Scott Hamilton
2011年11月08日
ニッキ・パロット・カルテット&スコット・ハミルトンTokyo TUC2011.11.5.

Nicki Parrot Quartet and Scott Hamilton-Japan Tourは
2011年11月4日の武蔵野スイングホールを皮切りに、11月14日前橋マーキュリーホテル最終日へと着々進行している。私たち夫婦は、東京TUC/2ndにてLive観戦をした。ネット上に掲載されていたスコット・ハミルトン&ニッキ・パロット・カルテットのライブレポートを見ても、また私たち自身の観戦後の感想も予想以上に楽しめたことを併せ、評判良いツアーとして回を重ねているようだ!
東京TUC-5日の会場は満席だったが、多くは(たぶん)ニッキ・パロットとスコット・ハミルトンのファンではないか・・と思われる。また、東京TUCへ訪れると、毎回顔をみかけるヘビーなJAZZファンや、たぶん自身も演奏者だろうなぁ・・・と思える方、そして学生、さらには業界関係者など、いろいろな空気感を漂わせる人が大勢客席に詰め掛けていた。
ライブ参加観戦者のいろいろな導引動機があつまったこの会場での演奏終了後の雰囲気は、満足感と高揚感に溢れていた!さらにサイン会とCD販売にも人が溢れていた!今回のこのライブでの私の感想は、一言でいうと
「自由度の高いパフォーマンスを結集したアンサンブルの妙! 」 b>だと感じた。
◆いろいろな組み合わせで楽しめた!
アンサンブルその1
♪You and the night and the music
John DiMartino - Piano&Jacob Fischer -guitar DUO


Jacob Fischer(ジャンゴの香りがするような・・・ギター!)
http://www.youtube.com/watch?v=4_2Aeou8_N4&feature=related
John Di Martino - Because
http://www.youtube.com/watch?v=rXhrx4BILUI
(おっ!ジョンさんのこのアルバムにドラムのティムさんが参加していた! いいドラムだ!)
ニッキさんの「昨晩は何をしてたの?」とか「どんな夢みてた?」とか・・・なんだかそんなような日常会話的MCから、ごくごく自然にジョン・ディ・マルティーノさんが、何かをつぶやくように、ピアノを弾き始め、ヤコブさんのギターが加わって♪You and the night and the music DUOの演奏へとステージは展開していった。
ピアノという楽器は「一台のオーケストラ」といわれるほど、オーケストラ並みの音域と音量を1台でカバーできるそうだが、ジョンさんのピアノの魅力はpp(ピアニッシモ)のデリケートなタッチと音色、そしてリリカルな歌いまわし。そしてデンマークのギタリスト:ヤコブさんの硬質な音色のガットギターとのDUOの相性は、どこかヨーロピアンな風を感じ。心地良く素敵だった!そして二人の奏者が詩を読上げているように演奏する 歌いまわしや間合いのハーモニーが心憎いアンサンブルだった!
アンサンブルその2
Scott Hamilton の♪SKYLARK

http://www.youtube.com/watch?v=k1LzU7-qc6A
この動画で聴くスコットさんの♪スカイラークよりも、今のスコットさんの演奏は、さらに円熟みがかかって、この手の芳醇でウォームなテナーは、他の追随を許さない。この晩の2ndステージでは、スコットさんがメインになる演奏は、2曲目に演奏した♪SKYLARK のみだった。しかし、この1曲で王者の風格は、完全に果たした!しかし、このスコットさんの♪スカイラークを聴いた私に「おみごと!」っと唸らせた、もう一人の功績は、ドラマーのティム・オーナーさんだった。スコットさんの演奏で進行する独特な音の時間軸に、背景が立ち上がってくるような、ドラムというかパーカッションのアンサンブルを加えた技が光っていた! 私がこのライブで一番楽しみにしていたのが、ティム・オーナー(drums)なのだが、実はアルヴィン・アトキンソン(drums)の代役で、急遽このツアーに参加したらしい。
Tim Horner - Drums

http://www.youtube.com/watch?v=2q-MpksOEJc
(好きなアーティストをたぐっていくと、なんだか皆つながっているんだなぁ・・・感がする!ティムさんは、ビル・メイズのアルバムにも参加しているんだな!うん!このドラムもすっごくイイ!)
アンサンブルその3
二人の競演♪EAST OF THE SUN
この曲はスコットさんの十八番だと私も記憶している・・・。
http://www.youtube.com/watch?v=1RPulo4KMYo
ニッキさんも♪EAST OF THE SUNは演奏メニューに加わっている曲らしい。
http://www.youtube.com/watch?v=YeF7FBOBY88
この2つのEAST OF THE SUN動画が合わさったらどうなるか?!
ライブ後半で演奏した♪EAST OF THE SUNは、ヴォーカル&ベースのニッキさんとテナーのスコットさん2topで、サウンド的にも視覚的にもゆったりと華やかに楽しめたアンサンブルの1曲だった!

