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無期懲役囚、美達大和のブックレビュー

教養を深めたい、仕事に生かしたい――。
人として成長するために本を読みたいと思っても、何から読めばいいかわからないビギナーのためのブログ。
服役中の無期懲役囚・美達大和から届く書評を随時公開。
週2回をめどに更新していきます。


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『悪の遺伝子』 バーバラ・オークレイ ほか1冊。

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『悪の遺伝子』
バーバラ・オークレイ
イースト・プレス
1800円+税

悪は遺伝か環境か?

この問いには既に答えが出ている、というのが
社会の常識となっています。
幼少期からの環境であり、
特に家庭・親のあり方なのだと。

たしかに、そのことは否定できませんが、
こんなケースではどうでしょうか?
1、反社会性パーソナリティ障害
2、境界性パーソナリティ障害
3、サイコパス

本書によればサイコパスでは81%、
反社会的では30%が遺伝によるもので、
温かな家庭環境であっても
悪の道に進むとありました。

サイコパスというのは、良心が欠落し、
平気で残虐なことができる、どんな嘘も平気でつける、
他者を人と見ずに道具と見る、
常に自己のことしか考えれない、などなど、
一種の精神疾患とも言えます。

本書では、著者の姉が反社会的人物だったことから
研究が始まり、稀代の反社会的人物として
毛沢東を分析していました。

悪人が遺伝か環境かでは、
ロンブローゾの研究が有名ですが、
一時、遺伝ではなく環境だ(教育も含めて)、と
後世の学者達が発表したこともあったため、
愚かな研究ともされていたのです。

しかし、MRIや脳の内部を観察できたり、
DNAの研究が進むと、
遺伝と悪の関係に再び光りが当たりました。

脳の欠陥により、全く共感能力がない人もいる
という説に、周囲の受刑者を見た時、
「やっぱり、そうなのか」と
納得できました。

決して凶暴とか凶悪ではなく、
オタクっぽい外見、暗く陰湿な挙動、
自分のことしかなく、
くだらない要求を執拗に繰り返す、
平気で嘘をつく、
今、言ったことでさえ否定する、共感力がないなど、
ぴったりの人が何人も見られます。

これらが、もし遺伝なら気の毒というか
哀れでしかありません。
対人関係においても、うまくやれない
という遺伝があるようで、
このケースは周囲がそれを考慮してやれば、
何とかならないのかとも思えます。

悪の発現が遺伝によるものなら、そういう人物は、
どのように強化すればいいのか、
これは社会全体のテーマになるでしょう。
悪い遺伝子を持ったから排除する、では
優生学の暗い面を思い出せます。

本書では7000万人!を殺した毛沢東の分析が
興味をそそりました。
数多の書で、その異常性は知っていたのですが、
精神疾患も含んでいた点が新鮮です。
本書ではサイコパスとしていました。

緩慢な処刑と恐れられていた
「1人用の檻」の写真も載っています。
これ、大正から昭和にかけて、
中国が反日運動の一つで
日本製品ボイコットをした際に、
日本製品を買った中国人を見せしめとして、
街中でこの檻で処刑したのです。

さて、本書では脳の働きと
遺伝の関係についても記述されていました。

関連書は以下の通りです。
『心はどのように遺伝するのか』
(講談社ブルーバックス)
双生児研究を中心に、知能・身長など
諸々の遺伝率を述べてある。他にDNAの解説が詳しい

『サイコパス』(ハヤカワ文庫)
アメリカの連続殺人犯の例が豊富。
人間の心をもたない彼らの実情がわかる。

『サイコパス秘められた能力』(NHK出版)
心理テストつき。面接状況も詳細。

『殺人者はいかに誕生したのか』(新潮文庫)
10人の例。

『平気で嘘をつく人たち』(草思社文庫)
じつは、どこにでもいる!?

『毛沢東が神棚からおりる日』(平凡社)

『毛沢東大躍進秘録』(文藝春秋)
いかに愚挙だったか。

『毛沢東思想の全体像』(東洋出版)

『毛沢東の私生活』(文藝春秋)
傍で見ていた医師の記。

『毛沢東の文革大虐殺』(原書房)
文化大革命で、いかに多くが死んだか。



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『刑務所で盲導犬を育てる』
大塚敦子
岩波ジュニア新書
840円+税

みなさんは、PFI刑務所を知っていますか?

