November 13, 2009

困ったクセですの


ブックマーク 3v

KOLOSのブックマークです。

チェコ製で、革紐の端についているすずでできた猫は、ちゃんと手足が動きます。



たまちゃんカード☆

じつはこれ、お友達のNさんから送っていただきました。

こんなに素敵なイラストの取説付きで♪

本好き猫好きのわたしには、ドンピシャリのプレゼントです。

あらためて、ありがとう〜 (*^_^*)



ブックマーク

で、さっそく挟んで使った本がうしろに見える2冊です。

まずはジェフリー・ディーヴァーの『ソウル・コレクター』

映画にもなった『ボーン・コレクター』でデビューした

リンカーン・ライムシリーズの最新作です。


お次は奥田英朗の『無理』

これは『最悪』 『邪魔』 に続く群像劇の第3弾です。




詳しい内容はクリックして読んでいただくとして。(あはは、手抜きとおっしゃいますな。
面白さを語りだしたら、夜が明けてしまいますもの。すでにこんな時間ですしぃ・・)。


11月だというのに、うっすら汗ばむような上天気だった先週末のこと。
タイムリミットだった蚕豆をなんとか植え付けた後は、後ろめたさを背負いながらも
(結構重かったりして)、とうとう本を読んで過ごしてしまったのでありました^^;

やらなくてはならないことが山積みのときに限って本に手を出してしまう・・
そう、これがわたしの悪いクセでございます。
思えば学生のときからそうでした。
もっと試験勉強をきっちりやっておけば、わたしの人生も違ったものになっていたかも
しれないなぁ。ならんか(笑





今日も遊びにきてくださってありがとうございます。
みなさんは、どんな本を読んでます?



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September 19, 2009

あの人の食器棚


人のおうちの台所って どうして こんなに楽しいのだろう。


これは伊藤まさこさんの書いた『あの人の食器棚』という本の
帯に書かれていたコピーです。

そうそうとうなずいて、さっそく手にとってみると
伊藤さんが訪ねた19人のお宅の食器棚はもちろん
そこに並んでいるいろいろな器やキッチンツールの話に加え
伊藤さんがその台所に立って作ったお料理のレシピまで
紹介されていて、なんとも楽しい本なのでした。

エッセイストの宮脇彩さんから始まり、漫画家の内田春菊さんや
あの野田琺瑯の立役者である野田善子さん、イラストレーターの
大橋歩さんなどの、きちんと、おおらか、渋いのぴかぴかなのと
ずらり並んだ食器棚。
そして最後に伊藤さんご自身のも。

キッチンはその人の暮らしが一番あらわれるところ、なんですよね。



で、うちのはどんなのかって?
結婚した時に買っていまだに使っている古い食器棚には
ごちゃごちゃと詰まった食器と一緒に、こんなワインが
並んでいるのです。えへへ。







今日も遊びに来てくださってありがとうございます。
本屋さんで見つけたら、ぱらぱらのぞいてみては
いかかでしょう。



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May 11, 2009

センス・オブ・ワンダー


センス・オブ・ワンダー
著者:レイチェル・L. カーソン/販売元:新潮社/発売日:1996-07



あるラジオ番組で、わたしの好きな作家小川洋子さんが
この本を紹介しているのを聴いて、黄金週間に
読み返してみました。

著者である海洋生物学者レイチェル・カーソンの名前が
知られるようになったのは、化学物質の恐ろしさを訴え
環境汚染の実態を伝えた「沈黙の春」ですが
その彼女が癌で亡くなる前に、人生最後のメッセージとして
残したのがこの本で、姪の息子ロジャーと一緒にアメリカ・
メイン州の海辺や森を探検して感じたことを
それは美しい文章と、写真で綴っています。

センス・オブ・ワンダーとは「神秘さや不思議さに目を見はる感性」のこと。

この中で彼女は書いています。
「知る」ことは「感じる」ことの半分も重要ではない。
子どもたちがであう事実のひとつひとつが、やがて知識や知恵を
生み出す種子だとしたら、さまざまな情緒やゆたかな感受性は
この種子をはぐくむ肥沃な土壌である、と。

またこんなことも言っています。
鳥の渡り、潮の満ち干、春を待つ固い蕾のなかには、それ自体の
美しさと同時に、象徴的な美と神秘が隠されている。
自然がくりかえすリフレイン…夜の次に朝がきて、冬が去れば
春になるという確かさ…のなかには、かぎりなくわたしたちを
癒してくれるなにかがある、と。



