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『永田町アホばか列伝』
足立康史(あだちやすし)
悟空出版
1200円+税

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タイトルが、ふざけたものでしたが、内容は鋭く本質を突いている点が多数ある、侮(あなど)れない書と言えます。

足立氏は、日本維新の会所属の衆議院議員です。本人いわく、年に4回の懲罰動議は憲政史上の記録とか。この人、つい先頃も厳重注意で謝罪(これを書いているのは2017年12月4日)していますが、完全な確信犯で一種の選挙公報活動とも言えるのでしょう。

そうであっても主張のほとんどは、左派メディアのフェイクニュースを喝破するものでした。怒りや批判の対象には、本質を突いた怒りを表明しています。怒りの鉾先(ほこさき)は、民進党や、その関係にあった山尾志桜里(しおり)、蓮舫(れんほう)、辻元清美(つじもときよみ)玉木希望の党党首、前原前党首、希望の党の小池顧問、岩狭勝(わかさまさる)、渡辺喜美(よしみ)、小沢一郎、自民党の石破茂(いしばしげる)、安倍首相、稲田朋美(いなだともみ)、などなど多士済々です。

たとえば、山尾氏については、不倫どうこうより、この人の説明責任の希薄さ、以前のガソリン代を地球4周分も誤魔化していた件でも、秘書のせいにして逃げるという卑劣さを突いていました。この人、ニックネームは「ガソリーヌ」というんですね。他人を追及する時とは全く別人のように卑怯な対処の仕方で、著者の主張に賛同できます。

森友加計問題については、この件を国会に持ち出したのが、希望の党党首の玉木氏でした。しかし、この人、父も弟も日本獣医師会の会員で、しかも香川県の医師会なんです。おまけに獣医師会から100万円の献金をもらっています。今回の加計の問題となった香川県の獣医師かいの総会においての挨拶でも、新規の参入を認めない旨を語っているのです。首相より、こっちの方がはるかに問題ではないでしょうか。

小池氏に対しては明確に「自分ファースト」と断言していますが、その通りです。この人は、日本新党以来、常に権力者のところを渡り歩いているだけの人でした。「しがらみのない」とは、この人をとって受けた恩も忘れて、後ろ脚で砂をかけること、自分の利益のためなら平然と人を裏切り、利用して捨てることを意味しています。

自民党を飛び出したのも、自分のエゴで、十分によくしてもらったにもかかわらず、攻撃したのです。ただ政治的センスや、メディアの使い方は特筆できる能力を持っています。これを善用する(政治も実際に進めていく)と大きな力になるのになと残念に感じます。

辻元氏については、北朝鮮や生コン業界との関係を指摘していましたが、辻元氏からの反撃がないところを見れば、痛いところを突いているのでしょう。石破氏については「ただのオタクですやん」と、これまた核心を突いていました。この人は、総理候補などではありません。安全保障・軍事に詳しいとされていますが、自衛隊の行動リストをネガティブリスト(指定していること以外はやっていい)ではなくポジティブリスト(これだけしかできません)という、軍事ではありえない出張をするなど、現実的ではありません。何よりも人望がない点で首相など務まらない人です。

本書では、他にも共産党の実態にも触れていましたが、いいところを見ています。私が意見を異にするのは高市早苗(たかいちさなえ)氏の部分(この人のことは評価できるので)と首相に関するごく一部の点だけでした。首相を批判するものの、その功績や政治信条などは評価していました。本書は、ほとんどが塀の中にいる私と同じ見立てでした。それだけに、現在の偏向した(大きく左に)報道の嘘がわかります。著者のように、おかしいことはおかしいと声をあげる議員が増えてくると政治も良くなるのですが。

著者の叙述は、一見、無茶に見えて、なかなか考えています。頭のいい人のはずです。これで出世などすると、大人しくなるのでしょうか。それなら、つまらないですが、今後もこの調子で政界の汚濁を追及してもらいたいものです。

それにしても、今の朝日や東京新聞をはじめとする左派メディアの偏向ぶりは常軌を逸しています。それだけ、政界の方針が「強い日本」「自立した日本」(今は自立しているとは言えません)への道を歩(あゆ)んでいる証拠でしょうか。

語り口は、「ハチャメチャ」のようですが、趣旨は正しい一冊でした。政治の学習の一助になります!

『現実から目を背けることは必ず代償を払う。それが長引くほど代償は大きく恐ろしいものになる』(オルダス・ハックリー)

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