2006年01月27日

ドラマ 小早川伸木の恋  第三回 2006年1月26日放送 あらすじ&レビュー

「あなた、浮気してるでしょ?」
ドライブへ行くはずだった15日、オペが終わってどこへ行っていたのかと、妙子は日記を取り出す。一日に起こったことが事細かに書かれている。
オペが終わったのが12:06、家に帰ったのが10:14。その間どこへ行っていたのかと妙子は詰め寄る。
「沼津に仕事の相談をされて、夕飯を一緒に食べに行った。 話が長くて遅くなった。」と伸木はとっさに言い訳をする。
「わかった。いってらっしゃい」と妙子は言い、伸木にキスをする。

「なおえ」では、仁志とカナが話をしている。
「最近ドキドキした?」と仁志。ダットンとアロンのつり橋の実験を持ち出し、恐怖の興奮と恋愛の興奮は錯覚しやすい。カナの恋の感情は単なる勘違いの可能性が高いと言う。
「駅で転びそうになったこと?」とカナ。
「仁志さんは最近どきどきしてる?」

病院。沼津が婦長に呼ばれている。VIP待遇を廃止するので、ついては提案者である沼津を外来の主任にするという決定だった。張り切る沼津。
だが、早速外来受付では問題が。プロレスラー小川直也が来て、患者達が騒然としているという。収拾がつけられずにあわてる沼津。そこへ現れた美村。「VIP待遇を廃止したとたんこの騒ぎか?こんな事態になってもまだVIP待遇に反対かね?」
「いいえ」仕方なくうなだれる沼津。それを伸木と見ていた竹林は、
「ああ、まんまと教授の策略にはまっちゃった。」
プロレスラーは美村の友人だと言う。
「教授に逆らったところで、ねじ伏せられて終わりってこと。」
竹林はそう言って行ってしまう。
夜、美村は伸木と竹林を高級スナックに連れて行く。女性をはべらせ、美村は上機嫌だ。二日間寝ないで八つの手術をこなしたことが話題になり、美村は相当の謝礼をもらったと自慢する。「見合ったことをしているんです。謝礼をもらうのは当然ですよ。」と言う竹林に伸木は、「治療費をきちんと収めているのに謝礼を渡す必要があるとは僕には思えません。」と言う。美村は「それは私が判断することだ。」と言い伸木を黙らせる。「お年寄りから感謝の気持ちで差し出された飴玉を君は拒否するのか?それは却って相手の好意を踏みにじることになる。」と言うやいなや「これは俺のほんの気持ちだ。受け取ってくれ」と札束を伸木に。伸木は受け取り、それをホステスに渡す。「これで教授の好きな酒を入れて下さい。」美村は笑っている。

伸木は、妻に嘘をついたことを悩んでいた。仁志は伸木に、嘘をつき通すのは大変なんじゃないかと言う。伸木は同意し、嘘はつかない方が身の為だと言う。

看護婦の声。患者が呼んでいるらしい。
伸木は、大熊ヨネという患者に手を焼いていた。大熊はシェフを病室に呼んでいるという。遺産目当ての家族がうざったい、今のうちに使えるだけ使うという大熊。伸木を呼びつけては、ペンを取れ、カラスがうるさい、ベッドを替えろだのと言って困らせていた。

屋上で考え込む伸木、越智医師を見つける。園芸コーナーを作る準備をしているのだ。患者にとって精神的にいい影響があるだろうと頑張っているらしい。伸木は越智をなおえに連れて行き、その時に盆栽を一つ買う。「黒松がおすすめかな?」と言うカナだが、伸木が選んだのは睡蓮木だった。「大切にして下さい。」と言うカナ。
伸木はカナと夜道を帰る。そしてカナが結婚していて、亭主を十年前病気で亡くしたということ、その亭主が初めてくれた盆栽は睡蓮木だったことを知る。亭主を亡くしてからずっと一人、人を遠ざけていたと言うカナ。「人と深く関わるのが怖かったんだと思う。だけど最近、伸木と出会ってようやく生きてる実感を味わえるようになってきた。」と。
「私、魅力的に見える?」
「ええ。十分すぎるくらい・・・」と伸木。
「女としてよ。」
その時トラックが通り過ぎ、反射的に伸木はカナを抱きとめる。キスをしようとする伸木。
「友達の先に何があるか、見てみる?」カナはそう言うと
「電話、待ってますね。」と言って帰っていった。
伸木は思う。彼女は俺に好意をもっている。そしてそれは友達以上のものだ。明らかに。そして俺も。

夫婦のベッド。眠ろうとする伸木。妙子が起きてきて、「他の女と寝たいと思ってるでしょう・・・?」不安に火がついたらしい。妙子はその夜伸木に何度も愛してると言わせるのだった。幼少期母親に愛されなかった可愛そうな妻。俺は一生守らなければいけない。そう伸木は自分に言い聞かせる。
朝、伸木の食卓には、新婚旅行でハワイで食べた、モイノソテーがあがる。美味しそうに食べる伸木。見つからなくて、東京中探し回ったと言う。「ママ、何度も何度も失敗して、やっと昨日できたんだよね。」と言うみすず。伸木は幸せを感じながら、窓のそばの睡蓮木を見て、少し表情を曇らせる。
その日病院で、伸木はカナに電話をかける。「もう会うのはやめましょう。その方がお互いのためにもいいと思います。」そんな内容だった。

