2月22日(木)、平成30年第一回定例会において代表質問を行いました。


大田区の目指す成長戦略について、以下の5点を質問しました。


・京浜港の国際コンテナ戦略港湾機能の更なる強化

・臨海部のアクセス強化

・統合型リゾート(IR)誘致

・蒲田駅前建物のボリュームアップ

・蒲蒲線について


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続いて大田区の目指す成長戦略についてお聞きいたします。


平成29年第4回定例会において松原区長は森記念財団都市戦略研究所が発表した「世界の都市総合力ランキング」について触れ、東京は昨年に引き続きロンドン、ニューヨークに続いて3位となったこと、東京は「交通・アクセス」 の分野でスコアを大きく伸ばしたこと、東京は2位のニューヨークとの差を縮めたこと、とりわけ国内外の多くの都市へ直結する羽田空港の利便性の良さが高く評価されたことを喜んでいらっしゃいました。


そして国内外の産業や文化が集い交流する拠点を大田区は目指し、空港周辺整備を進めて東京、そして日本の発展を支えるまちづくりを引き続き推進していくことを高らかに宣言されました。


私も大田区が今後の日本を牽引する中心的な役割を果たす責務があると考えておりますので、松原区長の宣言には強く賛意を示すものであります。


しかし本当に大田区が日本を牽引するためには現在行なっている政策に加え、更に一歩も二歩も踏み込んだ対策が必要になってくると考えております。ここでは5点、京浜港の国際コンテナ戦略港湾機能の更なる強化、臨海部のアクセス強化、統合型リゾート(IR)誘致、蒲田駅前建物のボリュームアップ、蒲蒲線についてお聞きいたします。


まず京浜港の国際コンテナ戦略港湾機能強化の更なる推進についてお聞きいたします。


現在、京浜港のハブ機能強化を図るために東京港では中央防波堤外側地区にターミナルを新設しています。Y1ターミナルは既に供用を開始、Y2ターミナルは韓進海運破綻により賃貸借予定契約は解除となりましたが早期の供用開始予定、Y3ターミナルは整備が進んでおりますが、耐震強化され水深16.5mを確保するこのY3ターミナルが完成すればコンテナターミナルの水深不足を解消し8000TEUの以上の大型コンテナ船が着岸できるようになります。


それにより海外トランシップの回避、輸送コストの削減、国際競争力の向上、ゲート待ち渋滞解消に伴う物流の効率化、耐震強化岸壁により震災時の物流機能が維持されることによる地域の安心・安全の向上、港湾収益の確保、環境への負荷軽減などさまざまな効果が期待されております。


そこでお聞きいたしますが、松原区長は京浜港にどのような期待をお持ちで、今後どのような未来を描いておりますか、見解をお聞かせいただきたいと思います。


もちろんインフラ整備だけでは世界から選ばれる港湾になることはできません。


労働力、スピード、費用といった面で日本の港湾は競争力を失っている現状において港湾規制改革や京浜港の統合及び民営化を検討する必要があるのかもしれません。


しかしそれとは別にY3ターミナル完成と併せて限りある土地を有効活用することは非常に重要になってくるものと考えております。


その1つの有望な土地が東京港野鳥公園です。


東京港野鳥公園は私の幼少時代から沢山の野鳥が集い、池にはブルーギルやブラックバスが棲みついてました。私も小学生時代にはルアー釣りして楽しんだ思い出の地でもあります。


しかしその後、大田市場が建造されたことにより敷地は狭くなり、都立公園として整備されたことで立ち入りもできなくなりました。


時を経て羽田空港の離発着が増えたことにより飛行機騒音がひっきりなしに襲う場所となってしまいました。新飛行ルートになれば飛行機騒音は一層酷くなることが予想されておりますから野鳥にとっては益々住みづらい環境となっていくことでしょう。


一方、人から見れば羽田空港のバードストライクと野鳥公園の野鳥の因果関係が拭いきれないこと、鳥インフルエンザの発生で隣接する大田市場の食の安全にも影響を及ぼしかねないことを考えると野鳥公園を他地区に移設した場合の便益を一度は検討する必要があるのではないかと考えております。


