Lennie Tristano

2006年01月09日

Contrast

私と伸ちゃんは、JAZZの嗜好がかなり合っていて
セレクトしたお互いの聞きたい音、アーチストで
異議申し立てをしたことは、数えるくらいしか記憶にない。

しかし、セレクトした曲やアーチストのCDやDVDを聞いている時
お互いの興味の大きな違いを最近発見した。

伸ちゃんは、ずばり音やフレーズに耳を傾け
私は、その音を生み出すアーチストに興味が湧くという違い。

たとえば、昨年近所のホームセンターで2つのDVDを買ってきた。
(どちらも980円均一という掘出物!)

1つは
ステファン・グラッペリ
ライブ・イン・サンフランシスコ
もう1つは
レニー・トリスターノ
コペンハーゲン・コンサート

さっそくお宝DVDをみながら時々お互い感じたコトを話す

1b0784e5.jpgStephane Grappelli/Live in San Francisco
ステファン・グラッペリを見ながら
もともとお互いジャンゴ・ラインハルトの大ファンなので
ジャンゴの音を連想しながら
「ジィージ(爺) ブラボー!」と思わず映像に拍手したりして・・・。

このライブ・イン・サンフランシスコにはグラッペリのピアノ演奏があって
バイオリンを置いて、両手をまず擦りあわせ、
「上手に弾けますかどうか・・・」のようなことを話しながらピアノに向かい
「ダニー・ボーイ」を弾き始めるステファン・グラッペリ

伸ちゃんは、ピアノの音に耳を傾ける・・・演奏が終わると
「いやぁ・・うまいですよ!実に泣ける!」

私は、グラッペリの音、表情、仕草から伝わるものを思い浮かべながら
「この人は ほんとうに生涯 心豊かに 温かい人柄で 幸せだったんだろうなぁ・・」と・・・。

次に
1b0784e5.jpgLennie Tristano /Copenhagen Concert
レニー・トリスターノ コペンハーゲン・コンサートをセットして見始める
このDVDはモノクロで、コンサートホールでのライブ映像。
キース・ジャレットのソロ・コンサートよりはるかに静寂と会場の緊張が伝わる・・。

孤高の盲目のピアニスト レニー・トリスターノは、
観客の拍手を注意深く聞き、次の曲のはじまる瞬間を待つ
DVDの前の私達も黙って、次の瞬間を目と耳を凝らして待つ。
という感じ。

で、このDVDを全て見終わってから
伸ちゃん「これは、かなりクールでした。」
「複雑な和音をずいぶん使ってたな・・。どことなく ドヴィッシーを連想するなぁ・・・。」
「ビル・エバンスもこのレニー・トリスターノに影響を受けているんじゃないかな・・・。」

私は
「さっきのグラッペリとは好対照ね。孤高っていうイメージを絵に描いたようなヒトだった。」

で、DVDを見終わった時点で、伸ちゃんは終了する。
私は、DVDを見終わった時点から、今聞いたアーチストへの人間像リサーチが始まる。

akemin

miruko1 at 14:35|PermalinkComments(0)