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無期懲役囚、美達大和のブックレビュー

教養を深めたい、仕事に生かしたい――。
人として成長するために本を読みたいと思っても、何から読めばいいかわからないビギナーのためのブログ。
服役中の無期懲役囚・美達大和から届く書評を随時公開。
週2回をめどに更新していきます。


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『仕事力が上がる睡眠の超技法』 菅原洋平

『仕事力が上がる睡眠の超技法』
菅原洋平
祥伝社
1300円+税
*9月に届いたレビューです

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いくら寝ても眠い。なかなか寝つけない。朝、起きられない、などなど睡眠にまつわる悩みを抱えている人は少なくないはずです。しっかり寝たつもりでも、午後になると眠くなってしまい、勉強や仕事の能率が落ちてしまう、ということも耳にします。本書では、そのような人も含めて、時間の長さにかかわらず、質の良い睡眠の習慣をどのように身に着けるのか、作業療養士の著者が詳述していました。

私自身は、睡眠時間について10代の頃から、どのようにしたら少なくてすむのか研究していたこともあり、1日4~5時間で十分という生活が続いています。獄では午後9時就寝、午前6時40分起床(休日は8時)ですが、かなり遅くまで床の中で起きていて、朝も夏でさえ暗い時から目覚めている状態です。それでいて昼間、眠くなることはありません。昔から昼寝のできない性分でした。脳内のドーパミンの活動が盛んなせいかもしれませんが、父もそうですので遺伝なのかと思います。

本書、まず巷間で流布されていることから、5つの誤まりを指摘していました。
1、眠ってなくても寝床に入っていればよい。
これ、ダメとのことで、そういう習慣をつけないようにするため、15分で眠りに入らなければ、寝床から出なさいと述べています。

2、睡眠時間は30分、1時間単位で増やす。
1日15分でもよいが、考え方として1カ月、1年のトータルで考えるそうです。

3、寝つきが悪いので早寝する。
これに対しては眠くないうちから早寝をしてはいけないとあります。就寝時間を早めようとする行為が、逆に寝つきの悪さをつくってしまうこともあるそうです。

4、いつも眠いのは睡眠が足りないせいだから、休日は昼頃まで眠っている。
正しいのは寝だめせず、深い睡眠をつくることでした(その深い睡眠について、本書では詳しく述べられています)。

5、規則正しい生活のために、就寝時間を耐えている。
これも誤まり(えぇっ、と思いました)で、正しくは起床時間を揃えることでした。

私たちの睡眠をつくる生体リズムは、朝の光を感知したところからスタートするので、起床がポイントになります。こういった点を是正するために、本書では3つのステップとしてまとめていました。
(1)眠りに関係ない物を寝床に持ち込まない。
(2)睡眠効率を85%以上にする。
(3)起床時間を揃えて15分でも早寝をする。

詳細については本書で確かめてもらいたいですが、暗示の大切さについても述べられています。たとえば、寝床は眠る場所だとか、麻も□時に起きるのだ、と3回唱えると起きられるとか。

脳にはもともと目覚(ざ)まし機能が備わっていて、睡眠の後半は、起床準備をするそうです。 起床3時間前から、血圧や血糖値を上げるコルチゾールが分泌され、徐々に量が増えてピークになると目が覚めます。起床時間を3回唱えると、分泌される時間をコントロールできると言うのです。

こういう時、私はすぐに、「じゃあ、3回とも違う時間を唱えたらどうなるのか?」と考えてしまいます。時間があれば、即、実験する性格ですが、獄で時計を所持できるのは超の付く模範囚(1類(るい)と呼んでます。私、最下位の5類です)だけで、100人以上に1人の割合でしかいません。

私の5類というのは、工場に出ていない(工場で作業せず、1人でいるので。仮釈放の対象外なのです)から4類で、懲罰があって5類に降級されました。9月一杯迄、無事故なら4類に戻ります。工場で作業をすれば、最低でも3類で、月に1回菓子が購入できたり、面会は数が1回増えるのです。

