2008年11月

2008年11月29日

テリー・ポジオ/11月27日(木)東京 STB139  

11月27日(木)のSTB139 10周年スペシャル 
Bozzio / Mastelotto / Levin featuring special guest Allan Holdsworth
テリー・ボジオ トニ・レヴィン パット・マステロット 
スペシャルゲスト アラン・ホールズワース
観戦してきました。
とにかく凄いもの観てきました。
Bozzio2008.11.27






今回のツアーはロングランで

Cobham meets Bozzio
 11月16日(日)東京 STB139  
Tour Part I Terry Bozzio featuring Tom Coster
 11月17日(月) 仙台 enn
 11月19日(水)福岡 Gate's 7
 11月20日(木) 倉敷 Red Box
Bozzio meets Jimbo“JimBozzio”]
 11月22日(土)東京 STB139
Tour Part II BML = Bozzio / Mastelotto / Levin
 11月25日(火)名古屋 Bottom Line
 11月26日(水)大阪 BIGCAT
Bozzio / Mastelotto / Levin featuring special guest Allan Holdsworth
 11月27日(木)東京 STB139  
 11月28日(金)東京 STB139  
 11月29日(土)東京 STB139  


連日ほぼ満席の盛況のようだ!



◆ライブ・レポなどを生意気に書いているが
私などはプログレとなると
ほんの去年から聞き始めた超新参なリスナーだが
もうすでに
バーバラ・トンプソンズ・パラフェルナリア
http://blog.livedoor.jp/miruko1/archives/cat_10015196.html
ソフト・マシーン
http://blog.livedoor.jp/miruko1/archives/50771363.html
アラン・ホールズワース3回目
http://blog.livedoor.jp/miruko1/archives/cat_10007549.html
テリー・ポジオの2007 solo drum tourと今回で2回目
http://blog.livedoor.jp/miruko1/archives/50483372.html
と、・・・ライブに参加し
すっかり嵌ってしまっている!
ただし・・・プログレについては本当のところ
その全貌はまるで判ってはいないと正直白状しておこう。

そして独りでかってにイメージしているプログレは
普段たっぷり聞いている
“ 人間賛歌”というか人間臭さや歌心が魅力の
JAZZに比べては
すこし異次元空間に遭遇するような
なんだか掴みどころがない壮大さと
技巧的な面白さをどれだけ聞き取れるか・・・なんていうのが
プログレの楽しみ方だと思っていたのだけれど

昨晩参加したライブで感じ得たことは
プログレとてJAZZと変わらず
人間臭い 喜怒哀楽が折り重なる
“ 人間賛歌”が溢れているんだなぁ・・・と嬉しくなってしまった!


◆ライブはこんなふうだった!
Bozzio2008.11.27左から:
アラン・ホールズワース(ギター)
テリー・ポジオ(ドラム)
パット・マステロット(ドラム&Wavedrum、 他)
トニー・レビン
(12弦スティック&エレクトリック・アップライトベース)

ボジオ氏のドラムが鳴りいきなり四人四様に
一斉に違う言葉を叫ぶように演奏がはじまった
即興演奏だということはすぐにわかったけれど
しばらくは何が始るんだかどこにむかって音を進めるんだか
私にはつかめず
四人四様の音の迫力にただ漠然と息を呑んで凝視していた。
しかしほんの僅かな時間の後
2ドラムとギター
そして12弦スティック&エレクトリック・アップライトベース
それぞれの音がすっかり聞こえてきた・・・・。

テリー・ポジオ(ドラム) 
2007のドラム・ソロ-ライブより
今回は見ていて聴いていて楽しさを体感するドラムだった
バスドラムから体感する迫力満点の大音圧、
音階を生むタムの楽しさ、
グロッケン(小さい鉄琴)からは郷愁、
アートのように陳列してある銅鑼からは呪術のような摩訶不思議な音世界を
展開してくれた!
ドラムパフォーマンスをするポジオ氏の表情も
楽しそうだったように見えた!