伸木は、竹林の差し金の松金から誘惑される。
「小早川先生って、セックスで気持ち良すぎて泣いたことある?」
「泣きたいくらい気持ちいいセックスしてみない?」
走るように逃げる伸木。
研究室では、竹林が「松金はどうでした?」
沼津からは「奥さん美人ですねえ。」
「?」伸木は何をどう言っていいかわからない。
沼津は言う。「さっきまでここにいらしたんですよ。この前の15日、先生と夕飯何を食べたかって聞かれて。」
「え、それで?」
「いや、15日どころか、一度も誘われたことありません。って答えましたけど。」

不安の大きい伸木だが、大熊ヨネとはいい関係を築いていた。「僕は優秀でも名医でもない。僕の器は凡人です。でも、凡人だからこそ信頼を得るために最善の努力をしなければいけないんです。」と言う伸木。ヨネは伸木が欲におぼれる人間だと思っていたのだが、それを聞いて100%の信頼で伸木に手術を託すと言う。

だが、伸木は美村に呼ばれ、来週から転勤を命じられる。美村はためらう伸木をはねつけず、「君に選択の余地はない。」と言う。美村は後継者として竹林と伸木に目をかけているが、伸木は人間として信頼できると言う。そして、二年で戻ってこれるようにすると言うのだった。
伸木は愕然としていた。自分の築いてきたものは何だったのか?二年といっても、十年になるかもしれない。そうすれば、三十七から四十七の十年間を棒にふってしまうのか?どうすれば、どうすれば俺は腐らずにいられるのか?
いつしか伸木はなおえに足を運んでいた。カナは伸木に笑いかける。
「ひとつ、質問してもいいですか?先日、越智先生と話されていた漢詩で・・・」
「一盆の土の中でも、梅は精一杯花を咲かせて春を呼ぶ。」
「それです。もしその梅が根こそぎ引き抜かれて、もっと少ない土の中に埋められたとしたら、やっぱり枯れてしまうんですね。」
カナは、
「土の量なんて関係ありません。どんなに過酷な状況に追いやられても、ちゃんと生きていきます。」
と言って、樹齢八百年の慎柏を見せる。
伸木は異動のことをカナに打ち明ける。カナは言う。「大丈夫ですよ。どこへ行っても、小早川さんは小早川さんらしくありさえすればば、青々とした葉っぱが生い茂り、人が集まってくると思います。」
ほっと一息ついた二人は笑うのだった。
家に帰る伸木。女の名前の名刺の束を机の上に放り出す妙子。
「いるんでしょ?この中に。」

次の日、伸木の心配はあっさり吹き飛んだ。大熊は原帝東グループ理事長の従妹で、伸木が気に入った大熊は、一方的に伸木の転勤を取り消してしまう。大熊は伸木に、父が大嫌いだった。権力を振りかざし、愛人をたくさん作り、そういう医者を何人も見てきたという。「あんただけは腐らないでおくれ」と伸木の手を握る大熊。

バーで飲む伸木と仁志。仁志は一冊の雑誌を置いて行く。何気なく開く伸木。カナと年老いた男が歩いている写真と、その男の死亡記事が載っている。男は有名な盆栽蒐集家で、妻であったカナが遺産を全額放棄したという内容だった。実は、仁志は亡きその男から「カナを幸せにしてくれる相手を探してやってくれ」と言われていたのだ。

あくる日の病院。伸木に言いよって逃げられた松金は気が収まらない。地下駐車場まで伸木を追いかけて、キスをする。それを、あろうことか妙子に目撃されてしまう。

レビュー
伸木の一般人さ、竹林の小ささ、美村の粗雑さ、そして大熊という権化までつけた第三回。物語は伸木を取り巻いて進むようで、脱中心化による視点の変化をこらし、多面的になっている。先週もだが、あらすじを書くにもまとめるのが困難だった。台本の勉強をする者のテキストとしては面白い教材なのかもしれないが、いささかこのノリは疲れるかもしれない。それこそ妙子の追求みたいだ。
大きくも小さくもなれず、一般人としての瑣事加減に自我分裂をおこしながら、なお自分自身を忘れまいとあがく伸木。カナはやさしく片手で茶をいれるような普通さで、醸し出る教養を伸木に与える。「癒し」とはこんなものかと坂本龍一でも出てきそうな雰囲気である。そしてもうカナも、「懸命に嘘をつく」しかなくなっている。
結局は絶好調の小早川伸木。来週はどこへいってしまうのか。カナの救済は本当に必要なのか?願わくば可愛い娘を放たらかしにせず、思い切り親バカになって欲しいものだ。が、カナに静謐な秩序を感じてしまった伸木に、それにまさるものなどないのであろう。「生きること」のみならず、生の躍動感をもおぼえてしまった。大変な蓋をあけてしまったことだ。それでも恋恋するのだろうか。


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mitachan2006jan at 05:13│Comments(0)TrackBack(3)ストーリー&レビュー 

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