アンサンブルその4
演奏者と客席の一体感がライブの醍醐味!だから・・・アンサンブルの要素にライブハウスも加えてみた
私たちは今秋、東京TUCに行くのは2度目だし、過去スコットさんのライブやニッキさん初来日も、同じく東京TUCで観戦している。その度ごとに、会場の客席デザインが微妙に変わっている。ライブの演奏形態によっていろいろな角度から楽しめるように、座席位置を工夫していることが感じられる。また、ピアノとドラムは全ての席から良く見える・・・というわけにはいかない固定されたセットポジションがあるだろう・・・。そこを限定でピアノ(ドラム)が特に聞きたい、見たいファンのための特別席・・とか、ライブによって作られている。私たちも多くの場合は最前列近くでかぶりつきで観戦したいが、時には全体のを眺めながら音を楽しみたい・・・ライブもあるわけで、ことにこの度のNicki Parrot Quartet and Scott Hamilton-Japan Tourは、最後尾席で全体を眺めたいと思っていた。すると最後尾バーカウンターの前に、2席だけ背の高いバースツールを用意していただき、希望どおりの観戦が叶った!
いつもいつも我がままな要望に応えていただけるかは判らないけれど、東京TUCのwebsiteには、 “「世界でここにしかないJAZZを提供し続けていく…。そんなClubでありたい。」を信念のもとにスタッフ一同日夜一丸となって努力をいたしております。 より優れたJAZZの提供を目的としております。料理・飲物のオーダーはあまりお気になさらずごゆっくりご鑑賞下さい。”・・・・と書いてある!
小回りの効く、心配りの感じられる、演奏をとことん楽しませてくれるライブハウスだと私は思う!
次回は12月3日satアナット・コーエン(cl) withリニー・ロスネス(pf)Trio 、12月11日sunジョー・ラ・バーベラ(ds)Quaetet in東京TUCあたりにライブ観戦したいと計画しているしだい・・・!
東京TUC:http://www.tokyotuc.com/


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ニッキ・パロット・カルテット&スコット・ハミルトンTokyo TUC2011.1.5.
Tokyo TUC2011.1.5.
ニッキ・パロットNicki Parrott - Bass (vo)
ジョン・ディ・マルティーノJohn DiMartino - Piano
ティム・オーナーTim Horner - Drums
ヤコブ・フィッシャーJacob Fischer -guitar
<Special Guest>
スコット・ハミルトンScott Hamilton - Tenor Sax
2011.11.8.akemin記
2008年09月27日
スコット・ハミルトン&ベニー・ゴルソン/ライブ・レポ


ライブで体感するステージの華々しさと
そのステージの裏側の姿を
どれだけ想像できるか・・・
なんだか偉ぶって書き始めたけれど
今月の22日と24日の両日のライブで
偶然垣間見たシーンから
私とウチの伸ちゃんは
何ともうまく伝えることができないけれど
衝撃を受けるほどの感動を味わったのだ。
◆22日は東京TUCにてスコット・ハミルトン氏

