍一・生田敬太郎
前売・予約¥3,000(当日¥3.500)
横浜市中区住吉町6−72シャンローゼ関内B1

10/8(土)18:30open19:00start
春日部ライブスペース和音(080-3341-6908)
ゲスト出演 ¥1,500(1D付)
埼玉県春日部市中央1-14-21
春日部駅西口徒歩1分、イトーヨーカ堂近く焼肉しずる3階

10/14(金)open19:30 start20:00
綾瀬 ライブカフェ CHESS(03-5697-6770)
佐藤龍一ワンマン ¥2,500(1D付)
足立区綾瀬4-1-11

10/15(土)open18:30 start19:00
館山 ライブなかむらや
生田敬太郎・佐藤龍一  OA:逢坂理恵・茶柱吾朗
千葉県館山市北条685
バイパス沿い、カラオケブリス2F奥

10/16(日)open18:30 start19:00
館山 アーリーハウス
生田敬太郎・佐藤龍一 OA:逢坂理恵・網代芳明
外房黒潮ライン(国道128)沿い ローソン山本店裏手
入場無料 飲食持ち込みOK

10/18(火)open18:30 start19:00
木更津 ハッピーハッピー(090-2415-1310)
生田敬太郎・佐藤龍一 OA:逢坂理恵・えむじぃ
千葉県木更津市太田1-4-1
料金詳細未定

10/23(日)open19:00 start19:30
国分寺 giee(042-326-0770)
佐藤龍一・工藤桂&マノヴァイブ
¥2,500円+ドリンク
国分寺市本町2-3-9 三幸ビルB1

10/28(金)open19:00 start19:30
東中野MusicBar じみへん(090-9242-6183)
佐藤龍一ワンマン 投げ銭+オーダー
中野区東中野1-14-16 HOKOTA BLD.

10/30(日)open13:00 start13:30
新宿歌舞伎町 Golden Egg(03-3203-0405)
【Booking Day】出演5組(出番は15:50頃)
\1,000+1drink
東京都新宿区歌舞伎町1-16-10 第27東京ビル B2F

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唄の市2016より「天使が空から降ってきた」



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2016年04月11日

言葉はたかだか、宇宙のオナラだ

ぼーっとしている状態は、ものを考えていないのではなく、とりとめもない断片的な思考でいっぱいになっている状態である。ものを考えないことの凄さというのは、思考でいっぱいになっている精神には理解できない。

4月8日(金)

綾瀬CHESSにて月例のワンマンライブ。先日訳したボブ・ディラン「Blowin' In The Wind / 風に吹かれて」を歌ってみた。歌詞はこちら。この日の動画も貼っておきました。
その答えは ああ友達よ 風に吹かれている

同日のライブからもう1曲、「骨」。この曲は現在制作中の新しいアルバムに収録している。



この日は風邪声だったのだが、ライブが終る頃には風邪はふっとんでいた。風に吹かれて消えてったのかもしれない。最近では珍しく前回のライブから3週間空いた。その間ずっと歌の録音や歌い方について研究していたせいか、この日はよく声が出ていた。

4月9日(土)

「‎ラテン系江戸仕草‬」というものについて考えてみた。
・宵越しの金は持たねえ
・江戸っ子だってね、寿司食いねえ
・火事と喧嘩は江戸の花
・三千世界のカラスを殺し、ぬしと朝寝がしてみたい
・浅草サンバカーニバル

わが人生について個人的感想を述べれば、収入が何倍あろうが、何分の一であろうが、幸福の絶対値は変わらないかったように思う。貧乏にはハッスルするエネルギーがボーナスとして付き、有り余る金があれば虚無が顔を出す。成功は腐敗の温床だ。どちらも幸福で不幸だ。価値は他にあると気付く。そこからじゃねえのか?

