大田区の永続的な活力を推進するために外国人労働者との共存共栄は不可欠なものと考えています。


大田区の産業振興協会で監理団体設立を検討すること、登録支援機関のあり方を検討すべき時期にあると考えています。


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私は今般、東南アジア視察団の一員としてベトナムとタイを訪問し、両国の産業分野における明確な戦略の違いを学ぶことができました。

また、今回の視察を通じて人材不足解消や技術移転の観点からベトナムとの更なる協業の可能性も感じることが出来ました。


しかし、そこには解決しなくてはならない大きな問題が横たわっているように感じております。それは監理団体による不正の横行です。


主な不正として、ベトナムの外国人技能実習生の来日を巡り、現地の送り出し機関から不正な手数料(マージン)や接待を受ける監理団体、技能実習生が失踪した際に賠償金を支払わせる契約をベトナムの送り出し機関と結ぶ監理団体、いったん送り出し機関に支払った講習の費用を後から返金(キックバック)させる取り決めを行っている監理団体の存在が報告されています。


技能実習制度に詳しい神戸大大学院国際協力研究科の斉藤善久准教授(ベトナム労働法)は「今の制度で現場の問題を把握するのは不可能だ。民間ではなく、国が受け入れ業務を積極的に担い、実習生のその後の生活支援にも力を入れるべきだ」と指摘しています。


この指摘を受けて、大田区内を見渡してみますと、本区には区内産業に精通し、タイにある大田テクノパーク設立に寄与し、ベトナムのバリオブンタウテクノロジー技術高等学校と六郷工科高校の姉妹校提携の締結に尽力し、諸外国との産官学連携に詳しい公益財団法人の大田区産業振興協会がございます。


私は大田区産業振興協会の外郭団体が監理団体の機能を担うことができれば、送り出し国、実習生、区内産業にとって最適解になりうると考えております。


日頃から身を切る改革や天下り先の削減を訴えている政党に属している私が外郭団体を増やす事を提議することに矛盾を感じる方もいらっしゃるかと思います。


しかし外郭団体が存在意義を発揮する分野もあると思っております。


例えば、人事異動の多い公務員にはなりたくないが、専門を活かして世のためになる仕事に長く関わりたい、という方々がいらっしゃいます。


給与は民間ほど高くはないものの、社会的地位は高くて安定した雇用環境を好む、という方々もいらっしゃいます。


そして、大田区や発展途上国の発展に貢献したい、外国渡航を含めて海外に関わる仕事をしたい、という方々もいらっしゃるはずです。


そのような方々が監理団体業務を担えば、技能実習制度の本来趣旨に基づいた運営をしていただけるものと期待しております。


今回視察したベトナムのエスハイという企業の人材教育事業や技能研修生派遣事業はとても素晴らしいものでした。


エスハイは単に日本で働きたい人を募集するのではなく、日本で働く前に1年間の教育機会を望む生徒を募集するというところが単純にマッチングだけする他の送り出し機関とはアプローチが異なりました。


実際にいくつかの授業を拝見しましたが、一コマ一コマの授業中、一人一人の学生が日本で何を学びたいのか、ベトナムに持ち帰って何をしたいのか、強い目的意識を持って全力で取り組んでいる姿がとても印象的でした。


このように海外では両国の発展を心の底から願って日本の技能実習制度を最大限に活用しようと取り組んでいるところがあるのですから、私たち日本人も外国人労働者が安心して働くことのできる環境を整えていくために、大田区で検討すべき政策について監理団体を含めて区長の見解をお聞かせ願います。