世にも奇妙な小物語

怖い話・奇妙な話・小話など集めて掲載しています。

2015年03月

会社の同僚が亡くなった。
フリークライミングが趣味のKという奴で、俺とすごく仲がよくて
家族ぐるみ(俺の方は独身だが)での付き合いがあった。

Kのフリークライミングへの入れ込み方は本格的で
休みがあればあっちの山、こっちの崖へと常に出かけていた。

亡くなる半年くらい前だったか、急にKが俺に頼みがあるといって話してきた。
「なあ、俺がもし死んだときのために、ビデオを撮っておいてほしいんだ」

趣味が趣味だけに、いつ命を落とすかもしれないので、あらかじめ
ビデオメッセージを撮っておいて、万が一の際にはそれを家族に見せてほしい、
ということだった。俺はそんなに危険なら家族もいるんだから辞めろと
いったが、クライミングをやめることだけは絶対に考えられないとKは
きっぱり言った。いかにもKらしいなと思った俺は撮影を引き受けた。

Kの家で撮影したらバレるので、俺の部屋で撮ることになった。
白い壁をバックに、ソファーに座ったKが喋り始める

「えー、Kです。このビデオを見てるということは、僕は死んで
しまったということになります。○○(奥さんの名前)、××(娘の名前)、
今まで本当にありがとう。僕の勝手な趣味で、みんなに迷惑をかけて
本当に申し訳ないと思っています。僕を育ててくれたお父さん、お母さん、
それに友人のみんな、僕が死んで悲しんでるかもしれませんが、
どうか悲しまないでください。僕は天国で楽しくやっています。
皆さんと会えないことは残念ですが、天国から見守っています。
××(娘の名前)、お父さんはずっとお空の上から見ています。
だから泣かないで、笑って見送ってください。ではさようなら」

もちろんこれを撮ったときKは生きていたわけだが、それから半年後
本当にKは死んでしまった。クライミング中の滑落による事故死で、
クライミング仲間によると、通常、もし落ちた場合でも大丈夫なように
下には安全マットを敷いて登るのだが、このときは、その落下予想地点
から大きく外れて落下したために事故を防ぎきれなかったのだそうだ。

通夜、告別式ともに悲壮なものだった。
泣き叫ぶKの奥さんと娘。俺も信じられない思いだった。まさかあのKが。

一週間が過ぎたときに、俺は例のビデオをKの家族に
見せることにした。さすがに落ち着きを取り戻していたKの家族は
俺がKのメッセージビデオがあるといったら是非見せて欲しいと言って来たので
ちょうど初七日の法要があるときに、親族の前で見せることになった。

俺がDVDを取り出した時点で、すでに泣き始める親族。
「これも供養になりますから、是非見てあげてください」とDVDをセットし、
再生した。

ヴーーーという音とともに、真っ暗な画面が10秒ほど続く。
あれ?撮影に失敗していたのか?と思った瞬間、真っ暗な中に
突然Kの姿が浮かび上がり、喋り始めた。
あれ、俺の部屋で撮ったはずなんだが、こんなに暗かったか?

「えー、Kです。このビデオを・・るということは、僕は・・んで
しまっ・・いう・・ります。○○(奥さんの名前)、××(娘の名前)、
今まで本・・ありが・・・」

Kが喋る声に混ざって、さっきからずっと鳴り続けている
ヴーーーーーーという雑音がひどくて声が聞き取りにくい。

「僕を育ててくれたお父さん、お母さん、
それに友人のみんな、僕が死んで悲しんでるかもしれませんが、
どうか悲しまないでください。僕はズヴァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア
アアアアアアアアアアアアア××(娘の名前)、お父さん死んじゃっヴァアアアアアアア
アアアアアア死にたくない!死にズヴァアアアアアアアにたくないよおおおおヴヴァアア
アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア、ザッ」

背筋が凍った。
最後の方は雑音でほとんど聞き取れなかったが、Kの台詞は明らかに撮影時と違う
断末魔の叫びのような言葉に変わり、最後Kが喋り終わるときに
暗闇の端から何かがKの腕を掴んで引っ張っていくのがはっきりと見えた。

