世にも奇妙な小物語

怖い話・奇妙な話・小話など集めて掲載しています。

2015年08月

数年前、職場で体験した出来事です。

そのころ、ぼくの職場はトラブルつづきで、大変に荒れた雰囲気でした。普通では考えられない発注ミスや、工場での人身事故があいつぎ、クレーム処理に追われていました。朝出社して、夜中に退社するまで、電話に向かって頭を下げつづける日々です。当然、ぼくだけでなく、他の同僚のストレスも溜まりまくっていました。

その日も、事務所のカギを閉めて、廊下に出たときには午前三時を回っていました。O所長とN係長、二人の同僚とぼくをあわせて五人です。みな疲労で青ざめた顔をして、黙りこくっていました。ところが、その日は、さらに気を滅入らせるような出来事が待っていました。廊下のエレベーターのボタンをいくら押しても、エレベーターが上がってこないのです。なんでも、その夜だけエレベーターのメンテナンスのために、通電が止められたらしく、ビル管理会社の手違いで、その通知がうちの事務所にだけ来ていなかったのでした。

これには、ぼくも含めて、全員が切れました。ドアを叩く、蹴る、怒鳴り声をあげる。まったく大人らしからぬ狼藉のあとで、みんなさらに疲弊してしまい、同僚のSなど、床に座りこむ始末でした。

「しょうがない、非常階段から、おりよう」

O所長が、やがて意を決したように口を開きました。

うちのビルは、基本的にエレベーター以外の移動手段がありません。防災の目的でつくられた外付けの非常階段があるにはあるのですが、浮浪者が侵入するのを防ぐため、内部から厳重にカギがかけられ、滅多なことでは開けられることはありません。ぼくもそのとき、はじめて階段につづく扉を開けることになったのです。廊下のつきあたり、蛍光灯の明かりも届かない、薄暗さの極まったあたりに、その扉はありました。非常口を表す緑の明かりが、ぼうっと輝いています。

オフィス街で働いたことのある方ならおわかりだと思いますが、どんなに雑居ビルが密集して立っているような場所でも、表路地からは見えない、「死角」のような空間があるものです。ビルの壁と壁に囲まれた谷間のようなその場所は、昼間でも薄暗く、街灯の明かりも届かず、鳩と鴉のねどこになっていました。うちの事務所は、ビルの7Fにあります。

気乗りしない気分で、ぼくがまず、扉を開きました。重い扉が開いたとたん、なんともいえない異臭が鼻をつき、ぼくは思わず咳き込みました。階段の手すりや、スチールの踊り場が、まるで溶けた蝋のようなもので覆われていました。そしてそこから凄まじくイヤな匂いが立ち上っているのです。

「鳩の糞だよ、これ……」

N女史が泣きそうな声でいいました。ビルの裏側は、鳩の糞で覆い尽くされていました。まともに鼻で呼吸をしていると、肺がつぶされそうです。もはや、暗闇への恐怖も後回しで、ぼくはスチールの階段を降り始めました。すぐ数メートル向こうには隣のビルの壁がある、まさに「谷間」のような場所です。足元が暗いのももちろんですが、手すりが腰のあたりまでの高さしかなく、ものすごく危ない。足を踏み外したら、落ちるならまだしも、壁にはさまって、宙吊りになるかもしれない……。

振り返って同僚たちをみると、みんな一様に暗い顔をしていました。こんなついていないときに、微笑んでいられるヤツなんていないでしょう。自分も同じ顔をしているのかと思うと、悲しくなりました。

 かん、かん、かん……。

靴底が金属に当たる、乾いた靴音を響かせながら、ぼくたちは階段を下り始めました。ぼくが先頭になって階段をおりました。すぐ後ろにN女史、S、O所長、N係長の順番です。足元にまったく光がないだけに、ゆっくりした足取りになります。みんな疲れきって言葉もないまま、六階の踊り場を過ぎたあたりでした。突然、背後からささやき声が聞こえたのです。唸り声とか、うめき声とか、そんなものではありません。よく、映画館なんかで隣の席の知り合いに話し掛けるときに、話しかけるときのような、押し殺した小声で、ぼそぼそと誰かが喋っている。そのときは、後ろの誰か??所長と係長あたり??が会話しているのかと思いました。ですが、どうも様子がへんなのです。