もし他地区に野鳥公園を移設することができれば約25ヘクタールもの土地をバンシャーシプールや待機場といった港湾整備の種地として活用することができるようになります。


そうすれば東京港の更なる国際競争力向上に寄与することでしょう。


港湾整備でなくても商業施設、特に統合型リゾート施設(IR)としての活用も充分に検討する価値があると考えております。


我が会派の荻野稔議員が昨年の予算特別委員会でIRに関して質疑をさせていただきました。その中で株式会社国際カジノ研究所の行ったアフターオリンピック戦略会議の中間報告書を取り上げ、東京オリンピック後の経済振興策として成り立ち得る東京圏において、一定の大規模開発が可能であり、用地面積があり、商業開発が可能な要件が整っているモデル地域の1つに大井ふ頭がある事をお伝えしました。


カジノ施設はもちろんのこと、ラグジュアリーホテルやコンベンション施設を併設することによってMICEのニーズにも応えることができるようになります。


国際会議はこれまで欧米諸国での開催が多数を占めていましたが、経済発展著しいアジア諸国でのシェアがこの10年で2倍以上になるとも言われております。本格的なアジア大交流時代を迎える中で現在圧倒的強みを見せているのがマリーナベイサンズを代表とするシンガポールですが、他の東南アジア諸国も猛烈な勢いで力をつけてきております。フィリピンのマニラ臨海部では雨後の筍のように超大型統合リゾートの建設ラッシュが続いており眼を見張るものがありますし、韓国のCOMEXや台湾の台北世界貿易センターは非常に活気にあふれています。


かように東京は世界中の都市との競争の真っ只中にある中で、このまま指をくわえて放っておけば世界中の他の成長著しい都市に東京は遠からず追い抜かされる日が来るでしょう。


先祖から受け継いだ東京という素晴らしいまちを未来を生きる子供たちに襷を繋ぐために、3000万人という人口を背後に控える内需と東南アジアやアメリカとの外需を最大限活用することを大田区は国や東京都とともに真剣に検討する必要があると思っております。


そこで質問いたします。MICE事業については決算特別委員会や地域産業委員会などの場で以前から指摘させていただいておりますが、大田区の考えるMICE事業は羽田空港跡地の再開発と既存施設の有効活用にとどまり世界の中の大田区という位置付けで俯瞰してみるといささか物足りなさを感じております。MICE事業は観光という小さな括りではなく国を牽引する産業という位置付けで注力すべきと考えるのですが、改めて松原区長の目指す大田区のMICE展開についてお考えをお聞かせいただけますでしょうか。


またIRについてはカジノの負の側面である、ギャンブル依存症問題が必ずついて回ります。我が会派の岡高志議員はギャンブル依存症対策地方議員連盟を立ち上げ、パチンコの課題を含めて実効的な対策を議論しております。


平成29年第4回定例会での区長答弁では、関係部局の緊密な連携のもと、適切な依存症対策に取り組んでまいります。と大田区でのギャンブル依存症対策への決意を表明していただきました。

その上で、区長はIRをどう評価しておりますでしょうか?大阪に続いて愛知県も中部国際空港のそばにIR誘致を検討すると大村知事が公式に表明されている中で羽田空港擁する基礎自治体である大田区長の思いをお聞かせください。


次に臨海部の交通網アクセス改善について触れたいと思います。現実的な話に戻ってしまいますが、大森駅から臨海斎場や大田スタジアムに行く路線バスの便数の少なさによる不便は以前から指摘されているところでございます。また大森駅から羽田空港に行くためには何処かの近隣駅に行って乗り換えるか路線バスを使わなくては羽田空港に行けず地元住民から多くの改善要望が来ております。更にはふるさとの浜辺公園に負けずとも劣らない素晴らしい砂浜が広がる城南島海浜公園や緑地化が進み眺望素晴らしい中央防波堤にも大田区民は簡単に足を運ぶことができません。短期的にも中長期的にも臨海部のアクセス強化は待ったなしの状況かと思いますが区長の見解をお聞かせください。