話は戻りますが、起床から4時間後に、あくび・だるさ・ボーッとするなどあれば、睡眠不足としていました。睡眠効率って言葉は、寝床の中にいる時間と実際の睡眠時間の比のことです。睡眠時間÷寝床の中にいた時間×100で計算できます。

私ですと(休日)、午後9時就寝で、規則で午前8時迄は床の中にいなくてはなりません。読書・筆記など一切禁止ですから、長いですよ、これ、あまりにも。寝てる時間を仮に5時間とすると(まだ暗いうちから目覚めてます)、5÷11で45.45%になります。

少ないですが、これ、何十年も習慣なので生活に支障はありません(と、思っているのですが)。眠りにつけない人は、就寝1時間前にストレッチやヨガをしたり、単純作業をすればいいとありました。他にもちょっとした悩みなどで寝つけない時は、耳から上を冷やすのが有効だそうです。

人間の体にはリズムがあり、起床(目覚め)時間が基点になっています。そして眠りは深部体温(内臓温度)がコントロールしているんですね。眠りに関しては、本当に研究していました。いかに眠らず、活動時間を最大限にするか、真剣に考えていたからです。

人生は一回きり。そこで目標を高く掲げ、やりきるには、あるいは人生を十二分に生きるには、いかに起きてる時間を増やすかが勝負でした。1日24時間は動かせないので、睡眠時間などを削るしかありません(他にも食事時間などなど、自分の行為の一つ一つを検討していたのです)。当時の結論は、時間ではなく質さえ確保すれば大丈夫ということでした。

そして、実際にその通りだったのです。レム睡眠とノンレム睡眠、脳と身体の疲労、そういった点を何度か実験して、4時間から5時間を混ぜて自分に合う睡眠を確立しました。 今もそうですが、やること(書く・読む)が多い時は食事も飛ばします。時間が惜しいのです。

但し、最低限、寝ていないと脳の働きが低下したり、肌荒れ、舌の感覚が変わるので注意しています。これ、成長ホルモンの分泌不足なんです。社会にいた時は、就寝の1時間から1時間半前に最後(その日の)のウエイトトレーニングをガンガンやってました(酒を呑んで帰った日も、胃の中を空にして必ずやっていました)。

すると深い眠りから成長ホルモンがドバッと出て、いつも肌はツルツル(今、頭ツルツル)、筋肉モリモリ(今、筋肉ペタンコ)だったのです。父が怪物でした。睡眠4時間くらいで元気一杯、私まで起こしに来てたのです。足首を持ってその怪力でベッドから落とします。 すると、私の頭ですから、ここから床に落ち、ガツンと痛くなるのでした。

ひどい親だと思いますが、道理の通じる相手ではなく、早起きになりました。他にも体調不良や病気を防ぐ睡眠、子どもと睡眠、仕事への役立て方など、本書はタメになることを、わかりやすく書いています。目次を読むだけで80%以上は把握できるという、気の利いた作りでした。

私自身、睡眠で困っているのではありませんが、社会の皆さんの中には、そういう人もいるのではないかと思い、読んでみました。脳も体もメカニズムを知ることで上手に効率よく使えます。その日1日だけではないので、積み重ねた差は大きいものです。能力を最大限に引き出すためにも参考になる一冊でしたがお役に立てば幸いです。(美)




このレビューで美達が紹介した本


「仕事について」 第54話

前回までのあらすじ----------
シアターレストラン、教材販売会社の営業で
瞬く間にトップを獲った私は、
金融業に乗り出した。


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私が物心ついた時、既に父は金融業を営んでいました。
中学3年になって、別になるまで
自宅と事務所は同じ建物でしたので、
父とお客さんの姿を毎日、見ていたものです。