Bozzio2008.11.27







パット・マステロット(ドラム&Wavedrum、 他) 
すごいグルーブの塊のようなドラマーだった!
たぶんこの客席全体がうわんと乗ってしまうような
グルーブ感はロックの醍醐味なのかなぁ・・・とおもった!
ステック片手でスネヤを叩き
左手でWavedrumを叩きテルミンみたいな何かも使っていて
リズムや音階さらに
宇宙音(?)のような効果音みたいな不思議な音も出していた。
巧みな小技も多発。
そして冷静沈着に次々に展開する音の
水先案内をしていたように感じた!

トニー・レビン
(12弦スティック&エレクトリック・アップライトベース)

私にとって未聴の楽器12弦スティック
タッピングありの弓弾きでアランさんの領域にちょっと迫る技を見せ
アタックの効いたパーカッシブなサウンドありの
想像以上にハードな楽器なんだなぁ・・・と思った!
エレクトリック・アップライトベースでは
歪んだファズベース(?)で効果音みたいに挿入したりする場面では
あのソフト・マシーンのヒュー・ホッパーさんを思い出した!
2ndの中盤ではドラムのマステロット氏と
息の合ったメリハリの効いた展開を生み出し
会場はグルーブの嵐となった!

アラン・ホールズワース(ギター) 
ボジオ/マステロット/レヴィンの三者のグルーブの大波と
アラン・ホールズワース氏の悠々としたうねうね的な
ロングトーンの切れ目のないギターが
すっかりはまったシーンが数回生まれた時には
「オォッ〜!!」と歓声をあげたくなるほど
迫力と美しさが相まってすごかった!
ワン&オンリーなアラン・ホールズワース氏が
熱いプレーの中でもアラン氏独自の世界観を描き
悠々と存在するギターの音色やフレーズが
多くのギタリストに影響を与え神と云わしめる理由なんだな・・・と
少しだけわかったような気がした!



◆今晩(28日)と明晩(29日)のこのライブはさらに熱い展開になるだろう!!
自由即興(インプロビゼーション)で演奏された
1st 2nd 1曲ずつの計2曲とアンコール1曲
今作り出している音への未知への興味
そして
瞬時に生まれる音の波を感じ
その波に乗るか 次の波を迎えるべく違う展開をつくるか
客席のどの人も息をのみ
目を(耳を)離せないスリルがあった!

すでにこのツアーで音でコンタクトをとりあい
熱いバトルを展開しあった
ドラムのボジオ氏とマステロット氏
12弦スティック&エレクトリック・アップライトベースのレヴィン氏
このボジオ/マステロット/レヴィン三人の
昨晩のロック魂が共振し展開した
壮絶なインプロヴィゼーション・バトルを前に
昨晩から新たにゲストとして加わった
あのジャズ・フュージョン、 プログレッシヴ・ロックの両分野で
最高技巧派ギタリストのアラン・ホールズワース氏を
ドギマギさせた
たぶん多くのアラン・ホールズワースのファンの方も
遭遇することのない
超レアなシーンもあった昨晩だったが・・・

 11月28日(金)東京 STB139  
 11月29日(土)東京 STB139
この二日はもっともっと凄い展開が想像できる!
あのアラン・ホールズワース氏が
本領発揮で技巧派の悠々とした逆襲を聞かせてくれることだろう!!

今晩 明晩ライブ参加の方は美味しいはずだ!!

akemin
Bozzio2008.11.27








Pat Mastelotto - Drums

2008年11月12日

Pat Martino(g), Tony Monaco(org), Scott Robinson(ds)ライブ・レポ

Pat Martino(g)



















機密で均等で整ったパット・マルティーノさんの印象を表すような
自身の直筆サインです!


Pat Martino(g), Tony Monaco(org), Scott Robinson(ds)
2008年11月05日モーションブルー横浜にて
ライブに参加しました!