ささやき声は一方的につづき、ぼくらが階段を降りているあいだもやむことがありません。ところが、その呟きに対して、誰も返事をかえす様子がないのです。そして……その声に耳を傾けているうちに、ぼくはだんだん背筋が寒くなるような感じになりました。

この声をぼくは知っている。係長や所長やSの声ではない。でも、それが誰の声か思い出せないのです。その声の、まるで念仏をとなえているかのような一定のリズム。ぼそぼそとした陰気な中年男の声。確かに、よく知っている相手のような気がする。でも……それは決して、夜の三時に暗い非常階段で会って楽しい人物でないことは確かです。ぼくの心臓の鼓動はだんだん早くなってきました。いちどだけ、足を止めて、うしろを振り返りました。

すぐ後ろにいるN女史が、きょとんとした顔をしています。そのすぐ後ろにS。所長と係長の姿は、暗闇にまぎれて見えません。ふたたび、階段を下りはじめたぼくは、知らないうちに足をはやめていました。何度か、鳩の糞で足をすべらせ、あわてて手すりにしがみつくという危うい場面もありました。が、とてもあの状況で、のんびり落ち着いていられるものではありません……。

五階を過ぎ、四階を過ぎました。そのあたりで……背後から、信じられない物音が聞こえてきたのです。

笑い声。

さっきの人物の声ではありません。さっきまで一緒にいた、N係長の声なのです。超常現象とか、そういったものではありません。なのに、その笑い声を聞いたとたん、まるでバケツで水をかぶったように、どっと背中に汗が吹き出るのを感じました。

N係長は、こわもてで鳴る人物です。すごく弁がたつし、切れ者の営業マンでなる人物なのですが、事務所ではいつもぶすっとしていて、笑った顔なんて見たことがありません。その係長が笑っている。それも……すごくニュアンスが伝えにくいのですが……子供が笑っているような無邪気な笑い声なのです。その合間に、さきほどの中年男が、ぼそぼそと語りかける声が聞こえました。中年男の声はほそぼそとして、陰気で、とても楽しいことを喋っている雰囲気ではありません。なのに、それに答える係長の声は、とても楽しそうなのです。

係長の笑い声と、中年男の囁き声がそのとき不意に途切れ、ぼくは思わず足を止めました。笑いを含んだN係長の声が、暗闇の中で異様なほどはっきり聞こえました。

「所長……」
「何?……さっきから、誰と話してるんだ?」

所長の声が答えます。その呑気な声に、ぼくは歯噛みしたいほど悔しい思いをしました。所長は状況をわかっていない。答えてはいけない。振り返ってもいけない。強く、そう思ったのです。所長と、N係長はなにごとかぼそぼそと話し合いはじめました。すぐうしろで、N女史がいらだって手すりをカンカンと叩くのが、やけにはっきりと聞こえました。彼女もいらだっているのでしょう、ですが、ぼくと同じような恐怖を感じている雰囲気はありませんでした。

しばらく、ぼくらは階段の真ん中で、立ち止まっていました。そして、震えながらわずかな時間を過ごしたあと、ぼくはいちばん聞きたくない物音を耳にすることになったのです。

所長の笑い声。

なにか、楽しくて楽しくて仕方のないものを必死でこらえている、子供のような華やいだ笑い声。

「なぁ、Sくん……」

所長の明るい声が響きます。

「Nさんも、Tくんも、ちょっと……」

Tくんというのはぼくのことです。背後で、N女史が躊躇する気配がしました。振り返ってはいけない。警告の言葉は、乾いた喉の奥からどうしてもでてきません。(振り返っちゃいけない、振り返っちゃいけない……)胸の中でくりかえしながら、ぼくはゆっくりと足を踏み出しました。甲高く響く靴音を、これほど恨めしく思ったことはありません。背後で、N女史とSが何か相談しあっている気配があります。もはやそちらに耳を傾ける余裕もなく、ぼくは階段をおりることに意識を集中しました。

ぼくの身体は隠しようがないほど震えていました。同僚たちの……そして得体の知れない中年男のささやく声は背後に遠ざかっていきます。四階を通り過ぎました……三階へ……足のすすみは劇的に遅い。もはや、笑う膝をごまかしながら前へすすむことすら、やっとです。