臨海部の話が続きましたが次は蒲田駅前のボリュームアップについてお尋ねいたします。大田区の持続的な発展を目指すためには羽田空港や臨海部だけでなく何と言っても本区内最大の繁華街であります蒲田を外す事はできません。


現在、京急蒲田駅の再開発が完了し、蒲田駅西口は蒲田駅周辺再編プロジェクトに基づく初動期整備工事が進められております。しかし地元ではクスノキの大木を囲む円形広場の段差解消をして、舗装の張り替えをした程度のようだね、という声も聞かれます。


我が会派としましては本整備工事は「人が集い・にぎわう、国際都市おおたの交通結節拠点・蒲田という将来像」にそれほど深く結びつくものではないように感じております。何故なら人が集うには駅前商業ゾーンがあまりにも脆弱であるからです。

蒲田駅西口商業地区の法定容積率は、500%か600%ですが制限までほとんど使われていないのではないでしょうか。


たしかに航空法の高さ制限はありますが、概ね90メートル程度ですので現行の法定容積率いっぱいに建て替えしたとしても制限に引っかかることはないと思いますので、人が集うまちにするためにも、もっとボリュームのある建物を促す働きかけをするべきと考えますが如何でしょうか?


蒲田駅西口では、戦災復興土地区画整理事業による道路整備にあわせ、比較的小さな敷地で建てられた建築物が多く、道路斜線や容積率の制限を受けるとともに、高さや設えなどの統一感が残念ながらありません。


雑多な街並みが蒲田の魅力という考え方もありますがらグランドデザインでも掲げている『建物の共同・協調化の促進』を図り、高さや設えなどの統一感を形成するようなまちづくりが必要でないかと考えますが区長の見解をお聞かせ願います。


成長戦略の最後に新空港線、通称蒲蒲線についてお聞きいたします。


1月26日、東京都は「平成30年度予算案」を発表しました。この中に仮称「東京都鉄道新線建設等準備基金」の創設が盛り込まれました。


交通政策審議会の答申第198号「東京圏における今後の都市鉄道のあり方について」で示した24項目30路線のうち、6路線を検討していくとの事で、都議会平成30年第一回定例会に、基金の設置条例が提出されます。

その規模、約7兆460億円。この中で、大田区に関係のある路線は蒲蒲線(新空港線)と、羽田空港アクセス線がございます。


新空港線については、矢口渡駅から地下に入り京急蒲田駅の地下まで続く計画図も示されましたが、こちらの計画については区民からも、費用負担の在り方、利便性の低下、将来性などについて課題への指摘や疑念の声も上がっていることは平成29年第二回定例会で我が会派の荻野稔議員が代表質問し、それに対し「区民の皆様のご意見等を受け止め、その不安を払拭できるよう、整備主体とともに、より丁寧な説明を行ってまいります。」と答弁をいただきました。


これから、更に説明がなされていくもの理解しておりますが、現在、大田区が示している計画図では、京急蒲田駅の地下に駅を新設し、そこから、地上の京浜急行線へと乗り換える事で、羽田空港方面へと向かう路線を整備する、一期工事が示されております。


この計画の段階で概算の事業費が1260億円となっております。当初想定されていた乗り換えなしで羽田空港方面に多摩川線から直通で向かう計画はこの二期工事までを終えなければ、実現しない事になりますが、この一期工事の段階では区民への便益は少ないように感じております。


一期工事区間開通による大田区における便益については、平成29年第4回定例会で岡高志議員が代表質問しました。その時の区長答弁は、都区間協議の重要な要素である利用者便益の数値については、現時点でお示しすることは困難でございます。

といういささか残念なものでした。


そこに目をつぶり仮に実現できたとしても、工事期間については、東京オリンピック・パラリンピックに間に合う事もなく、関係者との合意も未だ出来ていません。

区長は二期工事に至らない、現在の計画をどのように評価していますか?

また、二期工事についても、一期工事と同じく、実現に向かっての手続きは都市鉄道等利便増進法に沿って進めると考えられます。一体、どの程度の工事費用、また期間が想定されるのでしょうか?二期工事についてのお考えをお示しいただきたいと思います。