父は、およそ常識に欠けた人であり、
小さな子(私)に見せるべきものでない部分
(暴力や怒声など)も
頓着しませんでした。

拙著『人を殺すとはどういうことか』『夢の国』にあるように、
父がどのように狡猾な側の客に対応したのか、
目にすることはいつものことだったのです。
おまけに父は、ネオン街であろうとどこだろうと、
私を傍に置くのが好きな人で、
事務所でのお客さんとのやりとりを
自分の隣に座らせた私に見せていました。

半分以上は、学校での私の成績などを
テスト用紙を見せつつ自慢する
(父は遠慮や慎みとは無縁でした)ためですが、
お客さんが帰った後で、
相手の話したことと、父の解釈を
聞かせてくれたのです。

小学生の私からすれば、父に訊かれて
相手が答えたこと、訊かれずとも
油紙に火がついたように話していた部分に
嘘があることを聞き、
お金が絡んだ際の人間とは表面だけでは、
わからないものと
思うようになりました。

父の解釈は、ほとんど外れることはなく、
やがて、言った通りになったことが、
私の思いを強くしたのです。
父は、「本を読むな、目を悪くする」と
よく私を怒ったくらいで、
本は読まず、せいぜい新聞を読むだけで
学問や教養はありません。
(父との長い人生で、本を読んだのを見たのは、
たった1回で、『文芸春秋』に
田中角栄元・首相の記事が載った時だけでした。
それもそこだけ読むと、もう読みません)

しかし、自分の父だから言うのではないですが、
記憶力・洞察力が極めて優れ、
おまけに思考速度の速い人でした
(世間では、頭の回転が速いと称しますが)。
ですから、相手の話が、
なぜ、事実と異なると考えたのか、という解説
(質問魔の私を、うるさがりながら答えます)は
論理と経験に裏打ちされたものだったのです。

また、父はプラグマティストでリアリストでしたので、
人々が自分に寄ってくる理由を、
財力と割り切って見ていました。
「おまえがちやほやされるのは
父さんの息子だからで、
父さんに金があるからだぞ」と、
いつも言われたものです。

そのことは、母の家出後、会社を倒産させたことにより、
はっきりとわかるようになりましたが。
父のやり方は、若い頃とさほど変わらず、
誠実さのない人、嘘ばかりの人、
ヤクザには苛烈でした。

私の前でも容赦のない暴力を行使し、
事務所の中が血で赤々と染まるのは、あたりまえで
私もいつしか慣れてしまいました。
嘘や人を騙すという性(しょう)根(ね)を徹底して嫌い、
憎しみを持った人でしたが、
その辺は私にも伝わったと思います。

私も、何の理由もない暴力ではなく、
そのようなことであれば、
当然なのだと考えるようになっていました。
理由は、金融業という業態を考えると、
このように思うからです。

貸借は双方の合意のうえでなされています。
そして、金銭消費貸借は契約であり、
約束事なので守らなければなりません。
よしんば、守れなくても、
次善の策を提示したり、返済に対して
誠実に努力すべきことです。
しかし、返せなくなった人の多くは、
その責任を他に転嫁して、
自分も被害者であるかのような
言い方をします。

○日に返せる、その日がダメなら、
相手が金を払わなかった、とか、
臆(おく)面(めん)もなく△日だ、□日だと、
思いつきで言ったり、連絡をしてこなくなる、
居留守を使うというようになるのです。

父が望むことは、返せないなら仕方ないが、
逃げずに正直に話し、
可能な範囲で最善を尽くして欲しい
ということでした。
世間の評価では、金融業者に対しては、
きつい取り立て、不安な額まで貸し付けるなど
低いですが、借りた側の
不履行については咎(とが)めません。

もちろん、一時のサラ金のように、
必要ではない額でも、貸すというのは
正しくないのですが、
借りてしまう人にも責任はあります。

お金がなくて困っている人を助けているのに、
世間では別の評価をされることが
少なくありません。
子どもの頃から、そんなことを疑問に
感じてきたので、
一度も金融業をやろうと
考えたことはなかったのです。