これは民間の資金とノウハウを活用して
施設の建設・維持管理・運営を
している刑務所のことです。

正式名は「社会復帰促進センター」という、
「うーむ」な名が付けられています。

現在、山口県の美祢(みね)、
兵庫県の播磨(はりま)の
喜連川(きつれがわ・鈴木宗男氏が入所していました)、
それと本書で紹介する島根県の
「あさひ社会復帰促進センター」があります。
これらの施設は2007年2008年にできました。

その時に私が調べてみたのですが、
入れる受刑者は「スーパーA級」といって
初犯、懲役5年以内、心身健康(障害者ダメ)、
同一業種又は会社に3年以上いたこと、
対人関係に問題ないこと、
凶悪犯罪でないこと、カタギ(当然!)、
など普通の受刑者では
ありえない条件が並んでいます。

ここ、食事も民間の給食会社で、
受刑者はセンターで管理されてるICタグを付けて
一人歩き(私たちは必ず刑務官に連行される)でき、
部屋は全員がベッド・TV付きの単独室です。

入浴も30分間(私は15分間、
並の女子刑務所20分間)とそんなに長く入って
どーすんだ状態でした。

名前の通りに社会復帰のための
職業訓練が至れり尽くせり(私のLB施設は原則ゼロ)で、
その一つとして
盲導犬育成プロジェクト(いいな、いいな!)が
ありました。

以前から聞いていて、
やってみたいと思っていたのですが、
本書が出版になり、すぐに読んだのでした。

これ、絶対にいいのですが、
再犯とか悪党の多いLB級(刑期10年以上)の受刑者には、
どうかなと思いました
(なんせ、人の心がない奴が結構いるので)。

初犯の人は、やはり、反応がいいんですね。
子犬から(生後2ヶ月~10ヶ月の犬)訓練を
6カ月~1年します。
数人で1頭を担当して夜は順番に自室! で
ケージに入れた犬とすごしているのです
(いいな、いいな、うーむ)。

受刑者(訓練生と呼びます)たちは、
犬と触れ合う中でどんどん表情も行動も変化して、
心に潤(うるお)いや生き甲斐を
感じていきました。
人間不信の人も、変わっていくのです。
犬との一体感が人間性を回復させ、
更生に大いに役立ってます。

また、ここでは地元の住民との
「文通プログラム」もあり、
訓練生は人との交流により、
己の罪を反省し、更生を誓うそうです。

これもLB級は絶対無理で、すぐに金だの本だの送れ
となります(実際にそういうことをして、
規則も変わるほど、人でなしがいるのです)。

著者は出所後の彼らを訪問していますが、
センターで犬と撮った写真を
大切に飾っている人ばかりでした。
犬たちが訓練を終えて別れる時に
彼らは涙にくれますが、
私ももらい泣きです(鬼?の目にも涙か)。

現在の更生や出所者と社会の支援も述べてあり、
一読してください。

関連書
『盲導犬ハンドブック』(文藝春秋)

『イヌのホンネ』(小学館文庫) 犬のことよくわかる

『ルポ出所者の現実』(平凡社新書)

『新しい刑務所のかたち』(西田博・この人が中心で設立)

『ニッポンの刑務所』(講談社現代新書)


『帳簿の世界史』 ジェイコブ・ソール

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『帳簿の世界史』
ジェイコブ・ソール
文芸春秋
1950円+税

帳簿の歴史、ハンムラビ法典
(あの、目には目、歯には歯の。時代としては
紀元前1772年頃)にも
規則として定められていますし、
紀元前3500年頃のシュメール人も
粘土板に記録していたようです。

古代アテネでは、帳簿係は身分の低い市民や
奴隷の役割でしたが、
これは何かあった(帳尻が合わないなど)時には、
拷問にかけられるからとなっていました。

民主制のアテネ、会計監査にうるさかったようです。
市民は国家に対する債務を
すべて清算してからでなければ
国外に出ることはできず、
財産を神に献納したり、遺言状を
作成したりもできませんでした。
それなのに不正が
はびこっていたとあります。

本書では時代を下(くだ)って、
メディチ家の盛衰、ルイ王朝の没落とフランス革命、
スペイン帝国の栄華、
イギリスの産業革命と帳簿の歴史、
アメリカの現代まで、幅広く、
会計との関連について
述べられていました。