スコットさんの演奏は今回で3度目の観戦となった。
全て同じ東京TUCでの観戦だが
このライブハウスは程好いスペースで
音的にも視覚的にも最後尾席からも
テナーの息使いまでも聞くことができて
ステージへ手が届くような感覚でライブ観戦ができる!
スコット・ハミルトンさんは
何かで聞き知った情報だけれど
演奏前のサウンド・チェックは妥協がなく念入りに調整をする
・・・と聞いたことがある。
私の観戦した3回のライブでも
演奏中の度々の合間に
自身のサックスの朝顔管とマイクロフォンとの距離や
音量の調整のチェックをする場面を見たし
この度のライブでは
1曲目の演奏開始早々
マウスピースと締金(リガチャー) を付け直したり
中盤ではとうとうリードを外して付け直したり・・・のシーンも見た
だから相当神経質な方だろうと思うかもしれないけれど
スコット・ハミルトンさんのテナーの音色は
丸く深く、そして明るく爽快で、
曲によっては
テナーの音色にとろけてしまうほどセクシーだったりする
楽器に神経を使う時に垣間見る神経質さとは程遠い音色のテナーなのだ。
そして
演奏後、楽器から離れファンの方々に囲まれて歓談している様子は
お茶目な表情も見えたりして
すこぶる大らかな人柄なのだと想像する。
今回も東京TUCの支配人の紳ちゃんのお計らいで
数人の熱烈なるスコット・ハミルトンさんのファンの方々に混じって
楽屋におじゃまして記念撮影とサインをいただいてしまった!
楽屋でのスコットさんは
まるで旧知の友のように接していただき
「スコットさんは本当に好いヒト!」の印象を重ねる
私とウチの伸ちゃんなのであ〜る!
しかし・・・・
演奏中に時折見る
楽器を気使う神経質な様子と楽屋での「好いヒト!」の二面性が
なんだか不思議な印象として記憶に残った。

東京TUCの支配人の紳ちゃんとウチの伸ちゃん

◆24日はBLUE NOTE東京にてベニー・ゴルソン氏
ベニー・ゴルソンさんは
私達夫婦にとっては、つい最近知ったテナー奏者で
ライブ観戦もこれが初となった。
しかし、
ベニー・ゴルソンさんのつくった曲は
いくつもなじみで聞き知っていたし
ごくごく最近トム・ハンクス主演の「ターミナル」で
ベニー・ゴルソンさんにすっかり嵌ってしまった私は
トム・ハンクスが演じる映画の主人公のビクターに負けないくらい
ベニー・ゴルソンさんに会いたくて
この日のライブを渇望していたのだ!
ベニー・ゴルソンさんを知ってから
短い時間ではあったけれど
ゴルソンさんについてあれこれ調べたり動画を見たり
もちろん音も聴いて
バリバリ系ではないどこか人肌を感じる懐の深い
ゴルソンさんのテナーに人柄を重ねて
おおらかで暖かいヒトなんだろうなぁ・・・と
想像していたのだ。
さて当日はベニー・ゴルソンさんを渇望する表れで???
入場1番で当然のようにゴルソンさんの目の前至近距離の席をゲット
そしてここからがなんだか神ががかったラッキーな機会に遭遇したのだった!
開演前の寛いだ時間に今回のライブに参加している
ジョー・ファンズワース(ds)さんがビールをもって客席に出て見えて
その側を偶然私が通りかかって
何故か英語も出来ない私が
「4年前の北海道の岩見沢のJAZZフェスで
ハロルドメイバーントリオ+矢野沙織
(矢野沙織(Sax) / Nat Reeves (B) / Joe Farnsworth (Ds) / Harold Mabern (Pf))で
ジョー・ファンズワース(ds)さんを見ました!」と
声をかけてしまったら
大そう喜んでくれて
その後スグ私を楽屋に連れて行っていってくれて
メンバー皆さんのサインと握手をいただいた・・・・!!
(夢のような出来事だった)
この楽屋で見たシーンはこんなふうだった
わりと広々としたBlue Noteの楽屋で
食事中のバスター・ウイリアムス(bass)さんと
食後のマイク・ルドン(piano)さんは向かい合わせに寛いでいた
ベニー・ゴルソンさんは二人から距離をおいて
鏡の前でサックスのチェックをしていた
その様子から声をかけるのも申し訳ないような
近づきがたい雰囲気で
素人の私にも
「リードの湿度や何らかのコンディションが良くないらしい・・・」と想像できた。
遠慮しつつも握手とサインだけいただいて
早々に楽屋を後にした私だったけれど
ゴルソンさんの悲しい表情やせっぱつまった様子が目に焼きついて
開演まで心配だった。
開演になると私の心配は他所に
満面の笑みとともにゴルソンさんはステージに上がり
1曲目の♪WHISPER NOTが始った。
1コーラス終わるとゴルソンさんはステージを下り一端楽屋に退場した
舞台はピアノ・ベース・ドラムのトリオとなり
演奏が続く・・・・。
開口一番の1曲目から思い切った演出だなぁ・・・とも思えたけれど
さっきの楽屋の様子を知っている私には
たぶんテナーのトラブルがあったのではと動揺し
心臓がドキドキしてしまった。
しかしステージでは
ベース・トリオとなった三人が
なにくわぬ表情で演奏し続ける・・・・。
この時のバスター・ウイリアムスさんのベースが
なんとも云えない普通な演奏で(この様子を巧く伝えられないのだけれど)
大技もださずトツトツと弾くベースで
かえって腹の座った「凄い!」を感じさせるベースだった。
しばらくしてゴルソンさんがステージにもどり
たぶん通常よりたっぷり演奏した♪WHISPER NOTのほんの最後の部分に
もう一度加わってこの曲が終わった。
♪WHISPER NOTのが終わるとゴルソンさんは
バスター・ウイリアムスさんのことを
「Creator Buster Williams 」と客席に紹介し
(英語がわからない私なのでたぶん??そう云ったように思う)
会場から拍手が沸いた!
2曲目のUptown Afterburn からアンコールのBlues March まで
会場の誰もが満足する演奏と
曲間のトークやその時の表情や仕草で
ゴルソンさんはコメディアンのように会場を笑わせたりした。
たっぷり客席は誰もが楽しんだし
さすがと思わせるステージを堪能した。
しかし
ゴルソンさんの様子を一つ残らず観察したいと臨んだ私は
演奏中のサックスを吹いていない短い時間も
マメに朝顔管の中に仕舞っておいたサックスのマウスピースキャップを
取出してはマウスにキャップを被せ
テナーのコンディションを気使うゴルソンさんの姿を見た。
◆芸術は虚実の皮膜にある
これは
「芸術は虚と実との境、
真実と虚構との微妙な境目に 不思議な力がひそむ」
・・・と近松門左衛門の言葉を
何かのテレビ番組で聞き知ったのだけれど
22日のスコット・ハミルトン氏
24日のベニー・ゴルソン氏
二人のテナー・サックス、ビッグネーム奏者の
演奏に向かう(楽器と対峙する)厳しさと真摯な姿
そして
ステージ上では曇りなく晴れ晴れとした姿で客席に向かう
両極の裏と表の境目をほんの一瞬だけ垣間見たライブで
JAZZ界の
海越えてやってくるビッグネームの演奏者へ
深く敬意を表しつつ深い感慨を受けたのでした。