さらに、高校生になってからは夏休み、
冬休みは父の会社でアルバイトをして、
お金が絡んだ際の人間の姿を
目(ま)のあたりにしました。
アルバイトの内容は、取り立てなのですが、
朝早く、あるいは深夜、未明に
連絡をくれない相手の家に行ったりして、
回収に努めます。

家に帰ってきてませんと奥さんが言っても、
かなり離れた所に当人の車があったり、
玄関の下駄箱の中に見覚えのある靴があったりと、
嘘だと思う時があり、
未成年の私が強引に家の中を捜すと、
風呂場・納戸・押し入れなどに
隠れていたということも再三でした。

外見は紳士とか、品のある奥さんが
平気で嘘を言ったり、見つかると謝らずに
ふてくされる人もいます。
そんな時には、父から言われた通りに対処しますが、
なるほど、人はお金が絡むと変わるのだな、
と勉強になりました。

金融業というのは、
なかなか因果な商売だなと思ったものです。
と、同時に銀行も含めて、
金融業と金融の社会での役割も
人や書籍を通して学びました。
社会、そして経済の成り立ちに不可欠であり、
重要な役割を担(にな)っているのですが、
本来の要素と世間の評価には乖(かい)離(り)があります。

原因は貸す側、借りる側双方に由来するのですが、
社会一般として債務者(借りる側)には
寛大だなあ、と思っていました。
小学生の時に『ベニスの商人』を読み、
裁判官になったポーシャの裁定がおかしいと、
学校の先生と母に言ったことがあります。
この物語は知っていると思いますが、

ユダヤ人の金貸しのシャイロックに金を借りた
アントーニオの担保が、本人の体の肉1ポンドで、
返済不能になれば、
その肉を切り取ってもいいという契約でした。
この物語では、肉はいいが、
血は一滴たりとも流してはならない、とポーシャが告げ、
シャイロックは、法の履行を迫りながらも
断念するのです。

裁判に負けたシャイロックは、賠償として
財産の1/2をアントーニオに、
残りをベニスの国庫に
支払うように命じられます。
アントーニオへの支払いは、
キリスト教徒の慈悲によって免じられるのですが、
私は釈然としないものを感じて、
先生と母に、「おかしい」と話しました。

おかしいと話した理由は2つあり、
1つは約束を破った方が悪いということ、
2つ目は肉1ポンドに当然、
血も含まれるということでした。

現代の世なら、民法第96条の
「公(こう)序(じょ)良(りょう)俗(ぞく)に反する契約」というので
無効になりますが、物語上では
双方の合意で成立しているのです。

つまり、アントーニオは自分の
「肉1ポンド」を切り取らせること
(返済できなければ)に同意していますから、
この契約が目的とするのは、
「肉1ポンドを切り取らせることが契約の履行」
ということになります。

肉の中には、当然、血や血管や
筋肉も含まれるというのが、
法の目的(リーガルマインド)です。
それなのに血はダメというのは
公正でないと感じました。

子ども用の本ですから、ユダヤ人が
キリスト教徒の血を流してはならない、
という表現はありませんでしたし、
ユダヤ人の金貸しというビジネスが
賤(せん)業(ぎょう)とも書かれていなかったのですが、
私には納得できないものだったのです。

金貸しというのは、困っている人を
助けてあげているのに、裏切られたり、
別の評価ではなあ、と
職業選択の中にはありませんでした。

社会で約3年間、働いた中で種々の条件・希望を
鑑みて決めましたが、後からふと考えた時に、
金貸しイコール偏った評価を
是正したいという意識があったのだろうか、
とも思った次第です。
借りた人に感謝されたい、役に立つという
評価を得られる金融業者になりたい
という希望がありました。

そんなわけで開業したのですが、
実際の業務内容・手順は
このようになっています。(美)