三階を通り過ぎ、眼下に、真っ暗な闇の底……地面の気配がありました。ほっとしたぼくは、さらに足をはやめました。同僚たちを気遣う気持ちよりも、恐怖の方が先でした。背後から近づいてくる気配に気づいたのはそのときでした。複数の足音が……四人、五人?……足早に階段を降りてくる。彼らは無口でした。何も言わず、ぼくの背中めがけて、一直線に階段をおりてくる。

ぼくは、悲鳴をあげるのをこらえながら、あわてて階段をおりました。階段のつきあたりには、鉄柵で囲われたゴミの持ち出し口があり、そこには簡単なナンバー鍵がかかっています。気配は、すぐ真後ろにありました。振り返るのを必死でこらえながら、ぼくは暗闇の中、わずかな指先の気配を頼りに、鍵をあけようとしました。

そのときです。背後で、かすかな空気を流れを感じました。

すぅぅ……。

(何の音だろう?)必死で、指先だけで鍵をあけようとしながら、ぼくは音の正体を頭の中でさぐりました(とても背後を振り返る度胸はありませんでした)。空気が、かすかに流れる音。呼吸。背後で、何人かの人間が、いっせいに、息を吸い込んだ。そして……。

次の瞬間、ぼくのすぐ耳のうしろで、同僚たちが一斉に息を吐き出しました……思いっきり明るい声とともに!

「なぁ、T、こっちむけよ! いいもんあるから」
「楽しいわよ、ね、Tくん、これがね……」
「Tくん、Tくん、Tくん、Tくん……」
「なぁ、悪いこといわんて、こっち向いてみ。楽しい」
「ふふふ……ねぇ、これ、これ、ほら」

悲鳴をこらえるのがやっとでした。声は、どれもこれも、耳たぶのうしろ数センチのところから聞こえてきます。なのに、誰もぼくの身体には触ろうとしないのです! ただ言葉だけで……圧倒的に明るい、楽しそうな声だけで、必死でぼくを振り向かせようとするのです。

悲鳴が聞こえました。誰が叫んでいるのかとよく耳をすませば、ぼくが叫んでいるのです。背後の声は、だんだんと狂躁的になってきて、ほとんど意味のない、笑い声だけです。そのときてのひらに、がちゃんと何かが落ちてきました。重くて、冷たいものでした。鍵です。ぼくは、知らないうちに鍵をあけていたのでした。うれしいよりも先に、鳥肌のたつような気分でした。やっと出られる。闇の中に手を伸ばし、鉄格子を押します。ここをくぐれば、本の数メートル歩くだけで、表の道に出られる……。