いつものように気楽にライブレポを書こうと思っていたのに
一週間経過してしまった・・・。

◆時間が経過して改めて印象に焼きついていることは
ライブ観戦で味わう幾つかの印象っていうのがあって
たとえば・・・

エンターテイメント の要素をふんだんに取り入れた豪華なステージに
日常とかけ離れた夢や華々しさに心浮かれる・・・っていうのもあるし!

プレヤーの演奏技術に圧倒され息を呑む・・・っていうのもある!

ビートに乗って明日の活力というか元気をもらう・・・っていうのもあったな!

演奏と共にプレイヤーから醸し出される人間力に包まれ感動・・・っていうのもあり!

それ↑に関連して
そのプレヤーに対して敬意を表し・・・私自身も居住まいを正すっていうのもあった!




しかし何れもライブに参加できたことは
その時間の中で感じた
一生に一回きりのレアな瞬間に居合わせた事実と
予期せぬ味わいを体験するシアワセと感じるのだ!


Pat Martino(g)



















◆今回の
パット・マルティーノさんに関して
ライブで味わった感想は
そのプレヤーに対して敬意を表し・・・私自身も居住まいを正す
・・・これに近く
音を越えて、パット・マルティーノさんから発する
大きな光に包まれたような感じを今思い出している!
そしてその印象は一言で表すならは
全てが美しかった
目には見えない光だけれど
それは圧倒的に崇高な
けれど隅々まで行き渡るやわらかい光で
・・・・そうだなぁ
想像でたとえるならば
ダライ・ラマ氏に遇ったなら
たぶんこんな感じをうけるのではないかなぁ・・・と
そんなふうにおもう!

そして
ライブ観戦後 パット・マルティーノさんから受けた
光の影響かどうか・・・はさて置き
私の日常の過ごし方に
ヒタヒタと影響を投げかけているのだ!
それは
きっちり」とか「均等」とか 
規則正しく」とか「精密」とか
コツコツ」とか「継続
折り目正しく」とか「緊張感」・・・など
なんだかここ数年どうでもよくなってきた窮屈な事柄を
もう一度丁寧に掘り起こしなさい・・と
示唆をいただいたように感じている!


◆演奏曲は


1.Lean Years
2.Alone Together
3.On the Stairs
4.Blue in Green
5.Impressions
6.All Blues
7.Four on Six

アンコールで再び登場し
Side Effect



この全8曲演奏中にMC(パット・マルティーノさんが話をした)は
7.Four on Sixの前に
ウェス・モンゴメリーを敬愛しているということを少し話され
メンバー紹介をされた・・・のみ

あとはノンストップで次々演奏していくステージ進行だった!

◆黙々と演奏されるパット・マルティーノさんは
タイプライターのアームが活字を打ち付けるような動きで
ギターのネックをハイポジションからロウポジションへ水平上に
切れ目ないスピード感をもって正確、均一、緻密、に指を運び
切れ目のないストイックな音で延々ギターを弾く



Tony Monaco(org)一方
ハモンドB3 の トニー・モナコさんは
一見するとあの大阪名物くいだおれ太郎が
ステージにいるのか・・・と
思ってしまったくらいに
コテコテでコミカルなアクションを織り込みながら
楽しさ、明るさ、スピード感溢れるオルガンを弾く



Scott Robinson(ds)
そしてこの二人の中をうまく行き来しながら
主張するでなく引っ込みすぎることもなく
ゆったりとドラムを叩くスコット・ロビンソン氏がいた!




まるで違う三人三様のハーモニーがあった!



パット・マルティーノさんって・・・・
美しい」を絵に描いたような存在だった!

パット・マルティーノさんが現在その境地にいたるまでに
どれだけの血の出るような努力と忍耐と緻密準備を要したか
そしてストイックに自分に向かいつつ歩んでこられたかは
凡人には計り知れないが
そんな凡人の私に対しても丁寧に美しく接してくださり
いままで出会った人のなかでも
最上の「美しい人」だった〜と思った!

akemin