5113rraIh3L

『国破れてマッカーサー』
西 鋭夫(にしとしお)
中公文庫
1286円+税
2016年4月刊

このブログを広く知っていただくために、[人気ブログランキング]をクリックをぜひ、お願いします。

アメリカのトランプが大統領に当選した際、安倍首相は真先に会談しました。それについて左派を中心としたメディアは、待ってましたとばかりに、対米従属と報じたのですが、私はそれを見て、誰がこのような状況にしたのか、おまえ達にも重大な責任があるだろうに、と憤(いきどお)りを感じたものです。

たしかに日米関係は、兄(父)のアメリカからすれば、日本はジュニア・パートナー(子・弟)でしかありません。何と言っても自分の力で国・国民を守れるか、どうかで決定的な差があり、戦後の日本の繁栄は、日米安保(安全保障条約)と我が自衛隊のおかげです。中でも安保条約の存在は、ソ連や中国の侵略・攻撃から日本を守ってくれたと断言できます。本来なら、自主防衛が望ましいことは言うまでもありませんが、憲法9条の縛りがあって不可能です。

本書では、戦後のアメリカによる占領時代からの歴史を振り返って、なぜ、そうなってしまったのか、憲法制定、天皇の存在、教育改革の真相、左翼の台頭など、戦後になって変えられてしまったことにつき、詳述されています。

戦後、ずっと日本は保守と革新、右と左の思想に分断されてきたのは、連合国軍総司令部(GHQ)の巧妙な『ウォー・ギルト・インフォメーション・プラン』の成果です。自国の歴史を彼らに都合の良いように変えられ、良い面は一切見ないで、ひたすら自国を非難するだけの歪んだ左翼を作り出した元凶とも言えます(欧米の左翼には、愛国心があるのが大きな違いです。しかも、彼らは日本と異なり、嘘まで作って自国を批判する卑劣な思考はありません!)。その点を、非常に詳しく、かつ、わかりやすく叙述している点で本書は卓越していました。

ポツダム宣言を受諾して降伏、6年8カ月後に独立しますが、その間、GHQや他の連合国が日本の何を恐れ、将来を見越してどのような処置をしたのか、日本人として知っておくべきことが数多く述べられています。このような歴史を見る時、大切なのは右や左の思想に影響されずに、白は白、黒は黒として正しく見ることです。また、幼児ではない以上、全部が正しい、あるいは悪い国など、あの戦争にかかわった国にはありません。

すぐに他者を右か左か分けたがる人もいるかもしれませんが、そうではなく、日本人としての気概を持ちながら、事象は公正に見る、鵜呑(うの)みにしないで自分で調べるなどが必要です。戦後の歴史を知りたい人に、強くオススメします!

『困難が大なれば大なるほど栄光は大なり』(キケロ)


このレビューで美達が紹介した本