
デジタル技術を使って、命の形を手に取って見れるように!
小さい頃からCGが好きで、将来の目標はピクサーで働くことだと言う13歳の山本さん。中学校の活動でデジタルの技術が社会のどのような分野でどのように活躍しているのかを研究しているという彼は、今年の夏、3DCG技術が使われている医療現場を見学したそう。その時、山本さんに、ある大きな出会いがありました。
それが、CTやMRIなどのスライス画像からパソコン上でデータを構築し、3Dプリンターで出力してできあがる「生体質感造形」との出会いです。「生体質感造形」はつまり、CTやMRIのデータのもととなった人のミニチュア模型。体の中の仕組みや様子も透けて見え、目で見て、手に取って命の仕組みを感じることができるのです。高度な技術と繊細な質感をもつ素材を使った模型制作ですから、もちろん一体つくるだけでも高額な費用がかかります。しかし、熱心に研究を続ける山本さんの姿を見たたくさんの方が協力し、なんと、山本さんのCTデータから生体質感造形が誕生したのです。

山本さんの体を再現した生体質感造形
自分自身のミニチュアを手にした感動から、山本さんには、2つの夢ができました。
1つは、この模型を毎年作り続けて成長過程を記録すること。そうすることによって、万一、将来山本さんが病気になった時には、模型を辿ってその原因をより詳しく追究することができる。「その結果を未来の医療、未来の子どもたちに役立てて欲しい」と、山本さんは言います。
そして2つめは、この模型をもっとたくさんの人に届けること。とても高額なために簡単には作ることが出来ませんが、山本さんが学内でアンケートを実施したところ、多くの生徒も自分の模型を見てみたいと答えたのだそう。「みんなも本当は自分の体や健康にもっと興味があるということ。だから、多くの模型をつくって、たくさんの人に触れて欲しい」のだと言います。
この模型を通じて多くの人に伝えたいのは、「命の尊さ」だと、山本さんは言います。「日本の10代の死因の3割は自殺ですが、こうして命の形に触れることができれば、みんなもっと自分の体に愛着を持てるはず。そして、体の中を知れば、肌の色が違っても、みんな平等だと分かるはずです」
「生体質感造形」という「生きた教材」を使って世界をよくしたいという山本さん。最終選考会で、さらに夢を語ります。
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最終選考@中野サンプラザ
■日時:日時:2012年1月30日(月)18:30~21:00(17:30開場)
■場所:中野サンプラザ東京都中野区中野4丁目1-103-3388-1177
■会費:2,000円(税込・全席自由)
■プログラム
・みんなの夢アワード2012 最終プレゼンテーション
・わたなべ美樹トークショー
■チケットのお申し込み:イープラス
■お問い合わせ
みんなの夢をかなえる会 03-5737-2790
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