Bergamo, Citta' altaイタリアに冬が来ました。…レッジョには?

November 30, 2004

セリエA第13節 アタランタ=レッジーナ

観戦記アップです。
再開の13節、レッジーナは北伊ベルガモに乗り込み、アタランタとの一戦。最下位ながら、技術のある若手が揃う侮れない相手。「絶対勝ち点を」と意気込んだ俊輔、今期初のアウェー勝利なるか?(少し修正入れました)

今回、3度目の対戦となるアタランタ。イタリアでも指折りの充実した下部組織を有し、インザーギ、タッキナルディ、モルフェオ、ドー二等多数の有名選手を輩出したチーム。この伝統は生きており、 FWパッツィーニを怪我で欠くもののモントリーヴォ、ベッリーニ、ラッザリ、ブダンなど才能のある若手はめじろ押し。現在は最下位ですが、その前のコッパ・イタリアでは良い内容でユーヴェを倒しています。他ならぬレッジーナもコッパで対戦し2戦2敗。侮れません。
それとこのアタランタ、過激なサポーターを抱えることでも有名。自分は見た訳ではないのですが、聞いた話では、早速試合前柵越しにレッジーナサポーターと殴り合いになっていたとか! 2シーズン前の残留決定戦等もあり、因縁浅からぬ相手。しかも会長とサポーターの関係悪化、チームの悪成績とムードは最悪、下手なことは出来ません。生きて戻って来れるのか、レッジーナは? 俊輔は? 俺は?(笑)


<試合概況>

前半、細かく組み立てたいアタランタの中盤だが、前線へのパスはレッジーナDF陣がカット。
レッジーナはそれを受けながらいなし、自分達も攻勢に出るという展開。7分、中村は左サイドでDFを抑えながら、ボールを受け頭越しのパス。ボナッツォーリ、ヘッドをもゴールの上へ。攻守が入れ替わる中11分、レッジーナの左CK。中村のキックをパレーデスがヘディングシュート、エリア内で守っていたブダンの頭に当たってゴールの中へ。レッジーナ先制!

ホームのアタランタは攻勢の色を強め、サイド攻撃からサウダーティ、ブダンがシュートにつなげるが最後で合わず。その背後には帰陣が早く、簡単にスペースを与えないレッジーナの守備があり。U-21代表のファンタジスタ、モントリーヴォもパレーデスの厳しいチェックにあいクリーンな形でチャンスを作れない。一方レッジーナ、攻撃に廻った時にはクサく繋いで相手ゴールまで持ってゆく。22分、中村が放った右クロスはゴールの中へ!タイービ、慌ててクリア。

CKから、更に一気のロングパスからと様々に攻撃を仕掛けるアタランタは、この後も最後でずれっぱなし。その背後には、デローザを軸としたDF陣の存在。ポジションは乱さず、処理は常に集中! さらにソヴィエロは、目前のFWだけでなくヤジを飛ばしてくる背後のゴール裏にも応戦。FWのハイボールを相手FWの鼻先でかっさらうと「おら、落ち着けおまえら」と背後に手で合図。クルヴァの怒りを買う!!(笑)焦れてくるアタランタ、その焦りを見透かしたようにレッジーナの前線の3人は繋いで攻撃。特に中村俊輔は、中盤に引っ張られながらもバランス良く動いてパスを貰い、繋ぎにクロスにスルーパスにと攻撃の軸として活躍。
はた目にはアタランタがボールを支配している時間は長いように見えながら、試合の流れは完全にレッジーナがコントロール。前半を1-0で折り返す。

後半スタート。巻き返しを狙うアタランタに対し、中村は狡猾なプレイでその出鼻を挫く!
4分、左サイドでフェイントを入れマーカーを振り切った後クロス、メストがヘッドするがGK正面。続く9分にも中村左クロス、ボナッツォーリがヘッドで落としメストの反転シュートを演出。
13分には前線で中村が潰れ、これを拾ったボナッツォーリがシュート。ゴール左へ
後のないアタランタは15分にピアを投入。押し込みに行くがソヴィエロ、デローザを中心に粘って凌ぐ。23分のベッリーニのシュートはカンナルサが身を挺してクリア!

レッジーナは29分、右CKのリプレイが遅れ、遅延行為と看做され中村にイエロー。アタランタはガウティエーリ、さらにコッパイタリアのユーヴェ戦で活躍したラッザリを投入。両サイドにサイドにウイングハーフを立てて押し込みに行くが、34分にマルコリーニがこの日2枚目のイエローで退場。万事休す。無数の発煙筒が投げ込まれ、「Va a lavorare!!(働いてこい)」とアタランタサポーターが味方にブーイングを浴びせる中、レッジーナは着々と試合をコントロール。コルッチを下げ、守勢に廻ればメストらがインターセプトから一気のカウンター等を見せる。そして中村は42分にボリエッロと交替、役目を終えてベンチに下がる。

レッジーナ、難しいアウェーの試合をコントロールしアウェー初白星、そして今期2連勝! 