*次回の「仕事について」は
10月25日更新予定です。

「仕事について」 第53話

前回までのあらすじ----------
自分の誤りを認めたり、犯した間違いについて
謝罪できたりする人には
私は至って寛容な態度を取ってきた。
しかし、反省しない人、だます人、逃げるだけの人には
厳しい姿勢を見せていた。

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人は自分のことを正しく把握できているわけではなく、
白か黒以外にグレーというゾーンもあります。
その点について誤謬があったのです。
(『人を殺すとはどういうことか』『死刑絶対肯定論』に
詳述しているので割愛します)

下獄するまで世の中の人は、一足す一は必ず二であり、
順序良く話せば必ずわかり合えると
思っていたのですが(社会ではそうでした)、
そうでない人がいくらでもいることを知りました。

母は、私の性格を知っていたので、
そのあたりも心配していたのだな、と思います。
それでも、始めることには
迷いがありませんでした。

そうして、私がスタートした昭和55年ですが、
どんな年だったのでしょうか。
芸能界とか歌謡曲に疎(うと)い私ですが、さすがに
山口百恵さんの引退と結婚は知っています。
10月15日に武道館で最後のコンサート、
11月19日に赤坂の霊(れい)南(なん)坂(さか)教会で挙式しました。
日本中が百恵フィーバーとなったのですが、
この百恵さんという人は
本当に人間の出来が違うな、と感嘆します。

私は芸能人に全く興味がなく、
誰のファンということもありませんが、
この百恵さんの身の処し方の見事さには
敬意を懐かざるを得ません。
社会にいた頃から芸能界・芸能人に関する記事は
読まなかったのですが、
夫の三浦友和さんが百恵さんの
人柄・言動・思考について述べている時だけは、
自分の処し方に参考になるのではと
読んでいます。

先日もインタビューに、
これだけの再登場待望論や好条件の
仕事の話があるにもかかわらず、
百恵さんは微動だにしない点を指摘されて、
友和さんは当然のごとく答えていたのです。

要は、家庭に入りたいという希望が本人にあった以上、
芸能界に未練はないのが普通で、
これは多くの女性にもある
共通の心情ではないかと。一般人には普通でも、
あれだけのポジションにいた人ですから、
即座に普通に感覚を持てる、
戻れるという人間性に感服します。

あの世界では、その逆の醜い、
浅ましい行動を取る人が多数派なだけに、
身の処し方の美しさが際立っているのです。
ちやほやされる、有名人になることと、
人間の価値・人間性は別で
(特に芸能界は嘘や虚飾が当然という
空気がある業界なので)、
勘違いしている人が大半な中で、
自分の芯をしっかり持っていることは
特筆ものでした。

歌謡曲では、もんた&ブラザースの
『ダンシング・オールナイト』(これ年間1位でした)、
八神純子さんの『パープル・タウン』、
クリスタル・キングの『大都会』、
谷村新司さんの『昴(すばる)』、
竹内まりやさんの『不思議なピーチパイ』、
シャネルズの『ランナウェイ』、
久保田早(さ)紀(き)さんの『異邦人』、YMOのテクノポップス、
八代亜紀さんの『雨の慕情』、
高田みづえさんの『私はピアノ』、
沢田研二さんの『TOKIO』、
松山千春さんの『人生の空から』、
雅(が)夢(む)の『愛はかげろう』、五輪(いつわ)真弓さんの『恋人よ』、
オフコースの『さよなら』、
ノーランズの『ダンシング・シスターズ』、
そして、百恵さんの『ロックン・ロール・ウイドウ』
『謝肉祭』『さよならの向こう側』
などが流(は)行(や)ってました。
1月には来日したポール・マッカートニーが
大麻所持で逮捕され、12月には
ジョン・レノンが射殺されています。