12世紀イタリアの各共和国の隆盛と
「複式簿記」の誕生は、
人類史としても画期的なことでした。
この複式簿記の誕生は、従前のローマ数字
(時計の文字盤などでも目にしますね)から
アラビア数字への転換が
契機の一つになっています。

そこで問題です
Q1、
「DCCXCIII」は、アラビア数字では、
いくつを表わしているでしょうか?
3桁ですよ。
こんな調子なら十何桁の帳簿なんて
つけられませんね。

複式簿記がつけられたこの時代の
イタリアの各共和国は、
商業が盛んだったのです。
左が借方(かりかた)、右が貸方(かしかた)で、
何か売ったら現金を左、
売った物を右に記入します。

「朕(ちん)は国家である」の
ルイ14世(太陽王)も初期の頃は、
会計を重んじていたのに、
途中から面倒くさくなり、
後の破綻と革命(ルイ16世時代)を
招くことになりました。

フランス革命は不況と税の不公平感など、
庶民の生活苦が根底にありますが、
歴代の王の放慢さ、
とんでもない贅沢と歳入のアンバランスにより、
誘因されています。

もちろん、その以前から啓蒙思想家たちによる、
人間の基本的人権や
権利意識への目覚(ざ)めもあるのですが、
何と言っても明日の生活もままならない窮状が
動因となりました。

本書ではイギリス政治と合わせて、
あのウェッジウッドの創業の様子も描かれ、
物語に面白さと膨らみを与えています。
アメリカ建国の父と称されるワシントンの浪費ぶりと、
それを堂々と公開するあたりは、愉快でした。

著者は単に帳簿会計にとどまらず、
多くの人が知っているであろう歴史上の出来事と
結びつける技を駆使して、
興味深い書に仕上げています。

みなさんは、自分の経済状態について、
帳簿の類(たぐい)をつけていますか?
かくいう私は、小学校の頃から
母にノートをもらって
「おこづかい帳」をつけていました。

単式なので入金と支出のみで、
月末に集計するのが決まりです。
中学・高校では商売(低金利の貸金業、
服・レコード・本・バイク・車・それらのパーツなどの
中古品売買と仲介)をしていたので
帳簿はしっかり記帳していました。

それで人気商品や各学校(他の学校によって
人気商品が違うこともあるので)の傾向を分析して
(これ、マーケティングですね)、
仕入れることにしたのです。

商品や情報を持ち込んだ人には
報酬を払っていましたが、公立・私立を問わず、
多くのメンバーがいて、
熱心に売買してくれたのでした
(今でいうエージェントですよ)。

子どもの頃から気前の良さは有名でして、
報酬も多く、稼ぐ人は
サラリーマンの月給近くに
なっていたものです。
周りに中古品の売買をしてる人なんか
いない時代だったので独占状態でもありました。

当ブログの連載『仕事について』でおなじみの
マーボやトミーも大活躍
(彼らは私立の不良校のボスでした)の時です。

ヴァンやジュンの時代で、
トラッドかヨーロピアンかに
分かれていました。

「自分一人のためにカネをつかう奴は
下衆(げす)だ」

という父の言葉を守り、
いつもみんなにおごっていたのですが、
入ってくる以上につかうことは
ありませんでした。

以降、社会に出てから、
どんなに大きな所得になっても変わりません。
これは周囲に、一時の勢いで
収入以上につかって身を持ち崩す人を
ごまんと見てきたからかもしれません。

財政管理も自己抑制の一つではないでしょうか。
歳入と歳出では、記帳して
月末に集計してみると、自分でも気づいていない、
自分の傾向が見える時もあります。
みなさんの毎月の収支は、どうなってますか?

