2006年08月

2006年08月28日

21年目

ふらっと入った会社の駅前の本屋さん。5分もたたないのに、ふと立ち止まり見つけた本。そう、どうしてもこの本に目がいってしまった。本手記、みたいなのは読まないようにしています。そうでないと、ありとあらゆるものが出ている中、次々と読んでしまいそうだから。なのに。なぜかこの本だけは別みたいに思えた。はっとしました。これは...!!即買いました。
そう。あの21年前の日航機事故で亡くなった、元宝塚で私の出身高校に在籍していたこともある、女優の北原遥子さんのお母さんが書いた手記。
みなさんはあの日を覚えていますか?

私は大学1年生の夏休み。外出先から戻り、飛行機が行方不明になっているというニュースに釘付けでした。ずっと夜中までニュースを見ていた。思い出したのですが、なぜそんなに不安だったかというと、前の年の同じ頃父が欧州出張へ行き、日航機での帰路、飛行機が故障したので、帰れないとドイツから電話があり、心配で高熱が出て(浪人中なのに勉強どころでなくなった)夢の中でJALのマークの飛行機が墜落するのをみていたからです。まさか夢に中のことが起こってしまうなんて。ショックでした。

翌日祖父の新盆でいわき市へ向う上野駅前で、「生存者がいた」という号外をもらいました。でもほんのわずかの人だけで、残りの520人は...

お盆が終わり、人手がないからと、高校近く喫茶店に臨時でバイトをしていると、顔を知った高校の先生が、ひょこっとごはんを食べに来たのです。うーん、行きだか帰りだか忘れちゃいましたが、飛行機事故で亡くなった、その女優さんは教え子だったそうで、今日はお葬式なんだよ、と教えてくださって。先生は行かれたようです。

あれから21年。24歳だった彼女は生きていたら45歳。黒木瞳とライバルだったから、彼女のようにたくさんの人から注目されるような美しい女優さんになっていただろうなぁ。

彼女のお母さんの中で、「時間」は止まっているのだなぁと思う。彼女はお母さんの中で、そして家族の中で24歳のまま。けれど止まっている時間の中で流れていくものもあって、お母さんというのは、ちゃんとちゃんとそれを乗り越えて生きている。

親しい人が亡くなったとき、身近な人間が亡くなったとき、いつか時間が解決するというけれど、この本を読んで、それはないんだなぁーと思いました。人を癒すのは時間ではなく、現実をしっかりと受け止めて、その人の分まで生きていくことかもしれない。心の奥底で納得はできなくても。

私は身近な人間が亡くなったことがないから、わからないことがたくさんある。

大切な人を亡くしたくはない。大切な人を亡くさないように、できることは何でもしたい。けれど。もしものことがあった時にきっと彼女のお母さんにように、時間を止めながらも、流れていくものの中で生きていくことができるのだろうか、とふと考えさせられました。

それにしても。またアメリカで飛行機事故があったとか。飛行機事故だけでなく、飲酒運転の車の事故もそうです。教訓、って活かすことはできないのでしょうか?

そう。あの時の父の飛行機は確か羽の部分が良くなかったらしかったのですが、「ドイツ人の気質なのか、直すまでは絶対に飛ばせないと言ってるそうだから、大丈夫。」と父は電話で言い、そして無事帰宅しました。そのような気持ちが、技師なのだか会社なのだかわからないけれど、あの123便に対してもあったらと、21年たったいまでも私は思います。



mipo_rosa at 23:55|PermalinkComments(0)TrackBack(0) mind 
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