貧乏すぎると気力もなくなるという。そうかもしれない。他人のことはわからない。貧乏は俺の古い友達だが、それで気力を失ったことはない。貧乏で気力を失くす人が、金持ちになったら気力充実してやっていけるのだろうか。

これは社会制度の問題ではないし、カネの御利益を否定しているわけでもない。貧乏と不幸は全く別の事だと俺は思う。

貧乏には貧乏の、金持ちには金持ちの思想なり哲学なりがあって、どちらも当事者にとって真実なのだろう。両方を経験できたら一番いい。片面だけではなく両面を知ることになる。

4月11日(月)

現実の世界には、話に直接関係のない人や風景、脈絡のない発言、重要でない出来事がいっぱいあって、その中で自分のストーリーが組み立てられる。そのノイズ的な部分がリアリティに大きく関わってると思うのね。つまらないと思う歌は、そこがすっぽり欠落している。誰かの結論に興味があるのではなく、そう思う(感じる)ようになった経緯の中に何かがあると思うのです。

わかりきったことを歌っても、面白くもなんともないので、自分にもよくわからないことを歌ったりします。これはどうよって感じ。わかってることでも、わからないふりして歌ったりします。文章の書き込みもそんなところがある。

言葉は沈黙より遠くへは行けない。言葉はたかだか、宇宙のオナラだ。

神は言われた。 「光あれ」こうして光があった。 神は光を見て善しとされた。 神は光と闇を分け、光を昼と名づけ、闇を夜とされた。(創世記)

「神」もまた言葉。

意味は役割を終えて無意味へと飲み込まれ、僕らは名札を外して永遠と一つになる。(万有引力の法則/佐藤龍一)

あなたから(私から)言葉を差し引いたら、あなたは(私は)結局のところなんなのか。

言葉のない場所で命が生まれ、言葉のない場所で愛が花開く。

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まるで椿のように大輪の花を咲かせたチューリップのリッちゃん。左がおばあさんになったチューちゃん。

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【ライブ告知】

4/16(土)open18:30 start19:00
娯楽酒家 La stanza(046-277-7322)
「弦楽茶屋vol.74」
出演:佐藤龍一・Martin古池
大和市南林間 1-10-17
小田急江ノ島線南林間西口徒歩3分
2000円+1D

4/28(木/休前日) open19:00 start19:30
東中野 Music Bar Cafe じみへん(090-9242-6183)
生田敬太郎・佐藤龍一
中野区東中野1-46-11 HKOTA BLD.
投げ銭+オーダー

4/30(土)open19:00 start19:30
京成大久保 ワルツ(0474-72-4041)
生田敬太郎・佐藤龍一
習志野市泉町2-1-33
¥2,500+オーダー

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2016年04月07日

楽器は音楽という抽象的な海に漕ぎ出すボートになる

4月6日(水)

友達が「黒人はみんな歌が上手い」っていうから、「いや、歌の下手な黒人もいっぱいいるよ。見たことがないだけだよ」っていった。踊れない黒人も、リズム感の悪いブラジル人もいる。眼鏡かけてない日本人がいるように。

今はパソコンがあるから楽器を弾けなくても簡単に音楽が作れますと、楽器屋やソフトメーカーや専門学校がいう。それは半分本当で半分は嘘。趣味でやる分にはいいけど、楽器が弾けない職業作曲家など見たことがない。作曲能力はある程度演奏能力に比例すると思う。楽器は音楽という抽象的な海に漕ぎ出すボートになる。

自分の楽器経験は(たいしたことないけど)ギターは中一から始めて、今年で50年になる。中学の時にブラスバンドで管楽器に触れた。トランペット、ホルン、フルートなど。譜面の読み方もそこで覚えた。ベースや打楽器はバンド経験で。キーボードは自己流。ハモニカは得意。基本は全部独学です。

ギターは続けててほんとうに良かったと思う。どれだけ助けられたかわからない。なにか別のことをこれから50年続けるなんて事は不可能だし。10年、20年続けると見えてくる景色ってものがある。それはきっとどのジャンルにでも言えることだろう。そういうものに出会えたのは幸福なことだった。

