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佐藤央

本日16h40より、佐藤央『結婚学入門(新婚篇)』がついに上映!

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(写真は、佐藤央『結婚学入門(新婚篇)より』)

みなさま、おまたせいたしました!

佐藤監督の新作『結婚学入門(新婚篇)』のスチル写真の公開です!

前作に引き続き、汐見ゆかりさん、スズキジュンペイさんほか、杉山彦々さん、小田豊さんなどなどが出演なされています。

上映前に、佐藤監督によるご挨拶もありますよ〜。

一部、北仲スクールでも撮影が行われておりましたが、

始終なごやかな雰囲気でございました。

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以前掲載いたしましたが、もう一度作品情報を掲載いたします。

『結婚学入門(新婚篇)』※最新作
監督:佐藤央
脚本:チームナム(高木幹也、佐藤央)
撮影・照明:四宮秀俊
音楽:長嶌寛幸
出演:汐見ゆかり、スズキジュンペイ、小野ゆり子、杉山彦々、竹厚綾、柴嶺亮、アプリ、天光眞弓、小田豊

あらすじ
カ ツラ会社で働く新婚夫婦。新婚旅行を前日に控えた彼らだが、突然部長の命令により、自社の新型カツラを売り込むべく、長官も出席するカツラシンポジウム に乗り込む。だがそこにはライバル会社のふたりも同じ目的でやって来ており……。『結婚学入門』三部作の第二作目となる今作は、前作よりもよりソフィス ティケイティッドで、よりドタバタな傑作コメディに仕上がった。本映画祭のための撮り下ろし作品。ワールド・プレミア上映。
2010年/DV/31分(仮)※作品の長さはチラシ掲載情報から変更となりました。

佐藤 央(さとう・ひさし)
1978 年生れ。法政大学卒業後、映画美学校に入学。修了制作作品『女たち』の他、成瀬巳喜男のキャメラマンとして知られる玉井正夫のドキュメンタリー『キャメラ マン 玉井正夫』も監督。また冨永昌敬監督との共作『シャーリーの好色人生と転落人生』(『好色人生』担当)が劇場公開され注目を集めた。本特集では最新作『結 婚学入門(新婚篇)』を本邦初上映。

* * *

本日は、佐藤監督、大谷能生さんをお迎えしてのトークショー。

そして、トークの後、佐藤監督の選んだハワード・ホークス『ヒズ・ガール・フライデー』の上映という、なんとも豪華な一日になっております。

黄金町でお待ちしております!

http://www.mirai-kyosho.kitanaka-school.net/program/index.html

佐藤央『結婚学入門(恋愛編)』|結城秀勇

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(*写真は、佐藤央『結婚学入門(恋愛篇)』)

本日、ついに初上映となる新作『結婚学入門(新婚篇)』の佐藤央監督。

佐藤監督の映画について、雑誌「nobody」の編集長・結城秀勇さんより、ご寄稿いただきました。

佐藤監督の「結婚学入門」は、3部作を予定しておられるそうで、「恋愛篇」がその第1作目にあたります。

新作「新婚篇」を見る前に、ぜひとも「恋愛篇」を見ておきたいものですねえ。


* * *

佐藤央『結婚学入門(恋愛編)』

「マネキンがなきゃ、どうしようもないじゃない!」……。いったい彼らは、マネキンを用いて「どうしよう」と思っているのか。講習会……? 新作カツラ……? 断片的な情報をつなぎ合わせてもいっこうに見えてこない。だが勘違いしてはいけない。マネキンは不在の中心たるマクガフィンなどでは決してないのだ。ほらあなたも確かに見たでしょう、建物の薄暗い隅っこに置き去りにされたマネキンを。僕も見ました。マネキンはある。だからこそ、いまここにないだけで、あることはあるマネキンのポジションを巡っての交換劇を、笑いもこらえずに見守ることができるのである。

『結婚学入門(恋愛編)』と題されたこの作品には、結婚そのものは週末に控えた友人の結婚式として会話の端に上るだけだ。だがホテルとマネキンという組み合わせはどうも結婚式を連想させる。ホテルの式場で、片隅にウェディングドレスをまとったマネキンが据えられた結婚式に参列したことなどないにもかかわらず。いや気づかなかっただけで、あの時がそうだったのかも。花嫁だったと思っていたアレは実は……。居並ぶ人々をそこにつなぎ止めておく口実にすぎなかったのかもしれない。

