セリエA第14節 インテル=メッシーナ(TV中継)セリエA第15節を前に

December 07, 2004

セリエA第14節 レッジーナ=ブレシア

fumoggi続く観戦記。レッジーナは5日、ホームでブレシアを迎えての一戦。過去俊輔も多数ゴールを挙げている個人的にはゲンのいい相手(?)。しかしバッジョが去ったとはいえ、個性的な選手層を巧みに組み合わせ七変化の布陣を組む、知将デ・ビアージ監督のチームはなかなか侮れない存在。年末までの大事なラウンド、3連勝はなるか?

<試合概況>

「勝ち点を取らなければ」その言葉通り、開始早々一気に攻め立てたのはレッジーナ。2分には中村の柔らかいフリーキックからボナッツォーリのヘッド。さらに5分にも中村がボナッツォーリの背後に回り込むようにしてパスを貰いシュート、これはゴールの左脇へ。しかし攻め立てはするものの、普段に比べレッジーナのパス回しに落ち着きがない印象。一方、守備でも同様で、このところ抜群にふてぶてしかったソヴィエロを始め、どうも慌てる場面が目立つ。

それでも11分、中村はボナッツォーリとのパス交換の末ゴール前でボレーを放つ。そして15分、左サイドからのFK、中村は柔らかく正確なボールを供給、ファーでフリーになっていたフランチェスキーニの足下へぴたり。しかし、まさかこんな形で来るとは思ってなかったのか、慌てたフランチェスキーニはトラップをしくじる! 逆に九死に一生を得たブレシアは18分、右サイドに流れたFWスクッリを起点に縦に追い越したショップと繋ぎ、折り返したボールに詰めたのはオーバーラップしたDFのスタンケビシウス! レッジーナはまさかの失点。

先制で楽になったブレシアは、着々とゲームプランを遂行する。中盤では激しい当たりをぶちかましてレッジーナのパス回しを制限。特に中村、コルッチについては、彼等が前線から引いてスペースを作る動きにも最終ラインのDFが飛び出してマーク。ボールを奪うとパレーデスのいる中盤を避けてサイドの高い位置へ放り込む。スクッリがそこに開いて起点となり、カラッチョロは前線でかく乱。そうして押し広げたスペースに中盤以降の選手が次々飛び込みDFを混乱。コンパクトな土台をバラバラにされ、持ち味の柔軟な繋ぎが出来なくなったレッジーナは中村の正確なプレースキック以外形が作れなくなる。そして40分、ブレシアMFショップがピッチに倒れプレイが止まる。タフな守りに手を焼いていたレッジーナサイド、「時間稼ぎではないか」と審判団に抗議。ブレシアはこの時出来た隙を見逃さずいきなりのリスタート、そしてマルチネスが中村のマークは付いていたが思い切ってロングシュート。これがレッジーナゴールに突き刺さり、手痛い2点目! レッジーナはその後のロングボール攻勢も散発に終わり、2点ビハインドで前半を折り返す。ブレシアサポーターからは前半にして歓喜のコールが。"Ti vogliamo cosi'!!(これでいいぞお前ら!)"

折り返したい後半だったが、ブレシアの厳しい守備は相変わらず。7分、マッツァーリ監督は最初のカードを切る。ボリエッロ投入、示された番号は…10番中村! 中盤を省略しとにかく前線にという狙いだったがデ・ビアージ監督の対応も早く、すぐさまボリエッロにも空中戦に強いマーカーを付ける。レッジーナは左サイドにテデスコを入れることでなんとか盛りかえそうとし、29分にはFKからのチャンスにザンボー二が低いミドルを叩き込んで追い上げる。34分にはテデスコのクロスからボナッツォーリがヘッド。趨勢が変わりはじめたようにも感じさせたが、その直後にデ・ビアージはスパッと選手交替、右サイドと最終ラインを閉めた。続く35分、この日ずっとリベロを勤めていたベテランのディ・ビアージョが技ありのスルーパス、これをカラッチョロが受け、巧みに足を合わせて流し込み文字通り駄目押し。

レッジーナ、ホームで封じられる。連勝は2でストップ。



☆「中村のファンタジアをはじき出すことを考えた」

試合後の会見。興味のあるところはブレシアの戦略、それに対するマッツァーリ監督の対応(まあぶっちゃけ、中村の交替理由なのですが)。「マンマークを敷いてくるチームとは初めての対戦だったので、自分達がうまく対応できなかった。いろんな意味で、競り合いは相手の方が一枚上手だった」と憎まれ節のマッツァーリ監督が登場。地元記者から質問が飛びます。「何故交替は中村? あまり効いてなかったコルッチではないかと?」それに対してー
「いや、選手の特質状の問題。今日中村は、フィジカル面で押し込まれ苦しいプレイを強いられているように見えた。彼は本来、何メートルかスペースを得たところでこそ持ち味が発揮できるタイプ。そこにきて相手はマンマークを付け激しい当たりを仕掛けてきた。ぶつかり合いに持ち込まれて彼は必要なスペースを消され、動きを封じられてしまった。よってあの時点では、当たりに強い大型の選手を投入し、前線を強化する必要があったということだ。コルッチは、(中村より)少しばかりフィジカル面で強い。だから彼は残すことにした」