これを見た親族は泣き叫び、Kの奥さんはなんて物を見せるんだと俺に掴みかかり、
Kの父親は俺を殴りつけた。奥さんの弟が、K兄さんはいたずらで
こういうものを撮るような人じゃないとなだめてくれたおかげで
その場は収まったが、俺は土下座をして、すぐにこのDVDは処分しますと
いってみんなに謝った。

翌日、DVDを近所の寺に持っていったら、処分をお願いしますという前に
住職がDVDの入った紙袋を見るや否や「あ、それはうちでは無理です」と。
代わりに、ここなら浄霊してくれるという場所を教えてもらい、行ったが
そこでも「えらいとんでもないものを持ってきたね」と言われた。

そこの神主(霊媒師?)によると、Kはビデオを撮った時点で完全に地獄に
引っ張り込まれており、何で半年永らえたのかわからない、本来なら
あの直後に事故にあって死んでたはずだと言われた。


ほんのりと怖い話スレ その107
http://toro.2ch.sc/test/read.cgi/occult/1424959780/


614 :本当にあった怖い名無し@\(^o^)/:2015/03/30(月) 18:26:19.74 ID:6jl1tNdx0.net
桜ネタじゃないが、桜の季節にあった話でもいいかな?

修学旅行やなんかの学校行事になると、必ず一人は「ここに霊がいる」って言い出すのがお約束だったけど、
仮に自演じゃなかったとしたら、「その場所にいる何か」がその人限定で見せたりなんだりしてるんだろうか?

とある3月に自称霊感もちの妹と東京観光中、浅草の浅草寺に行った時の事。
敷地内に東京大空襲で亡くなった方々の慰霊碑みたいなのがあったらしくて、妹が「お参りしたい」と言い出した。
何日か前に、東京大空襲のドラマを見たから気になるらしい。
自分は気が進まなかったので、離れたところからお参りしているのをなんとなく見てた。
しかし妹、ずっとしゃがんだままいつまでたっても戻ってくる気配なし。
つづく


615 :本当にあった怖い名無し@\(^o^)/:2015/03/30(月) 18:26:48.35 ID:6jl1tNdx0.net
つづき
声をかけに行ったら、「体が重くて立ち上がれない…気持ち悪い…」だと。
自称霊感もちのくせにそういう所にほいほいお参りとかするからだよばーか、と思ったが、本当に気持ち悪そうだったので黙っておいた。
とりあえずベンチに連れて行って休ませようと思った時、妹の背中になんか小さな手形が背中いっぱいについてたのに気付いた。
小麦粉とか粒子の細かい砂みたいな、線香の燃えカスみたいな粉を子供の手のひらにはたいてぺたぺた触った感じ。
その場で「背中汚れてるぞー」ってぱんぱんはたいてきれいにしてやった。気味悪かったが妹が怖がるといけないから、手形云々は黙ってた。

そしたら今度は自分が気持ち悪くなった。昔42度くらい熱が出て死にそうになったんだけど、頭の中がその時と同じ状態。正直歩くのもしんどい。
でもなぜか、ぜんざい食べたら治るって変な確信があった。
背中ぱんぱんしてから元気になって、「大丈夫?ねえ大丈夫?」っておろおろしてた妹に
「ぜんざい、食べたい…」と伝えて、妹の肩を借りて食べに行った。

運ばれてきたぜんざいを食べているうちに、体がどんどん楽になって、食べ終わる頃には全快していた。
正直これが霊のせいなのかどうかわからないが、不思議な体験だったと思う。
ぜんざいのお代はちゃんと妹に払ってもらった。


617 :本当にあった怖い名無し@\(^o^)/:2015/03/30(月) 18:30:43.37 ID:grxmX/Lo0.net
>>615
空襲で死んだ子供なのかな。甘い物食って供養になったのかもね。



死ぬ程洒落にならない怖い話を集めてみない?326
http://toro.2ch.sc/test/read.cgi/occult/1425032451/


339 :本当にあった怖い名無し@\(^o^)/:2015/03/29(日) 21:38:32.57 ID:FzCOs4iB0.net
なんか変な流れですが友達と二人で旅行に行った時の話を投稿させて下さい。