田舎暮らしをしていると、確かに不自由なことはたくさんあります。
でも自然の中に身を置くと、それとは引き替えにならないくらいの
その不思議さや美しさを発見する喜びもまた、たくさんあるものなのだと
あらためて感じ入る (少しは慰めもあるかも?笑) 今日この頃です。

ATTENTION PLEASE: この下にはトカゲの写真があります。









これは、積んである本の影から出てきたトカゲのミイラ。
犯人は言わずと知れたギャングどもです 。
仔細に観察してみたら、けっこうきれいな模様で
つい、記念撮影をしてしまいました。
嫌いな方には大変申し訳ないのですが
これもセンス・オブ・ワンダーということで (なんて強引な!! 笑)。


今日も来てくださってありがとうございます。
黄金週間の余韻も今日でキリッと仕事モードにきりかえねば、ですね。




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November 02, 2008

休日は、活字の森で。



あれよあれよという間に、もう11月です。
出雲に行っていた神様たちも帰ってきました。
そう、神帰月です。
加速度をつけて慌ただしくなる前の
ほんのひととき、心安らぐ季節でもありますね。

さてこの週末。
ここのところ遠ざかっていた本を読む楽しみに浸りたいと
チョイスしたのが、この4冊。





まずは 『東京日記 卵一個ぶんのお祝い。』
帯に「おおむね楽しい、ちょっぴりさみしい。からだ半分、ずれている。
カワカミさんの、5分の4はホントの、日々のアレコレとあります。
本当なんだか、そうじゃないんだか。可笑しくてシュールで
わたしの好きな川上ワールドが満喫できそうですよ。


そしてお次は、ブログ友達のPonataさん お薦めの 『告白』
小説推理新人賞受賞のミステリー。ゾクゾク度は半端じゃないらしい。。
今夜は寝られなくなりそうです。


んでもって3冊目は『yom yom (ヨムヨム) 』2008年 10月号 [雑誌]
特集は「犬と猫と文学と」。
気になる作家の犬猫にまつわるエッセイや、お薦めの犬猫本のガイド
はたまた自慢の飼い猫・犬の写真までと、内容は盛りだくさん。
犬猫大好き人間には見過ごせない一冊です。


そしてそしてとっても欲しかった、猫を使ったレコードジャケット写真集の
『猫ジャケ 素晴らしきネコードの世界』
愛らしい猫たちの姿が200枚も。
写真もさることながら、それぞれのキャプションも楽しめそうです。






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October 07, 2008

秋の花の女


この季節になると、いつも思い出す江國香織さんの『泣く大人』
にあるエッセーを思い出します。
ちょっと長いけれど、引いてみますね。

   私は秋の花が好きだ。
   秋の花は風をはらむ。すすきも、吾亦紅も。原っぱでぼうぼうと
  風に揺れているさまは、眺めていて自由な気持ちになる。からりと
  かわいた感じがいいのだ。色味の抜けた、深い美しさ。
   枯れていないのに枯れているような風情のところも好きだ。それも
  やっぱり、自由な気持ちになる。あれは何だろう。心を解き放った
  人の自由さ。透徹した心と裸の目、旅人のような気儘さとつねに
  そこにある孤独。
   秋の花のような女になりたい、と、思う。だいたい、だだっ広い
  ところに咲いていることの心もとなさにぐっとくる。丈高く細いけれど
  強く、気丈に。
           …中略…

   地味なたたずまいの吾亦紅が、実は薔薇科の植物だと知ったとき
  ああやっぱり、と、思った。枯れ草のように気持ちよく風に揺れ
  その実、潜行する鮮やかさ。
   秋の花には、ぞくりとする色気がある。





秋の花が似合う女とは、孤独に裏打ちされた自由の哀しさや切なさを知っている
大人の女のことを言うのかもしれませんね。

わたしはまだまだ・・・修行が足りません。



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September 28, 2008

溺レるわたし


『溺レる』 ― これは川上弘美さんの書いた
愛の哀しみをわかっているのに、それでも
愛さずにはいられない大人たちのための小説ですが
今回は湯船で溺れてしまう、オマヌケなわたしのお話です。