一歩、足を踏み出した、そのとき。背後の笑い声がぴたりと止まりました。そして……最初に聞こえた中年男の声が、低い、はっきり通る声で、ただ一声。

「 お  い 」


もう10年以上前の出来事なので書いてみます。

封印していた記憶です。

1998年の夏頃に俺とAとSで廃病院に行った。

関東周辺の色々な心霊スポットに行ってはスリルを味わって小バカにして楽しんでいた。

T病院は院長が患者に殺されたという噂だった。

Aが「そんじゃ俺が院長席に座って偉そうにタバコを吹かしてやろうか」とか冗談を言いながら車で病院に向かった。

近場のコンビニ駐車場に車を止めて病院へ歩いて5分くらい。

車を降りたら雨が降っていた。

蒸し暑い夜中なうえに雨。

コンビ二で酒を買い、飲みながら病院へと歩いた。

騒音が全く無い病院付近。

そして病院の入り口にたどり着いた。

重苦しい空気が身にまとわりついたが、

「全然怖くなさそうだな」などと強がった冗談を言いながら病院内へと入っていった。

3人とも懐中電灯を持って。

3階建ての大きな病院だったので最上階から降りてこようということになり、さっさと病院の最上階に行った。

そしたら屋上に出れた。

Hインターチェンジやら何やらがライトで光っており、

恐怖というスパイスが加わっていたので、景色が異常に綺麗にみえたた。

雨が強くなってきたうえに風もでてきたからさっさと回ろうという事になり、再び病院へと入った。

入ったとたんに下の階から「わ~」とか「お~」とか人の声が聞こえた。

誰かが入ってきたのかと思ってたくらいだった。

3階のフロアーを端から端まで見たあとに2階のフロアへと移動した。

Aは「暑い」と言いながら転がっていたシーツで体を拭いたり、

精神病棟の鉄格子の中に入りゴリラのマネをしたりとやりたい放題で、

Sは無口な奴だからか病院に入ってからは何もしゃべらなかった。

暗くて顔も見えなかったが。

俺は風や雨の音なのか解らないが、「パツッパツッ」と聞こえる音が気になっていた。

「ラップ音がすると、お化けが近くに居る」と聞いた事を思い出し怖くなった。

そのころは体中が汗びっしょりで酔いは冷めていた。

2階を回ってる時、Aが小便したいと言ったが、トイレを探すのがめんどくさいか

ら「かばんに入ってるペットボトルのお茶を捨ててこれにしろよ。」と言い、ペ

ットボトルを渡してやった。

Aは「うほぉ~い」と言いながらペットボトルにチン○を差込み踊りながら先に走って行った。

俺はAはバカだな~と思い、隣に居るSに「あいつおいて逃げようぜ」って冗談で

言ったら、Sが元気なく「もう出ようぜ。入ってから頭とわき腹がすっげ~痛いん

だよ。バファリンね~か?」と言って来たので車にあるから後でやるよ。って言

ってとりあえずAが進んだ方向に向かった。

そしてある部屋からタバコの臭いがしてきたので、Aが吸っているのだと思いその

部屋に入った。

俺は「タバコ吸うなよ。火事になったらどうすんだ?」と言って部屋に入ったがA

は居ない。

タバコもない。

あれ?っと思い周囲を見たが何も無かった。

そしたら突然「パツッ」という物凄い音が窓から聞こえた。

「うおぉ!」と声を上げ、窓を見たら窓が割れてた。

その後、窓がガタガタ揺れていた。

そして廊下から「あ~」とか「う~」っていう声も聞こえ始める。

奇音まみれで俺はパニックになり、Sに「きもちわり~からさっさと帰ろうぜ。何

かいそうだぞ・・・。」と言った。

Sも「Aをとっ捕まえて帰ろうぜ。」と言い、早歩きでその部屋を出て「A帰るぞ」

と声を張り上げて歩いた。

するとちょっと行った所でAが座り込んでいた。

俺は「帰るぞ。ここは本当に気味悪いぞ。」と言いAの肩を叩いた。

Aはチン○からひきぬいたペットボトルを手に、突然こっちを振り向いた。

「やっと抜けた!!」

と笑っていたので、ちょっと気が楽になった。

しかし、Aはあと少しでクリアなんだからもうちっと辛抱しようぜ。と言い人の意

見を聞き入れない。

だから俺はさっきの奇音の話をしてやった。

そしたらAも「俺も人の声みたいなのを聞いた。しかし誰もいないから風の音が反

響しているだけだろ。」と軽く言いやがった。

そんな話をしてたら、突然暗闇のほうから「ゴォーン」という大きな音がなった。

そしたら俺とSの懐中電灯が切れた。

「おいぃ~どうなってんだ?」と大きな声を張り上げたが、恐怖を紛らわしただけ。

Aの懐中電灯だけを頼りにとりあえず外に出ようとなり、早歩きで歩いた。

2階から1階に行く階段付近でAが「誰かいるだろ?」と言い始めた。

俺は「A。ふざけるなよ。今はマジでびびってるんだ。ヨタ話はやめろ。」と言ったが、