そしてその後に登場したブレシアのデ・ビアージ監督。「今まで相手が、ユーヴェやローマにここ(グラニッロ)で土を付けたことはよく分かっている。たやすい試合だと思って準備はしてきてないよ」と言った後、今日のプランニングを明らかにしました。

「マンマーク…というか、4-4-2でタイトに守ることを考えたら自ずとああいう闘い方になった、ということ。中村はファンタジアのある選手。だからきつく守って彼を(流れの中から)はじき出さなければと考えた。そしてそれはその通りになったと思う。コルッチも動きは制限できたし、ボナッツォーリに対しても終始マンマークが成功した。あのトップ下2枚という布陣に対しては、最終ラインのところで捕まえようと思うと事は難しくなる。だから彼等が攻め上がる前の時点からマークをして封じる必要があったんだ」
昨季バッジョを知る男。それだけに東洋のファンタジスタ対策は万全、ということだったのか…。


☆ゲームの読み方

レッジーナは良く研究されてしまったという印象でした。序盤こそチャンスは作れていたのですが、全体的にはやっぱり相手にコントロールされていたなあという印象が見てて強かったです。中村、コルッチのあの布陣は、ゴール前もさることながらトップ下の位置で動かれてボール触られるのが一番怖い。そのスペースを消すことがブレシアの第一条件。個人としては当たりを強くし潰し、周囲にとってもパスの預けどころを減らす。

そして、マッツァーリはこの状況をどう見たか。劣勢、そして2点のビハインド。チームとして普段通りの繋ぐプレイが出来ていない。ならば放り込みもやむなし。「でもどうして俊輔を? ボールも触ってたしフリーキックも正確だったし、外したのはフランチェスキーニじゃん」というところが気になるのですが、会見の台詞等から考えるに、ゲームの読みの中で「彼本来のプレイをさせてもらえてなかった」いうところを重く取ったのでしょう。攻撃には行かないといけない。ただ時間的には早く失点の恐れもあり、守備のリスクを減らすことはできない…という難しい時間帯の選択だったはず。そしてそれは上手くいくこともあれば、そうならないこともある。選択肢がボリエッロ投入しかなかったというのも厳しいチーム事情ではありますが。攻撃的なアウトサイドがディスポジションにいたらなあ。テデスコで結構効いたんだから…。

僕ら素人はあまり気付かない(しかも勝手に文句は言うから質が悪い)、監督達の頭の中の苦労が見えた試合ではありました。中村にとっては気の毒な展開になってしまいましたが、「この敗戦は事故みたいなもの。今までやってきたことが間違っているわけではない」と同じ席でマッツァーリは言っていました。悔しさは次の機会に晴らしてもらいましょう。相手はカリアリ、スピードがあって無茶苦茶強いですが…



***

12月5日 セリエA第14節 
レッジーナ1ー3ブレシア
(於レッジョ・ディ・カラーブリア、スターディオ・オレステ・グラニッロ)
得点者:前半18分スタンケビシウス(ブ)、40分マルティネス(ブ)、後半29分ザンボーニ(レ)、35分カラッチョロ(ブ)

出場メンバー:レッジーナ(3-4-2-1) GKソヴィエロ、DFザンボーニ、デローザ、フランチェスキーニ、MFメスト、パレーデス、モーツァルト、メスト(後半20分テデスコ)、中村(後半7分ボリエッロ)、コルッチ、FWボナッツォーリ(後半40分ディオニージ)。
ブレシア(4-4-2)GKカステッラッツィ、DFスタンケビシウス、マレーコ、ディ・ビアージョ、マルティネス、MFショップ(後半1分ゾボリ)、グアナ、ミラネット(後半34分ドミッツィ)、ダッラマーノ、FWスクッリ(後半34分アダーニ)、カラッチョロ。

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この記事へのコメント

1. Posted by naoko   December 11, 2004 16:31
ん〜、なるほど。。そうゆう事だったんですね、俊輔の交代は。
と言いながらもよく分かってないかも。
明日はホームでのカリアリ戦。
絶対に勝ちたいですね、いや勝たなきゃ!
どんな風に戦うんでしょうね。。
2. Posted by NANA   December 11, 2004 23:11
俊輔の交替は 戦術的なものだとは思ったけどほんとにこの日は何もかもがうまくいかなかった感じですね
 俊輔自身は いつものようにしっかり分析して気持ちを切り替えたようです
 Jr.もいいタイミングで生まれてきてくれたようで カリアリ戦気合はいってるだろうな〜と期待してます

 話は変わりますが スポニチの俊輔Jr.誕生の紙面記事ですが 1週間早く生まれたとありましたが俊輔のHPで3週間早かったと報告してます
 きっと紙面にする段階で間違えたんでしょうね
 神尾さんの名前入り記事だったから 一応お知らせを。。。
 (余計な世話かも…)
 ガゼッタなんて奥さんの名前ManamiがNanamiになっててなぜか名波が浮かんで笑っちゃいました

 カリアリ戦レポもよろしくお願いします

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