この作品のマネキンもまた、放っておけば散り散りになってしまう二組のカップルをつなぎ止め、内に秘めたる交換可能性を発揮して、様々な交差を導き出す。右手に持ったタバコを口の左端にくわえ、次いで左手に持ったタバコを口の右端にくわえる、あの杉山彦々の仕草の素晴らしきなめらかさをもって、混乱を装った秩序が18分を支配する。


結城秀勇(ゆうき・ひでたけ)

1980年生まれ。雑誌「nobody」編集長。

* * *

14時からの三宅唱作品の上映に続き、

佐藤央監督作品は、以下のスケジュールでの上映となります。

15h00 『女たち』『不安』『結婚学入門(恋愛篇)』
16h40 『シャーリーの好色人生』『結婚学入門(新婚篇)』
18h10 トーク 佐藤央×大谷能生(音楽家、批評家)
19h30 この1本 ハワード・ホークス『ヒズ・ガール・フライデー』

http://www.mirai-kyosho.kitanaka-school.net/program/index.html

佐藤 央(さとう・ひさし)

1978 年生れ。法政大学卒業後、映画美学校に入学。修了制作作品『女たち』の他、成瀬巳喜男のキャメラマンとして知られる玉井正夫のドキュメンタリー『キャメラ マン 玉井正夫』も監督。また冨永昌敬監督との共作『シャーリーの好色人生と転落人生』(『好色人生』担当)が劇場公開され注目を集めた。本特集では最新作『結 婚学入門(新婚篇)』を本邦初上映。

http://www.mirai-kyosho.kitanaka-school.net/films/satomiya.html

佐藤央監督『結婚学入門(新婚篇)』最新情報!

4日後1月28日(木)に上映される佐藤央監督。

ワールド・プレミア上映最新作となる『結婚学入門(新婚篇)』の最新情報が明らかになりました!


『結婚学入門(新婚篇)』※最新作
2010年/DV/31分(仮)※作品の長さはチラシ掲載情報から変更となりました。

監督:佐藤央
脚本:チームナム(高木幹也、佐藤央)
撮影・照明:四宮秀俊
音楽:長嶌寛幸
出演:汐見ゆかり、スズキジュンペイ、小野ゆり子、杉山彦々、竹厚綾、柴嶺亮、アプリ、天光眞弓、小田豊

あらすじ
カツラ会社で働く新婚夫婦。新婚旅行を前日に控えた彼らだが、突然部長の命令により、自社の新型カツラを売り込むべく、長官も出席するカツラシンポジウム に乗り込む。だがそこにはライバル会社のふたりも同じ目的でやって来ており……。『結婚学入門』三部作の第二作目となる今作は、前作よりもよりソフィス ティケイティッドで、よりドタバタな傑作コメディに仕上がった。本映画祭のための撮り下ろし作品。ワールド・プレミア上映。


早く作品画像が見たい!というあなた。

お待ちください。

週明けにはとっておきの素敵な写真をこちらでアップします!


* * *

佐藤央監督の映画は、1月28日(木)に上映いたします。
15時より、『女たち』(2005年)、『不安』(2007年)、『結婚学入門(恋愛篇)』(2009年)。
16時40より、『シャーリーの好色人生』(2008年)につづいて、最新作『結婚学入門(新婚篇)』を上映いたします。『結婚学入門(恋愛篇)』に続く、「結婚学入門」3部作の2作目にあたります。
また、18時10より、大谷能生(音楽家、批評家)との対談。
19時30分より、佐藤監督の選ぶ「この1本」として、ハワード・ホークス『ヒズ・ガール・フライデー』を上映します。
http://www.mirai-kyosho.kitanaka-school.net/program/index.html

佐藤 央(さとう・ひさし)

1978 年生れ。法政大学卒業後、映画美学校に入学。修了制作作品『女たち』の他、成瀬巳喜男のキャメラマンとして知られる玉井正夫のドキュメンタリー『キャメラ マン 玉井正夫』も監督。また冨永昌敬監督との共作『シャーリーの好色人生と転落人生』(『好色人生』担当)が劇場公開され注目を集めた。本特集では最新作『結 婚学入門(新婚篇)』を本邦初上映。

http://www.mirai-kyosho.kitanaka-school.net/films/satomiya.html

新古典主義者、佐藤央|三浦哲哉

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(*写真は、佐藤央『不安』より)

