2010年1月11日。
フランスの映画作家エリック・ロメールが逝去されました。

享年89歳。言わずと知れたヌーヴェルヴァーグの大巨匠。

思いつくままに『海辺のポーリーヌ』『モード家の一夜』『満月の夜』『緑の光線』『木と市長と文化会館/または七つの偶然』『クレールの膝』、あるいは『聖杯伝説』『O侯爵夫人』、はたまた『獅子座』……。挙げていけばキリがない、素晴らしい作品ばかりです。

昨年日本公開された、最新作にして遺作の『我が至上の愛〜アストレとセラドン』。あそこに見られたのは、まさに老齢ゆえに獲得できる若々しさでした。その若さは、今回の死の報せを余計哀しいものにします。

インターネットを検索すると、本国では著名な方々がコメントを寄せています。

あの憎きサルコジ大統領はじめ(「彼が創り出した〈ロメール的スタイル〉は、その死後も生き残るだろう」)、さまざまな政治家たちも一斉に声明を出したようです。

そして『飛行士の妻』『緑の光線』をはじめ複数のロメール作品に出演した女優マリー・リヴィエールは、こう証言しています。

「最期の数日間でも、彼はまだ紙と鉛筆をねだり、ホンを書こうとしていました」。

また「未来の巨匠たち」にも参加していただく濱口竜介監督は、ロメール監督からの強い影響を公言しています。

ひとりの巨匠が去り、そして新たな巨匠が生まれる。

2010年1月がそんな機会になれば良いと思います。

心からの追悼を、エリック・ロメール監督へ。