今制作中のアルバムのベースパートは打ち込み(サンプラーのプログラミング)になっているのだが、試聴した友人に「生で弾いたら」という御言葉をいただいて、きょうは久しぶりにベースを弾いてみた。自分の打ち込みのレベルに、自分の手弾きのベースが全然及ばないので、どうしようか迷ったあげく、寝ることにする。

4月7日(木)

ラヴィ・シャンカールの誕生日だからインド古典音楽の話する。インドのド・レ・ミはサ・リ・ガ・マ・パ・ダ・ニ・サっていうんだけど、演奏の最初にビローンビローンってチューニングみたいにひとつの音をならすよね。あれでドの神様を招聘する。それから次の音と移っていって、音階分の神様が座ったら、あとは神様が演奏するっていうんだ。

ラヴィ・シャンカールにはシタール奏者のアヌーシュカ・シャンカルと、ジャズ歌手のノラ・ジョーンズという母親の違う二人の天才的な娘がいる。どちらも60歳前後で授かった子らしい。ラヴィ・シャンカールと組んでタブラを叩いていたアラ・ラカの息子ザキール・フセインは、ジョン・マクラフリンとのシャクティや、ビル・ラズウェルとのタブラ・ビート・サイエンス等でも知られる当代一のタブラ・プレーヤーだ。

ザキール・フセインのテクニックで、一拍を7分割して(七連符)その8拍目(1+1/7)を叩くことで、一小節の中に架空の7拍子を作り出し、7拍子のソロをはじめるというのがある。リズムの上に別のリズム。それをカウント取りながら聴いているインド人も凄い。

マイルス・ディビスの演奏を解析した友人の話によれば、マイルスはあるキーでアドリブをやってて、突然ひとりだけ単三度上に転調してソロを続け、さらに三度上に転調して戻って来たという。コードの上に別の3和音を乗っける「アッパー・ストラクチャー・トライアド」ってのがあるけれど。スケール・オン・スケールって言ったらいいのかな。めちゃくちゃに聴こえる緻密なテクニック。

テクニックがすべてじゃないけど、引出しではあるね。豊富な資源を贅沢に使うか、少ない資源を有効に使うか。お金の話みたいだね。

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ボブ・ディラン「メランコリー・ムード」。フランク・シナトラのカバーだそうだ。1分以上あるイントロ、めちゃそそる。歌も渋くていい感じ。アルバム『Fallen Angels』は海外で5月20日発売。楽しみになった。



寝不足が続いて、風邪をひいたらしい。咳が出るので、風邪薬を飲んで午後3時過ぎまで寝た。窓の外は薄暗い空、湿った空気。散り始めたとはいえ満開の桜は幻想的で非現実的な感じでそこに立っている。「樹は立ったまま眠っている」。チューリップのチューちゃんは花を落とした。球根の為には首を落とした方がいいと言われたが、俺にはとてもそんなことはできない。立ち枯れのままにしておこう。

インドのゴアにいる友人からインスタントメッセージで「朝泳いだ。ツーリストがいなくなっていい感じだ」。インドはモンスーンが近い。猛暑の季節だ。そろそろ北に逃げないと死ぬぞ。

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【本日のチューリップ三姉妹】枯れてしまったチューちゃん(中央)に変わって次女リッちゃん(右)が白い花を咲かせました。左は開店準備中の末っ子プーちゃん。

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【ライブ告知】

4/16(土)open18:30 start19:00
娯楽酒家 La stanza(046-277-7322)
「弦楽茶屋vol.74」
出演:佐藤龍一・Martin古池
大和市南林間 1-10-17
小田急江ノ島線南林間西口徒歩3分
2000円+1D

4/28(木/休前日) open19:00 start19:30
東中野 Music Bar Cafe じみへん(090-9242-6183)
生田敬太郎・佐藤龍一
中野区東中野1-46-11 HKOTA BLD.
投げ銭+オーダー

4/30(土)open19:00 start19:30
京成大久保 ワルツ(0474-72-4041)
生田敬太郎・佐藤龍一
習志野市泉町2-1-33
¥2,500+オーダー

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