Aは「マジだって。見ろよ。アレは人だろ。なんかこっち見てるぞ。」と言った。

その頃は恐怖で「知らない人たちが肝試しに来た」とは思えない状況。

来た道を帰り、逆側の階段から降りようとも思ったが、

そんな余裕はなかったので周りにある物を投げつけて強行突破しようとなった。

俺は転がってた石ころを広い、3人は走りながら階段へと向かった。

しかし、近づいたら何もない。

ホッとした瞬間、階段の上から何かが降ってきた。

それが何かを確かめる度胸もなく、俺らは奇声を張り上げながら出口へ走り出した。

しかし、懐中電灯が1つしかなく、月明かりも暗かったので、俺は階段を下りて少し進んだ時に転倒。

無常にもAとSは俺を置いて逃げ去った。

俺はすぐに立ち上がり再び走り始めたが、後ろから何かが追いかけてきてる感じがする。

振り返る度胸が無かったので、ひたすら直線の廊下を走った。

そして何とか外へ出る事ができた。

とりあえず光のある場所へ!と思い、コンビにまでダッシュした。

そしてコンビ二に到着し安心したのだが、お互いの顔を見たときにぞっとした。

Aは緑色の変な物体が顔と髪についてるし、Sは白い何かが背中にベタ~って着いていた。

俺はコケたときにガラス片か何かで膝をザックリ切っていた。

気持ち悪かったのから、コンビニのトイレで髪も傷口も洗った。

SはTシャツを捨てコンビニでTシャツを購入。

そして車の中で反省会を開催し始めた。

お互い余裕ができてきた感じの時に、Aが「やばい。携帯落とした。」と言い始めた。

車にはなく、来る時はあったという。

「病院に落としてきた???」

誰も何も言わなかったがそういう空気だった。

俺は第一声で「新しい電話を買えよ!」と言ったが、Aは聞き入れず。

Aの電話に電話をしたが、ずっとコール音。

切ろうとした時に「通話中」となった。

変に思ったが、何も聞こえずこっちが何を言っても何もならない。

俺は電話を切り、顔を上げたら二人とも顔が固まっていた。

「これぜってぇ~やばいよな。」

お互いに言ったが、もし携帯電話を病院に落としていたとしたら・・・・

その電話から電話がかかってきたら・・・・

とか思うと怖くなり、明るくなったら探しに行こうとなった。

しばらく車の中で休んでいたら、周りが明るくなってきた。

夜が明けた。

人もちらほらと見え始め、おびえていた夜の恐怖が嘘だったように心に余裕が出来てた。

そして朝の6時頃に再び病院に入った。

日が入り、完全に明るい状態で入ったから怖くも何ともない。

院内で歩いた場所を歩いてたらAの電話があった。

あった!

といい、手に取ったら「なんか粘々する。きたね~」なんていいながらGパンで携帯を拭いていた。

そして院内を引き続き回った。

そしたら中庭に出れてその先にプールや地下室があった。

地下室に入るのはいやだったが、周りが明るいのも手伝って中に入った。

中に入ると物凄いすっぱい臭いがした。

少し奥に行くと徐々に狭くなっていた。

薄暗い中で奥から再び「わ~」「う~」と聞こえ始めた。

再びキモい・・・。

と思ったら、Sが突然発狂し始めた。

「うあぁぁぁぁぁぁ~。くんなぁ~!kgrjごいらうおがああ」

何言ってるかよく解らんが、メチャクチャ焦った。

また無我夢中に出口に逃げ始めた。

走って5秒くらいで出口につき外に出た。

Aも来た。

Sだけ来ない・・・・。

俺らも動揺し、「連れに行かないとまずいぞ!」となったが、お互いまったく行ける気分じゃなかった。

ドアを開けて「S!早く戻って来い!」と言うのが精一杯だった。

全然帰って来なかったから頑張ってドアを開け、再び地下室に入った。

すると、Sは壁に抱きつくような体制でモゾモゾしていた。

すごい変な人みたい・・・。

そう思ったが、まずは外に連れて行く事が先決だったから無理やり連れて行こうとしたが、Sが拒否する。

Sの頭をひっぱたいたが変わらず。

蹴ったら奥に進んで行きやがった。

何とかAと一緒にSを外に連れ出す事ができたが、SはSに見えなかった。

顔は墨汁を浴びたように黒く汚れ、服は破れ(俺が蹴ったせい)、目が飛んで笑っていて、何かをしゃべっている。

俺らもその姿をみて恐怖したが、こいつを車にのせないといけないと思い、水をぶっ掛けようとしたが、周りに水道がなかった。

コンビニまで行くのは行く方も待ってる方も嫌だったので、禁断の「聖水」をSの顔にかけた。

しかし、まったく治らず。

しかたないから、おんぶして車まで連れて行き無理やり車にのせた。

もう30度はある厚い日差しだったが、心底冷えていた。

そして小便くさい車内の臭いを我慢し、中央道を使いS区に帰った。

帰路の途中Sが突然普通になり、「くせぇ!」 と言い始めた。

俺はSに 「何してんのお前?

