パソコンのオンボードオーディオと言えば、なんとなく品質が良くないというのが未だに一般的な印象だろう。
実は近年のオンボードオーディオは32bit/192kHzに対応していたり、ドライバレベルで詳細なイコライザが使えたりと、純粋なスペックでは一部のサウンドボードやUSBDACを上回っていたりもする。

それぞれの音の特徴は人の好みによるところがあるとして、その上でオンボードサウンドの音質が悪いと認識される一因は、フロントパネルのイヤホンジャックから出力したときに大きなノイズが入ることだろう。

このノイズは、電源回路などから発せられる電磁波をPCケース内部のオーディオ用ケーブルが拾ってしまうことに由来する。

従って、PCケース内部のオーディオ用ケーブルをノイズ遮断性の高いものに置き換えれば、フロントパネルのイヤホンジャックに入るノイズを軽減できるということになる。
ノイズが多いマザーボード付近だけを置き換えるならば、元々あったケーブルを除去する必要はなく中継ケーブルとして挟むことでもノイズを軽減可能である。

本記事では、これを実際に行った方法を紹介しよう。

主な材料はこちら。

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ギター用などの4芯のシールド線 50cm~1m程度 (千石電商で1m130円)
普通の被覆導線 50~1m程度 3本 ※リボンタイプ推奨 お好みで
5x2のコネクタハウジング 2個 (秋月電子で1個15円)
TJC8コネクター(オス) 10本セット (秋月電子でセット50円)
TJC8ターミナル(メス) 10本セット (秋月電子でセット50円)

これらに加え、熱収縮チューブの細いタイプと太いタイプがあるとよりよい。
合計して数百円もあれば複数本作れてしまうので非常に財布にやさしい。

あとは、この材料で延長ケーブルを作れば完成・・・で済ますわけにもいかないので注意点などを少し記しておく。

必須事項として、マイクジャックとイヤホンジャック両方がある場合は必ず4芯のケーブルを使うこと。

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画像の下の例のように、2芯シールドケーブルx2本の構成にしてしまうと、シールド部分によってループが形成されてしまい、ノイズを拾ってしまうようになる。
フロントパネルにイヤホンジャックしかない場合は2芯シールドケーブルx1本でもよい。


また、HDA(high definition audio)のピン配置は以下のようになっている。(Googleで調べてもらったほうがわかりやすいかも)
黒がシールドに接続するピン、緑がシールド内の導線に接続するピン、灰色がシールド外の導線。

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PresenceはマザーボードのHDAピンヘッダに、フロントパネル用オーディオが接続されていることを伝えるピンである。延長ケーブルを作成する場合は、マザーボードとつなぐメス端子の側でGNDとPresenceを相互に接続し、PCケース自体のオーディオケーブルとつなぐオス端子の側ではPresenceを結線する必要はない


全体の配線概要はこんな感じ。

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どれがマイクでどれがヘッドホンとか、LRを気にする必要はない。各導線が両端で同じ位置に装着されるようにさえすればよい。ただしハウジングにピンを挿入する位置は左右反転していることに注意


シールド線の処理例(マザーボードから遠い側)

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1本だけ太いのがシールド(GND)で、熱収縮チューブで被覆している。


コネクタまで装着した状態。専用工具なしでの完全な圧着は難しいので、ラジオペンチなどで軽く圧着したら少量のハンダを流し込んで固定するのがよい。

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太い熱収縮チューブを取り付ける場合は、ハウジングを装着する前に行うこと。


ハウジングを取り付け、導通に問題がなければ熱収縮チューブを処理する。
(上の写真とは別のケーブルなので導線の色が異なる)

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向きを誤って取り付けることを防止するために、オス端子のPresenceにダミーのピンを生やしたり、メス端子側のピンがない箇所には何かを詰めてピンが入らないようにすると安全。


断線やショートがなければ、PCに取り付ける。

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元々のオーディオケーブルを外し、中継ケーブルのメス端子側をマザーボードのピンヘッダに接続。


マザーボードから十分遠い場所まで引っ張ってから、PCケース自体のオーディオケーブルに接続する。できるだけフロントパネルのオーディオジャックの近くまで持ってくるのがよいだろう。