☆いなしの極意、そしてその次へ

「攻めて、って感じじゃないけれど。みんな分かってっからね。我慢して守ってて、嫌ンなってくるじゃん相手が、だんだん。まず守備から練習して行くんだけれど、(そういう闘い方が)今日が一番はまった試合だった。ローマに対してもそうだったんだけれど」 中村俊輔が、そう振り返った言葉通りの試合内容でした。大崩れしないバランスの良い組織で攻撃を受ける。しかし肝心なのはその後、ボールを雑に扱わず守備>攻撃の際は大切に繋いでいく。こういう闘い方がチームを上げてしっかり出来た上での勝利。ローマと同じ展開での勝利。これは確実に、チームのスタイルが確立つつあることの証拠と言えます。

デローザの復帰、自信の出てきた最終ライン、パレーデスの活躍、攻守に渡るメストの奮闘、ソヴィエロのふてぶてしさ(笑)とこのバランスの良さを支える要因はいくつか挙げられるのですが、やはりこの日は中村の存在を挙げないわけにはいきません。状況を打開できる個人技、気のきいたポジショニングと時間の使い方で流れを作り出し、まさに「相手を焦らす」戦略の中心人物となっていました。「パレーデスは最終ラインに引っ付くタイプだから、そこを自分が戻らないといけなかった。で、他のこともしなきゃいけないから…」と相変わらず大変そうですが、この存在がなければレッジーナは容易くカウンターを喰らい、もっと攻め込まれることになるでしょう。FWならともかく、攻撃は数字を残せばいいいうものではない。チームとして勝利を導く展開を創出することが基本です(その結果として、ゴールはあるわけですが)。

こういう俊輔の「狡猾さ」に率いられたレッジーナは、相手のパンチをスウェーやブロックでいなし、足を使いながら、着実にパンチを当てポイントを稼いで行くアウトボクサーのような機能美がありました(<分かりにくいよその例え)。ただ、「まだまだ成長しなければならない。試合を決める追加点を確実に決めたり、チャンスを作ったり…。プレイに確実性がもう少し欲しい。まだ向上すべき余地はある」とはマッツァーリ監督の弁。いずれにせよ、前向きな課題に更に一歩進みながら、良い状態で闘って行けそうです。

☆ チームコンディション

一方、地元サポーターからは最終的にソヴィエロよりも大きいブーイングを喰らったアタランタ。完全に下向きのモラルが感じられる出来でした。若い選手には酷な評価なのですが、期待のモントリーヴォもキレに欠けていた(地元では、実は批判にされされていました)。ガウティエーリ辺りが本調子ならもう少し違うのでしょうが…。ローマ戦といい、このアタランタといい、逆に上向きになってゆくレッジーナといい、ピッチの上で競われるのはコンディション調整の差だなあと痛感させる試合が多いです。練習からの雰囲気、集中度、戦術、戦略への共通意識、士気の高さ、体調…これを作り上げるのは地道な作業。システムは確かに重要ですが問題は選手達に何をさせるか。そして彼等が何を出来るのか。

ローマに共通するようなところで、アタランタサポーターも今期、入場料値上げの件等でチーム側とあまりうまく行っておりません。雑音が多くなり落ち着いて闘えないという状況には、チームマネージメントのあやが招いた部分もあるというのは、邪推でしょうか。
…それにしてもソヴィエロ、おまえおもしろすぎ(笑)。中村やボナッツォーリなどとは違う意味において、レッジーナの名物男と化しそうな雰囲気です。パヴァリー二も、悪いキーパーじゃないのですが。


***

11月28日 セリエA第13節

アタランタ0ー1レッジーナ
(於ベルガモ、スターディオ・アトレーティ・アッズーリ・ディターリア)
前半11分 O.G. (パレーデスのゴールと出たがその後修正)

アタラ鵐(4-3-1-2):GKタイービ、DFリバルタ、ゴンネッラ、サーラ、ベッリーニ(後半32分ラッザリ)、MFミンガッツィーニ、ベルナルディー二(後半25分ガウティエーリ)、マルコリーニ、モントリーヴォ、FWブダン、サウダーティ(後半15分ピア)
レッジーナ(3-4-2-1):GKソヴィエロ、DFカンナルサ、デローザ、ザ鵐棔璽法MFメスト、パレーデス、モーツァルト、バレストリ、中村(後半42分ボリエッロ)、コルッチ(後半34分エステベス)、FWボナッツォーリ(後半45分ディオニージ)

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この記事へのコメント

1. Posted by NANA   December 02, 2004 08:54
ゲームレポート有難うございます
 何が一番嬉しいかというと 俊輔のコメントが編集なしというところです(笑)
 今後とも よろしくお願いしますね
2. Posted by maria   December 04, 2004 00:24
kamioさんのレポートの通り、レジーナの守備力がアタランタの攻撃に勝っていたゲームでしたね。ユーベ戦の時も思ったのですが、レジの守備力、すごいものが有りますね。
今後の課題はいかに攻め込んで得点を挙げていくかでしょうか?
パスなどはアタランタ、とてもいい部分が有りましたよ。反対にレジのパスが高くて繋がらないって事も気になりました。
って言いながら私は俊輔を応援しているんですが。。
毎回のレポート楽しみに拝見しています。
次回も期待していますね〜。また俊輔のコメントよろしくお願いします。

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