毎月トントンでしょうか、
それとも収入の何%かは
頭から別にして貯めてるでしょうか。

初めは小さくても、長く続けることで
大きな力となり得ることもあります。
金銭を扱うリテラシーは、
意外と力になるものです。

自分の希望をかなえる道具のように
活用する一歩として、
自分の会計帳簿をつけてみませんか?
ダイエットに似た面があり、
ただ、記帳するだけでもムダが見直せ、
支出が減ります。

人生においても、努力は歳入、楽ばかりしたり、
怠惰は支出とするならば、
みなさんは債務超過の人生になっていませんか?
人生の浪費こそ、「もったいない」最たるものです。
時間は命とも言えます。

さて、Q1の答えですが、「793」でした。
大変ですよね、3桁でこれは。
アラビア数字は偉大なり。

本書、各時代の権力者と会計(財務)の
関係についての視点が面白い書でした。
歴史好きの人には、とくにオススメします。
人間の欲も古代から不変でした。

『金を持つにも
さまざまな流儀がある。
いわゆる金儲けの
上手な人は、
無一文になった時でも、
自分自身という財産を
まだ持っている』
(アラン)

(美)

「日本史の教養」第12回

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来航したペリーが停泊していた8日間で
何を得たのでしょうか。
まず、「外国船の寄港は長崎港のみ」
という慣例を破って、
江戸湾に寄港しました。

さらに、応対する役人を、高位の者に代えることにも
こだわっています
(これは幕府側の身分の誤魔化しもあり、
お互いさまというところです)。
将軍への贈り物も、貢ぐという上下の関係ではなく、
親善を目的とした対等な形で渡しました。

そして、何よりも大切な点は
日本に自国アメリカと親善関係を結ぶことを
穏やかなれど、強く要求し、
従前と違ってその場で
拒否させなかったことでした。

列強に遅れて
アジアとの貿易に参入したアメリカが
優位性を確保するには、
太平洋の中継地点としての日本を開国させることが
絶対条件である以上、
ペリーの胸裡(きょうり)には
「拒否される」という回答はありません。

そのために、前例にはない蒸気船での来航を
企図したのです。
この蒸気船ということでは、
蒸気船ゆえに補給(石炭の)が不可欠
(そうでなければ、石炭の積載だけで
交易の品の積載量も少なくなり、
重さで船足も遅くなるので)となった点も
見逃せません。

対する幕府は、ペリーの態度に
実際に武力行使も辞さないことを感じて、
断固たる拒否ができなかったのです。

この後、老中首座の阿部正弘は、
徳川幕府崩壊を促す楔(くさび)を
打ち込んでしまいました。
それは身分制度にこだわらずに、
広く意見を求めたことでした。

それまで、政治に参加させなかった
外様(とざま)大名どころか、町人にも
意見書提出を認めてしまったのです。
これが幕府の権威の衰退の契機となりました。

この時は700件前後の意見書が出ていますが、
幕閣に登用された人もいた反面、
取るに足らない荒唐無稽(こうとうむけい)な意見も
多数あったのでした。

1854年は年号でいうと
嘉永(かえい)7・安政(あんせい)元年となります。
ペリーが再び浦賀沖に来たのは、
この年の1月16日(西暦では2月13日)です。
今回は9隻(大砲合計128門)という
艦隊を率いて来ました(蒸気船3隻、帆船6隻)。

これらの蒸気船は、動力装置の水輪が
外側の船腹にある外輪船で、
最新式のスクリュー式ではありませんが、
ペリーは外輪船の方が
日本人に与える衝撃は大きいだろうと、
計算していたのです。

ペリーは前年7月に日本を出発しましたが、
アメリカに帰国したのではなく、
琉球を経由して、マカオに戻っています。
ここで読者のみなさんに
特に覚えておいてほしいことがあるのです。

マカオでのペリーの宿泊先や接待してくれた相手が、
どんな素姓(すじょう)を持っていたか、という点で、
これは後々の大東亜戦争に行き着くまでの、
一つの鍵でもあります。

ペリーとその一行を接待したのは
ラッセル商会でした。マカオでのペリーは、
この商社の共同経営者(パートナー)の
ダニエル・スプーナーの屋敷に
泊まることが多かったのです。

この商社は、清でのアメリカ貿易と外交を
担当していました。
アヘン戦争後のヒッチハイキング帝国主義で締結した
望廈(ぼうか)条約以降、
公認となったアヘン貿易をイギリスと共に
手がけるようになり、
莫大な富を築いたのです。

ラッセル商会は1840年代になると、
その収益を飛躍的に増やしました。
「アメリカ最大のドラッグ犯罪組織」という
悪名もあるほどでした。
この利益の一部が本国アメリカで
エール大学・コロンビア大学・プリンストン大学
などに寄付されています。