頭おかしいんじゃない?」 と言ったが、Sは

「は?」

と言いやがった。

俺はSがイカれた行動をしたことや小便をかけたことを丁寧に説明した。

そしたらSが「マジ?記憶にない。俺やばいかも。」 と泣きそうになった。

俺は「こんな状態なんだからヤバイのは解ってる。特にSは呪われたかもしれん。

霊媒師に頼もう。たしか大泉学園に有名な霊媒師?がいるからいまから行こう。」

と言い、高井戸インターで降りて環八を使い大泉学園に向かった。

Aは心底びびっていて顔が真っ青。

無言のままで大泉学園についたが、霊媒師の店が解らなかったから交番で聞いた。

駅から5分くらいで霊媒師の「大泉の母」の店についた。

しかし、店がやってない。「占い1500円 コーヒー付き」と言う紙を見ながら茫然とした。

しょうがなく車に戻り「どうする?疲れてるし呪われたかもしれないし。」と騒いだが、

Aは「眠いから帰るわ。」と言ったが、俺は「お前の汚い携帯ヤバイだろ?なんか憑いてるぞ」と冗談で言ったのだか、

Aは突然笑いはじめてすぐに鳴き始めた。

「普通じゃない。」

そう直感した。

俺も恐怖で泣きそうになり正常な人たちがいるところにいないと倒れそうだった。

精神的に参ってた俺はコンビニで塩を買って頭からかけたり、清め酒みたいに日本酒を飲んだり変な行動もとった。

3人ともイカれた状態で時間だけが過ぎた。

絶望的な状態のときに俺の電話がなった。

バイト先の寺の倅の先輩からだった。

先輩から「バイト入れない?」と言われたが、「今それどころじゃないんです

よ。あ、先輩の家って寺でしたよね?ちょっと相談があるんですが・・・」と言

ったところ、「暇だからいいよ。」と言ってくれた。

そして先輩の家の近くに行き、昨日からの経緯をすべて話した。

そしたら先輩が「お前らバカだよな。悪ふざけで行くところじゃないだろう?ちっとオヤジに聞いてみるよ。

期待するなよ。」と言ってくれたが、俺は期待していなかった。

その後、先輩のオヤジが話を聞いてくれるといい、すぐに寺に向かった。

数分で寺に着き、坊さん(先輩のオヤジ)に色々話たら、「うちでは除霊はでき

んぞ。埼玉県の○○市に知り合いがいる。連絡してみるからまってろ。」という

ことになり、1時間程待たされた。

そして「○○の所へ行け。」と言われ、先輩と一緒に埼玉県まで行った。

その場所に着くと、年配のばあさんが出てきて色々話された。

ばあさんに言われるがまま、隣にあった建物に入り服を脱がされ、放心状態でイ カレてる二人と一緒に正座させられた。

ばあさんは変な衣装に着替えてきて荒塩?を大量に持ってきた。

Aの携帯、俺ら3人の体に塩を撒かれお経?みたいのが始まった。

木の薄っぺらい棒で何回も叩かれ水をかけられた。

婆さんかやりたい放題って感じだが、これで一昨日の自分たちに戻れるなら苦にもならないと思った。

何十分か計画した頃、Sが突然正座を崩して寝はじめた。

隣にいたAが「バカ!起きろ!おい!」と言って体に手をかけようとした瞬間に婆さんが

「触るな!目を開けるな!動くな!」と奇声じみた怒鳴り声を張り上げた。

Aも俺もばあさんの形相にびっくりしてその後はめをとじて動かなかった。

すると、寝転がってたSが「来るなぁ!gtjmagtm!待てぇ!ぐうぅ。」と意不明な事を叫び始めた!

