ワタミグループ会長・渡邉美樹
「夢を語る食事会」

渡邉美樹(わたなべ・みき)
1959年生まれ、神奈川県出身。明治大学商学部卒業。財務や経理を取得するため会計システムの会社に勤めた後、1年間運送会社で働いて独立資金300万円を貯め、84年に(有)渡美商事を設立。経営不振だった「つぼ八」の店を買い取り、FC店オーナーとして起業。 1992年居食屋「和民」を開発。その後、全国的に店舗を増やし、「外食」のほか、「介護」「高齢者向け宅配」「MD」「農業」「環境/メンテナンス」などを手がける。個人としては、学校法人 郁文館夢学園理事長、医療法人 盈進会岸和田盈進会病院理事長、日本経団連理事、公益財団法人School Aid Japan、NPO「みんなの夢をかなえる会」代表理事
新しい一年の計画、みなさんはもう立てられましたか?
「未来の名刺」の最初の一年は、「みんなの夢アワード2010」の開催で幕を閉じました。
そして、新しい一年の始まりにまず行われたのは、渡邉美樹氏が「みんなの夢アワード2010」の最終プレゼンターを招いて語り合う、「夢を語る食事会」。
今回は、その様子をお届けいたします。
あなたにとっての夢とは?
——新宿にある語らい処「坐・和民」新宿大ガード店に集まった、税所さん、鶴岡さん、マサキさん、野口さん、マクレーンさん。
渡邉氏を交えて乾杯した途端、次々に話題が飛び交います。
「あなたにとっての夢とは?」という話題から、会話はどんどんと進んでいきました。
税所さん:僕にとって夢とは、世界の人と一緒に夢を追いかけられる、何よりも楽しいこと!
マクレーンさん:ほんとに、楽しすぎて寝食を忘れてしまう時がありますね。
鶴岡さん:私は、大きい夢の方が小さい夢よりもかないやすいんじゃないかなって思っています。それをかなえられるのは自分しかいない、そんな思いで動くから。
そんな言葉が飛び交うなか、意外な言葉を発したのはマサキさんと野口さんでした。
マサキさん:僕は実は、夢ってなくてもいいんじゃないかなって思うことがあるんです。
野口さん:僕も、おしつけるものではないなと思うことがありますね。
渡邉氏:そうだね、なくてもいい。でも、それでもあったほうが毎日が楽しくなる。自分自身が夢を追いかける人生を楽しんでいるから、“夢っていいよ”って みんなにも伝えたい。僕が「夢」をテーマに色んなことを語るのは、それだけのことかもしれないな。
できない理由なんて、いくらでもあげられる
野口さん:でも、そうやって自分の夢を語り始めた時、“やめといたほうがいいよ”というちょっとネガティブなことを言う人もいるんですよね。アドバイスだ と思うけれど、どういうふうに受けとめればいいかな、と思うこともあるんです。渡邉さんはどう思いますか?
渡邉氏:いるよね、「できないから、やめとけよ」っていう人。ある段階までは聞かなくてもいいんじゃない? できない理由なんて、いくらでもあげられるだろ? 夢を描いたり、実行に移す段階でそれに耳を貸していたら動けなくなってしまう。僕にもそういう人はいたけど、聞かなかったな〜。自分で描いた夢だから、一 般的な意見なんて聞きたくなかったんだよ。それ以上の段階になったら、知識のある人の意見を聞いたりしなきゃいけないけどね。
さらに、以前「失恋のショックに暮れていたころに夢を見つけた」と語っていた税所さんからは意外な質問が。
税所さん:夢をかなえるためには、どんな伴侶を見つければいいんでしょうか?
渡邉氏:おおっと(笑)。僕は、“こういう夢をかなえたい”“そして、その夢を追いかけながら、こういう人と結婚したい”というイメージがあったんです。 やっぱり、社長になると決めていたから、自分のことを理解してくれる人がいいなとかね。そして、家内に出会った時、 “この人だ!”って思ったんだよね。
マサキさん:僕も『青年社長』が大好きで、特に奥様と出会われたシーンが好きなんです。渡邉さんは、恋愛は肉食系なんですか?
渡邉氏:おいおい、なんだ、肉食って!? まるで、恐竜みたいに歩いてるもの片っ端から食べてくみたいじゃないか。そういうのじゃないよ。でも、はっきり 伝えるね、“君は僕と一緒になるべきだ”って(笑)。
そして、話は、5人それぞれのこれからの夢についての話に。
マサキさん:今度は電飾をつけた100人パレードをしようと計画しています。
渡邉氏:おもしろそうだね。ただ大事なのは、それを続けられるモデルを作ることだね。一回の思いつきだったらなくなっちゃうから。どうすればそれを続けて いけるか、それを考えていかないとね。
鶴岡さん:私は今日できることをやろうって。自分が動いて実績をつくって信頼してもらおうって。 税所さん:僕も去年、ひとり合格者を出して実績をつくって信頼が集まったので、今年もそうやって進んで行こうと思います。
渡邉氏:そうだね。一つひとつの現実をどうやって変えていくことができるか。分かってくれない人に対しては実績を作っていくのが大事だから、それが挑戦だよな。
マサキさん:そうやって日々挑戦される渡邉さんのなかには、経営者としての渡邉美樹さんとそうじゃない渡邉美樹さんがいらっしゃるんですか?
渡邉氏:いや、僕は365日ずっとこのままだね。家でもこんな感じ。家族から見ると、「家なんだから、もっと気を抜いてゆっくりすればいいのに」と思われてるみたいだけど、これが僕自身なんだよ。習慣っていうのはすごいものでね、自分の時間をつくって日記を書いたり、そういうことが習慣づいていて、緊張感 を持っているのが日常になっているんだよね。
マクレーンさん:見られている時と見られていない時でも変わらないんですか?
渡邉氏:変わらないんだよね。そもそも、社員が何千人もいれば、ずっと“つくった自分”だけを見せるなんていうことはできないんだよ。今はテレビにも出ているか ら、街でも僕を知っている人がいるしね。でも、そういうことは社長になる時から心がけていたね。自分がいつもできる限りきちんしているように努力はしよ う、ただ、自分らしく嘘はない人間でいたいってね。
悶々とする気持ちも邪念もすべて活力に繋がる
野口さん:啓発本なんかを読んでると「全てのパワーを夢に」、なんて書いている方もいますよね? 僕は、人間である限り、いくら夢があったってそれとは別に悶々とする気持ちってあるんじゃないかなって思うんですよ。そういう邪念のようなものは、渡邉さんにはないんですか?
渡邉氏:でも、悶々とする気持ちも邪念もすべて活力に繋がるなんじゃない? たとえば、「彼女欲しいな〜」なんて考えているのが邪念だとしても、彼女できれば元気になるしはげみになるでしょう? いいんじゃないのかな、そういう気持ちがあったって。でも、そういう色んな気持ちを持つ色んなタイプの人と僕は話してみたい。だから、こうやってそれぞれ の個性を持つ君たちと話せるのはとても嬉しいよね。応援しているから、みんなこれからもがんばってね。




