わたしは前世が両生類だったかも、と思うほどの入浴好きです。
自分のうちのお風呂場でお湯に浸かっているときの、開放感と安心。
そのしあわせは、はかり知れません。

以前はよくラベンダーのオイルをたらしたり
フレッシュのローズマリーなんかを浴槽に入れていたけれど
最近は例の「サーレ・デ・ロッチャ」をひとふり。
たくさん汗が出て、それは気持ちのよいものです。




もちろん入浴は本を読みながら。 ここが楽しみのポイントです。
夢中で読んでいると、つい時間のたつのを忘れてしまい
わたしがお湯を使う気配がなくて、生きているかどうか確かめに
オットが見に来たこともありましたっけ。 

でも、ときには気持ち良すぎて居眠りをすることも。
浴槽が大きめなので、体がすべって溺れそうになったことが
1度や2度ではありません。
その度に本が犠牲となり、ブアブアになってしまう始末です。
だから持ち込むのは文庫や雑誌に限っているのですが・・。



これはそのタブーを破って持ち込み、あわれな姿になってしまった
唯一の単行本です。



アップにすると、こんな感じ。


本の正体は町田康の『猫にかまけて』。
猫好きで知られる著者が、可笑しくもやがて切ない猫との暮らしを
写真と文章で綴ったエッセイなのですが、このときは
居眠りしたのではなくて、ただなにかのはずみに体がすべって体勢をくずし
こんなことになってしまったのでした。 町田さん、ごめんなさい。

夏の間はさすがに長湯はできませんが、いよいよ「お風呂で読書」
満喫できる季節になりました。 
よい子のみんなは、まねしないでね。
だって、こんなところで倒れたら、恥ずかしくて生きていられないっしょ。



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August 23, 2008

riri からご挨拶


《わたしの病室》

こんばんは。riri です。
昨日の夜に、なんとか退院できました。
いろいろご心配をくださったみなさまに
この場を借りて、お礼申し上げます。にゃん。

体の具合はというと、まだ傷にばい菌が入ると大変だし
顎にヒビが入っていて、何かにぶつかったり
固い物を噛んだりしてそこがずれてしまうと
今度はビスを入れて固定しなくてはならなくなるので
安静にしていなければならないんですって。
だから、大好きなかりかりも食べさせてもらえません。
今日は外にも出られず、一日中ひとりでお留守番をしていました。
犬のkaiをからかいに行けなくて、つまんにゃい。


《ヒマだったので本を読んでました》


ここだけの話ですが、おかあたんはわたしの姿をみたとき
いかにも冷静に対処したみたいに書いていましたが
あれは真っ赤なウソです。
わたしを抱いて、どうしようどうしようと
まるで呪文を唱えるみたいにそればかり言って
ただ部屋の中をウロウロしてたんですから。

それから、わたしが病院から帰ってきたとき
お兄ちゃんたちは、遠くからくんくんするばかりだったし
miru兄ちゃんなんか、わたしが近づくと
シャーッなんて言うし。ヤな感じでしょ?

早く元気になって、かりかりもおじゃこも食べたいし
パトロールもしなくちゃならないし、夜の集会にだって
行かなくちゃ…
だから、苦くてまずい薬も我慢して飲むし
おかあたんの言いつけを守って
しばらくはおとなしくしています。

たぶん…ね。



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July 28, 2008

その名もフランシス


娘たちがまだ小さくて可愛かったころ(昔々のことです、笑)
寝る前によく絵本を読んであげたものでした。
3人いっしょだとわたしのベッドでは狭いので、順番に毎晩1人ずつ
(そのときだけは思いっきり特別扱いをしてあげるんです)。
そのころ3人とも大好きだった絵本が 『フランシス』のシリーズでした。

そう、前回の記事で、ハクビシンと聞くと思い出すと書いたのは
この本のことだったんです。
でも今確認したら、フランシスはアナグマだったんですけれどね。



詳しくはこちら




詳しくはこちら


弟ができて、ちょっと焼き餅をやいたフランシスが台所のテーブルの下に
家出してみたり、好き嫌いをいってジャムつきパンしか食べなかったり。
ヘンテコなフランシスの鼻歌が娘たちには大受けで
わたしは困ったちゃんのフランシスに対するお母さんとお父さんの
態度に感心させられて、ほんと親子で楽しみました。
うっ、やばい。。
あの頃の娘たちのほわほわした髪の毛や、すべすべの肌触りが
鮮やかに蘇ってきて、なんだかちょっとうるうる・・。