洋画では父と子の物語『クレーマー・クレーマー』が
大ヒットし、(今で言うイクメンですが)、
クレーマー家庭、父子家庭という言葉ができました。
他にも『レイジング・ブル』(良かったです)、
『ルートヴィヒ・神々の黄昏』
(ヴィスコンティ監督の作品、好きでした)、
『地獄の黙示録』『スター・ウォーズ帝国の逆襲』
『テス』(ナスターシャ・キンスキー、壮絶な美しさでした)、
『大理石の男』(アンジェイ・ワイダ監督です)、
邦画では『影武者』(カンヌ映画祭でグランプリ受賞)、
『ツィゴイネル・ワイゼン』(原田芳雄さんが出ていました)、
『二百三高地』(日露戦争を描いてます)、
『動乱』(二・二六事件ですが、
高倉健さんが本当に渋かったです!)、『復活の日』『天平の甍(いらか)』
『狂い咲きサンダーロード』
(これ、ツッパリ少年たちの映画ですが、
異様な迫力・リアリティありました)などがありました。

テレビで大ヒットしたのは『マンザイ』です。
ツービート、B&B、紳介・竜介、
セントルイス、ザ・ぼんち、のりお・よしお、
なつかしい人も多いでしょう。
娯楽番組を見ない私でさえ知っていますから。
社会ではヒゲ・ダンス、七つの子、ドラえもん、竹の子族、
クリスタル族、CMでは岸本加(か)世(よ)子(こ)さんと
樹(き)木(き)希(き)林(りん)さんの「美しい人は、より美しく、
そうでない人はそれなりに」が大ウケでした。
(岸本さん、可愛かったです)

ルービック・キューブが爆発的に売れ、
ニセブランド品が出回りました。
ドラえもん以外でも、じゃりン子チエ、Drスランプが読まれ、
パチンコのフィーバー台、英語喫茶、
ラコステ、肩パッド入りTシャツ、
ウォシュレットが登場しています。

日本車の生産台数が初めて1000万台を超え、
具(ぐ)志(し)堅(けん)用(よう)高(こう)がJr.フライ級王座を12回防衛する
世界記録を作り、雑誌では、『ブルータス』
『コスモポリタン』『ビッグ・トゥモロー』『ナンバー』が
創刊されました。

就職のために女子大生の美容整形も流行し、
長嶋監督の辞任、モスクワ五輪ボイコット
(柔道の山下さん、マラソンの瀬古さん、気の毒でした)、
銀座で1億円を拾った人など、話題になっています。

6月の衆参同時選挙で大平首相急死により、自民党が圧勝し、
鈴木善幸内閣が成立、アメリカでは
レーガン大統領が誕生しました。
レーガンさん、レーガノミクスで、
強いアメリカを再建し始めたのです。
これが少し後に発生する
バブルの要因にもなったのでした。

この頃の公定歩合は、なんと8.25%です!
名目GDPは248兆円と、現在の約半分でした。
日経平均は大体7500円前後。
私がウエイトトレーニング後に欠かせなかった
ポカリスエットも、この年の発売です。
34年も前ですが、そんなに経ったのか、
という印象しかありません。

こうして新しい仕事に励むことになりましたが、
金融に関しては刷り込みがあったと言えます。(美)

*次回の「仕事について」は
明日更新予定です。 

みたつ・やまと●1959年生まれ。2件の殺人を犯し、長期刑務所に服役中。現在でも月100冊以上を読む本の虫で、これまでに8万冊以上を読破。初めて衝撃を受けたのは10代のときに出合ったロマン・ロラン著『ジャン・クリストフ』。塀の中にいながら、郵送によるやりとりで『人を殺すとはどういうことか』(新潮社)、『夢の国』(朝日新聞出版)などを著す。
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『女子高生サヤカが学んだ「1万人に1人」の勉強法』
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『牢獄の超人』
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『私はなぜ刑務所を出ないのか』
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『塀の中の運動会』
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『刑務所で死ぬということ』
中央公論新社
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『人を殺すとはどういうことか(文庫)』
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『死刑絶対肯定論』
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『ドキュメント長期刑務所』
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『人を殺すとはどういうことか(単行本)』
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『夢の国』
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