「flowerwild」編集委員・三浦哲哉さんより、ご寄稿いただきました。

佐藤監督とも親交のある三浦さんによる、佐藤央論。

短いながらも、内容の凝縮された、すばらしいテキストです。

ちなみに、佐藤監督は、本特集が初上映となる、新作『結婚学入門(新婚篇)』をただいま準備中です。

『シャーリーの好色人生と転落人生』公式ブログにて、作業日誌が更新されています。

こちらもあわせて、お読み下さい。

http://blog.livedoor.jp/shirley666/

* * *

新古典主義者、佐藤央


映画に新古典主義というものがあるとすれば、いま若手映画作家で随一の新古典主義者が佐藤央だと思う。終わりかけた夏の海辺、夕陽で照らされた古屋敷のなかで、生き残った者たちが死んだ者たちを召還すべく儀式めいた台詞を響かせる。佐藤の映画は、そうした時代錯誤的な舞台装置で観客に目眩いを起こさせるべく建築されている。「建築」と述べたが、佐藤の映画は、どこかこの言葉が似合う側面を持っている。

佐藤のフィルモグラフィーには、成瀬巳喜男の作品で知られる玉井正夫についての『キャメラマン 玉井正夫』(2005年)がある。彼にこの題材を選ばせたのも「建築」への志向ではないか。家屋と、そのなかの障子や戸、そして登場人物の動きと、視線と、発話とを、繊細かつ堅固な構造体へと建築してゆくこと。佐藤の関心事は、たぶん目の前の素材へ感覚的に密着することよりも、そのようなキャメラと録音機で作られる構造体を建築することにある。成瀬がそうであるように、映画の構造体は、まさに古代の建築が現代の訪問者の身体を戦慄させるのと同じ仕方で、時代を超えることができる。佐藤の照準はたぶんそこにあり、彼は自分の映画がただ即物的にオモシロかったりタノシかったりする水準を超えたはるか遠くを見つめている。佐藤は、過去の映画群へ回帰し、そこで見定められた客観的な建築性において、未来へと繋ごうとしている。

佐藤の映画で散見されるのは、一見してそっけない文語調の台詞、様々な「枠」の張り出し、初期のアラン・レネを想起させもする入り組んだ時間構造である。それらはおそらく狙い通り、形骸なのだ。観客はその形骸のなかに入り込み、たとえば、いきなりなにものかの視線に射貫かれる。あるいは、暗闇と静寂のなかに追い込まれる。そのような映画的なアフォーダンスの構造体として、佐藤の映画は設計されている。

ちなみに、その新古典主義的な姿勢は、彼が新日本プロレスファンではなく全日本プロレスファンである事実によっても裏打ちされていると言えるだろう。目先のスリルと刺激を与えてきたストロングスタイルではなく、伝統的な美しい型を継承し発展させてきた王道プロレス。過激なリアリズムではなく、優雅なショーマンシップ。もちろん全日本プロレスは過去の遺物である。それを継承しようとしたノアも、昨年、盟主三沢光晴を失った。では後から来てそれを愛してしまった世代はどうすればよいか。「型」を残すこと、それがひとつの回答だ。「型」さえ存続すれば、そこに感覚が充填されることがありえるだろう。新古典主義とはそのような姿勢における未来へのプログラムのことだ。

三浦哲哉(みうら・てつや)
1976年生まれ。映画批評。ウェブサイト「flowerwild」編集委員。現在、サスペンスについて研究中。

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佐藤央監督の映画は、1月28日(木)に上映いたします。
15時より、『女たち』(2005年)、『不安』(2007年)、『結婚学入門(恋愛篇)』(2009年)。
16時40より、『シャーリーの好色人生』(2008年)につづいて、最新作『結婚学入門(新婚篇)』を上映いたします。『結婚学入門(恋愛篇)』に続く、「結婚学入門」3部作の2作目にあたります。
また、18時10より、大谷能生(音楽家、批評家)との対談。
19時30分より、佐藤監督の選ぶ「この1本」として、ハワード・ホークス『ヒズ・ガール・フライデー』を上映します。
http://www.mirai-kyosho.kitanaka-school.net/program/index.html

佐藤 央(さとう・ひさし)
1978 年生れ。法政大学卒業後、映画美学校に入学。修了制作作品『女たち』の他、成瀬巳喜男のキャメラマンとして知られる玉井正夫のドキュメンタリー『キャメラマン 玉井正夫』も監督。また冨永昌敬監督との共作『シャーリーの好色人生と転落人生』(『好色人生』担当)が劇場公開され注目を集めた。本特集では最新作『結婚学入門(新婚篇)』を本邦初上映。

http://www.mirai-kyosho.kitanaka-school.net/films/satomiya.html

佐藤央『シャーリーの好色人生』|渡辺進也

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(*写真は、佐藤央『シャーリーの好色人生』より)