ただ。
長いんですよ、お話が。
眠いときに本を読まされるのって、まるで拷問ですからね。
楽しかったけれど、辛かった〜(笑)



《絵本よりおっぱい》



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July 06, 2008

私が帰るまでナスを枯らさないで。




ねっ、この鉢植え、可愛いでしょう?
でも残念ながら、これはわたしの作ではなくて
『American mayonnaise stories』
(アメリカン マヨネーズ ストーリーズ)

という本の中の写真です。

今は店頭から姿を消してしまったキューピーアメリカンマヨネーズですが
あの広告はほんとにかっこよかったなぁ。
それを手がけたコピーライターの秋山晶さんが、広告用の写真に
400字程度のショートストーリーをつけてまとめたのが、この本なんです。

じつは、5年前に亡くなってしまった弟がお世話になっていた会社の
代表取締役CEOが秋山さんで、お葬式にも来てくださいました。
ダンディでとても素敵な方でした。

そんなことになる前に、わたしはこの本を買って持っていたのですが
古き良き時代のアメリカの郷愁が漂うページをめくると
いつもなんだか、少し寂しく、少し切なくなるのです。


で、この写真には、こんなストーリーがついていました。

  ビーチにペリカンの姿は一羽も見えず、テレビをつけていなくてもハリケーンが
  来るのがわかった。パームツリーの葉が踊っているのを眺めていると、誰かが
  ドアをノックした。小さなスーツケースとグリーンの鉢を持ったペギーが風の
  中に真剣な顔をして立っているのが見えた。ペギーの鉢植えはナスの苗木で、
  ベランダに置いておくと驚くほどたくさんの実をつけた。彼女は夕食にナスの
  ピザを焼いたがピザにはいつもマヨネーズで描いたピースマークが笑っていた。
  マヨネーズを使ったピザははじめてだったのでピースマークの目と口を外して
  食べていたが、それになれた頃、ペギーは帰るまでナスを枯らさないでという
  メモを残してどこかに行った。いまでもハリケーンが来ると誰かがドアをノック
  しているような気がする。そして気圧のためだけでなく頬が冷たくなるのだ。



※この本はもう絶版で、アマゾンで検索したら定価は2,800円+税なのに
 USEDで1万円以上になっていました。ビックリです。

来年は、バジルをこんなブリキのバケツに植えてみようかな。



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June 06, 2008

カット・アンド・カムアゲイン




   …園芸の仕事に 「カット・アンド・カムアゲイン」 という言葉が
   ある。葉っぱや枝は切ってやらねばならないときがある。そうす
   れば、そのぶん植物は再び勢いを得て大きく育つ。いったん摘み
   取ることは、次の芽を育てることにつながる。
   

平松洋子さんをご存知ですか?
フードジャーナリストにしてエッセイスト。
世界各地に取材し、食文化と暮らしをテーマに
『夜中にジャムを煮る』 『台所道具の楽しみ』 『おいしい日常』
『買えない味』(Bunkamuraドゥマゴ文学賞受賞) 『おもたせ暦』
『おとなの味』 などなど、著作は多数。

わたしは自他ともに認める食いしん坊で、お料理にまつわる本も
たくさん読んできましたが、平松さんのエッセイはその中でも一押し。

思わずため息をつくほど豊かで確かな「語感」と、そうそう、とつい
うなずいてしまう巧妙な表現とその説得力。そしてテンポのよい語り口。
なんだか肉声で語りかけられているような気がしてきます。

で、この 『おいしい日常』なんですが。

冒頭引用した文章は、「カット・アンド・アムアゲイン」というタイトルで
この本の最初にあるのですが、こんなふうに続きます。

「非日常」が「日常」に取って代わってしまった食卓の陰で
すっかり忘れ去っているのに、本当は大切にしたい料理があるかもしれず
必要のない料理を切り去ったその後に育つのが、たくましい背骨を伴った
「私の食卓」なのだということ。

「カット・アンド・カムアゲイン」…なんて示唆に富んだ言葉でしょう。

この本には、平松さんが日々培った食の楽しみと智恵が詰まっています。
愛用の調味料を使った簡単お料理レシピのおまけまで付いて。
読んだら、お腹が空いてくる!!ぜひご一読を。

mirovivi at 22:21|PermalinkComments(4)TrackBack(0)