婆さんはSに近づき、棒だ叩きまくるわ怒鳴りつけるわで地獄絵図のような感じだった。

Sはずっと何かを呟きいてた。

Sが静かになりそうなときに、婆さんが「帰れ帰れ帰れ帰れ帰れ」と連呼してた。

その言い方が気味悪くて俺もも頭がおかしくなりそうだった。

すぐにSは動かなくなり寝転がってた状態になった。「除霊完了か?」と思ったが、婆さんは再び俺のかたを棒で叩き始めた。

10分以上叩かれたうえに婆さんが低い声で唸っている。

「恐怖。」

それだけしか感じられなかった。

しばらくすると背中から頭にかけて電気が走ったみたいになった。

数回続いた後に変な感じになった。

頭痛薬を飲んで頭痛の痛みが引いてる時の感覚。

そしたらなぜか落ち着いた。

普通に冷静になった自分がいた。

婆さんの唸りが終わり、婆さんが「目を開けなさい」と言ったから目をあけた。

汗だくの婆さんが目の前に立っていた。

俺は正座を崩し、足を伸ばしたら、転けた時の傷がえらいことになってた。

血まみれ。

婆さんがそれを見たとたんに塩を塗り込んできた。

塗り込まれた瞬間に「いてぇ!ぐあぁ!」と奇声を発してしまった。

あの痛さは尋常じゃない。膝が激痛のため痙攣しはじめた。

俺も油汗まみれで地獄の時間だった。

そしてどのくらいたったかわからんがSが起き上がり俺の膝を見て「どうしたの?それやばいぞ!医師に行けよ!」

と言った。

Sは普通になっていたと思う。

俺も痛みさえなければ普通だったはず。

婆さんは「帰ってよい。但しこの事は他言するな。忘れろ。」と言った。

しかし、Aだけは残れと言われた。

「なんで?」と思ったが、それ以上は何も言えなかった。

Aは顔が真っ青だったが、しょうがなくという感じで残った。

そして先輩・俺・Sは車で地元に帰った。

地元に着き、坊さんと先輩にに礼を言い、ボロ雑巾のようになった体にムチを入れて家に帰った。

翌日、医者に行き俺は膝を5針縫った。その日は寝続けた。

婆さんに叩かれまくった背中も痛かったし。

数日後、バイト中に先輩から紙袋を預かった。

札とお守りと小さい木の板。

二人分。

なんで二人分?と思い、「Aのがないですよ?」と聞いたら、Aはしばらく先輩の家にいるみたいだった。

俺らに何が憑いていたか?

なんでそうなったのか?

Aはどうなったのか?

電話が通信中になったのはなぜか?

など色々聞きたかったが、遮られた。

ただ、「あ~いうところは面白半分で行くのはやめろ。お化けが見える見えないという問題じゃない。」と言われただけだった。

木の板は布団の頭部分にお気、札とお守りは10年間は持ち続けなさいと書いてあった。

見た瞬間にビビッたが、もう落ち着いていたから普通に貰った。

その夜にS宅に行き札を渡した。

Sは普通に戻っていた。

その後、俺らは心霊スポットに行くことは無くなった。

1ヶ月くらいたったらAから連絡があったがなぜか会わなかった。

Sとも連絡を取らないようになってしまい、わずかな期間で3人はバラバラになった。

残ったのは膝の傷と消え去りたい記憶だけ。

札とお守りは去年の年始に浅草寺に他のお守りと一緒に預けてきた。

10年たったから。

結局、今でも憑依が完全になくなったのかは解らないが普通に暮らしているから大丈夫なんだろう。

そう思いながら生きている。

過去を思い出し、丁寧に書くとずいぶん長くなってしまった。

ただ、コレだけは言いたい。

心霊スポットに遊び半分で行くと大変なことになってしまった人もいるという事実。

友人の顔に小便をひっかけたり、人間がパニックになると理解出来ない行動をとる事実。

信じても信じなくてもいい。

己の判断なんだから。

すべては自己責任。


俺が高校の時の話。
修学旅行の行き先がオーストラリアだった。
それで2日目の夜、ホテルでトイレに行こうとすると、鍵がかかって
入れなくなってたんだ。
外国のホテルだからフロントに何とかしてくれって頼もうにも、
そんな語学力は俺も同室の奴も持っていなかった。
そこで、担任が英語の教師だったので、相談に行こうとエレベーターで
上の階に行ったんよ。
すると様子がおかしい。
生徒達が皆が廊下に出てる。夜も遅いし、こんな時間に廊下で騒いでたら
絶対に怒られるはずなのに、先生達も一緒になって騒いでる。
なんやろと思いつつ、とりあえず担任の英語教師を見つけた。
先生は俺が話し掛けようとすると、
「なんや、お前とこの階にもでたんか」
といった。
何の事かと聞くと、先生が言うには、部屋に居るといきなり女の笑い声と
走っているような足音が尋常じゃない音量でしたとの事。
何事かと思い部屋から出ると、一斉に他の部屋からも生徒達が出てきて、
皆が口をそろえて笑い声と足音が聞こえたので、部屋から出てきたとの事。
それで皆、幽霊かなんかじゃないのかと廊下で話し合ってたらしい。
マジかいな、と思っていると、いきなり
「ブガウルグァーーーー!!!!!!」
そんな感じの男の叫び声が廊下中にひびいた。
あかん、これほんまや!まじでビビッタ俺はトイレの鍵が開かんように
なったからフロントにどう言えばいいのかを聞いて、即効でそのフロアから
立ち去った。
その後、ちゃんとフロントに俺の英語は通じて、係りの人が部屋に来てくれて、
無事トイレのドアは開いた。
上の階の出来事はもう同室の奴らも聞いており、ここのトイレの鍵が閉まったのも
幽霊の仕業じゃねーの、といっていた。
俺はそんなはず無いよな、あれは上のフロアだけだよな、と自分に言い聞かせ、
とりあえずトイレで用を足し、水を流した。
滅茶苦茶びびった。
流れてきた水は、汚い赤色をしていた。
あと、俺は見てないんだけど、このホテル、幽霊が出やすいので有名な所だと
テレビのアンリリーバボーで紹介されたらしい。