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管理人のPCの場合、OSを起動しイヤホンを耳に付けた状態でケーブルを動かし、ノイズがほとんど入らないことを確認して裏配線側に押し込んだ。



効果
PCケース本来のケーブルだと、CPUやGPUの負荷によって「ピッピーッガーーーーツッツッツッツ」という耳障りなノイズが、低音量で再生した音声に劣らない音量で聴こえていた。
ノイズ耐性の高いケーブルで中継したところ、このノイズは非常に軽減され、隣で回っているPCのファン音のほうがイヤホンの隙間を通して大きく聞こえるほど静かになった。完全に消えたわけではないが、無音状態で注意を払わなければ気づかない程度まで軽減できている。

PCのフロント側に本来のケーブルが丸め込まれた状態では僅かにノイズが残るが、本来のケーブルを除去して完全に置換すれば完全に知覚不可能なレベルまでノイズを削減することができる。

とはいえ中継ケーブル形式でもかなりの効果がある(しかも安い)ので、これ商品化したら需要があるんじゃないだろうか?
あるいは管理人が知らないだけで高級ケースには同じようなケーブルが採用されているとか・・・?






(STRAIGHT/ストレート) 熱収縮チューブ セット ブラック 100ピース 35-311
(TOOL COMPANY STRAIGHT) ツールカンパニーストレート



税込み6500円で買えるとんでもない値段のRX470が、実は色々な用途に使えるという記事が想像以上に注目を集めたようだ。

マイニング専用グラボをゲームに転用してみる (+その他活用方法)

その結果、たくさんの人が例のRX470を購入して検証し、なんと画面出力を復活させる方法が見つかった。
https://www.ns-koubou.com/blog/2019/01/11/rx470-mod/
https://media.dmm-make.com/item/4515/
(直結ではモニター次第で映らない可能性が高く、最低でもコンデンサ取り付けを推奨。できれば更に抵抗も直列に入れたほうが良い。)

CrossFireX(CFX)のセカンダリは画面出力がない状態でもできることは早くから確認されていたが、
画面を映せるようになったことで、ついにCrossFireXのプライマリとしても使えるようになった。
(iGPUマルチモニター有効、dGPUプライマリに設定しダミープラグを付けたまま起動しミラーリングすれば画面出力自体はいじらずにできるかもしれない。しかしUEFI画面が映らないので使い勝手は悪いし、ブラケットを外すので完全無改造とは行かない。)

つまり、例のグラボのみでCrossFireXが実現することになり、6500円x2=13000円でほぼ現行モデルによるCrossFireXができるようになった。


そんなわけで・・・

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1枚のHDMI出力を復活させて・・・・


PCケースにスロットイン!
自作ユーザー誰もが一度は夢見るマルチGPU環境がついにうちにも!

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やっぱり同型番のマルチGPUは統一感があって見栄えがよろしい。
黒基調の他のパーツとの親和性もいい感じ。

これで憧れのマルチGPU環境を存分に味わえる・・・という矢先にちょっとした問題発生。

シングルカードではGPUのコアクロックを上げれば上げるほど性能が上昇したのに、
CFXではGPUのコアクロックを上げるとかえって性能が低下してしまうようだ。

まずはRX470 Nitro+のBIOS(コア1260MHz/メモリ2000MHz)で2wayCFXしたスコア。
stocknitro+470_cooling_TS
グラフィックスコア:7677

続いて、同じBIOSでコア1430MHzに伸ばし、パワーリミットを上限まで上げたもの。
stocknitro+470_1430_cooling_TS
グラフィックスコア:7275

クロックは約1割上昇したはずだが、スコアはむしろ低下してしまった。

測定中はこんなふうに12V1.4Aのスーパーうるさい強力ファンで猛烈に給気し、モニタリングソフトから最大クロックを維持していることを確認した。
IMG_20190125_153559


クロックが実際にしっかり上がっているのに性能が下がるので、CFXではクロックをあまり変えてはいけないということになる。


そこで、クロックをいじらずにクロックを上げるという矛盾を解決する方法として、BIOSの書き換えを行う。
要するに、デフォルトでクロックが高く設定されているBIOSを書き込むと手動で引き上げずともクロックが高い状態になるわけだ。

というわけでCFXのスコアをあげることのできるBIOSを選んでいく。
(シングルカードなら、メモリクロック2250MHzが必要なければRX470のままでよい)