2005年11月01日
Scott Hamilton & Harry Allen
SPECIAL LIVE AT TOKTO TUC
Scott Hamilton & Harry Allen NEW YORK SEXTET
『2大スター依るスウィングテナーの競演』
★下記画像は下記web siteよりお借りしております。
http://www.jazzreview.com/photosdetails.cfm?ID=1095

スコット・ハミルトン(ts),ハリー・アレン(ts)
ジョン・バンチ(pf),デニス・アーウィン(b)
チャック・リッグス(ds),クリス・フローリー(g)
2005年10月29日(土) TokyoTUC
ミエコさんとうちの伸ちゃんと行ってきました!
アンサンブルやサックス・ソロ、
ツー・ホーンのハモリや掛け合いが交互に絡み
目の前で生まれるスウィング!
TokyoTUCのステージは赤銅色がかったセピアの照明で
スコット・ハミルトン(ts),ハリー・アレン(ts)ら6人のアーティストが
実際は手の届くほどのところで演奏しているのに
1930年代のビッグ・バンドステージを
大画面の映像で見ているような
別次元の空間にタイム・スリップしたような
なんとも夢心地のひと時でした。
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2005年10月06日
ノーマン・シモンズ
1929年10月6日、イリノイ州、シカゴ生まれ。46年にクリスフォード・ジョーダンのコンボに加わり、プロ・デビューを果たす。生地のジャズ・クラブ「ビー・ハイブ」で長年ハウス・ピアニストとして活動。この間にチャーリー・パーカー、レスター・ヤング等と演奏。ダコタ・ステイント、アーネスティン・アンダーソンとの共演を経て、61年にカーメン・マクレエの伴奏者となった。ニューヨークで歌手の伴奏者として活躍し、アニタ・オディ、峰純子等との仕事でもよく知られている。又、アレンジャーとしても高く評価されている。彼は大の親日家である。

10月6日
歌伴の神様と言われる
ジャズピアニスト
ノーマン・シモンズさん 76歳のお誕生日
こころより おめでとう!