ほんのりと怖い話スレ その111
http://toro.2ch.sc/test/read.cgi/occult/1439786982/


223 :本当にあった怖い名無し@\(^o^)/:2015/08/27(木) 21:45:38.15 ID:1TVFp1EL0.net
父がアマチュア天文家で、小さい頃は天体観測にちょいちょい付いて行ってた。
と言っても機材背負って山登りとかじゃなくて、車で行けるところまで。
山の中のちょっと開けたところに車停めて、夜観測して、明け方ちょっと寝て帰る流れ。
その中で夏頃、秩父のどっかに付いてった時。
父は望遠鏡いじってて、俺はその横で銀マットの上に寝袋敷いて寝っ転がって星空見上げてた。ペルセウス座流星群の時期だったから、流れ星の数とか方角とかぼんやり数えてた。
道は出来てるし停めたとこも拓けてるんだけど、アスファルトとかじゃなくて石?砂利?がひいてある程度で、草むらも樹も遠いから虫の声もそんなにしてなかった。
偶に父が動いたときにジャリ、ジャリって石を踏む音がするのを聞きながら空を見てたんだけど、唐突に父が俺の名前呼んだ。
何?って上半身だけ起きると、父は難しい顔して「(車に)乗って、早く」って急かす。父は普段のんびりしてる質でこんな焦ってるの初めてだったから、なんかヤバイことが起きてるのかなと思って慌てて靴履いて車に乗った。
直ぐに父も運転席に入ってきてドアロック。「機材は?」って聞いたら「機材は買い直せるから」って返答。そこでやっと「逃げ出さなきゃいけない緊急自体」なのかもって気付いてゾッとした。


224 :本当にあった怖い名無し@\(^o^)/:2015/08/27(木) 21:47:28.44 ID:1TVFp1EL0.net
場所によっては走り屋の兄ちゃん姉ちゃんと遭うこともあるし、何か車の音かライトでも見えたのかなと思った。けどそういう人たちって大体こっちには無関心だし、こんな道路状態の悪いとこ走るのか疑問だった。
何が起こったのか聞こうとしたら、先に父が「野犬かなー、あの音は群れっぽかったね」と言う。
音?音なんて聞こえなかったけど…と思う俺をよそに、「結構近くまで来てたな、気付かなかった」とか「熊じゃないとは思うw」とか言ってる。
そんで車の後ろの方、車も俺たちも南を向いてたから北の方をじっと見てる。俺も習って車の側面や北の木が生い茂ってる辺りを観察してみてたんだけど何にもいない。10分くらいそうしてたんだけど、本当に何もない。
それで父がそっと車から降りて、車の周りと下と、その北の方までちょっと行って確認してきて、「大丈夫そうだ」って判断して観測再開した。正直「?」だったけど結局普通に朝までいた。

俺としてはただの父の奇行なんだけど、父に何が聞こえてたのかなとは思う。
近くまで来てたって言うけど、停めてた辺りは結構広くて見通しも良くて、北の木が茂ってるのだって10m以上向こうだった。何かいたなら直ぐわかる筈だし、近くにいたってそいつが何処かに隠れるまでに姿が見えると思うんだけど。俺には音すら聞こえなかった。
それに、もし本当に危ない野生動物が付近にいるなら観測続行なんてしない。
父はハッキリと北の方を警戒してたから俺たちの背後から何かしらが大勢で来てたんだろうな。多分、本当は野生動物じゃなかったんじゃないかなって今は考えてる。
大きくなってから父に聞いたけど「そんなことあったっけ?www」って返事なので真相は解らない。



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