・コアクロック
事前に軽く回したところ、RX470は空冷環境でおおよそ1400~1450MHzまで動くので、この辺が定格クロックになっているBIOSが狙い所になる。

・VRAM容量
8GBで揃っているものを選ぶ。4GB版だと動かないとか。

・メモリクロック
コアクロックのついでにこれも上げておきたい。VRAMはSAMSUNG・Hynix・Micronのカードが混在しているようで、BIOSによっては複数のメーカーのVRAMに対応するものがある。
このうち、SAMSUNGとMicronのVRAMは2100MHzまでの設定しかないのに対し、HynixのVRAMは2250MHzまでレイテンシ設定が存在するBIOSがある。
手持ちのカードは2枚ともHynixだったので、2250MHz設定のあるBIOSを優先して採用した。

・電力
例のグラボは電源8ピン、VRMフェーズ4であまり電源部分が強力ではない。
けれどもBIOSの元のカードの電源ピン数を揃える必要はない。
本来の姿であるRX470 Nitro+も4フェーズでありながら定格は180Wもあるので気にすることはないだろう。

・モデル
RX470で動作するBIOSはRX470/RX480/RX570/RX580である。
RX590のBIOSは定格が1500MHzをぶっちぎっているので多分使い物にならない
一応、ダイ構造がほぼ同一なRX470/RX570のBIOSにするのがもっとも理想的なのだが、TechPowerUPのデータベースにまともなRX570がほぼ無かったためRX580のBIOSを使うのがよい。


以上の条件で選択し、最適と思われたのがこの2つ。

SAPPHIRE RX580 8GB Nitro+ 1411MHz/2000(2250)MHz
https://www.techpowerup.com/vgabios/191898/sapphire-rx580-8192-170323

SAPPHIRE RX580 8GB Nitro+ Special 1430MHz/2100(2250)MHz
https://www.techpowerup.com/vgabios/194336/sapphire-rx580-8192-170511-1

自分のカードの場合、1430MHzはたまに落ちることがあるので1411MHzの前者を使うことにした。


ちなみに、例のグラボの本来(ゲーム用)のBIOSと思われるのはこちら。
SAPPHIRE RX470 8GB Nitro+ 1260MHz/2000MHz
SAMSUNG
https://www.techpowerup.com/vgabios/187669/sapphire-rx470-8192-160715
Hynix
https://www.techpowerup.com/vgabios/185234/sapphire-rx470-4096-160715

なぜなら、このBIOSを入れたときのみ、
ASRockマザーボードのUEFIロゴが

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こんな地味なやつから

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こんな派手なやつに変化するため。

RX580のBIOSなど、動作に問題がないものでも、明らかに別の製品から取ってきたBIOSではSAPPHIREコラボのロゴが出ないのだ。



RX580のBIOSを書き込んだら、続いてチューニングをする。
なぜならそのままでは電圧カーブがおかしくなっているからだ。

wrongvtable

下段が電圧(mV)なのだが、このように最高クロックよりも、低いクロックのほうが高い電圧となってしまっている。
この電圧は安全範囲なので、電圧がかかりすぎて故障ということはまず考えられない。
問題はサーマルスロットリング発生時の挙動である。
例えば、最高クロックで動作してサーマルスロットリング発動温度に達したとき、
グラボは温度がサーマルスロットリング発動温度未満になるようにクロックを低下させる。
この際、クロックが下がったのに電圧が据え置きもしくは逆に上がっていると、発熱がいまいち減らず、余計にクロックを下げる羽目になる。

なので、サーマルスロットリング発動時の平均クロックを上げるために、この電圧カーブを適正な値に戻すのが望ましい(戻さなくても壊れることはないし性能低下もせいぜい数%)。

自分の場合は、本来のBIOSと思われるRX470 Nitro+での電圧とクロックをメモしておき、
RX580のカーブの最大クロック以外に反映させた。
rightvtable

最大クロックをいじると性能低下を引き起こしやすいので、最大クロックだけはそのままデフォルトにとどめておく。すると、RX470でのブースト段階が1つ余るが、適当に1つ飛ばして記入してしまって問題ない。