同じ日に 生まれた akemin
とても光栄です!
”TokyoTUC in SCOTT HAMILTON
meets NORMAN SIMMONS”
2004年10月10日
ちょうど 一年前の10月
TokyoTUCで
ノーマン・シモンズのピアノを生でききました。
その時の印象は・・・
●Mr.ノーマン・シモンズはパワフルでリリカルで繊細で・・・あたたかい。
まさにその時どきの音を自在に創っていました。
今回のLIVEはドラムもベースも入っていませんでしたが、
Mr.ノーマン・シモンズのピアノは
いろんなパートの音までも想像させてくれるようでした。
●紗野葉子さん(vo)もbig アーティスの中でなかなか健闘してましたね!
そんな彼女の歌を一番楽しそうに、誰よりも注意深く聴いていたのは
彼女と一緒に演奏しているMr.ノーマン・シモンズでした。
●Mr.ノーマン・シモンズは歌伴の神様と言われる訳わかったきがします。
●実に凄いピアニストです!続きを読む
2005年08月01日
スコット・ハミルトン
・1945年9月12日、ロードアイランド州、プロビデンスの生まれ。50年代のジャズの愛好家だった父の影響で、幼時からジャズに親しみ、ピアノからドラムまで学ぶ。14歳の時にはスクール・コンボで演奏しており、ハイスクールでは、一時クラリネットを学ぶが、すぐにテナー・サックスに転向している。
・フュージョン全盛の70年代後期、極めてオールド・ファッションなスタイルで登場したテナー・サックス奏者、スコット・ハミルトン。ワン・ホーンで朗々と吹く彼の真骨頂はバラードだ。ベン・ウェブスターばりの深い響きをたたえたトーンと歌心あふれるフレーズで、聴き手を一気に30年代へとタイム・スリップさせてしまう。またアップ・テンポの曲では、ズート・シムズのように余裕綽々とした軽快な演奏を披露し、ご機嫌なスウィンガーぶりを発揮する。
エレクトリックな響き/難解なコード進行/幾何学的フレーズが横行する昨今のシーンにおいて、彼のようにメロディと音色に重きをおいたプレイヤーは希少だ。
REVIEW 鵜木孝行さん
2004年10月10日
Scott Hamilton meets Norma Simmons
ELEGANT JAZZ"
【出演者】 SCOTT HAMILTON(ts) NORMAN SIMMONS(p)
ゲストアーティスト:紗野葉子(vo) 田辺充邦(g)
2004年10月10日TokyoTUC in SCOTT HAMILTON meets
NORMAN SIMMONS は今年行ったLIVEのなかで最高の一時だった!
鵜木孝行さんのおっしゃるように 「スコット・ハミルトン。ワン・ホーンで朗々と吹く彼の真骨頂はバラードだ。」は実感です!これは、生で聴かなければ共感しあえないと思いますが、ホーンに吹き込む息使い、マイクとホーンの関係、時折漏らすスコット・ハミルトンの声、繊細に細く長く、そしてものすごくスローなテンポで紡ぎだす音色・・・。さんざんCDで聴いていたあの音を目の前で聞くことができたこのLIVEは本当にシアワセでした!蛇足ではありますが、ライブ・ハウスのこじんまりした空間で聞けたことがこの感動の要因だと思います・・・。

●Mr.スコット・ハミルトンは写真写りが悪いのです。どこかのサイトでファンと写っている画像を見て老け込で写っているのにびっくりしました。だから、キレイにうつるようにと私も写真を撮ってみましたが、実物とはかなり違います。生で見たMr.スコット・ハミルトンは本当にキレイで繊細な雰囲気を醸し出す方でした。

●Mr.スコット・ハミルトンはとてもおちゃめな方でした。「THE GRAND APPEARANCE」にサインをお願いしたらこのジャケットをお面のようにご自身の顔にあてて、笑わせてくれました!
●このLPにはALL THE BESTと書いてくださいました。

●Mr.ノーマン・シモンズはパワフルでリリカルで繊細で・・・あたたかい。まさにその時どきの音を自在に創っていました。今回のLIVEはドラムもベースも入っていませんでしたが、Mr.ノーマン・シモンズのピアノはいろんなパートの音までも想像させてくれるようでした。
●紗野葉子さん(vo)もbig アーティスの中でなかなか健闘してましたね!そんな彼女の歌を一番楽しそうに、誰よりも注意深く 聴いていたのは彼女と一緒に演奏しているMr.ノーマン・シモンズでした。
●Mr.ノーマン・シモンズは歌伴の神様と言われる訳わかったきがします。
●実に凄いピアニストです!
akemin