本日も、朝からレビューを掲載してまいります。

佐藤央監督について、『シャーリーの好色人生と転落人生』の東京公開にあたって宣伝を手伝っていらした、渡辺進也さんにご寄稿いただきました。

* * *

『シャーリーの好色人生』を経て

佐藤監督と映画について話をする機会を何度かもたせてもらったことがある。そこで氏はあるひとつの映画をひとつの決定的なショットを根拠に的確に語ってくれてそれは非常に愉快な時間だったのだが、その一方で思わずこちらが身を乗り出してしまうような言葉をぽろっと呟いてみせたりもした。「みんなスタジオ時代の映画をいま作ることは不可能だと言うけど、本当にそうなのかと思ってしまうんだよね?」若干ふてぶてしさを感じさせながらも、眼を輝かせながら発したその言葉、今でも強く印象に残っている。

しかし、ふと呟いた言葉は佐藤監督にとってまさに映画を作るうえでの信念でさえあり、その映画は、氏の愛する落語の世界と同じように、再び、そして改めて現在表れるべきものとなっている。日本家屋を舞台にした『シャーリーの好色人生』がふたりの凸凹コンビの珍道中というまがうことなきエンターテインメントを目指した作品でありながら、そこにはかつて日本映画が持っていたあのリズムを思い起こさせはしないだろうか。畳の部屋を通り抜けよく磨かれた木の廊下を主人公の女の子が通り抜けるそのとき、カメラが人物たちの間へと入り込みそれまであった空間を変えてしまうとき、あるいはラストシーンにおける湖畔でのひとつのカメラ位置の転換が言葉や動作以上にある変化を明確に語るとき。そのとき、エンターテインメントとしてあるそのストーリーの筋はまた新たな説得力をもって語られることとなる。

しかし、この作品以前の『女たち』や『不安』という作品において、絵の額縁であったり鏡という別のフレームを置き、そして登場人物たちがそのフレームといかにして向かい合うかということを問題にしていた点も思い出さずにはいられない。そこではいかにして世界を切り取るのかという思考とともに、スタジオ映画といかにして向かい合うかということの所信表明であったのだと言えば言いすぎだろうか。

『シャーリーの好色人生』というあるひとつの到達点を経て、どうやらまた新たな模索を始めたらしいという話を漏れ聞く。そのフィルモグラフィーを眺めつつ、先の氏の言葉を思い出すとこちらもちょっと心躍らずにはいられないではないか。

渡辺進也(わたなべ・しんや)
1983年生まれ。雑誌「nobody」編集委員。また、『シャーリーの好色人生と転落人生』東京上映の際には宣伝を手伝った。

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佐藤央監督の映画は、1月28日(木)に上映いたします。
16時40より、『シャーリーの好色人生』につづいて、最新作『結婚学入門(新婚篇)』を上映いたします。『結婚学入門(恋愛篇)』に続く、「結婚学入門」3部作の2作目にあたります。
また、18時10より、大谷能生(音楽家、批評家)との対談。
19時30分より、佐藤監督の選ぶ「この1本」として、ハワード・ホークス『ヒズ・ガール・フライデー』を上映します。
http://www.mirai-kyosho.kitanaka-school.net/program/index.html

佐藤 央(さとう・ひさし)
1978年生れ。法政大学卒業後、映画美学校に入学。修了制作作品『女たち』の他、成瀬巳喜男のキャメラマンとして知られる玉井正夫のドキュメンタリー『キャメラマン玉井正夫』も監督。また冨永昌敬監督との共作『シャーリーの好色人生と転落人生』(『好色人生』担当)が劇場公開され注目を集めた。本特集では最新作『結婚学入門(新婚篇)』を本邦初上映。

『シャーリーの好色人生』
中内の姉の家に転がりこんだシャーリーを待っていたのは、女性たちからの誘惑だった。彼が選ぶ女性はいったい誰……?冨永昌敬の「シャーリー」シリーズの一篇で、同監督の『シャーリーの転落人生』とともに公開。「冨永昌敬の独特な世界観をどう演出し、物語を語るかというテーマに正面から取り組んだ作品。この作品から“演出”という概念・技術の在り方が自分のなかで大きく変わりました」(監督談)。2008年水戸短編映像祭特別招待作品。
監督・脚本:佐藤央
脚本:冨永昌敬
撮影・照明:芦澤明子
出演:福津谷兼蔵、夏生さち、中川安奈、小田豊、宮田亜紀、杉山彦々
2008年/DV/44分

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