あとはついでに電力制限を緩めたり、メモリクロック2250MHz(Hynix)を手動で適用したりして完了。
安定して動いたら、プロファイルを保存しておこう。
fan_ram
※電圧カーブは個体ごとに異なるため、カード1枚1枚をメモして別々のプロファイルを作ったほうがよい。

こうしてチューニングしたRX470(RX580化)1410MHz/2250MHzで3DMarkを行った結果がこちら。
1410maxPmaxC
グラフィックスコア:8387
※GTX1080:6989 GTX1080Ti:9233

ついでにFireStrike
580nitro+2250mhzts_nonmaxclockfix_highcool+50%
グラフィックスコア:27597
※GTX1080:22012 GTX1080Ti:28255


2枚でGTX1080を超えてGTX1080Ti寄りの性能となった。
汎用性とか、消費電力とか、実用面では明らかにGTX1080を1枚搭載したほうが有利なのだが、そこは13000円分のグラボでピークパフォーマンスがでるところにロマンがあるということで・・・。




注釈
本記事の動作環境は

CPU:i7 8086K
CPUコアクロック:1~5コアアクティブ5.4GHz 6コアアクティブ5.3GHz
キャッシュクロック:5.1GHz
メモリクロック:4133MHz

となっている。
CFXはGPU同士がPCIeを通してCPU経由で通信するためCPUの性能がかなり影響する。
できるだけスコアを出すためにCPUとメモリをかなりオーバークロックしているので、
オーバークロックしていないPCでは、グラボの設定を本記事と揃えても同じスコアは出ないと思われる。

最近はジャンクのNexus5を購入して使っているのだが、古い機種の宿命であるバッテリー劣化以外にも非常に気になる点がひとつ。

CPUの放熱が悪すぎる!

Nexus5はSnapdragon800を搭載しており最大クロック周波数2.26GHzなのだが、重いアプリを動かすまでもなく、ロック解除して適当にブラウザを開いただけでCPU温度が60℃に達し、CPUクロックが1.19GHzに制限されてしまうのだ。(自分の個体だけの不良かもしれない)

重い負荷ならまだしも軽い負荷でも温度が上がってしまうため、こまめにアプリを落とすなどの対策は効かない。

ならば物理的に放熱を強化してしまおう。あとついでに電池も交換。

早速ここまでバラす。
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Nexus5は6本の特殊ネジを取ればあとは特に難しいところもなくメイン基板まで外すことができる。









こういうドライバが数百円で買えるし、ネジの6本くらいならマイナスドライバーで無理やりどうにかならないこともない気もする。

続いてメイン基板のメモリチップ側(メモリチップと基板の間にCPUがあるらしい)の
金属シールドを取り外し、その中に放熱用シリコングリスを適当に塗る。
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メモリチップと金属シールドの上にもグリスを塗って筐体に戻す、のだが・・・
このくぼみの部分って本来熱伝導シートを貼るべきスペースな気がする。
iFixitの記事を見ても熱伝導シートが無いのでうちの個体だけ欠品しているわけでもなさそう。
IMG_20190122_154557s


何はともあれ、筐体とグリスで結ばれたことで、CPUの熱を画面側に放出することができるようになった。動作中は画面上半分を触ると多少温かくなることが分かるが、普段は指先でしか触らないのでもはや気づかない程度。

更に基板の反対側、NFC基板と金属シールドがくっついたモジュールの下も同じくグリスを適当に塗る。これにより背面からの放熱強化を狙う。
IMG_20190122_155337


NFC基板+金属シールドの部分を再装着したらその上に更にグリス塗布。
ちょっとやりすぎて大惨事。
IMG_20190122_155611 - コピー


この段階でバッテリーを搭載し、プラスチックのカバーを戻して再びネジどめ。
もちろん裏蓋との間に更にグリス。またもや大惨事。
IMG_20190122_160556m



あとは起動して、多少の負荷ではクロック制限がかからないことが確認できれば成功。
Screenshot_20190124-120850_Kernel_Adiutor


要は、スマホの内部に存在する空間を熱伝導率の高めのグリスで埋めることで、本体表面への熱の通り道を広げるという方法である。
分解が簡単なできる機種なら確実に効果があるのではないだろうか?
もちろん、作業する際はくれぐれも部品を破損しないように注意すること。

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