これが、アメリカ東部を中心とする
エスタブリッシュメントと
清との結びつきの嚆矢(こうし)となったのです。
このラッセル商会でアヘン密売により、
巨富を築いた中の一人が
ウォーレン・デラノ、
後のフランクリン・デラノ・ルーズベルト
(大東亜戦争時のアメリカ大統領。日露戦争の際、
講和の仲介をしたセオドア・ルーズベルト大統領とは
親戚にあたる)の祖父でした。

デラノは、
生涯を不自由なく暮らすことができる財産と共に
アメリカに帰国しているのですが、
その後1857年の大不況「パニックオブ57」での
株式暴落で財産を失い、
再び、ラッセル商会のメンバーとして
香港に向かいました。

3年ほどしてから家族を呼び寄せていますが、
7人の子どもの中の一人が、
ルーズベルト大統領の母親となるサラでした。

前出の『日本開国』によれば
歴史家のジョージ・ファイファーは
「ラッセル商会のパートナーほど
利益を貪(むさぼ)った者はいない。
ラッセル商会は19世紀最大の犯罪組織であり、
世界的なドラッグディーラーだったのだ。
パートナーの一人である
ウィリアム・ハンティントン・ラッセルは、
アルフォンソ・タフトとともに
エール大学の秘密親睦組織スカル・アンド・ボーンズ
を創設した。アルフォンソは
第27第大統領ウィリアム・タフトの父親である」

「(ラッセルのあとを継いだ)パートナーたちは
プリンストン大学、コロンビア大学などに
巨額の寄付をしている。
(アメリカ外交戦略の立案をいまもなお牛耳っている)
アメリカ外交問題評議会(CFR)の設立にも
パートナーが関わっている」

と語っています。

このCFRは、
実際のアメリカの外交政策の方向性を決定づける
真の中枢集団として有名です。
ここから刊行されている「フォーリン・アフェアーズ」は
世界中の政治家や官僚の
必読文献となっています(誰でも購入可能)。

アメリカは、大統領・ホワイトハウスといえど、
CFRの提言を無視することはできません。
そのアメリカの企業が深く関係したアヘン密売ですが、
表面上(外交など)では、麻薬を嫌い、
取り締まる側であることを標榜しているのが
アメリカです。

ペリーも非常に嫌っていましたし、後の
日米修好通商条約を締結したハリス(初代アメリカ総領事)も
日本へのアヘン持ち込み禁止を条文に入れています。

それと、スカル・アンド・ボーンズという組織には、
ジョージ・ブッシュ前大統領
(パパブッシュの方で、この人は大学時代から
諜報関係の組織からスカウトされ、
後にトップになるなど、
優れた頭脳と実務能力を持った人でした)も会員ですが、
ここにはアメリカ各界のリーダーやエリートが
ごろごろいるのです。

ただし、会員と認められるのは
毎年15人のみともされている
狭きエリートの門でもあります。
『日本開国』の著者である渡辺惣樹氏は、
こうしたアヘンの利益が、
アメリカのリーダーらの心の奥底で
「支那への借り」の意識になっている、
アメリカのアジア外交の原罪と述べていましたが、
それも一つの大きな要因であることは
否定できません。
他にも経済的な事情が色濃く影響していますが、
それは、また後での話としましょう。

実はペリー、最初の予定では、
もっとのんびりと体を休めてから再来日する予定でした。
しかし、現地では、そうもできない事情が起こり、
急ぐように来たのです。

『人の富とは、その人が愛し
祝福するものと、
その人を愛し
祝福してくれるものとの
数のことである』
(トーマス・カーライル イギリス思想家)

(美) 

みたつ・やまと●1959年生まれ。2件の殺人を犯し、長期刑務所に服役中。現在でも月100冊以上を読む本の虫で、これまでに8万冊以上を読破。初めて衝撃を受けたのは10代のときに出合ったロマン・ロラン著『ジャン・クリストフ』。塀の中にいながら、郵送によるやりとりで『人を殺すとはどういうことか』(新潮社)、『夢の国』(朝日新聞出版)などを著す。
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『女子高生サヤカが学んだ「1万人に1人」の勉強法』
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『牢獄の超人』
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『私はなぜ刑務所を出ないのか』
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『塀の中の運動会』
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『刑務所で死ぬということ』
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『人を殺すとはどういうことか(文庫)』
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『死刑絶対肯定論』
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『ドキュメント長期刑務所』
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『人を殺すとはどういうことか(単行本)』
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『夢の国』
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