12月のクリスマスシーズンで混んでいたけど運良くあるホテルの一室が予約でき、1日遊んだあとにチェックインしました。
ネットの写真で見たときはかなり綺麗だったのですが、実際は結構古めかしい感じで、
「うーん」と思いながらも荷物を降ろして露天風呂とか入って楽しんでたんです。

そのあと部屋に戻り、夕食まで時間があったのでベッドにお土産を広げてみたり写真を見たりして盛り上がってたんですが、
友達がベッドとベッドの僅かな隙間にスマホを落としちゃって。
「何やってんのw」って言いながら二人してその隙間に手を突っ込んで、スマホを探し始めたんです。
友達はベッドの頭の方、私は足元の方。
でも探し始めていくらも経たないうちに友達が「うっわ!!!」って叫んで勢いよく手を引っこ抜いて、
私もビックリして友達の方を見たら、友達が私に向かって「ビックリした!急に引っ張らないでよー」って言って笑うんです。


340 :本当にあった怖い名無し@\(^o^)/:2015/03/29(日) 21:39:06.21 ID:FzCOs4iB0.net
どうやら私がスマホを探すふりしながら、ベッドの下で友達の手を引っ張ってふざけたと思ってるらしくて、
でも私はカーペットを撫でるようにしてスマホを探していたのでそんなことしてないし、一気に鳥肌が立ちました。
けど友達はテレビでシロユリ団地のCM流れるだけでトイレ行けなくなっちゃうような子なので、
つい反射的に「ごめん、バレた?」って言っちゃって、そのあと笑いながら小突きあったりして終わりました。
でも本当に私じゃないんです。
だからその後寝るときとかトイレ行くときとか部屋で一人になる瞬間が本当に怖くて、
だけど私は友達ほど怖がりではないので「気のせいだ」と言い聞かせてなんとかなりました。

幸い、悪夢を見るとか金縛りに会うとかもなく朝になり、チェックアウトして、
今日は赤レンガだねーとか言いながらホテルを出たら友達が泣きそうな顔をしていて。
どうしたのって言ったら、急に謝り出したんです。


341 :本当にあった怖い名無し@\(^o^)/:2015/03/29(日) 21:39:55.41 ID:FzCOs4iB0.net
あの時は軽いパニックで思わず私の仕業だと思っちゃったけど、一晩寝てよく考えたらあの時引っ張ったのは私じゃないんじゃないかって言われて…。
頭の方と足の方でお互いに手を突っ込んで探してたのに、私が引っ張れるわけないよねって言ってて。
結局私は本当のことを話しました。
でも慌てて、「狭い隙間に手を突っ込んでたんだから、ベッドとベッドに挟まれて引っ張られた気がしただけなんじゃない?」って笑い飛ばしたんですけど、
友達は本当に真っ青で。

指を恋人繋ぎみたいに絡められて、引っ張られたって。
凄く冷たかったって言われて。

結局なんだったのかは分かりませんし、もう忘れようよって言って残りの観光をしましたが、お互いに怖すぎてぎこちない旅行でした。
帰ってきてからも友達とは全然この話をしないです。なんだか暗黙の了解みたいになっています。
友達は「気を遣わせてゴメン」と言ってマフラーをプレゼントしてくれて、それを使うたびになんとなく思い出す話です。



3年前同い年の彼女が事故で死んだ。その後3年間彼女は作らなかったわけだが、
最近死んだ彼女と同じくらい好きになったかな、と言う女性が現れた。
そういう風な話をその女性としてて、やがて付き合う事に向こうも同意してくれた。

そして今年の彼女の命日。ぜひとも「今の彼女」と一緒に墓参りに行きたかった。
俺は「00と同じくらい好きな人が出来た、許してくれるかぁ~」的な事を墓前でつぶやいた。
今の彼女も少し涙ぐんでいた。そしてその日は夕食を食べて、それぞれの自宅(お互い1人暮らし)へ帰った。

リビングのテーブルの上に、生前彼女が好きだったユリの花が一輪置かれていた。
合鍵は家族にも今の彼女にも誰にも渡しておらず、墓前に毎年ユリの花を供えてはいるが、
行く途中にいつも買うのであり、自宅には1度も持ち込んだ事はなかった。

彼女から許しが出たのかな、と思った。


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