グラン・トリノ
そこにいるのは‘等身大のイーストウッド’か・・・
79歳・・まだまだ映画を撮り続けて欲しいものです。


長い年月に渡りフォード社を勤めあげ、妻には先立たれた孤独な老人。
頑固さゆえ息子やその嫁、孫たちにも煙たがられ、近隣とも孤立している・・
住み慣れた我が家でゆったりと時を感じ、‘古き良き時代’の象徴なのか、
愛車‘グラン・トリノ’をこの上なく愛する。。
そんな老人ウォルトの根底には、かつて朝鮮戦争で虐殺を行ったことでの自責の念が。
この作品の中には「過去の戦争問題」「家族との関係」「異民族への差別・偏見」「アメリカの銃社会」「暴行」など、
アメリカらしい社会的な問題を、皮肉やいぶし銀のようなユーモアを含めて描かれている。
そう、まったりとも・・深くえぐられる様な感覚でもあるのです。

隣人タオとスーとの日々信頼関係を深めていく様子、
床屋のイタリア人店主との気の利いた会話、
真面目で心優しい教会の神父・・・
ヒューマンドラマとしても見ごたえは十分ありです。

ウォルトが自ら決断した‘決着’は本当に‘呪縛’を解き放ったのだろうか・・・
少なくとも‘彼自身’はと願いたい。