3月10日(火)、令和2年 予算特別委員会 審査第3日、福祉費について款別質疑を行いました。


東京都のベビーシッター利用支援事業は、事業者やハコモノにお金を渡すのではなく、本当に困っている方にお金を直接渡す、という意味で画期的な取組です。解決しなくてはならない税法上の問題を抱えてはいますが、現在はブラッシュアップの途中段階として前向きにとらえ、大田区は基礎自治体として求められる役割をしっかりと果たすよう要望しました。


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令和大田区議団の三沢清太郎です。

私からはベビーシッター利用支援事業について質問させて頂きます。


新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、安倍政権は32日から全国の小中高校で一斉休校を要請し、大田区でも多くの子供たちが休みに入りました。


この対策に対して賛否両論ありますが、感染拡大が緩やかになることで、感染医療機関の医療崩壊に歯止めをかけ、薬を開発したりするための時間稼ぎが出来ることを期待するところです。


しかし、そうは言っても突然子供たちを家で面倒見るように言われてお困りになっている家庭も多いのではないでしょうか。


ベビーシッターや家事代行サービスを提供する「キッズライン」という企業が、小学生の子どもがいる親906人に対して緊急調査を実施した結果によれば、突然の休校に対して75.2%もの人が「困る」と回答しているそうです。


そのような時に役に立つのがベビーシッター利用支援事業です。


大田区は東京都の「ベビーシッター利用支援事業」を実施しておりますが、利用状況と課題、令和2年度の利用想定を教えてください。


回答①


東京都のベビーシッター利用支援事業は、大田区を含め都内14区市が実施していますが、大田区以外の区市は全て0歳児から2歳児の待機児童の保護者を対象としています。


大田区も令和24月から2歳児まで対象を広げますが、これまで0歳児のみを対象とした理由、そして4月から2歳児まで範囲を広げる理由を教えてください。


回答②


対象年齢を広げることで、1人でも多くの保護者にサービスをご利用頂けるようになることを願っております。


申請から利用開始までの期間についてもお聞き致します。


現在、申請から利用開始まで概ね1ヶ月程度かかっているようですが、これではサービス利用者にとって使い勝手が少々悪いように感じられます。もっと短期間でサービス利用出来るようにすべきと考えますが、理事者の見解をおきかせ下さい。


回答③


簡単なことではないことはわかりましたが、利用者の利便性向上のために出来るだけサービス申し込みからサービス開始までタイムラグの発生しないように引き続き検討をお願い致します。


さて、先ほど大田区は東京都のベビーシッター利用支援事業の対象年齢を令和24月から3歳まで広げることについて話をしましたが、東京都は新型コロナウイルス感染症防止のための臨時休校に伴う小学生の居場所確保のための対策として、ベビーシッター利用支援事業の対象に小学生も追加すると発表しました。


具体的には32日から小学校の春休み開始日の前日までの期間、臨時休校に伴い居場所の確保が必要な小学生を対象としておりますが、大田区は本制度を活用しないとお聞きしております。その理由をお聞かせください。


回答④


次に本事業の根本的な問題について取り上げたいと思います。


それは格安でベビーシッターサービスを受けることが出来た、と喜んでいたら翌年に所得税を課税される、という問題です。


東京都の「ベビーシッター利用支援事業」を利用した場合、助成金分は個人の雑所得となります。


学費や障害者給付などの助成金については所得税法9条で定める課税の例外規定にあたるため雑所得に計上されませんが、同規定には保育費用に関する定めはありません。よって確定申告をする必要が生じてきます。


例えば子供が2人いる年収400万円の家庭がベビーシッター助成をフルに年間300万円活用した場合、所得は増えていないにも関わらず、所得税が35万円も増額されることになります。


東京都も大田区もパンフレットやホームページなどでこうした事実を周知していますが、果たしてベビーシッター助成制度を利用・検討されている方のうち、どれくらいの方が納税の義務が生じていることをご存知なのでしょうか。


特に利用者の多くを占めるであろうサラリーマンは基本的に確定申告をする必要がありませんから、気が付かない可能性が高いかもしれません。


所得税法9条の改正論議については、日本維新の会の音喜多駿参議院議員が昨年秋から国会で抜本的な議論を繰り広げておりますので、その進展を待ちたいところですが、大田区としてはサービス利用者に納税義務について分かりやすく説明する必要があると考えております。理事者の見解をおきかせ下さい。


回答⑤


東京都のベビーシッター利用支援事業は、事業者やハコモノにお金を渡すのではなく、本当に困っている方にお金を直接渡す、という意味で画期的な取組です。解決しなくてはならない税法上の問題を抱えてはいますが、現在はブラッシュアップの途中段階として前向きにとらえ、大田区は基礎自治体として求められる役割をしっかりと果たすことを要望します。


今回、取り上げたサービス以外にも新型コロナウイルス感染症対策として内閣府が推進している「企業主導型ベビーシッター利用者支援事業」という物もございます。こちらは3月に限りベビーシッターを利用する際の補助金を1か月52,800円から最大264000円まで引き上げるものです。しかもこの支援事業は時限的なものではありますが、非課税所得となることも発表されました。


この対応が一つのきっかけとなり、保育費用の助成金については所得税法9条で定める課税の例外規定とする機運醸成に繋がることを期待し、私からの質問を終わります。